絹子さん
絹子 救いの証
28歳の時のことです。私と主人は１戸建てのマイホームを手にいれ、
近代的な都市の郊外のニュータウンに移り住みました。長女が3歳3ヶ月、
次女は10ヶ月の時です。早速長女のために、幼稚園入園前に通うことの出来る、
しっかりした良いプレスクールのようなところはないかと探しました。
まだニュータウンの初期でしたので思う様な良い内容のところはなかなか無かったんです。
そんな時、友人が誘ってくれた近くの教会に教会学校（日曜学校のようなもの）
の幼稚科があり、そこは牧師先生の奥様が責任を持って子供達を遊ばせ、
成長させてくださる内容でした。子供を通わせながら私も次女をひざに抱いて
いつも参加させていただいていました。
それがきっかけで、教会のイベントにも参加しだしました。
わらびとり、ハイキング、川遊び、バーベキュー、サイクリング、
スキー、キャンプ・・・。ある日ビデオを見る会に参加しました。
登場したのは18歳の時、鉄道に飛び込み自殺をし、手足を失った女性でした。
始めは彼女が義足義手だなんて信じられませんでした。
結婚して子供も３人、そのうちの一人は海外在住。上手にお料理し、
ケーキまでつくるんです。そして彼女の顔が輝いて喜びで満ちていることのほうが
もっと信じられませんでした。体中ハンディだらけの人なんですよ。
しかも自殺まで試みた。それに引き換え、私はハイレベルの東京の女子大を出て、
超一流企業の主人と結婚し、家もカッコいい車も、ビィトン、エルメス、
ディオールいっぱい持ってるし、ヨーロッパも回ったし、
子供もお人形さんのようにかわいい顔をしてて、・・・、
でも、そのビデオに出てくる彼女のように喜びがないんです。
彼女は「わたしの好きな聖書の言葉は“いつも喜んでいなさい。
絶えず祈りなさい。全てのことに感謝しなさい”です。」って言うんです。
どうやっていつも喜ぶの？そりゃ、あなたはクリスチャンだから勝手に祈ってよ。
感謝できないことっていっぱい有るじゃない？
“あんなハンディの有る人がいつも喜んでいるのに、
何で私にはその喜びが無いの？
”それから私は彼女の喜びがどこから来ているのか知りたくて、
実は私も欲しくてたまらない毎日を過ごしました。
或る時、海外の宣教師の方をお迎えした集まりがあり、
私もその方のお話を通訳の方の言葉に耳を傾けながら聞いていました。
そのころ、私は聖書を読み始めていたんです。だからＱ＆Ａタイムには、
「欧米人から見て、日本人は聖書を知らないことをどう思いますか？」
って質問したんです。その方は
「いままで聖書を知らない事はあなたの罪ではありません。」
って言われたその瞬間、私は目が開けられないほど涙が出てきました。
心の中では人前でこんなことかっこ悪いからいやだと思いながら、
でも自分の知性を越えた何かがわたしの中に起こったことがわかったんです。
そして、聖書の中に書かれているイエスキリストを信じることが、
ビデオの彼女は持ってるけど私には無い喜びなんだと分かったんです。
牧師先生の所に行き、お祈りをしていただきました。
夜帰宅した主人にイエス様を信じたこと、
洗礼を受けようと思うことを告げ、３ヵ月後に洗礼を受けました。
人間の心には神様にしか埋められないぽっかりと空いた心の穴が有るんです。
孤独だったり、傷だったり・・・。でも神様を信じた時から
ジグソーパズルの最後のひとつがピタッとはまるようにこの穴が愛で覆われて、
そのことに感謝していると、愛が生まれ、喜びと感謝が生まれるって分かりました。
あなたも欲しいでしょ。
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