「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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山さんの刑事部屋
1
『ルーム804』
登場人物表
阿月 エリ(二〇)女性。大学一回生。
沼垂 トミ(一九)女性。大学一回生。
鹿路 カレン(一九)女性。大学二回生。
●暗闇
一条の細い縦の光。
くぐもって聞こえる会話。
沼垂トミと阿月エリ。
トミ(声)「で、ここが収納と」
エリ(声)「あ・・・そこダメ。散らかって
るから・・・」
縦の光が広がって、トミの顔が覗く。
トミ「全然じゃないですか。これだったら私
の部屋の方が」
エリ「だからダメだって!」
横から出てきたエリが隙間を閉ざす。
再びの闇。タイトル。
●804号室・洋室・夜
クローゼットの扉を押さえるエリ。
ノートに何か書き込むトミ。
トミ「なるほど、これで確信しました」
少し頬を赤くしたエリ、見上げて。
エリ「何が? 私には全く皆目一切見当つか
ないんだけど」
トミ「やはりこの部屋には<何か>居ます」
自信満々なトミの顔。
半信半疑ながら不安が勝ったエリの顔。
エリ「<何か>って・・・やっぱりアレ系?
サダコさんとかトシオくんとか」
トミ「オカルト嫌いの割に、観るもの観てる
んですね」
エリ「観てないもん、観せられたんだもん。
JKの女子会あるあるでしょ」
映画を思い出して怖々見回す。
トミ「女子会経験が無いので何とも」
分厚いノートをボスンと閉じて。
トミ「でも安心していいです。居るのは性質
の悪いものではないので」
エリ「じゃあ何」
トミ「わらしです」
エリ「和菓子?」
トミ「わ・ら・し。座敷童、聞いたことあり
ますよね?」
もう一度部屋を見回すエリ。
エリ「詳しくないんだけど、そういうのって
東北とかの田舎の旧家に居るんじゃないの。
こんな近代的なマンションに? どっちか
って言うと・・・」
トミの小柄なフォルムに視線。
トミ「あっ、何ですかその『お前の方がどう
見たって座敷童なんだけどプププ』みたい
な嘲りの眼差しは!」
エリ「言ってない言ってない」
トミ「とにかくですね、明日から早速観測に
入りますので。ご協力お願いします」
エリ「その前にさ」
トミ「はい?」
エリ「晩ごはん食べない?」
●女子大学・講義室・昼
ホワイトボードに書かれたフランス語。
講義が終わって学生たち、三々五々。
バッグを肩に掛けて立つエリ。
後ろの席から呼びかけるトミ。
トミ「あの、阿月さんですよね。メゾン東野
804号室にお住いの」
振り向いたエリ、あからさまに不審顔。
少年探偵のような印象のトミ。
エリ「・・・そうですけど、どちら様ですか。
同じマンションの人?」
トミ「いえ。でも、あの部屋の事は以前から
よく知っています」
真面目くさった顔のトミ。
トミ「お話があります。ご同行願えませんか」
●同・食堂・昼
食券機の前にエリとトミ。
親子丼にうどんを足そうか迷うエリ。
迷いなくスタミナ定食を押すトミ。
二人用テーブルに向かい合って。
エリ、肉を大胆に頬張るトミに茫然。
トミ「伸びますよ」
エリ「あ、そうだね。いただきます」
丁寧に手を合わせてから箸を割る。
トミ「ご両親、しっかりとした方なんですね」
エリ「なんで?」
トミ「いえ、別に・・・」
暫く無言で食事する二人。
エリ「あのー、これって身辺調査?」
トミ「違いますけど」
エリ「だよねー。私、疚しいことなんかこれ
っぽっちもしてないもんねー。身辺調査が
必要になるようなイベントも控えてないし」
エリ、気まずそうに麺をほぐす。
エリ「でも詳しいからさ、私のこと」
トミ「そうでもないですよ。ここ数か月間、
観察はさせて頂きましたが」
しれっと言い放ち、肉にかぶりつく。
エリ「え、怖いんだけど・・・」
