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いや~冬返りしたような寒さです。皆さんのところはいかがですか?まほろ駅前番外地第12話を見ました。本当にこれ深夜枠だったのが惜しいです!ずっと続けて欲しい。第十二話『まほろ駅前多田便利軒、廃業します』ゲスト出演:真木よう子多田(瑛太)は遺品整理を請け負った柏木亜沙子(真木よう子)の経営する「キッチンまほろ」が何者かに破壊されたというニュースを聞き、亜沙子の元に駆けつける。そのころ、多田便利軒の入り口で行天(松田龍平)が血まみれになった男を見つける。予期せぬ事件に巻き込まれていく多田便利軒。そして、多田と行天はエレベーターで何者かに襲われ、負傷するという最悪の事態に…血まみれだった男の姿も消えていた多田と行天がエレベーターの前で待っていると、その向こう側に男が二人立っているのが見える。二人は気付かず、そのままカメラは足元へ。そして多田たちがエレベーターに乗った後で、二人の足が映り、そのままエレベーターに乗る。すると行天が「あれ、このビルにいるの俺達だけだったよね」ととぼけた台詞を。ここで初めて観客の抱いていた“これから何か起こるかもしれない”という恐怖と、多田達が感じた恐怖がシンクロする。うまい撮り方ですね。亜沙子の兄を助けに多田達が向かった時に「うわー、ドラマの最終回みたい。大抵どっちかが死ぬんだよね」と行天が言うのでぎょっとします。このゆるーいドラマでそんな事があるはずないと思うのですが、まるで自分達の立場を見越したような台詞をふわっと放ってくる、そんな脚本、うまいです。さて、便利屋を辞める決意をした多田ですが、行天の「あんたは便利屋じゃなくてもがんばっちゃうんじゃないの?」と言われて、自分の天職に改めて気付きます。彼と行天の抱える傷が簡単に消えるわけではない。それでも、がんばっちゃう多田とゆるーく構えながら美味しいところを持っていく行天のコンビがこれからも一緒にいることで、まともじゃない所のすれすれを歩きながら、どうにか生きていって欲しいと思わせるラストでした。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックスまほろ駅前番外地 Blu-ray BOX【Blu-ray】 [ 瑛太 ]
March 30, 2013
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今日は関東は暖かいです。先週あの砂嵐に悩まされた先週が嘘のようです。まほろ駅前番外地第11話を見ました。第十一話『美人未亡人の依頼、何でもやります』ゲスト出演:真木よう子家主から今月いっぱいで事務所の明け渡しをせまられる多田(瑛太)だが、行天(松田龍平)にはそのことを話しそびれている。そんな中、急遽、遺品整理の依頼が入った。依頼人は柏木亜沙子(真木よう子)という女性。多田と行天は亡くなった夫が晩年を過ごしたという古びたアパートを片付けるために訪れるが、そこは意外にも生活感の全くない部屋だった。そして、夫が若い女性と楽しそうに写っている写真を見つける…。『最高の離婚』でも共演していた真木よう子さんがゲスト出演で、前回に引き続き前後篇となります。予告編では「便利軒最後の仕事」と多田が叫んでいたので、原作とは違うエンディングになるのでしょう。というより、このエピソード自体原作になかったと思います。多田が行天に隠し続けていたことを、偶然知ってしまった行天の反応がいつもながら淡泊なもの。多田が心配するより行天の方が何とかやっていけそうだ。でも、それはそれで多田が心配なのだろう。妹の店をつぶそうとする兄の背後にあるのは結構ヤバそうな組織。さて、腕っ節に自信のない二人はどうするのか?原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
March 23, 2013
