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みなさんこんばんは。立憲民主党の代表選挙が7日告示され、泉代表、枝野前代表、野田元総理大臣の3人が立候補する予定です。今日も韓国映画を紹介します。映画がんばれ、チョルス!を見ました。がんばれ、チョルス!Cheer Up, Mr. Lee出演チャ・スンウォン キム・ヘオク監督イ・ゲビョク 道行く人が思わず足を止めてしまうほどの容姿と鍛え上げられた肉体を持つが、頭の中は幼いままのチョルスは、町の人気者。そんな彼がある日あ、病院で大人びた少女セッピョルと出会う。難病を抱え闘病生活を送っていたセッピョルは、祖母から、自分の父親がチョルスであるという驚くべき事実を知らされる。一方のチョルスも初めて会った少女が娘と知り、驚きを隠せない。何もかもが正反対で全くかみ合わない2人は、父娘として行動を共にすることになるが。 力こぶをつくれば立派な山ができ、ルックスは男前。しかし弟の店で働き、客に余計なことを言って弟にかばわれる。言葉は悪いがどうしてチョルスが子供を持てたのだろう?とほとんどの視聴者は思うはず。また、チョルスの知り合いにはこわーい兄さんも出てくるのにそんな彼らが人情に厚くチョルスのために尽力する。いったいなぜ?そこは韓国映画。あとから泣かせの要素を小出しにしてきて、チョルスがどんな人生を送ってきてこうなったのか、どうして娘を忘れるような事があったのかを明かしていく。いやあ、こういう内容をコメディにしてしまうのか、韓国は。大きな図体ですっとんきょうな言動を繰り返すチョルスを演じるのはチャ・スンウォン。“これまでの二枚目のイメージを捨てた”と書かれているが、いや、眉濃いし、十分男前では。まあ二枚目俳優がコメディを演じるのって難しいが。子役も達者。バディムービーなので両者がうまくないと成立しないが、子供の演技を受ける大人俳優に成否がかかっているのは定説。 壮健な大人だが中身は子どもの主人公と、病気を抱えて幼いが大人びた少女という凸凹の2人が織りなす日々を描いた韓国製コメディ。がんばれ!チョルス [DVD]ぐるぐる王国 楽天市場店
September 9, 2024
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みなさんこんばんは。日本では依然婚姻届けで夫の姓を名乗るのが9割だそうです。今日は韓国映画を紹介します。映画トンネル 闇に鎖された男を見ました。トンネル 闇に鎖された男Tunnel出演ペ・ドゥナ ハ・ジョンウ オ・ダルス 自動車ディーラーとして働くジョンスは、大きな契約に成功して意気揚々と妻と娘の待つ家へ車を走らせていた途中、通りかかったトンネルが突然崩れ落ち、生き埋めになってしまう。かろうじて一命は取り留めたが、手元にあるのはバッテリー残量78%の携帯電話と水のペットボトル2本、そして娘にあげるはずだった誕生日ケーキだけ。崩落事故はすぐに全国ニュースとなり、救助活動も開始されるが、現場の惨状は救助隊の想像を超えるもので作業は難航し。崩落事故を扱った映画は「チリ33人 希望の軌跡」などがある。しかしチリの事故に比べ、今度は一人と一匹だ。そしてその一匹は、なけなしの食料を何の遠慮もなく食べてしまう。動物だから本能に従って当たり前なのだが。電波の届かない場所で携帯もいつまで使えるかわからない。闇は絶望でしかない。光となるのはもちろん救助隊だ。大々的に報道されたのだから、皆一様にかけつけ、あっという間に助けられるはずだ。何せ救助するのは一人でいいのだ。しかし。見かけだけの女性リーダーは某大統領のパロディだろう。事故後すぐにマスコミがかけつけるが、明らかに報道ネタとしか考えておらず、セヒョンのインタビューもおざなりだ。気持ちに寄り添っているとは言い難い。そもそも崩落事故は、韓国のずさんな工事が原因だというのに、自覚もない。せっかく救助隊が訪れようというその時にも建設時のミスが邪魔をする。為政者は人災をいかに天災に見せようかと苦心するだけ。 そんな中で希望となるのは、決してあきらめない強固な意志を持つ少女のような妻セヒョンを演じたぺ・ドゥナと救助隊のリーダーデギョン。出演が減ってしまったが、オ・ダルスはどの映画にでても異彩を放つ脇役である。トンネル 闇に鎖された男 [ ハ・ジョンウ ]楽天ブックス
April 8, 2024
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みなさんこんばんは。2025年4月に開催する大阪万博のパビリオンが大幅に遅れているそうですね。今日も韓国映画を紹介します。『ラブ・レター~パイランより~』 ソン・ヘソン / シネカノンFailan 出演セシリア・チャン(白蘭=パイラン) チェ・ミンシク (カンジェ)監督脚本ソン・ヘソン 原作浅田次郎「ラブレター」40を過ぎてもチンピラ止まりでだらしのない生活を送るカンジェ。かつての友人で今はしがない組織のボス・ヨンシクから身替わりの出頭を頼まれて承知した矢先、警官の訪問を受ける。「あなたの奥さんが死にました。」カンジェは小銭欲しさに中国娘パイランと偽装結婚していた。オープニングは韓国に来たばかりの白蘭の映像で始まる。彼女の目は、おどおどしているが、まっすぐ前を向いている。画面が切り替わり、煙草の煙がこもる店にいる男が映る。突っ伏して寝ている所を起こされた男は、カンジェ。彼は死んだ魚のような目をしていた。かつての友人を駒としか思ってないヨンシクは、すぐに「うん」と言ってくれないカンジェを、「飼い主の手を噛んだ犬」のような目で見る。一瞬の後、斬るんじゃないかと思う鋭い目だ。でも、目から下は笑ったまま。「心で怒って顔で笑う」芸当が、彼にはできる。カンジェはその逆。自分の店の新しい店長として入り込んでいた若者に「ヨンシクさんに確かめるからな。」と凄むが、実際に会った時には確認しない。実は若者の言う事が真実だとわかっているが、一応凄んでみただけ。安全圏で意気がる本当に情けない男だが、パチもんのピカチュウを枕に眠る姿は、どこか憎めない。そんな彼の目が、変わってゆく。一度も目を会わせた事もなく、存在すら忘れていた妻・白蘭が、確かに生きていた。その事が、段階を経て実感としてわかってくるからだ。白蘭の住んだ町に向かう電車の中で最初に手紙を開ける時、カンジェは封筒の広い方をぞんざいに指で破っていた。しかし、二度目の手紙を受け取った時は手紙、近所の人達の話などから、彼女の人となりや、自分に向ける感情を知っている。だから、彼はちゃんと封をした所を丁寧に開ける。とても静かな、穏やかな目で。クライマックス。号泣が大安売りで宣伝されて、何だか見る前からハンカチを用意されている雰囲気に反発していたが、やはりあの場面にはじんときた。白蘭のたどたどしい韓国語か、手紙の内容か、カンジェを演じるチェ・ミンシクの演技のゆえか、それともその全ての相乗効果か。それまでずっと第三者の目で見ていたが、あの瞬間、カンジェの心情にぐぅっと自分の心が寄ってゆくのを感じた。日本語版とは違うけど、あれ以外の結末にしたら、それこそファンタジーになってしまっただろう。飼い主は、手を噛んだ犬を決して許さない。【中古】 ラブ・レター~パイランより~/ソン・ヘソン(脚本)(監督),チェ・ミンシク,セシリア・チャン,ソン・ビョンホ,コン・ヒョンジン,浅田次郎(原作),アン・サンフン(脚本),キム・ヘゴン(脚本)価格:990円(税込、送料別) (2024/3/10時点) 楽天で購入
