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2007年12月23日
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大森南朋が好演しているNHK再放送特番の目玉「ハゲタカ」である。大森南朋といっても、無名に近いのかもしれないが、彼の父親は有名な舞踏集団『大駱駝艦』の主宰で俳優の麿赤児だというのだから、知る人ぞ知る俳優さんなのだろう。普段は、端役ばかりの扱いだったのをNHKが主役に大抜擢なのだそうだが、正体の分からない要素が謎めいていてよいのだとか。たしかに、このドキュメンタリィー仕立ての作品には、納まりが良かったと思う。ワンセグのお陰でようやく再放送版を見ることができた。



彼のモデルは、ゴールドマンサックスの東京支店長、持田昌典氏だったり村上 世彰するのだろう。このドラマでは、必ずしも「ハゲタカ」を単純なワルとは描いてはいない。それは、80年代に好評だった「ザ商社」の主人公と同様だ。原田甲斐を主人公にした「樅の木は残った」の時代から、NHKは世間的に取りざたされている悪のキャラクターを反転させて描くという伝統がある。理由は、民放会社にできない描き方で差別化が際立つからだそうだ。たしかにこのドラマを土曜日の侮れない時間帯に放映することはたとえばテレビ朝日やTBS、フジテレビでは難しかろう。あまりにも生々しすぎるというわけだ。


このドラマで描かれているハゲタカの挙動が、現実の「もの言う株主」の実像と重なりあうものかどうかは、なかなか微妙だと思われる。しかしながら、「買収される側の企業」の描かれ方には正直言って同意せざるを得ないものが多々ある。つまり、ハゲタカが悪漢か、説教強盗であるかは別にしてドラマで描かれている被買収先企業は、相当リアルさを帯びている。あるいは、日本の硬直して頑迷固陋な経営者など、判で押したようなステレオタイプで描いても十分なのかもしれない。ただ、ドラマの細部には首を傾げるような稚拙な箇所も当然ある。


真山仁氏は、読売新聞の記者出身の作家とのこと。演出の面々、大友啓史、井上剛、堀切園健太郎もそれぞれビジネスの就労経験はないのだろう。所詮聞き込みと彼らが想像できる域のビジネスマンからの聴取だけで作り上げている観念的な作品だという限界はある。



対象を取材する流れの中で、対象に取り憑いてしまうというあの月並みな陥穽。けして彼らも逃れているとは思えない。最前線の応酬など、いくら精緻に描写しようと視点が美意識に近い情緒的なもので埋めつくされている以上、所詮は通俗的な解釈に加えて視聴者にはセンチメントな質実しか提供するつもりはないのである。


ちなみに、NHKは再放送のたびに入念に編集を加えているそうだ。今回は、3度目の放映で、3度目の編集がほどこされているものが流れていると思った方がよい。

















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最終更新日  2007年12月24日 09時51分11秒
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Re:ワンセグで「ハゲタカ」(12/23)  
ちゃにさん  さん
この放送はおもしろくみましたよ。私のような世間しらずが、シャルドネさんおっしゃるセンチメントな質実のせいか、みいってしまいました。こういう世界もあるのねって思いました。しかし、今年の色々なもののねあがり、灯油の高さに、こういう世界なんていう他人ごとではすまされなくなってきましたよ。経済も少し勉強しなくてはと思います。シャルドネさんの一連の株関係の記事も興味深くよませていただいております。 (2007年12月24日 09時31分33秒)

Re[1]:ワンセグで「ハゲタカ」(12/23)  
ちゃにさんさん

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大森南朋は、鷲津という狂言まわしを忠実に実行していて頑張っている役者さんだと思います。成長が楽しみですね。

ただ、あのキャラクターでハゲタカの指揮官は無理。

血も涙もなく引き金ひける奴でないと、星条旗の
圧力の前で人格破壊されるのは必定だと思います。


学生ベンチャー気分でやれるような世界とは到底
思えません。





(2007年12月24日 10時49分05秒)

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