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April 4, 2024
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カテゴリ: フランス映画
みなさんこんばんは。昨日の台湾の地震すごかったですね。今日は戦中のフランス映画を紹介します。


わが父わが子
Untel Pere et Fils/The Heart of the Nation

出演
ルイ・ジューヴェ レイミュ ミシェル・モルガン シュジィ・プラン
ルシアン・ナット ダニエル・アンダイユ トミイ・ブウルデエル ルネ・ジュナン
ルネエ・デュヴィレエル

製作&監督&脚本
ジュリアン・デュヴィヴィエ


シャルル・スパーク

 1871年。パリ・モンマルトルの農家フロマン家では、同地を包囲したプロシャ軍を破るため、父ピエールがクレマンソーの義勇軍に従って出撃、後事をマルセイユに住む弟のジュールに託して戦死した。二十年後、長兄のフェリックスはアフリカに赴いて死に、長姉エステルは独身だったが、弟ベルナールは妻ガブリエルをめとった。双生児が生れ、彼らはすくすくと育ったが、アランは飛行機に志し、マリイはモンマルトルの若い画家ロベールと恋に落ち、親の苦労は絶えなかった。やがて大戦が勃発、ロベールとアランは直ちに応召、まだ独身のエステルは看護婦を志した。アランは戦死し、ロベールは右腕を失って戦いは終り勲章を授けられたエステルにも、もはや患者からの便りが間遠になって来た頃、ある日彼女の許へ没落しはてたジュール叔父が訪ねて来た。弟ベルナール夫婦も、ロベール・マリイ夫婦が新奇なデザインの店を開いて自分達から遠ざかって行くのを唯眺めるばかりであったが、彼らの希望は祖先以来の宿願を果して医学を専攻している孫のクリスチャンにあった。しかし1939年、フランスはまたもや戦いにまきこまれ、クリスチャンも新妻をあとに出征して行った。ドゴール将軍の放送を聞くパリ市民達の中に、ノートルダム寺院に祈りを捧げつづけるベルナール夫妻の姿がみられた。

 普仏戦争から第二次大戦まで、ずっと戦争が続いたフランスの一族四代の歴史が描かれる。ルイ・ジューヴェが親子二役を演じる。辛くも自身は戦争を逃れたが、父、兄、息子を戦争で失い、今また始まる戦争で孫が出征するため「どうか無事で戻ってきて欲しい」と祈るベルナール。やりたくてする戦争なんてない。しかし結局侵略を止めるためには武力V武力しかない。第二次大戦の反省を踏まえできたはずの国際連合も、常任理事国ロシアがまさかウクライナに侵攻し、もう一つの常任理事国中国が真っ向から異を唱えるとは思ってもいなかっただろう。実際戦争を止める機構として機能していない。よって常に個人の運命や家族の思いは、もっと大きな国同士の争いに翻弄される。

 33年のアメリカ映画の大作「カヴァルケード」と対比されることがあるほか、題名はフランスのことわざ"この父にしてこの子あり"に由来している。本作品は完成直後進駐した独軍によって没収され、唯一本残っていたプリントをデュヴィヴィエがアメリカに持参し再編集の上、シャルル・ボワイエの解説を付けて公開した。


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最終更新日  April 4, 2024 07:02:19 AM
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