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今日は関東は暖かいです。先週あの砂嵐に悩まされた先週が嘘のようです。まほろ駅前番外地第10話を見ました。第十話『まほろJKの友情、つながせてもらいます』ゲスト出演:刈谷友衣子 山本舞香まほろで起きた、女子高生の義父殺人事件。多田便利軒では、事件後行方不明になっている女子高生・園子の友人・清海を匿うことになり、多田、行天、清海、3人の共同生活が始まった。そんな中、多田は行天や清海に内緒で、星から園子の行方を探し出すよう依頼される。多田は手がかりを探すため、園子の家を訪れて…。 聞けば聞くほど園子の境遇に同情した多田は、星に依頼を断りにいく。このあたりが、“仕事は極力引き受ける”とはいっても、多田の矜持があるということなんですね。力で言う事を聞かせない星が一旦引いたかと思いきや、この件については人を読む星の力が上でした。この“仕事は極力引き受ける”という言葉はドラマの中で、園子に対して多田が言います。多田が園子に対して救いの手を差し伸べている、とても優しい言葉になるんですね。二人で手を繋いで去っていく女子高生を見ながら、最後に一つ残った煙草を請われて行天に渡す多田。すると吸った後行天も多田に煙草を差し出す。この二人の関係性がよく現れているラストシーンでした。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
March 16, 2013
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昨日も暖かかったですね。着るものに困ってしまいました。外が20度くらいあるんですもの。皆さんのところはいかがでしたか。まほろ駅前番外地第九話を見ました。第九話『クソ可愛いまほろJK,ボディガードします』ゲスト出演:刈谷友衣子 山本舞香まほろで女子高生が義父を殺して行方不明になるという事件が起きた。テレビのワイドショーは連日その話題でもちきり、行方不明になった女子高生の友人のインタビューが何度も流れている。そんな中、行天に“まほろギャング”と呼ばれる星が多田便利軒に一人の女子高生を連れて仕事の依頼にやってきた。「楽な仕事だよ。こいつをここに匿ってくるだけでいい。」きな臭い依頼だと思いつつも、多田便利軒はガスが止められてしまうほどの火の車…その依頼を引き受けることに。 今回は前振りが本編に繋がるという展開ではなく、女子高生が父親を突き飛ばしたら死んでしまった、という緊迫感のあるオープニング。場面も暗いし音楽も暗い。今までのまほろとは違った雰囲気で物語が始まります。瑛太と松田龍平の入浴シーンはあるわ、瑛太のサンタ扮装シーンはあるわでこれはお客へのサービスショットなのか?初めての前後篇なのでストーリーをさくさく進めなくていいからなんでしょうね。今回の依頼を受ける条件は今まででもっともまっとうなもの、金。原作では清海と星との別のエピソードが紹介されていたので、今回の殺人事件絡みの話は全くドラマオリジナル。女子高生とまほろギャングというと年齢がすごく違うように感じるが、ドラマで俳優が演じているのを見るとそれほど年齢差を感じない。女子高生が飄々としてるからかな。全然事情を知らされていない行天の方にどんどん清海がなついていくあたり、行天の人間的魅力の表れか。いなくなった女子高生が清海に何かを頼んだことをまだ行天も多田も知らない。一方清海も自分の彼が友だちを探していることも知らない。後半は一気にかたがつくんでしょう。そういえば、最初JKって何?って思いました。女子高生のことなんですね。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
March 9, 2013
