アントレプレナー塾長 「大人の探検隊日誌」 夢のソーシャル・アントレプレナー            

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五千円の黄金炒飯・・・



 その店はどう見ても中華には見えない。

 カフェかレストランのような雰囲気である。

 しかもまわりにまったくお店がない。



 ここは何を書くそう、プロの料理人や料理研究家が集まる絶品中華の店なのだ。

 その店は新宿御苑の大戸口から徒歩8分のところにある。



 その名店の名前は「shef's」。

 ここは冬場の上海蟹のとびきり美味しいお店だ。黄金色の上海蟹チャーハンが一人前、5000円。でも、絶対に食したい極上の味なのだ。

 上海蟹の味噌と身を二杯分も使っている。だから滅茶苦茶安いのだ。

 サービス品なのだ。ただ4年前の値段だから今年の冬ははいくらになることやら・・・


 この季節は無論無いので、定番のメニューを頼む。今日のお勧めは、季節のスープ、特性豚のあんかけ、特別チリソース風なのである。

 スープは感激ものであった。澄んだ透明のスープに鮮やかな緑色
をしたとろろ昆布様のものがたっぷり泳いでいる。

 1ミリ程度の厚さに切られた緑色・・???何でも日本では黄レタスと呼ばれている中国野菜である。現物をマダムにもってきてもらう。これがレタス???

 形はまるで長い竹の子か大根である。その先にレタスの葉がついている。料理には竹の子状の本体を薄くかぶらむきにしたものだ。
その歯ざわりがシャキシャキとしている。上品このうえないスープである。

 海老のチリソースはケチャップのいやらしさがない。作り方を聞くと、赤ピーマンを炒めて裏ごししたのを使用しているとのこと。だから自然な甘味がするのだ。他では味わえない一品だ。

 定番の白菜の甘酢、海老がぷりぷりに詰まった春巻き、チンゲンサイのパイタンスープ炒めを頼む。

 それにしてもここの中華は体にやさしく、いくら食べても食べ飽きない王侯貴族の味だ。

 なんだかとてつもなく、幸せな気分になってきた。



 そうなのである。ここのご主人は昔、上海の大富豪の家に育った。

 料理人を何人も抱えていた。贅を凝らした大邸宅だった。

 欧米人を招いての夜な夜な大パーティ。



 しかし、戦後没落し、毛沢東の時代に命からがら日本に亡命してきたのだ。

 そしてその後の人生が凄まじい。



 また別のときにお話しましょう。



 しかしここの上海蟹は昔のコネで、特別ルートで極上品が今でも入ってくるのだ。

 ああ、またあの上海蟹を食べにいきたーい。そんな隠れ家なのだ。




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