April 7, 2024
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みなさんこんばんは。NHKのアナウンサー鈴木健二さんが亡くなりましたね。今日から韓国映画&韓国の小説を紹介します。今日はチャン・ドンゴン&ウォンビン共演の韓国映画を紹介します。『ブラザーフッド スタンダード・エディション』 カン・ジェギュ / ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン脚本カン・ジェギュ出演チャン・ドンゴン ウォンビン チェ・ミンシク イ・ウンジュ現在。ジンソクの骨が見つかったと、ジンソク本人に電話がかかってきた。「行方不明になった兄のジンテでは?」ジンソクは孫に伴われて発掘現場に向かう。1950年の韓国ソウル。兄ジンテは一家の家計を支え、恋人ヨンシンとの結婚と、弟ジンソクの大学進学のためにと苦しいながらも充実した日々を送っていた。一方ジンソクも頼もしく優しい兄に守られて、何不自由ない生活を送っていた。しかし6月25日朝鮮戦争が勃発。混乱の中、ジンソクが軍人に強制的に徴兵されてしまったことから、ジンテも慌てて後を追う。ジンテは、自らが身代わりとなって危険な任務につくことで、弟を戦地から遠ざけようと考えるのだったが…。ジンテの弟達の河遊びを眺めながら、「こんな時がいつまでも続けばいいのに」と言っていたヨンシン。文盲の少年に字を教えるジンソク。 家族が、友人が、幸せでいられた時間は、ほんのわずかだ。これから先、映画は激しい戦闘、アカに対する糾弾、シリアスな状況ばかりを伝えてゆくのだから。文字を教えた少年をアカとして殺そうとするジンテ。食料をもらった罪で撃たれるヨンシン。戦争は、こうして、人々の心から人間らしさと幸せを奪ってゆく。南北分断が恋人達を引き裂く『シュリ』の監督カン・ジェギュは、本作では兄弟を引き裂いた。ジンテ&’ジンソク兄弟は、かつて一つであったKOREAの象徴だろう。同じ血を流し、同じ言葉を話す者達が、バックについた第三者の思惑に乗せられて銃を向け合う。これほどの悲劇はない。一組の兄弟を通じて、朝鮮民族全体の背負う運命の過酷さを「これでもか」とばかりに迫力たっぷりに描いた本作は、見終わった後にずしりと胸に残る。5年ぶりの監督作。韓国映画史上最高という約15億円の製作費を投じ、本国韓国では、歴代の興行記録を塗り替える大ヒットとなった。【中古】ブラザーフッド スタンダード・エディション [DVD]お取り寄せ本舗 KOBACO
April 6, 2024
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みなさんこんばんは。静岡・川勝知事は2日 午後6時から県庁で行われた不適切発言をめぐる取材対応のなかで、6月議会終了をもって辞職する意向を表明しました。今日も韓国映画を紹介します。パーフェクト・バディ 最後の約束Man of Men出演ソル・ギョング チョ・ジヌン キム・サラン ホ・ジュノ 対立組織のチンピラを暴行して逮捕されたヨンギは、裁判で社会奉仕活動を命じられ、右手以外の四肢が麻痺した男性ジャンスの介助をすることに。法律事務所の代表を務めるジャンスは厳格で気難しく、無神経でいい加減なヨンギと反発しあってばかりいた。そんなある日、余命2カ月と宣告されたジャンスはヨンギにある提案をする。それは、ジャンスのやりたいことに協力すればヨンギを死亡保険金の受取人にするというものだった。 「ペパーミント・キャンディー」のソル・ギョングと「毒戦 BELIEVER」のチョ・ジヌンがダブル主演を務め、余命わずかな車椅子の法律家とチンピラの友情を描いたバディムービー。えっ絶対フランス映画「最強のふたり」のリメイクだろ?と思っていたが、不慮の事故で一時期右半身が麻痺したヨン・ス監督自身の実体験を基にしたストーリーらしい。てっきりリメイクだと思い込んでいたので「なんで韓国はすぐ任侠の世界に結び付けたがるかねぇ」とちょっと嘆息していた。レビューを見てもリメイクと思っている人多いよ。フランス映画では別に介護される人は死ななかったし、死なせる必要はなかった。まあ主人公たちに葛藤させたいんでしょうね要は。自分の欲を取るか、正しいことをするか。そこに男の友情を絡めていく。主人公の手柄をかっさらっていった奴は最後までこすっからくてずるい奴だし韓国の人物造形はわかりやすいな。ただ秘書の扱いがぞんざいだと思う。最初はヨンギを頭から信用しておらず、ちょっといい女だなと思ったヨンギのアプローチも断り続けていたのに、ジャンスが危機に陥ると「助けて欲しい」と頼みに来る。ということはジャンスを慕っていたと考えていいのかな?若干いろいろ盛り込みすぎのような気が。何度も死んだか?と思わせて歌いだすヨンギのシーンが笑ってしまった。パーフェクト・バディ 最後の約束 [DVD]ぐるぐる王国FS 楽天市場店
April 5, 2024
