音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2007年10月08日
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カテゴリ: 映画


 エディット・ピアフの生涯を綴った伝記映画。歌うシーンではピアフ自身の歌が使われていて、その歌声に引き込まれます。決して華やかな映画ではありませんが、彼女の奔放な人生が楽しめます。

■あらすじ

 1915年エディット・ジョバンナ・ガションは大道芸人の父(ジャン=ポール・ルーブ)と、歌手の母の間にパリに生まれる。父は出稼ぎに出ているため、母が街頭で歌う事で、生活を営んでいた。

母は歌手になるために、エディットを祖母ルイーズ(カトリーヌ・アレグレ)に預ける。祖母は娼館を経営し、エディットはそこで働いていたティティーヌらにかわいがられ、幸せな日々を過ごす。

 ところが、父がエディットを取り戻しに来て、いやがるエディットを連れ去ってしまう。エディットは、父と一緒に各地を転々として行くが、父の芸(体の柔らかさをいかした芸)ではさっぱりお金が集まらない。そこで、父はエディットに何か芸をやれと命じる。

エディットは思案したあげく歌い始める。そうすると、それを聞いていた人々からお金がたくさん集まるようになる。

1935年、パリで歌っていると、その歌を聴いた紳士が名詞を渡して、「ここに来てくれ」という。エディットがその住所に行くと、そこは名門クラブ、「ジェルニーズ」だった。件の紳士はそこのオーナー、ルイ・ルブレ(ジェラール・ドパルデュー)だった。

 簡単なオーディションが行われ、エディットはそのクラブに出演することが決まる。しかし、ルイ・ルブレは彼女の名前が気に入らなかった。ルイ・ルブレはエディットを見ると雀(ピアフ)を思い出す事から、「エディット・ピアフ」とすることに決める。

 はたして、エディットがクラブに出演すると、彼女の歌を聴こうとする人々が詰めかけ、クラブは連日満員になる。

 彼女の栄光は続くかと思われたが、ルイ・ルブレが突然死体で発見される。エディットは容疑者として疑われるが、容疑は晴れる。しかし、舞台に出ても「人殺し!」とののしられるようになり、絶望の淵に追い込まれる。。。

■街頭で初めて歌うシーンが印象的です。

 父に何かやれと促され、考えたあげく「ラ・マルセイエーズ」を歌うシーンがとても印象的です。澄んだ歌声で大変うまいと思いました。フルコーラス歌ったのも良かったです。

 それから、ニューヨークのレストランでのマレーネ・ディートリッヒとの邂逅があります。時間にして1,2分たらずと思いますが、カロリーヌ・シロル(ディートリッヒ)の妖艶さもあり大変印象的でした。

■当時のパリやニューヨークの様子が楽しめる

 クラブ内の豪華な様子や、華やかな社交界やレストランなどが楽しめます。

■マルセルの試合の場面が手抜きなしで良いです。

 エディットの不倫相手であるマルセルのボクシングのタイトルマッチが克明に描かれています。本筋とは多少はずれますが、手抜きがなく、かなり面白かったです。このシーンを見ていて、何故か「ミリオン・ダラー・ビイビー」を思い出してしまいました。

■マリオン・コティヤールの演技が素晴らしい

 エディットを演じるマリオン・コティヤールの演技が素晴らしいです。エディットのエキセントリックな性格がよく表れていたと思います。晩年の麻薬でボロボロになり、すっかり縮んでしまったエディットの演技はメイクとともに迫真に迫っていたと思います。

 身長は169センチあるそうですが、映画の中ではかなり小さく見えます。実物のピアフは身長は147センチとかなり小柄です。そうすると、周りの人間を背の高い人達で固めたのでしょうか。

 その他では、マルセル役のジャン=ピエール・マルタンスの洗練されたかっこよさ、娼婦ティティーヌ役のエマニュエル・セニエの妖艶さも印象に残りました。

■時代がコロコロ変わり、彼女の生涯が良く理解できない脚本

 1950年代のシーンを描いていたかと思うと、子供の頃のシーンに移ったりと、見ている人間の理解を阻んでいるようにしか見えません。

 おそらく、フランス人なら当然知っている事を前提とした流れなのでしょうが、私にみたいに彼女の生涯を知らない人にとっては、理解の妨げにしかなりません。見ていて結構混乱しました。

 それから、舞台で倒れるシーンが何回も出てきますが、その間に過去のエピソードやら老いてからのシーンが挟まれ、ますます分からなくなりました。

 個人的には、彼女が麻薬に手を染めて、体を蝕んでいく所をもう少しわかりやすく描いてくれればと思いました。

 それから、ジャン・コクトー、イブ・モンタン、シャルル・アズナブールなどの交遊関係も入れて欲しかったです。

公式サイト








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Last updated  2007年10月08日 11時15分07秒
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