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昨日は暖かかったですね。ダウンコートを着ているとアツいくらいでした。皆さんのところはどうでしたか。まほろ駅前番外地第八話を見ました。第八話『恋敵の婚約指輪、隠します』ゲスト出演:黒木華 高部あい多田便利軒にズカズカ入ってきた女が、「今度の土曜日、武内小夜の家の掃除を頼まれていますか?」と聞く。多田がその予定だと答えると、女は「掃除をする時に婚約指輪をとってきてほしい」と言う。その指輪は自分がもらうはずだった指輪だというのだ。多田がそれは泥棒だと断ると、女はそれなら掃除の時に自分をアルバイトで雇ってほしいと依頼する。その依頼も断った多田だったが、家の掃除をするために行天とともに武内小夜の家に到着したところ…。 これは原作を変えてますね。原作では指輪を取るのが行天だったのに対して、今回は依頼者自らが恋敵の家に乗り込んで、あろうことか指輪を自分で隠してしまう。また、原作ではその場で指輪がなくなったのがわかって、多田と行天が疑われる一幕があったのに、今回は随分とのんびりしていて、多田達が帰って一日おいてから指輪の問い合わせの電話が入ってしまう。返し方もあれでは多田が疑われてしまいそう。いいのかなぁ。自分の意見ばかりを主張する勢いのある依頼人に負けそうになる多田。今までは何とか理性的に断ってきた多田で、それでも仕方なく引き換えの報酬につられて依頼を受けてきたのですが、今回は断ったにも関わらずおしかけられていいように振り回されてしまうのですから、今までとは違った感じで意外。依頼を自分の手で果たした依頼人(?)は新井さんの回に続いて二度目ですね。原作ではとんでもない依頼をした女性を懲らしめてやれ、みたいなところがあったのですが、ドラマ版では反目しあっていた依頼人と多田がやっと最後で破顔するラストになっていて、これはこれでいいなと思いました。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス来週のエピソードもこの本の中に入ってました。ただ清海と星の話って猫がらみのエピソードだったのですが、ドラマでは変えているようです。
March 2, 2013
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いや~寒い所から帰ってきたらこっちも寒かったです。まほろ駅前番外地第七話を見ました。第七話『廃棄拳銃、引き取ります』ゲスト出演:渋川清彦多田便利軒の片隅で行天がゴルゴを読んでいる。そこへ、弁当屋の山田が弁当を片手に相談があるとやって来た。友達の渋川が組を抜けて彼女とやり直すために“あるモノ”を処分してほしいというのだ。紙に包まれてテーブルの上に置かれた“あるモノ”を見て、最初は依頼を断った多田だが、山田の「1ヶ月、弁当タダでいいから」という言葉にしぶしぶ“あるモノ”の処分を引き受けたのだが…いやー、失礼ですが、今回ゲストがジミでした。主役は人ではなく拳銃ですね。拳銃を巡っていろんな人が便利軒にやってくるというお話と言った方がいいでしょう。岸部さん、大森さん、松尾スズキさんら映画の脇役陣が総登場!オープニングでゴルゴ13を見ていたのがまたもや伏線になってました。『ディア・ハンター』大好きという設定のシンちゃんがロシアン・ルーレットをやろう、と言いだすのだが、言いだしっぺがあんまりいい目をみないんですよね。顔は普通なんだけど「便利屋はごみ拾ってりゃいいんだよ」と凄味を効かせる早坂刑事、本当に怖い人ってのはこういう人のことなんだなと納得させられる演技でした。軽々と手に取って撃ちもした行天に対して、絶対撃ってみようとしなかった多田。行天がどんな道を歩んできたのかなぁと気になってしまいました。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス来週のエピソードはこの本の第一話がベースです。えーっ?って感じのラストです。
February 24, 2013
