H@CHIMAKI  COMP@NY

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第18話「激走!風太VS隼人!」



俺達は、駅に集合していた。

只今、AM8:00である。

こーなったのも、実は俺が宣戦布告したからだな。

でも・・・・。

「風ちゃん?」
「どわっ!?」
紅子が首を傾げていた。
「どうしたの?」
「な、なんでもない。」

今日の俺のファッションは、短パンのジャージと半袖のTシャツ。
まぁ。走るんだからな。

横に目をやると沖先輩の横で恋敵・隼人が同じような格好でストレッチをしている。
南は、ゴールのバンガロー入り口にいるらしい。
「そろそろね・・・。」
沖先輩は、時計に目をやった。
「隼人、そろそろよ。」
「うん。姉さん。」
「風ちゃん。こっちも。」
「おう。」

俺と恋敵・隼人は、駅入り口の階段前でクラウチングスタートを構えた。(マラソンなのに、なんでなんだ?)
分けもなく汗が伝い落ちた。

「じゃあ。行くわよ。」

沖先輩が手を掲げた。

「レディ・・・・・。」

この勝負・・・・。

「ゴォー!!」

負けらんねぇ!!

俺と恋敵・隼人は、同時に走り出した。

一応、コースを頭の中で確認すると。

駅がスタートで次に駅前商店街を抜け住宅地を抜けて病院の横を通り坂を登って学校の横を通り林の道を抜けるとゴールだ。

日頃の運動不足のせいなのか、足が少し重かった。

チラリと後ろを見ると恋敵・隼人が後をピッタリとついて来る。
しかし、俺には分かる。奴も運動不足だろう、すこしヨレヨレしている。

この勝負・・・・もらった!

駅前商店街は、まだ開店前の店が多かった。

くそ。
・・・・思ったより速いな・・・恋敵・風太!
でも僕は、負けられない!

勝って・・・。勝って南さんにこの思いを伝えるんだ!

だから僕は、負けない!!

駅前商店街を抜けると住宅地に入ってきた。

はぁ・・・・はぁ・・・・。
ヤベぇ・・・。喉が苦い・・・。
駅から走るのって、こんなに辛かったのか・・・?
アイツは、余裕なのか?

ふと、後ろに目をやる。

見るとさっきよりヨレヨレフラフラとしていた。

俺以上に疲れてないか・・・?

住宅地を抜け、病院を横切ると一番の難関である坂道だ。

ゼーハー・・・・ゼーハー・・・・。
負けられない・・・。こんなところで・・・。

やっと並んで来たっていうのに・・・・。置いていかれてたまるか・・・。

負けられない・・・・。恋敵・風太!

坂道を登りきり学校を横切って、林道に入る。最後の直線が目の前にあった。

((ここが最後だ!一気にケリをつける!))

「ぬおおお!!」
風太が加速する。
「負けるかぁ!!」
隼人も加速。

道は、泥の撤去作業が終っても少しぬかるんでいた。
所々にまだ泥の山も残っている。
泥の山を縫うようにすり抜けゴールを目指した。

「わっぷ!!」
突然、横から泥のはねる音とこけるような音が聞こえた。

見ると隼人がこけて泥まみれになっていた。

関係ない・・・。俺には・・・。

再び、前を見る。

でも・・・・・。

くそ!

俺は、方向を変えて隼人に近づいた。
「大丈夫か?」
「くそ!行けよ!」
差し伸べた手を跳ね除ける隼人。
「足・・・。怪我してんだろ?」
「・・・・・・。」
「ああ!もう!めんどくさい性格だな!!」
俺は、隼人に肩を貸して、また小走りした。
「情けをかけたつもりか・・・?」
「うるせえ!俺達のリーダーは、見捨てたりしないからな・・・。」

「来た」
そういうと南は、林の道を見た。
遠くから隼人に肩を貸した風太が歩いてくる。
ひどく疲れているのか、呼吸が荒いのが覗えた。

目の前まで来ると二人は、倒れこんだ。
「「はぁ・・・・はぁ・・・・・。」」

「や、やるなお前・・・・・。」
風太が隼人を見た。
「そ、そっちこそ・・・・・。」

「大丈夫ー?」
紅子と沖先輩が小走りしてくるのが見えた。
「隼人!大丈夫!?」
「大丈夫だよ。姉さん。」

いきなり、隼人が立った。
「ありがとうございました。」
「え?」
そう言って、倒れている風太に手を差し伸べる隼人。

「ああ。」
そう言って風太は手を握り、立ち上がる。

「どうした?改まった顔をして?」
「・・・・・・。風太先輩・・・・。いや・・・・。」
「?」
「風太師匠!俺を弟子にしてください!」
「はい?」
風太に迫り寄る隼人。
「お願いします!」
「ちょ、ちょっと・・・待てよ・・・・。」
「本気なんです!」

「勘弁しろー!」
「待ってくださいよ!師匠!」

「南ちゃん・・・・。これでよかったのかな?」
「よかった」
逃げ回る風太と追いかける隼人を見て、南は少し微笑んだ気がした。

こうして。恋バトルは、終焉を向かえた。

数日後、隼人が転校してくるのは、また別の話だが。

それは、また別の機会に。


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