アチャモ☆の部屋

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アチャモ☆の詩74





            『電車ごっこ』



           海を見に行こうと!

           親父が言った…

           素直に、うん!と答えた僕。

           海岸線の松林は嫌いだった

           海岸線の渋滞は大嫌いだった

           渋滞を抜けると何時もの同じ場所だった!

           海を見に来たんだよね?


           僕は大人達の声が怖かった!

           彼等は無心で走ってるんだ。

           サンドイッチの空箱は…

           僕の暇潰しの箱に変わるんだ!

           綺麗な紙だけを集めて!

           明日、友達と電車ごっこがしたいだけ!

           キップの代わりに…

           僕は一人で暇を潰したよ。

           一人で集めたんだよ!

           凄い?エライ?


           大人達の声が怖くて耳を押さえた。

           彼等は無心で走ってる何周も何周も…

           退屈で寂しくて…。

           ねぇ~僕の声は届いてる?

           今日一人で集めたハズレ券!

           電車ごっこしたいだけ!!!

           何時も最後に捨てられたんだ!

           頑張って集めたのに…

           凄い?エライ?

           ゴミ箱に捨てたのは!

           ハズレ券じゃないんだよ

           僕の心だった!!!

           帰りのR134の渋滞は嫌い!

           今日は海を見に来たんだよね?

           帰りの車の中から見る松林は…

           何時も歪んで見えたんだ。



























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