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毎回見てますが、オープニングの何気ない二人の台詞が後の伏線になってたりするんですよね、このドラマ。今日は春一番にはまだ早い、とても強い北風が向かい風でびゅうびゅう吹いていました。まほろ駅前番外地第六話を見ました。第六話『出会い系サクラの恋、手伝います』ゲスト出演:臼田あさ美多田便利軒の看板を見ながら女が入ろうか入るまいか躊躇している。「なんか用?」行天が声をかけ、女を事務所の中へ連れてきた。多田が話を聞くと、女は美咲という名前で出会い系サイトのサクラのアルバイトをしていると告げる。そろそろ辞めたいのだが、その前に長くやり取りしているお客さんに会いたいのだと言う。メールを出しても向こうからは「会いたくない」という返事。「顔も本名もわからない。わかっているのはまほろに住んでいるっていうことだけなんです。」多田と行天は、ヒロくんという客を探し始めるが…。 今回は美咲のしたたかさに男性陣がしてやられた話です。最初はしぶっていた多田も「会ってお詫びを言いたいんです」という美咲の上目遣いの視線にノックアウトされ、ヒロくんと会う段取りをつけるし、行天もただの親切心なのか、一度は断ったヒロくんを美咲が待っている喫茶店まで連れ出す。まさかの交際が始まったわけだが、そこからの展開が実にわかりやすい。点描式に、しおらしい美咲がどんどん変わっていく様子が、持ち物や衣装で映される。さすがに彼女の目的に気付いた多田と行天が彼女を呼び出すのだが、そこで明かされた事実に、二人もそれ以上責められない。行天に感想を求められて「正しいともいえないけれど、間違っているともいえない」と煮え切れない返事をする多田。当人同士が幸せなら他人は口出すなということか。大人たちの思惑とは別に、夜桜がほろほろと散っていく様子が綺麗だった。美咲を演じている女性が、「臼田あさ美にそっくりだと言われませんか?」と聞かれる楽屋オチねたあり。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
February 17, 2013
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まほろ駅前番外地第五話を見ました。第五話『ややこしい過去の整理は、お断り致します 』ゲスト出演:新井浩文多田便利軒のトラックに乗って、多田と行天が向かったのは 築30年くらいの一戸建て。依頼人の奥さんが出てきて「お願いしたいのはね、この納屋の整理なの。」2人は、翌日からの作業を約束し依頼された家から車を出そうとすると、スーツ姿の若い男が近付いてきた。 今回は、タイトルにも変化が。今までどんな依頼も極力引き受けてきた便利軒が、依頼を断ったケース。にも関わらず、依頼は遂行されてしまう。そこには行天のおせっかいがあって…という話。第一話で大活躍したあるアイテムが、今回行天の身を救う。映画本編より松尾スズキが出演。多田と離れて単独行動を取る行天に、重要な情報を教えたつもりなのですが…ラストの彼の台詞は爆笑もの。飄々とした行天のさらに先を行くおトボケぶりが最高。「新井浩文さんの回は地味になるのでは」と心配したそうですが、確かに内容は結構ドラマでありがちなテーマですし、依頼者も危なそうではない。何も起こりそうに見えない点を取れば、地味は地味ですね。でも、人の気持ちなんてそう簡単には割り切れないものなんだよな、と納得させられるとてもいい話でした。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
February 10, 2013
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さて、NHKBS時代劇『火怨 北の英雄 アテルイ伝』最終回見ました。出演大沢たかお 高嶋政弘 近藤正臣 北村一輝 内田有紀 江波杏子 原田美枝子原作 高橋克彦兄を失い、自然を荒廃に導いてしまった阿弖流為の戦争に対する葛藤は深まる一方であった。延暦18年の戦いは、かろうじてヤマトの進行を食い止めたものの、蝦夷軍も大きな被害を出した。次第に人心は離れてゆき、孤立を深める阿弖流為。しかし、阿弖流為は、少しでも多くの民を逃がす為に、命をなげうつ覚悟で最後の戦いに挑む。阿弖流為は、盟友・母礼とともに、宿敵ともいえる坂上田村麻呂と対じする。