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みなさんこんばんは。そごう・西武は元プラダジャパン社長のダヴィデ・セシア(Davide Sesia)氏が11月1日付で取締役執行役員副社長に就く人事を発表しました。今日も韓国映画を紹介します。韓国映画ミナリを見ました。ミナリMinari出演ユン・ヨジョン アカデミー助演女優賞ハン・イェリ ウィル・パットン スティーブン・ユァン監督&脚本リー・アイザック・チョン2020年・第36回サンダンス映画祭グランプリ&観客賞第78回ゴールデングローブ賞外国語映画賞 農業での成功を目指し、家族を連れてアーカンソー州の高原に移住して来た韓国系移民ジェイコブ。荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを目にした妻モニカは不安を抱くが、しっかり者の長女アンと心臓を患う好奇心旺盛な弟デビッドは、新天地に希望を見いだす。やがて毒舌で破天荒な祖母スンジャも加わり、デビッドと奇妙な絆で結ばれていく。しかし、農業が思うように上手くいかず追い詰められた一家に、思わぬ事態が降りかかり。何もかも捨てて、故郷さえも捨てて目指した新天地だから、それは目指すのは成功と幸福だ。どこでも、誰でも、おんなじだ。しかし、新天地だからこそ難しい。これまで出来上がっていた地域コミュニティへの参加、商売の新規参入の困難、そして他に相談相手がいない事による、よりぶつかる回数が増える夫婦。そんな中で孫息子デビッドとスンジャのやり取りはほほえましい。取り繕うことを知らないデビッドは、嫌いだと思えばストレートにスンジャに出ていけ攻撃をしかけ、スンジャもまた素直に反応する。そんなスンジャが衰えていく姿は、最近老親の衰えを見ているだけに、目につまされた。あまりうますぎる演技は堪えるようになった。さすがのユン・ヨジョンさんうますぎる。母親を連れてきた負い目を抱えながらも、言う時は言う強い母を演じたハン・イェリさんも芯が強い所を見せる。絵に描いたようなハッピーエンドでなかったため、好意的でない批評もあった。しかしラストに登場したセリが、子供世代に待っている希望を象徴していたのではないか。同じテーマで日本でも作れたんじゃないか。すっかり韓国に追い越されっぱなしだなあ。日本映画はまだ情緒を重視しておとなしく、あまりダイナミックな映像を見せない傾向にある。 「ミナリ」は、韓国語で香味野菜のセリ(芹)。たくましく地に根を張り、2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きるという意味が込められている。【中古】DVD▼ミナリ▽レンタル落ち遊ING 時津店
November 9, 2023
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みなさんこんばんは。Netflixオリジナル実写ドラマシリーズ「ONE PIECE」が世界93か国でテレビ部門のトップ10入りを果たしたそうです。今日から韓国特集です。まず映画を紹介します。セウォル号事件を素材にした韓国映画君の誕生日を見ました。君の誕生日Birthday監督イ・ジョンオン出演チョン・ドヨン 第56回百想芸術大賞女性最優秀演技賞ソル・ギョング 2014年に韓国で起こったセウォル号沈没事故を初めて正面から題材に取り上げた作品で、事故で息子を失った夫婦の喪失感や愛情を描いた。先にこの世を去ってしまった息子スホへの思いを抱きながら生きるジョンイルとスンナム。スホがいなくなってから初めて迎える息子の誕生日が、母スンナムは息子がいない現実を認めるようで恐ろしくてたまらない。一方のジョンイルは、息子が亡くなった日に父親としての役目を果たせなかったことに罪悪感を抱いており。 まあいつかは出る題材だと思っていた。景福宮から世宗通りを歩くと、黄色いテントがあってセウォル号の補償を叫ぶ人達がいた。当時の大統領が退陣してから、時の政権の対応のまずさを攻める論調は影を潜めていた。本編も事故対応のまずさを追求する類の映画にはなっていない。単にいち家族の悲しみに焦点を当てている。 ソル・ギョングと「チョン・ドヨンという韓国映画界を代表する演技派の2人が、「私にも妻がい たらいいのに」以来18年ぶりに共演し、夫婦役を演じた。「そんなに悲しまなくても悲劇だってことはわかってるから」と言いたくなってしまうから哀しみの表現があざとすぎても困る。その点二人なら抑制が効いた演技ができる。チョン・ドヨン演じる母親は終始堅い表情で誕生日を拒んできたが、最後の最後に感情を爆発させる。韓国も選んできたな、という感じだ。「他人に浮き輪を譲って亡くなった息子」というのだから「なぜこんないい人が亡くならなければならなかったのか」となり、美談の極みである。 監督のイ・ジョンオンは、2015年に大勢の生徒が事故の犠牲となった高校で亡くなった子どもたちの「誕生日会」を開くボランティアに参加し、そこで遺族や犠牲者の友人たちの話を聞き、今作を企画した君の誕生日 [ ソル・ギョング ]楽天ブックス
November 8, 2023
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みなさんこんばんは。秋田市は記録的大雨で浸水や土砂崩れによる被害を被った住宅が最大で3万2千世帯に達する可能性があると明らかにしました。既に被害が判明した住宅などは、秋田県全体で計1107棟に拡大しました。映画チャンシルさんは福が多いねを見ました。チャンシルさんは福が多いねLucky Chan-sil出演 キム・ヨンミン ユン・ヨジョン監督キム・チョヒ 映画プロデューサーのチャンシルは、ずっと支えてきた映画監督が急死したため失業してしまう。人生の全てを映画に捧げてきた彼女には家も恋人も子どももなく、青春さえも棒に振ってきたことに気づく。そんな彼女に、思わぬ恋の予感が訪れる。 ヒロインが好きだと言っている小津映画に似ている。監督の死から始まって失職からのすったもんだを描いており、特に劇的な何かが起こるわけでもない。唯一のスペシャルはなぜかタンクトップ&パンツ姿で現れる自称香港スター(そして自称されている香港スターは決してタンクトップ姿でパブリックな場には現れないイメージ)。一生懸命仕事をしてきたら40歳で人生の折り返し。プロデューサーとしてそれなりに評価されていたという自負も「雑用でしょ?」で片づけられる。そんな仕事でも突如なくなってしまったら、はっ!私には何もない!と思って落ち込むが、実は皆に愛されてるし、アドバイスをくれたり、助けてくれる人も周りにいたじゃない!という「自分の人生まんざらでもない」自己肯定に繋がっていく。恋愛にも敗れて、やはり自分には映画しかない。監督になると一念発起して書いてみた脚本が一発でダメだしされたりするあたりは予定調和ではない。 長年にわたりホン・サンス監督作のプロデューサーを務めてきたキム・チョヒが初メガホンをとり、自身の体験を投影させながら描いたオフビートなコメディ。「愛の不時着」の耳野郎ことキム・ヨンミンが、香港スターだと言い張る男性役で出演。ヤン・ヨジュンが下宿の大屋さん役で出演。チャンシルの心の動きも手に取るようにわかるし、皆演技してるの?というくらいドキュメンタリーを見ているような自然な演技。チャンシルさんには福が多いね [ カン・マルグム ]楽天ブックス
