サクラチル*..。*・.*

サクラチル*..。*・.*

ずっと いつまでも  *前編*




俺にとっては大切な一言だったんだ





『ずっと いつまでも』









「ね、剣心。お願いがあるんだけど。」

朝食の時間。薫が少し言いにくそうに言った。



「なんでござるか?」


「わたし今日ちょっと用事があって家を一日あけるからわたしが帰ってくるまで

家で留守番しててほしいの。」


剣心は薫が頼むことといえば、そのほとんどが買い物でおもい荷物をもってほしい

というものだったので少し安心した。




「なんだ。それぐらいのことなら、いつでもひきうけるでござるよ。して、その

用事とは何なのでござるか?」



薫は一瞬ギクッとした表情を見せたがすぐに



「べ・・・べつに。なんでもいいじゃない!ちょっと町まで買い物に行くだけよ。

ごちそうさま!」


と言って、逃げるように自室にもどって行った。



一方、残された剣心は



「ハァ・・・。『なんでもいい』か・・・。ちと、悲しくなるでござるな。」


などと、1人。ためいきまじりにつぶやいていた。




剣心が朝食をすませて、後片付けをしていると



「剣心。わたしもう出かけるから留守番おねがいね。5時までには帰ってくるから

。いい!?わたしが帰ってくるまでちゃんと家にいてよ。」


と薫が言った。剣心は

「はいはい。気をつけるでござるよ。」と笑ってみせると、薫は少し安心した

表情を見せて


「じゃあいってきます」


と元気よく出かけていった。







「しかし、なぜ薫殿はそんなに拙者に家にいろと言うのか・・・。気になるでご

ざるな・・・。でもまあ薫殿との約束でござるし。拙者は家事をがんばるでござる

かな。」


















時刻はただ今午後6時。薫が告げた時間から1時間が経過していた。




「薫殿。5時までには帰ると言っていたのに。なにかあったのでござろうか。」




ふと外を見て見ると、雨まで降ってきていた。





「家にいろと言われたが、雨も降ってきたし、町へ行くと言っていたから少し探せ

ば見つかるでござろう。」




そう言うと剣心は薫を探しに町へ出かけた。






″とりあえず薫殿が行きそうな場所を探してから。いや、先に赤べこに行くか。

もしかしたらそこにいるかもでござるし″








「おこしやすー。って、あら剣心はん。どないしたん?」


「いや、薫殿がなかなか帰ってこないものだから少し探しに。ここに薫殿は・・」


「ああ~薫ちゃんね。薫ちゃんなら昼に1回来はったよ。なんでも呉服屋に行くと

かなんとか。」

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