掲示板の感想にもあったのですが、このドラマ、意外とあっさりした印象なんですね。坂上田村麻呂は最初阿弖流為の助命嘆願を桓武天皇に願い出るのです。つまり、それほど彼等に惚れていたわけなんですね。でも、そこまで彼等の間に心が通じ合う場面がなかったのです。阿弖流為は「大和の人には我の気持ちはわからん」と坂上田村麻呂に言い、天皇に会いたいと切望した最後の願いすら聞き届けられず、斬刑にあってしまう。天皇も阿弖流為を捕えてしまって3年後には「金がかかる」という理由で蝦夷討伐をやめてしまったのだから、何と言ういい加減。天皇の権威を高めるために蝦夷が利用されたようなものです。そういう怒りを湧きあがらせるような作品になれば良かったのにな、と思います。【楽天ブックスなら送料無料】火怨・北の英雄 アテルイ伝 [ 大沢たかお ]楽天ブックスまほろ駅前番外地第四話も見ました。41分で正味30分ほどのドラマです。第四話『秘密の蝋人形、引き取ります』多田便利軒の事務所。行天が目覚めると多田が帰ってきた。行天が仕事の電話っぽかったという電話の相手の番号をメモしていて、多田は慌てて電話をかけなおす。多田が依頼人の古くて大きな屋敷に着くと、中から老婦人が出てきた。古今東西の古美術品が飾られている部屋で、老婦人が依頼内容を話し始めた。「亡くなった主人の遺品で、どこにも引き取っていただけないと思われるものを、どうにかしていただけないものかと…。」 映画本編より大森南朋、麿赤児が出演。大森さんはいつもの如く弁当をつけにされてしまう冒頭に登場。麿さんは蝋人形の出所を握る重要な役どころで出演。蝋人形を売って金を儲けられたらいいな~というごく普通の多田の欲が簡単な策「蝋人形を燃やす」を回避し、更に行天の好奇心が、この人形の成り立ちを探り当ててしまう。そうすると、どんどん「蝋人形を燃やす」から遠ざかってしまうんですね。で、最後はこのモデルとなった人の近親者にあげればいい想い出になるのでは、という多田の善良な心があっさり裏切られてしまう。ちょっぴり苦いラストですが、そこをオチで救っている。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
February 2, 2013
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さて、NHKBS時代劇『火怨 北の英雄 アテルイ伝』第三話見ました。出演大沢たかお 大杉漣 石黒賢 高嶋政弘 近藤正臣 北村一輝 内田有紀 江波杏子 西岡徳馬 斎藤洋介 神山繁 原田美枝子原作 高橋克彦延暦13年の大戦を奇跡的に制した蝦夷軍であったが、戦争のために豊かだった山や川は荒廃してしまう。故郷の自然を何よりも愛する阿弖流為にとって、そのことは大きな禍根となった。しかし、戦争をやめれば、自分たち一族はじゅうりんされてしまうだろう。葛藤する阿弖流為。そんな折、都に連れ去られヌヒとなった兄・阿万比古が、出世をして胆沢の地に凱旋(がいせん)する。しかしその目的は…。時の為政者、桓武天皇が「阿弖流為の首を獲れ」と命じています。それほど阿弖流為の存在が大きくなっていたということですね。そして敵対勢力がいつまでも温存されているのは中央集権国家にとって好ましくない、と。でもそれはあくまで大和朝廷の考え方なのですね。兄と弟が敵対するという、よく扱われるモチーフであり、葛藤を描けるいいテーマなのですが、尺が短いためなのか、結果はすぐに出てしまいました。それが残念といえば残念。やってきた阿万比古が村人を扇動して一触即発になるとか、阿万比古が阿弖流為の悪口を吹き込んで蝦夷の結束が揺らぐとか、そういう紆余曲折はなく、ストレートに対決して、自ら兄が滅びました。帰る所を持たない兄・阿万比古の悲劇が心に沁みます。望んで都に行ったわけではなかったのですから。【楽天ブックスなら送料無料】火怨・北の英雄 アテルイ伝 [ 大沢たかお ]楽天ブックスまほろ駅前番外地第三話も見ました。41分で正味30分ほどのドラマです。