Heikの狂暴温泉芸者

Heikの狂暴温泉芸者

砂の涙





眼球から あふれ出てくる

細やかな砂を 両手で受け取る






あの想い この想いが

去来して

この砂に 結実する

純白の さらさらとした 星の砂

この砂が 指と指の隙間から

地面へと落ちる




手で 改めてすくい取り

海へと 投げ返す

海への郷愁と 星の砂



または 根源への回帰



人間の 営みも

すべては やがて

海に捧げられる

あの想い この想いも

すべては やがて

海へと融和する




【あの人は 今 どうしているのだろう】



星の砂に まみれた手を

ジーンズで ぱたぱたと

払い落とす









二OO三年五月十日

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: