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プロ野球11球団(西武は欠席)の代表者会議が21日、東京都内のホテルで開かれ、大学生・社会人の選手が球団を自由に選べる「希望入団枠」を2008年のドラフト(新人選手選択)から廃止することで一致した。
約7時間半に及んだ会議では、今年から希望入団枠を廃止する意見が大勢を占めたが、一部球団が「拙速な制度改定は避けるべきだ」と慎重な姿勢を見せたため、合意には至らなかった。今秋のドラフトでは希望枠がある現行制度を暫定的に継続することが濃厚とみられる。
12球団は当初、現行制度を継続する方針を決めていた。しかし今月9日、西武がアマチュア野球の2選手に「栄養費」の名目で現金を供与していた問題が発覚。不正を生む原因となったとされる希望入団枠への批判が高まり、16日には日本野球連盟、全日本学生野球連盟、日本高校野球連盟のアマ3団体が撤廃を強く要望していた。
今回の決定を受けて、日本野球連盟の松田昌士会長は「中途半端な決定には失望している」とコメントを発表した。【神保忠弘】
▽西武・太田秀和球団社長 私どもの不祥事により制度の見直しが行われたことを重く受け止めている。決められたことにはしっかりと従わせていただく。そして、調査委員会からの結果を踏まえて、原因、再発防止策を報告させていただきたい。
▽宮本慎也・日本プロ野球選手会会長 本当に野球界のことを考えているのか。結局、球団それぞれの都合でまとまらないのであれば、非常に残念だ。
◇今年度から希望枠廃止、難しくないはず=解説
球界は、巨人は、いつまで内輪の論理に拘泥するのか。
会議の席で、巨人とともに今年からの希望枠撤廃に反対の意見を述べた根来コミッショナー代行は、「制度を作るときは十分に研究しないといけない。勢いに流されてはいけない」と語った。一理はあるが、プロ野球が客商売であり、ファンあってのものであることを忘れている。
西武の裏金問題が起き、アマ3団体が一致して希望枠廃止を要望しながら、それでも今年度からの廃止が合意できなかったことを、世間はどう見るか。多くの人は「すでに今年の希望枠で入団する選手と話ができているから、撤廃できないのだろう」と疑念を持ってしまう。イメージダウンの大きさは計りしれない。アマ3団体がそろって失望を表明したのも当然だ。
また、巨人・清武代表は「希望枠を無くすなら、選手の自由がかなえられないといけない」として、ドラフト改革はフリーエージェント(FA)権取得期間の短縮と一体で論じる必要があるとした。しかし労組日本プロ野球選手会ですら、13日の話し合いで「FAの話はいったん置いて、まずは希望枠を廃止すべき」と、ドラフトとFAの切り離しを容認している。これでは巨人は、今回の問題をFA短縮に利用しようとしていると勘ぐられても仕方があるまい。
根来代行は「今年のドラフトまで、あと半年しかない」と語り、本格的な制度作りには時間が足りないとした。しかし現在の暫定ドラフト制度が決まったのは05年の7月中旬。高校生ドラフトの約3カ月前だった。球界が一致団結し、徹底・集中して論議を行えば、今年度から希望枠廃止を盛り込んだ本格的制度を施行することは、決して難しくないはずだ。【神保忠弘】
最終更新:3月21日22時11分
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