第三話『キャバ嬢ストーカー、捕まえます』ゲスト:川村ゆきえ多田便利軒のチラシ配りを終え、多田と行天が事務所に戻ると、地味な服装の若い女性が入口をのぞいていた。話を聞くと女性は、「私の部屋に誰かいるような気がするんです…。ちゃんと止めたはずの水道から水が落ちていたり、たんすの中が微妙に乱れていたり、買った覚えのないプリンが冷蔵庫に…。絶対いるんです、私以外の誰かが!お願いします、調べてください!」 最初は被害妄想だと追い返した多田たちだが、彼女に届いたメールを見て、何者かが確実にいることを知り、飲み屋の払いと引き換えに引き受ける。前回もカラオケ店のツケと引き換えに仕事を引き受けていたし、食いもんに弱いのか、彼等は。女性がちらしを手にやってきたのは、「極力引き受けます」の文字をわざわざ「何でも引き受けます」と行天が描き変えていたから。最初、自分のちらしで客が来た、と得意げだった行天の顔がちょっとひるみます。いっつもちゃらんぽらんに見えて、ドスが効くところは効き、知らない人の懐に入るのがうまい行天はいいキャラですね。払いを引き受けてくれると知って多田が次々と注文する件には笑ってしまいました。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
January 26, 2013
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もう先週の日曜日の話になるのですが、大分発プレミアムドラマ『今日も地獄でお待ちしています』見ました。出演徳永えり 銀粉蝶 松方弘樹 宮川一郎太湯治場の雰囲気が残る別府市鉄輪(かんなわ)。ここには、「貸間旅館」という自炊の素泊まり宿が点在している。貸間旅館・清和荘の一人娘・藤原ひかるは、母で女将の綾子が倒れたことをきっかけに、跡を継ぐべく東京から戻ってきた。しかし、母は告げる。「貸間は私の代でおしまいにするで」と。行く先の見えない清和荘には常連夫婦、若いカップル、引きこもりの学生と、ここでしか出会わないような客が滞在中そこへひとりで現れた、老人客・三郎。「こんなボロ宿、どこがいいんだ」。憎まれ口をたたきながらも泊まり続ける。三郎に振り回されるひかる。"地獄"の町に、自分の居場所はないのか…。そんな思いを抱いていたとき、黒服の男たちが清和荘に踏み込んできた。以前別府に行ったことがあるので、高台から見下ろすと家々の間から煙が噴出している光景は懐かしかったです。地獄めぐりはツアーがあるわけではなく、自分でバスに乗って降りたい所でおりました。砂蒸しも体験してきました。砂を後で洗い流すのが大変でしたが、初体験で楽しかったです。別府温泉の観光招致を含んでいますね。親子の断絶を貸間旅館の母娘と、大会社を経営してきた男性と息子の二組の親子をベースにして描いています。徳永えりさんは以前NHKドラマ『四十九日のレシピ』に出演していましたが、自然な演技をする女優さんです。にわか女将をつとめてはみたものの、自分のいい加減さに落ち込んだり、母親との格の違いを感じたりと挫折の連続。でも、そこで諦めるのではなく、自分のやりたい道をもう一度見つめ直す前向きな姿が良かったです。松方弘樹さんの胡散臭げなイメージはわざとですね。さて、NHKBS時代劇『火怨 北の英雄 アテルイ伝』第二話見ました。出演大沢たかお 大杉漣 石黒賢 高嶋政弘 近藤正臣 北村一輝 内田有紀 江波杏子 西岡徳馬 斎藤洋介 神山繁 原田美枝子原作 高橋克彦首尾よく妹を奪還した阿弖流為であったが、蹂躙のショックから妹は記憶喪失となっていた。ヤマトへの怒りを募らせる阿弖流為。一方、再び蝦夷(えみし)側に戻った母礼は、ヤマト軍の更なる進撃を予測する。交戦を決意する阿弖流為は非戦派の父親・阿久斗と対立するが、都で蔑まれている蝦夷を目の当たりにした阿弖流為は父を説得し、族長となって蝦夷軍を率いる存在となる。オープニングは蝦夷のものとされる刀を阿弖流為が振り上げ、その刀が地面に突き刺さるまでに阿弖流為の様々な動きを映しだしています。ラストに刀に阿弖流為の文字がくっきりと浮かび上がります。