幻竜の羅刹

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命の力~妖怪との出会い~11



「お~恐い恐い」とラビオールが笑うがそんなことを無視して銀狼が飛びかかる

するとラビオールの前に短い式が発生し、跳ね返された

「危ないなぁ…全く」と笑っている そう言えばこいつは跳ね返す式を使う厄介なやつだったと思い出した

ここで銀狼はふと思いついた 式を描くとラビオールを囲むかのようにナイフのような鋭いものが発生する

指をひょいと動かすとラビオールへと一斉に始動する

「やけになったか銀狼」と笑うと式を描きすべて跳ね返される

銀狼に頬をナイフが掠める 一生懸命に避けているフリをしながら式をばれぬように描くと地へと溶けるかのようにして消えた

「自滅の道を歩むとは哀れだね、銀狼」とラビオールが笑って言うと銀狼はにまぁと笑って答える「絶対防壁だと思ってるのか?」と

すると地からラビオールを囲むかのように三日月型の刃が生え、突き刺す

「哀れラビオール。知識を持ちながらも悪行を繰り返す愚か者よ」 「くそがっ!」とぬいぐるみから牙を出すがやがて消えていった

「こっちも終わったぞ、銀狼」 婆は地面にうつぶせに倒れていた やがて紫の光を放ち消えた

「白狼、すまんが手伝ってくれないか?」 「何をだ?」 「大結界をこの地区に張る」 「なんだって!?」

大結界とは高度な技術が必要とされ、さらに、式師の上位階級を持っていなければ作ることが不可能なものだった
「お前にできるのか?」 「お前が手伝ってくれればな。式はもう完成してある。この前に作った」 「ずいぶんと用意が良いことで」と笑った

「ちょいと妖気を分けてくれないか。妖気は今のままでも足りるんだがちょっと急がなければならんのでな」

「まかせろ、じゃぁ、早速張るぞ」 「あいよ」と返すとぶつぶつと唱え始め、掌を地へとつける

すると式が市内を包み込む。白狼と銀狼は手を繋ぎ銀狼が唱えた

「大結界よ、この市を守りたまえ」 すると足元から立方体が現れ、市内を包んだ

「それじゃ、私は一仕事あるから帰る」 「おう」と答えると銀狼は急いで雄大の家へと向かった

雄大は速く銀狼が帰ってくることを願っていた すると扉が勢いよく開かれた

「銀狼!!愛が、愛が!!」と泣きそうな顔で叫んでいる

「わかっている。愛を見せろ」というとベットで眠る愛を見た 顔色が悪い

「どうなるんだ?愛はどうなるんだ?」 「このままじゃ今日中に死ぬ」と告げた

「待ってくれよ!!愛は一体どうなってるんだ?」

「愛はあのババァによって妖気を体に必要以上に込めた。そのことにより愛は妖怪になりつつあるんだ」

「そんな…どうにかならないの?」 「どうにかなる」

「ほんと!?愛は元に戻るの!?」 「ああ、元に戻る」 と言うと雄大の顔に笑みが見えた

「よかった…本当によかった」と安心した顔を浮かべる 「よかったな」と銀狼も笑みを浮かべる

「うん!」と喜びを隠すことなどできるはずが無い雄大

「私は消えるがな」 「うん、って…え?」笑みが一瞬のうちにして消えた

「消えるってどう言うことだよ」 「そのままの意味だ消えるんだ」

銀狼は真剣なまなざしで雄大を見つめていた… 

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