トミ「理由は今から説明します」
●同・テラス・午後
ドリンクを手に対座する二人。
エリ「つまりそのオカ研の活動で」
トミ「正式には『未解明現象研究会』です」
エリ「あ、ごめん。でも知らなかったなー、
そんなサークルが有ったなんて」
トミ「今年卒業した元興寺先輩が立ち上げた
サークルです。私が心から尊敬している方
で、大学に入った暁には必ず入会しようと
心に誓っていたのですが・・・何という事
でしょう!」
トミの怪談口調に唾を飲むエリ。
トミ「いざ部室の扉をくぐった時には、他の
先輩方はことごとく神隠しに遭っていたの
です!」
バーン!と迫真のSE。(空耳)
エリ「・・・それってさ、元興寺先輩の後に
誰も入会しなかっただけでは」
トミ「志半ばで無念に散った先輩方の遺志を
継いで、私は単身この研究会を!」
エリのツッコミを完全スルー。
エリ「おーい、存在しない人を殺すなー」
トミ「とにかくですね、元興寺先輩が殊の外
情熱を注いで取り組んでいたのが・・・」
ビシッとエリを指さして。
トミ「あなたが今住んでいる、804号室の
怪異だったのですよ!」
トミの指先を蒼ざめて見つめるエリ。
エリ「マジか・・・」
●普通電車・車内・夕
吊革を掴んだエリ。
トミ、届かずに握り棒。
エリ「けどさ、怪しいことなんて今まで一つ
も無かったよ」
トミ「誰もいない片隅から物音がしたり」
エリ「無い無い」
トミ「家電のスイッチが勝手に入ったり」
エリ「それも無い」
トミ「ガラス窓の内側に子供の手形が」
エリ「ちょっとやめてよ。逆にこれから気に
なっちゃうじゃん」
トミ「こういう話、お嫌いですか?」
エリ「お嫌いですね。霊感〇に生んでくれて
母には大変感謝してます」
トミ「・・・そうですか」
どことなく寂しげなトミ。
エリ「あなたは好きなの? えっと・・・」
トミ「沼垂トミです」
エリ「ぬったり、さん?」
トミ「トミとお呼び下さい。呼び捨てで構い
ません」
エリ「今日初めて話した人にいきなりそれは
抵抗が、ね・・・」
トミ「ご遠慮なく。同回生ですが年齢は一つ
下ですので」
エリ「あー! 私が一浪してることまで!」
トミ「おっと、妖怪<口滑り>のしわざ」
わざとらしく手で口を押さえる。
指の隙間から漏れる呟き。
トミ「・・・そうですね。大好きですよ」
穏やかな口調に一抹の自嘲。
トミ「私の人生から<不思議>を無くしたら
何も残らないから」
●804号室・洋室・夜
座卓を挟んで座るエリとトミ。
お玉を持ったまま固まるエリ。
エリ「えー!? それは絶対やだ!」
スプーンを置いて膝を正すトミ。
トミ「不躾なのは承知です。映像はクラウド
保存されますが、私以外は絶対にアクセス
できないよう設定しますので」
エリ「でも、あなたに対しては二四時間丸裸
ってことだよね・・・」
トミ「デリケートな場所には設置しません。
このお部屋に三台だけ。メインと暗視型、
それに故障時のバックアップ。お着換え用
の死角もきちんと作ります」
トミ、座卓に手を突いて熱弁。
グラスの麦茶が揺れる。
トミ「私が研究にかこつけてプライバシーを
踏みにじるような人間に見えますか?」
エリ「そっちに悪気が無くても、ほら、流出
しちゃうリスクは有るわけで・・・」
トミ「ですからセキュリティは万全を期して。
どうか私を信じて下さい!」
トミ、思わずエリの手を取る。
エリ、目を逸らして。
エリ「信じてって言われても・・・私たち、
まだ一日未満の関係なんだよ。人が誰かを
信じるって、そんな安請け合いするような
事じゃないでしょ・・・」
トミの手からこぼれるエリの手。
俯いて陰になるトミの表情。
トミ「・・・そうですよね、ごめんなさい。
私いつもそうなんです。相手との距離感も
測らないで、一人で勝手に突っ込んで」
重苦しい沈黙が部屋に垂れこめる。
エリ「・・・・・・どう?」
トミ「へ?」
エリ「カレー」
エリの横顔を探るトミ。