都を訪ねた阿弖流為は「なぜこれほど豊かなのにこれ以上必要とするのか」と中央政府の良く深さを非難します。でも桓武天皇は民の安寧こそが民の望むことでもある、と思っていて平定を命じます。お互いの望むあるべき国の形が全く食い違っているんですね。族長たちが集まって大和朝廷と戦をするか話し合うのですが、彼の父が早々に「自分の所からは兵は出さない」と立ち去ってしまって、皆の意気がそがれるんですね。すると阿弖流為が「都の土産話をしてやろう」と皆の気を引き立てるようなことを言いだします。そして都の素晴らしさを散々喧伝するのですが、「見たくないものが二つあった。蝦夷のさらし首だ」と最後にいう。そこで自分達が都からどう思われているかが蝦夷にもはっきりわかってはっとする、という場面が印象に残ります。阿弖流為の話術の上手さ、皆を引っ張ってゆく器量を感じました。最大の敵・坂上田村麻呂は未だ征夷大将軍になってはいませんが、ラストではこの二人の対決が見られるでしょう。【楽天ブックスなら送料無料】火怨・北の英雄 アテルイ伝 [ 大沢たかお ]楽天ブックスまほろ駅前番外地第二話も見ました。41分で正味30分ほどのドラマです。第二話『麗しのカラオケモデル、探します』ゲスト:風祭ゆき多田と行天がツケで食事をしているのは、ひと昔前の古臭いレーザーディスクのカラオケビデオが流れている店。その中に歌わないでカラオケの映像をじっと見ている客がいた。翌日、昨日の店で映像をじっと見ていた男が多田便利軒を訪ねてきた。「あのカラオケの女性を探してほしいんです。もし探してくれたら、あの店のツケ、僕が払います!」ツケの支払いと引き換えに、多田はカラオケモデル探しを引き受けるのだが…。 「あなたの初恋探します」みたいな感じの依頼を受けて「俺達そういうのやってないんですよね」と答えた多田が「店のツケを払います」と言われて速攻で「やります」行天のツッコミが「はやっ!」で、この後どんな人を探すのかを聞かされて多田がだんだん「参ったなぁ」って表情になっていく様子が良かった。仕事は引き受けるけど、頼まれたことをそのまま引き受けるわけでもない、結構優しい二人の男の心遣いが泣かせます。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
January 20, 2013
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さて、NHKBS時代劇『火怨 北の英雄 アテルイ伝』見ました。出演大沢たかお 大杉漣 石黒賢 高嶋政弘 近藤正臣 北村一輝 内田有紀 江波杏子 西岡徳馬 斎藤洋介 神山繁 原田美枝子原作 高橋克彦奈良時代末期、東北には「蝦夷」と呼ばれた一族が暮らしていた。日本全土を支配下におさめようとする大和朝廷の手が、東北にも伸びてきた。胆沢(現在の岩手県奥州市)の族長の息子、阿弖流為は、ヤマトに連れ去られた妹・阿佐斗を奪還すべく、元は蝦夷でありながら今はヤマト側についている呰麻呂や母礼とともに、ヤマトの拠点である多賀城を襲撃し、火をかける。原発の福島復興の願いも込めた時代劇ですね。実際に蝦夷がいた村で撮影されたそうです。テンポはとても早く、族長の次男・阿弖流為が大和朝廷に怒りを覚えるところまでが第一回です。しかし、しっかりした長男は敵側に囚われ、征夷大将軍として有名な坂上田村麻呂も現れ、阿弖流為の“故郷で暮らしたい”というささやかな願いはかないそうにない。“なぜ故郷を離れねばならぬ”という阿弖流為の叫びはそのまま、福島を離れなければならなかった人たちの心の叫びそのままでしょう。【楽天ブックスなら送料無料】火怨・北の英雄 アテルイ伝 [ 大沢たかお ]楽天ブックスこちらのドラマまほろ駅前番外地第一話も見ました。41分で正味30分ほどのドラマです。第一話『プロレスラー代行、請け負います』ゲスト:坂井真紀 永澤敏矢 宇梶剛士東京のはずれ、まほろ駅前で便利屋を営む多田啓介のもとに、行天春彦がいつからか住み込む様になった。雇ったわけではないがいつのまにか二人三脚で便利屋の仕事をこなしていた。