ORIGINAL  2




「いっただきま~す!!」
屋上に戻って昼食。
跡部も隣でお弁当を広げてる。
「おい・・・。」
「ふぁひ?」
「よっぽどお腹空いてたんだな・・・。」
俺は急いでクリームパンを銜えていた。
ゴクンと飲み込む。
「うん。」
跡部はまた呆れた顔をした。
「でもさ・・・跡部って何であんなに無理矢理なんだよ。」
「そのおかげで買えただろう?」
「でも・・・。」
悪びれてない。
跡部らしいといったら跡部らしい。
「恨まれない?」
「誰にだ?」
あ~・・・ダメだ。
でも、跡部に恨みがあったとしても誰も跡部に歯向かう奴なんていないか・・・。
「跡部は勉強得意だよね。」
「それがなんだよ。」
跡部は完璧。
なんでもできる。
だからみんな逆らえない。
でもそれって悲しくない?
俺はいつも楽しいよ。
毎日楽しく生きてる。
だって毎日いろんな発見があるから。
この青空だって同じ青空はもう二度とないんだ。
でもさ、勉強はいつでも同じでしょ?
その問題には無限の答えなんて無い。
それってつまらなくない?
「なんでもない。」
「・・・変な奴。」
跡部に言ったら笑われるに決まってる。
でも俺は真剣だよ。
問題には答えがある。
でも勉強の答えって絶対誰か知ってるでしょ?
だけど、俺は誰も答えられない問題を解きたいんだ。
難しいんじゃなくて。
わからないんじゃなくて。
上手く言葉にはできないけど。
だけど、俺だけの答えを出したいんだ。
常識とか、当たり前とか、そういうのが全然ない俺だけの。
「跡部。」
「なんだ。」
「勉強楽しい?」
「さあな。」
「どっち?」
「どっちでもねぇよ。」
そう言った跡部の横顔が。
いつにも増して大人っぽかった。
跡部は偉い。
大人だった。
『おとな』って意味はよくわからないけど。
『おとな』ってどんなのかわからないけど。
跡部はきっと大人なんだなって思う。
もしかしたら、この学校のどの教師よりも大人かもしれない。
「俺、勉強あんまり好きじゃない。」
「だろうな。」
「だから・・・跡部偉いね。」
「やるだけなら誰にでもできるだろ。」
誰でもできないからすごいんだよ。
きっと、跡部が見てる世界と俺が見てる世界、一緒じゃないね。
一緒の人なんていないと思うけど。
それにしても、きっと俺とは違うなって思った。
「なあ跡部。」
「さっきからなんだよ。」
「跡部ってさ・・・どんな世界が見えてんの?」
「・・・はあ?」
そんな高いとこから。
一体何が見えるの?
「ごめん。やっぱなんでもねぇや。」
跡部は無言だ。
「ジロー。」
「なあに?」
「お前にはどんな世界が見えてるんだ。」
「えっ・・・。」
それを聞かれると、俺も答えられない。
俺が見てる世界って、言葉で表すとどんな感じなんだろう?
跡部はじっと俺を見てる。
鋭い眼光で。
インサイト・・・なんてね。
「跡部は・・・いるよ。」
なんとなく思っていたことを言ってみた。
だって本当に目の前にいるでしょ?
目の前だって・・・きっと俺の世界だよね。
「そうか。」
「うん。」
自分で言っててもどういう意味かわからない。
それでも確かなのは・・・この空が青いことと、購買部のパンが美味しかったことと、跡部が俺の目の前にいること。
それは・・・とりあえずホント。
多分ホント。
それ以外は・・・。
「あっ・・・。」
予鈴が鳴った。
俺は一瞬跡部から視線を逸らした。
「跡部バイバ~イ。」
俺は跡部に手を振った。
「ジロー・・・5時限目もでないつもりか。」
俺は答えずにニッコリ笑った。
跡部は溜息をついた。
「部活には出るつもりだよ。」
「本当か?」
多分・・・。
起きれれば・・・。
「怪しいな。」
すぐに答えないのでそう言われてしまった。
「出るよ出る!!」
そう言っても跡部の顔は疑っていた。
「絶対出る!!」
きっといくら言っても信じてもらえないんだろうな・・・。
「・・・お前、放課後までここで寝てるんだな。」
「そうかも。」
跡部は呆れた顔をした。
「じゃあ、俺が迎えに来る。それまでここで大人しく寝てろ。」
俺はクスッと笑った。
「うん、わかった。」
跡部。
やっぱり跡部は自分から俺のパシリになってるでしょ?
だけどそのことはあえて口にしない。
怒られちゃうのは嫌だ。
「じゃあまたね~。」
「ああ。」
俺は空を見上げた。
やっぱり空はおっきい。
だけど・・・。
俺の世界もかなり大きかった。
でもやっぱりこの空と比べたらきっと狭い。
それでもいい。
その中で、どれだけの幸せに出会えるか。
それが大切だから。
「跡部・・・ホントに迎えにくんのかな?」
どっちにしても。
やっぱり俺も跡部と同じで。
ここで待つ。
ちゃんと大人しく寝てね。
それで、次跡部に会った時に言い忘れていたことを言わなきゃね。
『ありがとう』
って。



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*今度こそ、あとがき*
相変わらず訳わかりませんね(苦笑)。
思ったよりも長くなかったので、分けた意味が全然ありませんね・・・。
引き続き私の反抗的な気持ちがジロちゃんに乗り移って・・・。
小説に私情が入ってしまいましたすみません(汗)。
題名も・・・付けるのが苦手です。いつも苦悩してます。
突っ込まないでほしいところが一つ。
二人は昼食を全部食べたのかと言うことろです。どうなんでしょうね(苦笑)。
読んで下さってありがとうございました。
                                   BYノエ





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