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2006年03月23日
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カテゴリ: コーチの趣味!
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今年の秋の海外旅行は、チェコや、ハンガリーに行きたいな~って
ちょっと調べてみてたら、スロベキアに暮らす、絵本の絵を描く人を発見
『降矢なな』さん
この絵をみた瞬間に、ひなたまさみさんの、愛娘、さきちゃんの童話をおもいだした、絶対にフィーリングが合うと思うけどね~
スロベキアの自然と、変わり行く、国家、
日本の5年生の女の子の書いた童話と、遠い海外で暮らしている絵本作家
いいな~と勝手に考えるヒーローであった!

実は、この童話が、文部大臣賞を取ったんですよ、凄いね
発売されたら、20冊ほど、買って、図書館や、児童館に



「森の妖精と三つ編みの少女」        Saki・作

ずっと昔、日本がまだ森に囲まれていた頃のことです。小さな森に一人の妖精が住んでいました。

ある日、目が覚めるとその妖精は変な胸騒ぎがしました。

(戦争が始まる?まさか、こんなに平和に暮らしているのに・・・)

ところが次の日になると、あっという間に戦争が始まってしまいました。たくさんの木が倒され、森はあっという間に兵隊でいっぱいになり、日本じゅうの森が一日のうちに燃えてなくなってしまいました。

妖精は森を守るために頑張りましたが、力を使いすぎると人間の目に見えるようになり、もっと力がなくなると、簡単に殺されてしまうため、自分の住んでいる小さな自分の森を守ることで精一杯でした。

戦争はあっという間に終わりました。豊かな森に囲まれていた日本には、もうあの妖精の守った小さな森だけしか残っていませんでした。

やがて人々は森の焼けあとにたくさんの建物や工場を建て始めました。

そんなある日、小さな森のすぐそばの村に、一人のおじいさんがやってきました。そのおじいさんは日本の森がすっかりなくなってしまっていることに驚き、悲しみ、そしてようやくその村にたどりついた時に、たったひとつ残されていた小さな森を見つけ、とても喜びました。

そのおじいさんはすぐに村の人々を集め、

「なぜ木を植えて、森をもっと大きくしないのか?」



「森なんか、なんの役に立つというのか?」

「それなら工場を作って、たくさんのお金になる物を作った方がずっといい」

おじいさんはがっかりして、その森の中に入って行きました。すると木の上に妖精の姿を見つけました。おじいさんは今の世界に生きている人ではありませんでした。昔、この国にたくさんの森を作り、天国へ行ってからもときどきこうして森の様子を見に来ていたのでした。おじいさんは生きている人ではありませんから、妖精を見つけることができたのです。

おじいさんはその妖精にも急いで森を大きくするように、と頼みました。

「森が燃えてしまった日から1年のうちに木を植え始めなければ、もう二度とこの国に森が戻ってくることはないだろう」



村には一人の女の子が住んでいました。いつも長い髪を三つ編みにしているその少女はとても怖がりなので、みんなから「弱虫」と呼ばれていました。お父さんもお母さんも兄弟もいない少女は、ひとりぼっちで家もなく、森の近くにテントを張って暮らしていました。

妖精はその少女に手紙を書きました。

「村のみんなを明日の夜11時59分に森の入り口に集めてください。そうしなければあなたはきっと悪魔の罰を受けることになるでしょう(森の妖精より)」

少女は村じゅうの人に手紙を書いて、夢中でポストに入れました。なぜならとっても怖がりの弱虫だったからです。

(悪魔の罰を受けてしまうなんて、どうしましょう?そんな恐ろしいことになるのはイヤだわ)

そう思った少女は必死でみんなに手紙を書いたのでした。次の日の朝、少女が目をさますと、テントの外にまた妖精からの手紙とたくさんの木の苗が入った袋が置いてありました。

「今夜、みんなを集めたら、この手紙を読んでください(森の妖精より)」

中にはもう一枚の紙があり、

「急いで木を植え、森を広げなさい。さもないときっと恐ろしいことが起こるであろう」

(こんな手紙を読むなんて、私にはできないわ。第一、私がこんなに弱い声で読んだって、誰も聞いてくれるはずがないもの)

そう思ったとき、手紙の裏に小さな袋に入った黒い粉があることに気がつきました。その袋のそばに、

「これを飲みなさい(森の妖精より)」

と書かれていたのを見たときも、やっぱり少女は怖くなりました。

(もしもこれが毒だったらどうしましょう?私は死んでしまうかもしれないわ。でもこれは妖精から届いたもの。妖精が私を殺すなんてことはしないでしょう)

そう思った少女は、勇気を出してその粉を飲んでみました。

「ゴホッ!ゴホッ!」

喉が少し痛くなったような気がして、

「あ、、、あ、、、、」

と声を出して見ると、いつもの声よりずっと低くて太い声になっていました。

(そうか。この声で話せばみんなはきっと私の言うことを聞いてくれるんだわ)

そして夜11時59分、村中の人たちが集まりました。

「こんな時間に一体なんだっていうんだい?」

「もう眠いのよ」

みんなが文句を言っていると少女がやってきました。そして少女が妖精から届いた手紙を読むと、みんなは何も言わず、ガタガタ震えながら少女の足元にある袋から木の苗をひとつずつ手に持つと、大急ぎで苗を植え、逃げるように家に帰って行きました。

ひとり残された少女は、月の光に照らされて、川にうつった自分の姿を見て、思わず悲鳴をあげました。

「キャー!化け物!」

真っ赤な瞳、口からは鋭い牙がはえ、けもののように毛むくじゃらのその姿は、まるでお話の中に出てくる悪魔のようでした。少女は自分の姿がそんなに恐ろしくなってしまったことの悲しさと恐ろしさで、泣きながらテントまで走って帰りました。テントの入り口に、また一枚の手紙がありました。

「ありがとう。これを飲みなさい。もとに戻ります。(森の妖精より)」

今度は白い粉が入っていました。少女はそれを飲んだとたん、もとの姿に戻ることができました。

次の日から村の人たちは、みんなで力を合わせてたくさん木を植え始めました。そして再び豊かな森が戻ると、そこにはたくさんの動物たちが暮らし始め、小鳥がさえずり、人々は木の実を食べたり、きのこをとったりして、また自然の暮らしを始めました。

あの三つ編みの少女も、勇気を持ってみんなと遊ぶことができ、ようやく人々に笑顔が戻っていきました。こうして森がどんどん大きくなると、森を守る妖精たちもたくさん増え、戦争のない、平和で幸せな日々が続いたのでした。






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最終更新日  2006年03月25日 14時25分15秒
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私も絵本を書いた方がいいかしら?  笑  
ハンガリーには、日本でも有名な絵本を書いている人がいるので、駄目ねぇ~。

夏は、いいですよん。 (2006年04月07日 19時09分36秒)

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