アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

アスタ・ルエゴ~さよなら月の猫~

2000年10月某病院にて


みんな1Fに用事があるらしく1Fのボタンだけ点灯してました。エレベーターは降りはじめました。ですぐ次の階で止まりました。ドアが、サーっと開いてそこには!・・・・体型が大変ヨロシイ、オールバックのヘアスタイルてかてかの、ソフトスーツを着込んだオニイさんが数名。エレベータに乗っていた人々は私を含めて息を呑んでしまいました。そのオニイさんの内1人がさっと乗り込みドアを抑えてます。他オニイさん6名ほどを従えて、胸を張ってぴしっとスーツを着込んだおじさんが乗って来ました。吉本興業の池○めだかさんに顔も体型も似てるおじさんです。エレベーターガールになってしまう位置に立っていた私は、乗り込んだ人々に
「いっかいでよろしいですかぁ?」とたずねました。「いいです。ありがとう。」とおじさんは、答えました。ドアを抑えているオニイさんにも「開を押してますから大丈夫ですよ」と私が言うと、オニイさんも「おそれいります。」とニコリともせずに答えました。非常に礼儀正しい方々です。愛嬌はないですが。
そーいえば、となりのベッドの人が「特別室にどうやら、ヤではじまってザで終わる人が入院してるらしいわよ。」と言っていたのを思い出しました。オニイさんたちが乗って来た階は、特別室のある階・・・。
そーか・・・そのお見舞いの人々か~。で、おじさんがこの中で一番エライ人なんだ~。
エレベーターの中の空気は、なんとなく張り詰めたような感じになりました。
さらに2階分下った階から、2人の若い看護婦さんが乗って来たのですが、ドアが開いたとたん、一瞬その動きが止まったのが判りました。マンガだったら『ビクッ』と効果音が書かれたと思います。
無言のままエレベーターは、1Fに到着したのでした。



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