胃腸の洗浄は慣れればむずかしくありませんし、二日酔いの民間治療法としては一番効果のあるものだと思います。最初なれないうちは誰かに手伝ってもらってもいいでしょう。
洗浄は風呂又は流し台、洗面台でおこないます。強い酸が出ますので、腐食しやすい物の近くでおこなわないように注意しましょう。全裸になるか、全裸に雨がっぱ、全裸にエプロンなどがいいでしょう。
肛門から指を入れると2センチほど奥に外皮と直腸との継ぎ目があります。ここはほかに比べて弱くなっていますから、指で押して引き離します。少しちぎると後は腸のもどる力でビリビリと自然に離れていきます。
ここからは口での呼吸がしにくくなりますので、前もって鼻をしっかりかんでおきます。
ノドの奥に人差し指と親指を入れノドの内側にある器官(食道)をつまんで引っぱり出します。
内臓を口から引き出す場合に注意することは、筒状になった消化器官を裏返しながら出していくということです。つまり、身体の中で内側だった側が外側になります。
最初、パイプ状の器官は比較的細いので裏返しにくいのですが胃腸に達すると楽になります。二日酔いの場合は十二指腸から小腸の一部まで引きずり出すぐらいにしておきます。
このままついでに小腸内部も洗浄したいところですが5メートル以上もあり引き出すのも戻すのも大変になります。その場合はプロに任せましょう。また、大腸の場合は大便が大変に臭うのと、肛門側から引き出したほうがやりやすいようです。
洗浄には、ぬるま湯も気持ちいいですが、夏場などは冷たい水を使うのも気持ちのいいものです。お風呂でしたらシャワーを使ったり、流し台や洗面台でしたら水をためて、もみ洗いしてもいいです。
あまりにも汚い場合は台所用の中性洗剤を30倍に薄めたもので軽くこすり洗いをしましょう。小麦粉をかけてもみ洗い後、洗い流してもいいです。
繊毛の間に汚れがたまりやすいので特に念入りに洗っておきましょう。
さあ、やっとさっぱりしましたね。仕上げにミントやハーブ系のエッセンスを数滴水に落としたものを吹きかけるのはどうでしょう。
これからは、きれいになった消化器官を体内に戻す作業になります。これにはコツがあります。
鏡の前で口から垂れ下がった小腸を指でひっくり返しながら口の中に押し込み、同時に飲み込みます。
どこかの地方の風習でおモチを丸のみしていくのをテレビで見たことがありませんか、その要領です。
しばらく、押し込んでいくと、胸の奥がつっかえた感じがします。そうしたら何回か跳び上がって腸をおろします。
全部入ったら、肛門から指を入れ、大腸の端を探します。大腸は長くないですから見つけるのはそんなにむずかしくは無いはずです。端がみつかったら肛門から2センチほど出しておきましょう。こうしておくと数時間で癒着して元通りになります。