トミ「・・・あ、美味しいです。甘口でお肉
ホロホロで野菜も・・・」
エリ「よかった、それ実家の味。辛口好きな
友達には評判悪いの。昼間、甘いコーヒー
飲んでたからトミ・・・には合うかなって」
照れ隠しのようにデクレッシェンド。
エリ「一週間でいいなら」
トミ「え?」
エリ「足りない?」
トミ「十分です! 本当にいいんですか?」
エリ「万が一流出したら・・・責任取ってよ
私の人生」
トミ「取りますよ取りますとも! もしそう
なったらエリさんは一生養います!」
エリ「そうならないようにって言ってるの、
おトミさん」
トミ「お、お、おトミさんはよして下さい。
さっきはちゃんと呼んでくれたのに」
エリ「お代わりどうする?」
トミ「・・・いただきます」
よそうエリを子供のように見つめて。
●804号室・洋室・午前(カメラ視点)
一瞬のノイズの後、繋がる映像。
入口斜め上方から部屋全体を臨む。
レンズに顔を近づけて調整するトミ。
その背後で見守っているエリ。
エリ「映ってる?」
トミ、手元の小型モニターを確認。
トミ「バッチシです」
エリ「これで全部?」
トミ「はい。踏み台どうもです」
カメラの画角の下へ消えるトミ。
●同・承前(通常視点)
リュックに工具を片付けるトミ。
入れ違いに仰々しい機械を取り出す。
エリ「ガイガーカウンター?」
トミ「ざっくり言うと霊体感知機です」
エリ、一遍に胡散くさげな顔。
トミ「分かりますよその反応。でもペテン師
扱いするのは待って下さい。これは元興寺
先輩が四年の歳月をかけて開発に成功した
秘密兵器。雑誌の裏広告に載ってるような
インチキ商品とはモノが違います!」
我が事のように誇らしげに語り出す。
トミ「妖怪や妖精も含めたいわゆる霊的なる
ものは、物理的に観測可能であると先輩は
考えていました」
エリ「私、物理は高校に捨てて来たんだけど」
トミ「なら詳しい理論は省きましょう。この
装置は空間の帯電量や磁場の異常、室温や
湿度の上下、その他諸々の環境変化を測定
することで霊体の出現を感知します」
エリ、既にチンプンカンプン。
トミ「ざっくり言うと、何か出た時にはこの
スピーカーから警告音が鳴るので、迷わず
私をお呼び下さい」
装置をエリに押しつけて。
リュックを重そうに背負うトミ。
エリ「もう行っちゃうの?」
トミ「大丈夫、いつも通りに生活して下さい。
カメラなど気にしないで・・・というのは
無理か」
部屋を名残惜しそうに眺めて。
トミ「本当なら私がここに住んで、生活全て
を観測に捧げる予定だったのですが」
エリ「え?」
トミ「新年度のタイミングで空きが出ないか
ずっとパソコンに張りついてたのに、より
によって風邪で丸一日寝込むなんて」
エリ「あ・・・それで私が」
トミ「異常に格安だから誰かに先を越される
ような嫌な予感はしてました」
エリ「そうなの、めちゃくちゃ安かったの。
事故物件じゃないかって、不動産屋さんに
再々確認するくらい」
トミ「ま、事故は起きてないですからね」
エリ「でも知らなかったんだよ。そんな頻繁
に住人が入れ替わってる部屋だなんて」
エリ、憤懣やるかたない様子。
エリ「座敷童って、住んでる人を幸せにする
んじゃないの?」
トミ「大方の伝承ではそうですね」
エリ「じゃ、何で誰も居つかないわけ?」
トミ「誰も座敷童だとは思わなかったから」
声を抑えるトミ。
トミ「この部屋から逃げ出した住人の末路を
ご存知ですか? 大学の成績はガタ落ち、
中学からの恋人は寝盗られ、FXで奨学金
全額溶かした人も・・・」
エリ「ヒィッ」
トミ「そのような後日譚や目撃証言も踏まえ、
先輩は座敷童説を強固なものにしたのです」
エリの両肩に手を置くトミ。
トミ「逃げるという選択肢は捨てましょう」
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