堕落の天使

No.5


イブは淡々と過去を話し終え「これが貴方に似ていた珠洲樺の話。解ったかしら?」
放心状態とも取れるような顔で目から涙をぽたりと零していた彼女にそう問うと「ぁ。珠洲樺さんは大切な貴方達のために全てを賭けて戦ったんですね。でも、私は珠洲樺さんなんかじゃないそんな強い方なんかじゃあ」
「何を言っている?その瞳の色は彼女そのもの。キミは…鈴華は珠洲樺なんだよ」涙に濡れた眼を暫し見つめてフッと笑んで云う。
「大丈夫、貴方を苦しめるモノ戒めるモノ等決して私達が認めないから。鈴華をもう二度と死なせはしないわ」
「・・イヴさん凪さん・・。私にも力はあると思いますか?」
「?」
クッと背筋を伸ばし「私、珠洲樺サンのようとは行かないと思いますけど全てを終わらせたいんです。全てを賭けた彼女のように二度と蘇らない為に」
「・・ありがとう。貴方のような子を私も彼女も望んだと思います」
「力ならばいずれ覚醒するだろう、けど其れに見合う体力が無ければ駄目だろうから。其処は俺が指導してあげる」
凪の瞳とイヴの瞳。交互に見て「おねがいします」一例をした。

彼女の出会い まだ八重桜が春を名残惜しむように咲いていた季節だった。


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