最高裁判所は 2020 年 12 月 22 日、東京高裁の不当決定を取り消して審理を同高裁に差し戻す決定をしました。袴田巖さんと姉のひで子さんにとっては、巖さんの再収監の可能性が当面消えた形になり、ひとまず安堵できる決定でしょう。しかし、これは死ぬまで再審請求審をやっていろと言われたに等しく、残酷に過ぎます。
今回の決定では、林景一裁判官と宇賀克也裁判官が「検察官の即時抗告を棄却して再審を開始すべきである」と明確に反対意見を述べているにもかかわらず、 3 対 2 の「スプリット・デシジョン」で、またしても死刑判決を維持したことに絶望的な怒りがこみ上げます。本音では再審が妥当と考えていながら、根幹が腐った司法制度や警察検察組織の改革を阻止し続けようとする権力側の意思をみごとに表した忖度決定だと言わざるを得ません。
私たちは、東京高裁での差し戻し審が、血痕の色変化に関する科学論争にいたずらに時間をかけることに反対します。速やかに静岡地裁の再審開始決定を確定させ、再審を開始して下さい。同時に検察には、今なお隠し持っている証拠を全て開示し、即時抗告を取り下げることを求めます。
巖さんとひで子さんの命には限りがあるのです。司法にこれ以上ふたりの命を弄ぶ権限などありません。私たちは引き続き、早期再審無罪判決の獲得を目指し、声を上げ続けます。
2020 年 12 月 27 日
袴田巖さんの再審を求める会
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