July 20, 2023
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みなさん、こんばんは。白鵬が引退するようですね。今日も韓国映画を紹介します。韓国映画ファイティン!を見ました。ファイティン!CHAMPION 出演マ・ドンソク ハン・イェリ クォン・ユル監督キム・ヨンワン アメリカ・ロサンゼルス。子供の頃に韓国から養子に出されたマークは、アームレスリングの世界で頂点を目指したが、八百長疑惑をかけられて除名され諦め、今はクラブの警備係として働いていた。そこにスポーツエージェントを名乗るパク・ジンギが現れ、マークを韓国で行われる大会に誘う。考えた末に韓国へ向かったマークは、ジンギから教えられた実母が住む家の住所に向かうが、家の反応はなく、やむなく立ち去る。それを部屋の中から見ていたのは、ジュニョンとジュニの二人の子供とその母親のスジンだった。 アームレスリング=要は腕相撲。『オーバー・ザ・トップ』でシルベスター・スタローンが演じていたが、今回のオ・マンソクは随分小粒だ。顔も小粒で、必死になった顔がなんだか可愛いのは反則。『新感染』にも出演していたが、強面なのに憎めない。「この映画は、マ・ドンソクがアームレスリングをしたら面白いだろう、というシンプルなアイデアからスタートしました。」とは監督弁。自分ありきの企画だからリキ入れて上腕筋随分鍛えたんだろう。いやぁ、ぶち切れるんじゃないかと素人はハラハラしましたぜ。『白頭山大噴火』では科学者の役をやっていて逆に似合わない!と思ってしまった(失礼)。 お約束のようにマークは(この英語名前も似合わない!)次々と勝っていく。韓国映画なので情は絡む。こすっからい奴、“札びらで頬叩けばお前は言う事聞くんだろう?”とマウンティングする悪い奴など、悪役は大変わかりやすい造形。絶対子供が見てもわかる。金と義理とどちらを選ぶかという定番のテーマが出てくるが、特にドキドキハラハラしなくても見ていられる。要はヒーローものだから安心して見ていられる映画。ファイティン! [ マ・ドンソク ]楽天ブックス
October 14, 2021
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みなさんこんばんは。真子様と小室さんの結婚反対のデモ行進が銀座であったみたいですね。今日も韓国の映画を紹介します。映画安市城グレートバトルを見ました。安市城グレートバトルTHE GREAT BATTLE出演チョ・インソン ナム・ジュヒョク ソン・ドンイル パク・ソンウン ペ・ソンウ監督キム・グァンシク 西暦645年。朝鮮半島の支配をもくろむ唐の皇帝・太宗は、20万人を超える大軍を率いて高句麗へと攻め込み、都の平壌を目指そうとしていた。高句麗の宰相ヨン・ゲソムンは15万人の兵士を送って遼東で唐と対戦するが惨敗を喫し、高句麗の命運は風前のともしびに。ヨン・ゲソムンは、この戦いへの召集に応じなかった安市城の城主ヤン・マンチュンを裏切り者とみなして、部下のサムルに彼の暗殺指令を下す。かくしてサムルは安市城へ向かう。各地の城が次々と陥落していく中、安市城の城主ヤン・マンチュンは、国、そして高句麗の民を守るため、わずか5,000人の兵を率いて戦いに挑む。人呼んで韓国版「300」。大国唐に対して高句麗の全軍ではなく山城の城主と住民が抵抗し続けた逸話が元になっている。朝鮮半島の三国時代は、高句麗・百済・新羅のうち結局唐と組んだ新羅が三国統一を果たす。しかし最も領土が大きく唐と国境が接していたのは高句麗で、唐が最も手を焼いていたのもまた高句麗だった。だから高句麗をベースに国造りを行っていれば、現在の韓国の歴史は変わっていたのではないかという説が根強い。本作の韓国でのヒットもそうした感情と無縁でない。 籠城戦というのは、兵糧やメンテナンスを考えると、あくまでも援軍が来るまでの期間を見込んで行うものだ。ところがマンチュンは高句麗の中でも裏切者扱いされ、唐が攻めてくれば山をバックにするとはいえ、武器や食料のメンテナンスも期待できない。兵士が減り敵兵が攻めてくれば、村民も戦わなければならなくなる。 映画自体は途中ちょっといなくなるがヨンゲソムンの密命を帯びて安市城にやってきて、やがてマンチュンの人柄を知り彼を慕うようになっていくサムルの視点で描かれている。演じているのが若手のナム・ジュヒョク。もっと前ならば、この役をマンチュン役のチョ・インソンが演じていただろう。『バリでの出来事』で怒れる若者を演じていたインソンが、カリスマ性溢れるリーダーを演じる年代になるとは。マンチュンの妹とその恋人、ソン・ドンイル演じる認知症の母と暮らす職人、高句麗が滅びると予言する巫女、反目し合うがいざ戦いとなればお互いを助け合う斧の使い手と剣の使い手のぐっとくるエピソードを挿入しながら、量で押す唐の大軍を知略で跳ね返す攻城戦を描く。安市城 グレート・バトル【Blu-ray】 [ チョ・インソン ]楽天ブックス
October 13, 2021
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みなさん、こんばんは。病気療養のため伊東祐親役でのご出演を辞退された辻萬長さんが逝去されましたね。韓国映画サムジンカンパニー1995を見ました。サムジンカンパニー1995SAMJIN COMPANY ENGLISH CLASS監督イ・ジョンピル出演イ・ソム コ・アソン パク・ヘス百想芸術大賞作品賞&青龍映画賞助演女優賞&音楽賞&美術賞 1995年、ソウル。大企業サムジン電子に勤めるジャヨン、彼女の同期で推理小説マニアのユナ、数学オリンピックで優秀な成績を残す会計部のボラムは、雑用ばかりさせられる状況にうんざりしていた。TOEIC600点獲得者を昇進させるという会社が打ち出した方針に色めき立つ3人だが、ジャヨンは自社工場からの汚染水が川に流出しているのを目撃。隠蔽しようとする会社に怒りを覚えた彼女らは、汚染水流出の真相を探ろうとする。 ドラマ「応答せよ」シリーズでよく取り上げられる1990年代前半。それもたいてい「昔は良かった」的なイメージで描かれる。なぜかというと、この時代の韓国は、まだIMFの寒波に見舞われる直前だった。1988年のソウルオリンピック、1993年の大田(テジョン)国際博覧会(万博)が行われ、アジアの小国が世界から人を招けるほどになった。