歌 と こころ と 心 の さんぽ

歌 と こころ と 心 の さんぽ

2018.07.01
XML
カテゴリ: みそひともじ

♪ 細胞のよろこぶ餌は好奇心 八十代とて必須なるべし





 このブログでも以前 休火山いや活火山 2月10日 書いたことがある若宮正子さん。「エクセルアート」「アプリ開発者」「TED出演」「国連演説」とその紐付けされた言葉は華々しい。2017年6月WWDC(ワールドワイド デベロッパーズ カンファレンス)の基調講演で「最年長開発者」として紹介され、Appleのティム・クックCEOとも面会するなど、一気に時の人となった。


朝日新聞6月30日
 拡大します

 iPhoneアプリに、お年寄りが楽しめるゲームがなかったので、IT企業代表取締役で、東北文化学園大学の非常勤講師を務める友人に「作ってよ」といったら、「自分で作ったら」と言われたのがきっかけ。元々、「モノを作る癖」があって、それまでも3Dプリンタでペンダント作ったり、Excelで文様を描いて「うちわ」を作ったりしていたので、iPhoneアプリも同じように作ってみればいいんじゃないか、と思ったんだとか。

 まずは、3,000円ぐらいの分厚いプログラミングの本を5、6冊買って勉強。わからないことが出てきたら、Skypeで友人に遠隔授業してもらってい、ビデオ通話で相談したりしたそうです。
 半年ぐらいかけてコツコツと手芸と同じ感覚で、決して根を詰めて開発していたわけではないという。
 「プログラマーになりたいんじゃなくて、”アマグラマー”(アマチュアのグラマー)でいい、なんて言いながら」と。

 私には何のことか分からないですが、Appleのプログラミング言語の「Swift」、開発環境は「Xcode」を使っていたんだとか。その説明がまた頭のいい人らしい洒落た表現をされる。
「Swiftは初心者に使いやすい言語ですよ。お料理にたとえると、画像や音の素材が材料で、レシピがSwiftでのコーディングね。それで、Xcodeがお台所なの。台所の使い方を習得しないとそもそも料理ができないわけ。台所にはお醤油やらフライパンやらが全部用意されているから、それを使いこなしてプログラミングしていくんです。シミュレーションはお味見みたいなものね。料理を作っていると途中でお味見したくなるでしょう? そしたらシミュレーションすればいいんです」 とね。

おひな様を正しい配置に並べるゲーム

写真と文は「HRナビ」より引用しました。

「hinadan」のイラスト素材は、友人がWordの「図形」を
組み合わせて描いたものだとか。

 Swiftで作ったゲームは「hinadan(ひなだん)」。4段のひな壇にお内裏様とおひな様、5人囃子などを正しく配置するもの。
 その後、「hinadan」の英語版も作ったが、英語版にするためにはシステムそのもののベースを英語にしなければならない。大変だったがAppleの方が教えてくれたとか。


 20年以上前の60歳の定年時に退職金でPCを購入。インターネットもまだ普及していない時代だった。シニアのフォーラム「FMELLOW(エフメロウ)」があって入会し、シニアのインターネットユーザーとの交流を始める(今は「メロウ倶楽部」になっているもの)。
 パソコン通信でネットワークを広げたかったんだそうです。家には認知症になりかけていた母親がいて、そうそう出かけられなかった。ネットが「開通」してからは海外旅行、料理、介護……と、いろいろな「部屋」を見て回り、血縁、地縁、職縁以外の「通信縁」で世界は無限に広がった。 「ああ、私は60にして翼を手に入れたんだ!」 と。

 やはり相当なやり手だった様で、「行動力と外交的手腕、社交的で好奇心の塊で直情径行型の人たらし」とでも言おうか。”まぐれで何かが起こる“なんて事はないということを、若宮さんが身をもって教えてくれている。


 シニアにもパソコンは役立つと考えて、自宅でシニア向けのパソコン教室を始め、そこでExcelを楽しく学ぶために、Excelアートを考案したんだという。Excelでのマスに色を塗り、矢絣(やがすり)とか六弥太格子(ろくやたごうし)などの日本古来の文様を描いて、それをプリントしてうちわやブックカバーを作るようになった。

 この辺りのことはすでに2014年時点で「 TEDxTokyo(テデックス東京) 」に登壇し、シニアとデジタルについて語っています。


Excelアートを独自開発しちゃうんだから、やっぱりすごい


 2017年2月に「hinadan」の申請をAppleに行い、まもなく公開することができたが、それを朝日新聞が取り上げた。そしたら、CNNに見つかって一躍話題に。CNNからメロウ倶楽部に英文のメールが届いて、2時間以内に回答しろと言う。Google翻訳で訳して読み、こちらもGoogle翻訳した英文を返したんだそうです。そしたら各国の言語に翻訳されて、海外で有名になってしまい、アメリカのApple本社から日本のAppleに「どんなばあさんか調べてほしい」って依頼があったんだとか。

 有名になろうとか意図してやった事ではないのに、そこには黒潮あるいは偏西風のようなものが流れていて、何かの拍子にそこに乗っかって運ばれていく。必然という偶然とでも言うような・・。



東洋経済オンラインより

アップルのティム・クックCEO(左)とアプリ開発者の若宮正子氏

 それで、6月にアメリカで開催されたWWDC 2017の「サプライズスペシャルゲスト」として、10歳のアプリ開発者ユマ・ソエリアントさんと一緒に紹介されたというわけ。

 こんな若宮さんでも一人で出来る事は限られていて、困った時や行く先々で、どこからともなく(本人の表現)助けてくれる人が現れるんだとか。その辺りの事が HUFFPOSTのインタビュー記事 になっていますので、是非お読みになってください。

「好奇心は、最大のアンチエイジング対策」年齢なんて関係ない。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2018.07.01 09:11:13
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

sunkyu

sunkyu

カレンダー

キーワードサーチ

▼キーワード検索

サイド自由欄

◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」  自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

「アーカイブ」
◎ Ⅰ  短歌
◎ Ⅱ  知っていて損はない話  健康と生活編
◎ Ⅲ 興味深いこと
◎ Ⅳ 興味深いこと パート2
◎ Ⅴ  自然界 地球 異常気象など

コメント新着

七詩 @ Re[4]:★☆ ロスオリンピックと5千人のホームレス(08/12) sunkyuさんへ コメントを待っております。…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: