Heikの狂暴温泉芸者

Heikの狂暴温泉芸者

錆びつく





マーク・トウェインは

晩年 錆つき

孤独に 眠った



俺の手首を抉った

このナイフも

錆びつき

孤独を 叫ぶ



あの校庭のジャングルジムも

錆びつき

苦い記憶を 孤独とを呼び起こす



俺の錆びついた 孤独な心も

お前には 決して癒すことなど

できはしないだろう



孤独



人がオギャアと 産まれてから

骨になるまで つきまとう



孤独の正体は なんなのか

誰か 物知りさん 教えておくれ



錆びついた孤独ほど

融通が効かないものは無い



錆びついた孤独



錆びを 落としても落としても

しつこく錆びが ついてくる



錆びついた孤独



「行ってきます」と出社した

父は帰らず

「買い物へ」と出かけた

母は帰らず

「遊びに行ってくる」と

妹は帰らず



錆びついた孤独



失うのは ただ自分の死する時だけ






二OO五年七月六日

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