まるで1964年の東京オリンピックを迎えた時の日本のようだった。個性と個人主義が花咲きはじめ、おしゃれと自由を謳歌し、これまでの世代とは異なったライフスタイルの若者たちがX世代と呼ばれていた。つまり「夢を持って将来を描けばかなえられる」という理想が当たり前のように信じられる時代だった。 だから理不尽な会社の制度に向かって立ち上がりつつも、会社自体をつぶそうとは考えない女性社員たちの奮闘が温かく迎えられたのかもしれない。男性社員からバカにされていたが、意外な特技が推理の役に立ったり、反発しているように見えて実は裏で手を組んでいたりと彼女達を応援したくなるツボが随所にある心憎い構成。 実際に某大企業で商業高校卒の社員のためにTOEICクラスが開設されていたことや、1991年に起きた、斗山電子のフェノール流出による水質汚染事件がモデルとなっている。また、本作のジャヨンにもモデルが存在すると監督が韓国の取材で語っており、現パリバゲットのイム・ジョンリン支会長が若い頃に経験した会社での不当な扱いに立ち向かったエピソードをもとに制作をスタートした。サムジンカンパニー1995 [ コ・アソン ]楽天ブックス
October 12, 2021
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みなさん、こんばんは。 歌手のGACKTが、神経系疾患と重度の発声障害のため、芸能活動を無期限休止するそうです。今日から韓国映画を紹介します。新感染 ファイナル・エクスプレスTRAIN TO BUSAN出演コン・ユ チョン・ユミ マ・ドンソク 別居中の妻がいるプサンへ、幼い娘スアンを送り届けることになったファンドマネージャーのソグ。夜明け前のソウル駅からプサン行きの特急列車KTX101号に乗り込むが、発車直前に感染者を狂暴化させるウイルスに侵された女性も乗ってくる。そして乗務員が彼女にかみつかれ、瞬く間に車内はパニック状態に。異変に気づいたソグは、サンファとその妻ソンギョンらと共に車両の後方へ避難する。やがて彼らは、車内のテレビで韓国政府が国家非常事態宣言を発令したことを知り……。 カンヌ国際映画祭やシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭などで話題となったパニックホラー。本編は、ウィルス感染者が時間と共にどんどん増えていく→一般人がゾンビに侵食されていくホラー風味のパニックものであり、『大陸横断超特急』のように上記の理由で釜山まで暴走列車を扱った列車パニックものでもある。 映画では“ウィルスにかかった人間がゾンビ化する”という形でウィルスを可視化していた。しかし現実のウィルスは、見えないからこそ怖かったのだと今ならわかる。ゾンビのように見えていれば“それ”から逃げればいいだけなのに。とはいえ理性を失ったゾンビは残酷度をパワーアップさせてくるため、逃げるのも一苦労だ。逃げ惑う中で明らかになるのは人間のエゴだ。「自分だけ助かろうとする者」は相応の報いを受けるが、他者のために犠牲になろうとした「善き人」もやはりゾンビ化するので勧善懲悪のセオリーは当てはまらない。やはりウィルスは無差別である。何せ主演俳優のコン・ユですら生き残れない。醜くゾンビ化した姿を見せないのがせめてもの主役感である。 「今まで感染もの映画をたくさん見てきたけどリアルは全然違ってたね!」と同僚と話をしていたのだが、まさにこのタイミングで放送されたか。新感染 ファイナル・エクスプレス【Blu-ray】 [ コン・ユ ]楽天ブックス
October 11, 2021
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みなさん、こんばんは。元関脇勢が引退するそうです。今日は韓国映画を紹介します。原作は日本の小説ですよ。Be With You ~いま、会いにゆきますBE WITH YOU出演ソ・ジソプ ソン・イェジン コン・ヒョジン キム・ジファン コ・チャンソク監督イ・チャンフン スアは、夫のウジンに雨の日に戻ると言い残して亡くなってしまう。ジホは1年前に亡くなった母・スアの形見である絵本を大事に持っていた。絵本にはスアの遺言「雨の季節になったら、会いに来る」が書き込まれており、ジホは梅雨に入ったとのニュースを見て、母に会えると胸を高鳴らせていた。1年後の梅雨入りのころ、約束通りスアは昔と変わらぬ姿でウジンの前に現れるが、彼女の記憶は全て失われていた。ウジンは、自分のことを思い出せなくても、彼女がそばにいてくれるだけで幸せだった。 2004年に竹内結子と中村獅童の共演で映画化された『いま、会いにゆきます』のリメイク版。夫のウジンの設定や、日本版では夫からの目線で描かれていた物語を、韓国版では前半はウジンの目線、後半はスアの目線と構成、さらに日本版には出てこない、ウジンの良き理解者である親友を登場させている。高校時代水泳選手だったという設定は水泳選手として国代表にも選ばれたソ・ジソプの特徴を生かしたものである。どじっこウジンがデートで失敗しても変な恰好で待ち合わせにやってきてもスアが実はベタぼれだったことが明かされるなどダブル視点での構成が生きている。原作では夫が脳内で化学物質が異常分泌される奇病という設定だったが、映画版では突然倒れるなど病気らしいことは明かされているが詳細の説明はない。 韓国ではどんな美人女優さんでも吐くシーンを演じたり体当たりが多いが今回もドーン!と車に轢かれるシーンや学生時代で鼻血を出すシーンが出て来る。記憶がなくても再び恋に落ちてゆく二人の現在と、過去の二人のなれそめが交錯して描かれる。事実が分ってみると全てを知りながら二人の元にいたスアが何とも切ない。Be With You~いま、会いにゆきます 通常版Blu-ray【Blu-ray】 [ ソ・ジソブ ]楽天ブックス
July 6, 2021
