スペイン旅行(20)



21:30 ロビーに集合する。 小雨の中をタブラオ(フ
ラメンコ・ショーを見ながら食事が出来るところ)に向け
バスで出かける。 ドライバーはSさんの後輩である。

市街地に入ると、お祭りと云うこともあって、結構人通
りが多い。 タブラオの真ん前にバスを着けてもらう。
小雨になっているので、傘は必要がない。

22:00開演ということであったが、中に入って、びっく
りした。 すでに、超満員である。 予約してあったので、
辛うじて座席を確保出来た。 しかも、前から7列目と
まあまあの場所である。 後ろの方では、優雅に食事を
している。 我々は、食事はすでにホテルですませてい
るので、飲み物だけ注文する。 私は例により、赤ワイ
ンである。 座席の前に、細長いテーブルがあるだけで、
どうやら、映画館を改造してタブラオにしたらしい。

フラメンコ

 スペインと言えば、まず頭に浮かぶのは闘牛とフラメ
 ンコだろうか。 闘牛に関しては、動物愛護の立場から
 スペイン国内でも反対意見も多く、賛否両論に分かれ
 て議論されているが、いずれにしても、スペインの文化
 であるという認識は皆んな持っている。

 ところが、フラメンコとなると少し様子が違う。 これは、
 スペインの中でも、限られた地方の文化のようである。
 つまり、南部・アンダルシア地方に根付いた文化であ
 る。 

 フラメンコの起源ということになると、ロム族(俗にジプ
 シーと呼ばれる)を抜きにすることは出来ない。 諸説
 があるが、インドの北西部にいた民族とするのが一般
 的のようだ。 15~16世紀にピレネー山脈を越えて
 来たらしい。 当時はキリスト教文化とイスラム教文化
 がぶつかりあっていたが、ここにジプシー文化が加わ
 って、他の地ではあり得ないような、多種多様な独特の
 変化発展を経て、出来上がったのがフラメンコと呼ば
 れる文化らしい。

 フラメンコは、バイレ(踊り)、カンテ(唄)、パルマ(手拍
 子)とギターから構成されている古い踊りである。踊り
 は基本的に、女性は円の動き、男性は直線の動きを
 する。

22:00 いよいよ開演である。 先ずは、男性3名と、女
性3名が飛び出してきて、華麗な踊りを披露する。ギター
の情熱的な響き、みんな大柄だから舞台が狭く見える。
続いて、これぞフラメンコといった感じの派手な衣装で、
ファン(扇)を片手に踊りまくる。

デュエット、ソロと盛り上がって行く。 流石本場ならでは
の迫力で圧倒される。 独特の手拍子もまた素晴らしい
音楽であると痛感する。 観客はダンサー達の調子を狂
わせてはいけないので、拍手以外は遠慮していたが、フィ
ナーレとなると別である。 酒の勢いもあるが、テンション
が大いに上がり、立ち上がって手拍子に加わる人もあり、
全員が手拍子で、踊る方も見る方も渾然一体となって酔
いしれた。 2時間はあっという間に終わってしまった。
なにか、体が宙に浮いた感じで外に出る。

セビリアの夜の街

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タブラオ(フラメンコ・ショーの店)入り口

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同上店内は超満員

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追加画像は下記をクリックして下さい

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