高橋信次先生に学ぶ

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光りを入れても治らない場合




どんなに光りを入れても、また医者にかかっても病気が治らない場合がある。

それは本人が治りたくないと思っている場合である。

病気が治りたくないど思っている人があるのだろうかと、思われる人もあるであろうが、実際に病気が治りたくない、病気になっている方がラクだ、病気になっている方が得だ、と思っている人がいるのである。

例えば入院した人で、大抵は三年以内で退院をしてゆくが、それ以上永くいる人、中には十年も十五年も入院している人がいるのである。

その人達の全部がそうであるというのではないが、医者が診てもどうもない、休みには外出をして遊んでくる。
病院内では結構、テニスや卓球をやったりして、どこが病気なのだろうかという人がいるものである。

或は入院していなくても慢性の持病だという人のなかに、そういう心を持っている人があるものである。

そういう人は、治りたくない意志が働いているのであるから、光りを入れることは無駄である。


また、死の願望を持っている人も治らない。

生きて苦労するよりは死んでしまった方がよいと、心の中で思っている人に光りを入れても無駄である。

このような人にはまず正法を話して、その人が生きよう、元気になろうという心を起してからやらないといけない。

愛さえあればいいのであると、相手の心も立場も考えずにやると失敗することがあるから、よく注意しなければいけない。

また相手が、「そんなものが効くものか」とか「そんなことでは誤魔化されないぞ」というような反対観念を持っている場合も効かないから、相手の心を無視して強引にやることは避けた方がよい。

全然効かないということはないのであるが、実際は効くという実感があっても、効かないと言われるから注意した方がよい。


正法誌12号1979.8より抜粋



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