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みなさん、こんばんは。またセルビア人選手団の中に陽性者がいましたね。きっとこれから毎日こんなニュースばかりでは。今日は韓国映画を紹介します。映画空と風と星の詩人 尹東柱の生涯を見ました。空と風と星の詩人 尹東柱の生涯DONGJU: THE PORTRAIT OF A POET監督イ・ジュニク脚本シン・ヨンシク出演カン・ハヌル パク・ジョンミン 1917年北間島(中国吉林省東南部)の同じ家で生まれ育った、いとこ同士の尹東柱と宋夢奎は中学を卒業すると共にソウルの延禧専門学校へ進学する。尹東柱は医者になってほしい父を説得して選んだ文学部への入学だった。二人は同級生姜処重やイ・ヨジンらと共に、夢奎の散文や東柱の詩を載せた同人誌を編集発行する。東柱はヨジンの紹介により、長年憧れていた鄭芝溶詩人に出会い、詩人になる夢をさらに膨らませる。1941年延禧専門学校を卒業した尹東柱は、日本への留学の必要からやむなく創氏改名に応じ、一家は「平沼」姓となり、夢奎も「宋村」と創氏する。二人は揃って日本へ渡り、夢奎は京都帝京大学へ、東柱は東京の立教大学に入学するが、戦時体制の気風が激しくなり後に京都の同志社大学に転学する。翌年、独立運動を主導した嫌疑により宋夢奎は逮捕され、帰郷しようとしていた尹東柱も捕らわれてしまう。 韓国の詩人・尹東柱の生涯を、詩とモノクロ映像でつづる伝記ドラマ。物語は牢で尋問を受ける【現在】と創氏改名を強いられ日本に移る学生時代の【過去】を交錯させて描く。 本作の監督が撮る 『王の男』も、強大な権力を持つ王に芸人が歯向かう物語だった。今回歯向かう相手が日本軍なのは痛しかゆし。尹東柱の名を聞いたことはあっても生涯は知らなかった。韓国に詳しい年配者の中には彼のファンがいた。反革命分子とは決して言えない風物を謳った詩がいいらしい。自身が疑われたというより、危険思想を持つ従兄に加担したと思われ引っ張られたという方が正しい。もう少しで英訳され世に出るはずだった彼の詩は、危険思想を伝播するなどといういわれのない疑いで握りつぶされる。映画では彼以外にも、戦争を快く思わない日本人知識層が排斥される様も描いており、彼の詩を世に出そうと尽力する日本人の活動も描いている。決して全ての日本人=悪と断じてはいないところが、見やすかった理由だろう。空と風と星の詩人〜尹東柱の生涯〜 [DVD]ぐるぐる王国DS 楽天市場店
July 5, 2021
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みなさん、こんばんは。文科省が全国の国立大に中曽根元首相への弔意を強制するなんておかしくない?今日から4日間韓国特集で韓国の映画や小説を紹介します。映画82年生まれ、キム・ジヨンを見ました。82年生まれ、キム・ジヨンKIM JI-YOUNG: BORN 1982出演チョン・ユミ コン・ユ キム・ミギョン監督キム・ドヨン 結婚を機に仕事を辞めたジヨンは育児と家事に忙殺され、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。夫と共に新年実家に帰った日、ジヨンは「ジヨンを家に帰してください」とまるで自分の母のような事を言う。家に帰るとさらにその時の記憶は全くなくなっていた。夫のデヒョンはジヨンにその真実を告げることができずにいた。 映画と原作ではラストが異なる。原作は一切救いがない。結局男性の女性観は変わらないという現実を見せて終わる。映画の方が多く救いの手が差し伸べられている。娯楽作として大勢の人に見てもらうための改変か、製作者の願いなのか。 コン・ユが夫役を演じるというので、絵にかいたような残念な夫を演じるのかと思っていたが、こちらもかなり妻を想う夫になっている。記憶のない妻が職場で突拍子もないことをしでかしては本人が可哀想だという思いから再就職にも消極的なのだが、事情を知らないジヨンには非協力的な夫に映る。 大きく変わっていたのはジヨンの家族だ。バスでいやな思いをしたジヨンに父親が注意する件は憶えているが、確か原作では母親はあんなに協力的ではなかった。映画では母親の歴史も描いており、祖母の頃に比べて大きく経済成長を果たしたにも関わらず、女性に対する社会の見方―特に男性の見方が変わらない現実をつきつける。 「韓国って酷いんだね」と他人事で見ていられるほど日本女性もいい想いをしているわけではない。そもそも閣僚に「女性活躍」なんていうのをわざわざ作るのは、それだけ社会が対応できてないからだ。スローガンに利用されるのが落ちで、コロナ禍の際学級閉鎖にして最も多く影響を受けたのは、やはり働く母親だった。2020年の日本の“最も多い姓名の女性”は、まだ幸せではない。だが、決して幸せになれることを諦めてはならない。それだけは確かだ。 韓国でベストセラーとなり、日本でも販売された小説を映画化。キム・ジヨンは1982年に生まれた女性で最も多い名前。主演のチョン・ユミと夫役のコン・ユが『トガニ 幼き瞳の告発』や『新感染 ファイナル・エクスプレス』に続いて共演。82年生まれ、キム・ジヨン[DVD] / 洋画価格:4752円(税込、送料別) (2022/8/6時点)楽天で購入
October 21, 2020
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みなさん、こんばんは。映画悪の偶像を見ました。遅い時間帯だったとはいえ広い会場に観客は私ともう一人だけ。まだ出足は戻ってないんでしょうか。都内は避けたのに。悪の偶像IDOL出演ソル・ギョング ハン・ソッキュ監督イ・スジン 市議会議員のク・ミョンフェは、息子のヨハンが飲酒運転で人をひき殺したことを知る。自身の政治生命が危ういと考えた彼はもみ消そうとするが、事故現場に居合わせた被害者の新妻リョナの行方がつかめなかった。口封じをするためにミョンフェがリョナを捜す中、被害者の父ジュンシクも彼女が妊娠中だったことを知り後を追う。 監督は最初ハン・ソッキュをジュンシクに想定してシナリオを渡したが、彼はミョンフェ役を希望。後に出会ったソル・ギョングもミョンフェを希望していたとか。共感を集めそうなのは常に虐げられ搾取される庶民サイドのジュンシクだが、変わってゆく姿が劇的なのは、なるほどミョンフェだ。 職業が医師。「医は仁術」というくらいなので人々の抱く印象も良い。空港から戻って来る場面が初登場だが、迎える党の重鎮たちの意向に逆らってでも原発反対を通す筋の通った政治家である。ところが他でもない息子の事故により、“見える”外のイメージを守るために“見えない”ところでえげつない事に手を染めていく。駐車場の澱んだ水を抜くシーンがあるが「全て水に流して見えないようにする」=罪を亡き者にするという比喩だろう。偶像としての自分を守るために、周り全てをなぎ倒してゆくミョンフェには、息子さえも大事な存在ではない。 政治家の欺瞞を暴く立場に立つのは庶民という定説がある。被害者筆頭のジュンシクのモノローグから本編は始まる。彼は最後まで利他の人である。息子を想い、彼のためにいかがわしい場所から嫁になる女性を見つけるために大金を払い、嫁リョナが妊娠中だとわかると大量の栄養ドリンクを運び込む。こんな献身的な男性が報われずにいるはずがないと思うし、鉄槌を下すなら彼だ。しかし本編では違う。 偶像の付属品にされてしまうジュンシクとも甘んじて偶像を守ろうとするミョンフェとも一線を画する存在がリョナだ。彼女の心情は「やられたらやり返す倍返し」のどこかのドラマの主人公そのもの。中国からやってきて家族も少なく、金もない。そして妊娠中。最も弱き虐げられる者が最も強き者に刃を振るうが、その刃は正義の名をもたない。彼女だけが偶像から解放されるが、民衆は偶像だけを見つめている。 社会風刺にしたいのか、単純なサスペンスにしたいのか迷うし、「実際ここで終わってもいいんじゃないか」という節目をいくつかすっ飛ばして長い印象もある。監督自身映画を単純にジャンル分けして欲しくなさそうだ。悪の偶像 [ ハン・ソッキュ ]楽天ブックス
