備忘録

備忘録

髪結い伊佐次捕物余話


きっかけは「大奥」。

女の人が生き生きと活躍する江戸ものが読みたい!!と思って「本の雑誌」に相談したら勧められて本だ。

面白かった。
あたしの希望どおり、深川芸者の文吉をはじめとする女の人たちの威勢のよさが読んでいて気持ちいい。

しかし。
江戸時代ものの小説といえば宮部みゆきの作品をいくつか読んだだけのあたしがこんなことをいっていいものかちょっと自信がないんだが。
すごく「におい」が気になる小説だ。しかも「体臭」が。

どうしてこんなことを感じるのか自分でもよくわからないんだけど、登場人物たちはみんな粋でいなせでかっこいいんだけど、どうもくさい。
しかも具体的にいうなら中学高校時代に部室とか柔道場とかでかいだすっぱさの混じる汗くささ。

これがこの作品に限ったことなのか、この汗くささが宇江佐真理の小説の個性なのか、今のあたしにはちょっと判断しかねるところだ。

ちなみに、言い訳がましいが、あたしはこの汗くささをけなしているわけではない。
制汗剤なんていう便利なものがあるわけもなく、今みたいに髪を毎日洗うことが常識ではなかっただろうと思われるこの時代、きっと今より誰もが汗臭かったことだろう。
そういう意味でこの小説の登場人物の汗くささはとってもリアリティのあるものだということができる。

宮部みゆきの江戸時代モノや、きらびやかなTV作品だった大奥では一度も感じたことのない感覚である。
それがあたしには面白かった。


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