そんなある日、男が依頼にやって来た。男の名はスタンガン西村。まほろプロレスという団体の代表で、自分の引退試合の相手を務めて欲しいという。依頼料として入場料全額を渡すと言われた多田は、つい依頼を引き受けてしまうが…。 「いつか社長に襲われてしまいそうなんです」ととんでもない事をレターに書いてリクエスト曲はなし、という呆れた行天の葉書に、DJが「この曲紹介しちゃいます」とかけたのが、本番組のオープニングタイトル。葉書の内容を聞きながら、横目で「何てこと言うんだ」って目で行天を見る多田と、澄ました顔の行天のコントラストがいい。ここずっと無言の場面です。ボケと突っ込み、なんですね。このコンビで最初は及び腰だったプロレスラーの依頼も「いいじゃん、引き受けようよ」という行天の一言で受けてしまう。どっちが社長だかわからない。引き受けた以上は真面目にやってしまう多田と、自分が言い出したくせに「もうやめようよ」と言いだす行天のいい加減さ。でも、彼のために奔走する妻と可愛い娘のために、南米からやってきた(という触れ込みの)ベンリ―ブラザーズ(南米から来たのに何でそのタイトル?)が一生懸命になってしまう。普段はだらだらまほろ街を歩いているのに、いざという時は頑張ってしまう。そのギャップが面白い。今後のゲストも楽しみです。原作はこちら。【送料無料】まほろ駅前番外地 [ 三浦しをん ]楽天ブックス
January 12, 2013
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みなさん、こんばんは。2013年1月からテレビ東京で始まるまほろ駅前番外地の前日譚とも言える映画を見ました。まほろ駅前多田便利軒Tada's Do-It-All House出演瑛太 松田龍平 高良 健吾 松尾 スズキ 岸部 一徳 柄本 祐 鈴木 杏本上 まなみ 片岡 礼子原作三浦しをん監督&脚本大森 立嗣ある年の正月。東京郊外に位置するまほろ市で便利屋を営む多田のもとに、ひょんなことから同級生の行天が転がり込んでくる。自称コロンビア人の娼婦ルルやヤバいアルバイトに手を出す小学生の由良など、二人は便利屋稼業を通して奇妙な客たちの人生に深くかかわっていく。『風が強く吹いている』に続き今度は同じ松田龍平主演で『舟を編む』も映画化される三浦しをん原作の直木賞受賞小説。まほろは“神奈川県に飛び出ている東京都のとある市”という設定の架空の都市。小田急線を新宿から乗っていって、途中神奈川県の中にふっと出てくる町田市がモデル。新宿、渋谷ほど賑やかでもなし、でも横浜あたりの雰囲気とも違う、平和にしてだらっとした(いい意味で)町だった印象があります。子連れの弁当屋・大森南朋、闇の世界ともうまくやってそうな多田を牽制する刑事・岸部一徳、薬の売人・松尾スズキ、若き元締め・高良健吾など、脇役に濃いキャラが揃っている。その中で淡々と仕事をやっている瑛太演じる多田が、本音で生きている行天に引きずられて、“熱く”仕事に関わっていく一年を時系列に沿って描く。愛されなかった過去から普通の家庭を持てなかった行天。愛することが出来なかった過去を引きずっている多田。親に不満で薬の運び人を引き受けた小学生に「たとえ愛されなかったとしても愛することはできる」と説教しながらも、二人ともまだその境地には達せられない。「愛したいんだ」と行天の前で泣きながら心情を吐露する多田。多田の前では何も言わず、元妻から過去を明かされる行天。自分の過去を話せるだけ、まだ多田の回復力の方に期待が持てる。おそらくクライアントが持ち込むいろいろなトラブルに関わってゆくことで、二人が自分を見つめ直していくのだろう。原作が読みたくなる。怠惰なようでいて熱い二人、最弱のようでいて、窮地に立たされると最強のパワーを発揮する二人。俳優同志のコラボレーションがいい。まほろ駅前多田便利軒 プレミアム・エディション/瑛太/松田龍平【RCP】オンライン書店boox
January 11, 2013
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