香川県議会



男女共同参画社会の形成を推進するため、国においては男女共同参画基本計画を、本県においても、「かがわ男女共同参画プラン」を策定して各種の施策を展開しているところである。
 もとより男女共同参画の推進は、少子高齢化の進展や我が国の社会経済情勢の急速な変化に対応していく上で取り組むべき課題であることは言うまでもないが、それは、本来生物学的な要因が大きい男らしさ・女らしさ、あるいは伝統や文化などを否定するものであってはならない。
 しかしながら、主として他の都道府県の一部の教育現場などにおいては、男女共同参画に名を借りて、男女の区別や役割を機械的・画一的に解消・排除しようとする取り組みがあり、このことが、長年培われてきた良識的な価値観や我が国の良き伝統文化の破壊につながりかねないおそれすらある。
 よって、本県議会は、「かがわ男女共同参画プラン(後期計画)」の策定に当って、真の男女共同参画社会の実現に向けた施策が進められるよう、次の事項に留意することを強く求めるものである。

              記
1 専門家の間でさえ合意形成がされておらず、誤解や混乱の元凶である「ジェンダー」、「社会的、文化的に形成された性別」といった用語を使用しないこと。

2 男女の区別を差別と誤って批判することがないよう、特に広報活動において留意すること。

3 性差を否定する教育を行わないこと。また、思春期の青少年の教育に当たっては、性別に配慮すること。

4 いかなる性別役割分担の形式であっても、それが主体的選択に基づくものである限り否定しないこと。また、特定の性別役割分担を強制しないこと。

5 数値目標を立てて男女の比率を同じにする取り組みは、その方法が適切かどうか、また、性急な目標を立てることによる弊害や混乱が起こらないよう慎重に判断すること。

6 性情報は精神的、道徳的発達段階に即して提供されるべきであり、心と体のバランスを欠いた性教育に偏ってはならないこと。

   以上、決議する。

平成17年12月16日
香 川 県 議 会

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