July 8, 2020
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みなさん、こんばんは。今話題の映画パラサイト 半地下の家族を見ました。ちょうど監督と主演のソン・ガンホが来日中ですね。パラサイト 半地下の家族Parasite出演ソン・ガンホ イ・ソンギュン監督&脚本ポン・ジュノカンヌ国際映画祭パルムドールアカデミー作品賞&監督賞&脚本賞&国際長編映画賞ゴールデングローブ外国語映画賞 半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。ある日、たまたま長男のギウが家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョンその家に足を踏み入れる。 韓国旅行に何度か行き、ボランティアガイドとプロのガイドを頼んだことがある。ボランティアガイドはリタイアメントした初老の男性で、江南に家を買ったと言っていた。プロのガイドは5年前に40代後半だったが、ツアーの入った時にだけ契約を結ぶ不安定な雇用だった。初老の彼が退職した頃と40代の男性が不安定な雇用に入った時期は一致している。IMF通貨危機である。海外支援を得るために、韓国政府は構造改革を進めることを約束し、現在に至る大企業優先の方針が取られた。中小企業は軒並み潰れ、リストラが頻繁に行われ家父長制で父が持っていた権威は地に落ちた。 本編に登場する二組の家族は日本で言うところの分かりやすい勝ち組と負け組だ。序盤はひょんなことからチャンスを手にしたギウ、目の利くキム家の長女のアイデアが次々と当たり、負け組一家がうまく世渡りしていくコメディだ。確かにコメディは間口を広くして観客を呼ぶにはいい。後からどんな事が起こって「えっ、こんな類の話だったのか!」と逃げ出そうと思っても、その頃にはどっぷり映画に浸かっているアリジゴクのような映画だ。 私達日本人から韓国と言えば「キムチの匂い」なのだが、韓国の中では匂いにも格差があるらしい。確かに匂いは遮断するものがなければ容易くどこへでも入り込む。同様のものが水だ。水は高きから低きに流れ、どん底まで行けば溢れ出す厄介な代物だ。しかし高き場所でしか暮らさない人からすれば、時折降る大雨ですら、湿気があっていい天気になる恵みの雨になる。同じ現象であっても、同じ韓国人であっても、境遇によって全く異なる感想を抱く。一致団結して軍事政権に立ち向かい、民主化を実現した韓国国民は、日本からすれば些か羨ましい。しかし、裏ではじわじわと格差が広がっており、何かのはずみで両者の衝突を招きかねない一触即発の事態が進んでいるのだとしたら、それは何とも恐ろしい。 ネタバレ禁止令がパンフレットで2頁に亘り書かれている念の入れようだった。パラサイト 半地下の家族【Blu-ray】 [ ソン・ガンホ ]楽天ブックス【7/17頃発送】送料無料 日本製 洗える 接触冷感 マスク 3枚組 7色 吸水速乾 UV 夏 洗濯 在庫あり 国内 大人 男女兼用 ノーズワイヤー 小さめ 普通 大きめ エチケットマスク ウォーキング スポーツ フェイスガード フェイスマスク 4899※代引き不可,後払い不可※非医療用楽天で購入
February 24, 2020
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みなさん、こんばんは。1997年韓国に通貨危機が起こったのを覚えていますか?その時のことを映画化した作品国家が破産する日を見ました。国家が破産する日Default出演キム・ヘス ユ・アイン ホ・ジュノ ヴァンサン・カッセル 1997年の韓国。韓国銀行のハン・シヒョンが通貨危機を予測し政府は非公開の対策チームを招集するが、国家の破産までわずか7日に迫っていた。同じころ、危機の兆候を独自に察知した金融コンサルタントのユン・ジョンハクは、一獲千金をもくろむ。一方、町工場の経営者ガプスは、大手百貨店との大型取引を手形決済の条件で引き受ける。 韓国を震撼させた1997年の通貨危機の裏側を暴いた、史実に基づくドラマ。史上最悪の通貨危機に立ち向かった人々を描く。 理性の人、情の人、どんな時でも韓国の事を考える理想の人を体現するのがキム・ヘス演じるハンン・シヒョン。リーマンショックを予測して大儲けしたアメリカ映画『マネーショート華麗なる大逆転』の男達のように、韓国破産に賭けて大当たりする人―危機をチャンスに変える人の代表がユ・アイン演じるユン・ジョンハク。最後まで政府によって情報を隠された事により、対応が後手後手に回り、最も大きな痛手を被る庶民代表がホ・ジュノ演じるガプス。 “立ち向かう”とあるが実際にはほとんどの人は危機に負けた。韓国は一度破産してIMFに助けを求めたのだ人はウォンを売るのでウォンの値打ちがどんどん下がりまともな貿易ができなくなる。聡い人はドルに換える。困った人々が売る土地や家を雀の涙のような金額で買い叩く。以後、韓国では土地の再開発が始まる。。IMFは資金援助をするがこれは紐付きの金だ。金を出すなら口も出す。韓国の社会構造にまで口を出しドラマや映画で何度となく叩かれる大企業の台頭、政治がらみの汚職はここから拡大する。 隣の国の物語、他山の石ではない。日本の借金も膨れ上がる一方なのに、見せかけの豊かさに目を晦まされて拡大する一方の国家予算に誰も危機感を抱かない。円の値打ちが下がることなどない、日本の国が倒れることなどない、と無責任な自信によって未だ国際はほとんど国内で買われているが、日本にも“その日”はやってくる。映画のラストで生き残ったユン・ジョンハクの教訓は国家を信じないことだそうだ。さて、日本はいま、どれほどの国民に信じられているのか。国家が破産する日 [ キム・ヘス ]楽天ブックス
November 28, 2019
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みなさん、こんばんは。テコンドー協会がもめてましたが総辞職しましたね。ジョニー・トー監督の映画のリメイクになる韓国映画毒戦 BELIEVERをみました。 毒戦 BELIEVERBELIEVER監督イ・ヘヨン脚本チョン・ソギョン出演チョ・ジヌン キム・ジュヒョク チャ・スンウォン リュ・ジュンヨル 巨大な麻薬組織を率いる存在ながら、全てが謎に包まれている麻薬王・イ先生の足取りを追う麻薬取締局のウォンホ刑事は、何一つ手掛かりがつかめずにいた。ある日、麻薬製造工場が爆破され、ラクという生存者が発見される。ウォンホは、組織に見捨てられてしまったラクと組んで潜入捜査をしようとする。 ジョニー・トー監督のオリジナル「ドラッグ・ウォー 毒戦」はまず逃げて来るテンミン(のち警察に協力=本編ではラク)から映画が始まるが、韓国版は刑事視点から。視聴者が最初に感情移入する相手は大抵最初に出て来る相手である。まあ例外はあって、あまりにもえげつない悪人だった場合はこの通りにはならない。 さて、本編は後出しでもラクに同情が集まりそうだ。爆弾を仕掛けられた建物の唯一の生存者で組織には捨てられたも同然。でありながら、尋問に何一つ答えなかったのに、同じ爆発事故で重傷を負った犬について言われると反応する。「コンテナに入って韓国にやってきた」という事情を聞けばますます可哀想で、韓国に来た時からドラッグが周囲にあったのならこの世界に入ったのもやむを得ないことだ、と誰もが思うはず。 だが、この映画では総てが騙し合いだ。何せ刑事自身が潜入捜査で悪人たちを率先して騙しに行く。中国のバイヤーには組織の重役に、重役には出会ったばかりの強烈な中国のバイヤーの振りをしてイ先生に一歩一歩近づいていく。死刑を免れるために必死だった香港版と異なり、韓国版ラクはその年齢にしては落ち着いている。むしろ、生い立ちが影響しているのか全てを諦めているかのようだ。だから「僕を信じますか?」などと聞かれたウォノ刑事がほだされてしまうのだ。 香港版より韓国版の親玉の方が数段格が上でクレーバーだ。それでも泥臭い刑事は、いや、刑事だからこそ正体に気が付いてしまう。敵同士ながら共感とも友情ともつかない関係が描かれるといつも思い出す逸話がサソリと蛙の物語だ。どちらも本性を変えることはできない。変えることは死に繋がるから。毒戦 BELIEVER [ チョ・ジヌン ]楽天ブックス
October 29, 2019
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みなさん、こんばんは。ラグビーワールドカップの開催が近づいているためそれ絡みの番組が多いですね。今日で韓国映画の紹介も終わりです。特別捜査 ある死刑囚の慟哭PROOF OF INNOCENCE出演キム・ミョンミン キム・ヨンエ シン・グ イ・ハヌィ イ・ムンシク ソン・ドンイルキム・サンホ監督&脚本クォン・ジョングァン 暴力事件を起こして職を追われた元警察官のピルジェは、現在は犯罪者に弁護士を紹介する法曹ブローカーとして成功していた。ある日、ピルジェは死刑囚のスンテから、自分は罪を犯していないという内容の手紙を受け取る。スンテは仁川を牛耳る財閥企業デヘ製鉄の夫人が殺害されたユン・ジャリム事件の犯人として逮捕されていた。事件を担当したのはピルジェを騙してクビに追いやったヤン刑事であり、彼に復讐するため事件の真相を暴こうとする。しかし事件の背後には、想像をはるかに超える闇が広がっていた。 デヘ製鉄の事実上の総帥は会長夫人であり、画面に登場しないが夫は婿養子のような扱いだ。殺されたデヘ製鉄の婦人は会長夫人にとっては「贅沢させてあげてるのに生活に我慢ならないと言い出す我儘な嫁」であり、嫁が死ぬと独立志向を示していた会長もあっさり大人しくなるので、本当に存在感がない。家つき娘なのだろう。会長夫人を演じるのはこれが遺作となったキム・ヨンエ。自分のために誰が傷つこうと気にならない。自分の前に立ちはだかるものは全て取り払われるべきだと考えているが、自分が手を汚すとは一度も考えていない。彼女に忠実に従うパク所長と、法的な事はすべて取り仕切っているファン検事が全て彼女の代わりに片づけてくれる。だから自分は庶民と触れ合うことなどないし、触れられるのも汚らわしい。スンテの娘が酒をみやげに邸宅を訪ね、階段から落ちそうになった時、のばした手を振り払ってしまう場面など象徴的だ。 だから彼女にはなぜピルジェが「他人のために一生懸命になる」のかわからない。彼女にとって他人は利用するだけの存在でしかないからだ。財閥はドラマでも映画でも常に悪役だが、ナッツ姫の例を見るまでもなく、実際罪に問われてもすぐに出てきてしまうのだろう。だから庶民は何度でも、架空の財閥がこてんぱんにやられる姿を見たがるのだ。そして健気な父と娘がひっしと抱き合う姿を見て、正義は必ず勝つはずだという思いを噛みしめる。特別捜査 ある死刑囚の慟哭 [ キム・ミョンミン ]楽天ブックス
September 19, 2019
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みなさん、こんばんは。千葉の停電は27日頃復旧とか。随分かかりますね。今日も韓国特集です。北と南って仲が悪いように見えて、ええ?みたいな史実が明らかになります。ファン・ジョンミンさんの最新作の映画工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男を映画館で見ました。工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男The Spy Who Went North出演ファン・ジョンミン 大鐘賞主演男優賞イ・ソンミン チョ・ジヌン監督ユン・ジョンビン 1992年、軍人のパク・ソギョンは北朝鮮の核開発の実態を把握するため、コードネーム「黒金星」という工作員として北に潜入する。3年にわたる慎重な工作活動の末、彼は北朝鮮高官や上層部と確固たる信頼関係を築く。しかし1997年、大統領選挙をめぐる祖国と北側の裏取引によって、命懸けで行ってきた工作活動の意味がなくなってしまう。 リアルタイムでこの時代はニュースを見ていて金大中氏は大統領に”なるなる”と言われながらなかなかならず、“もうならないんじゃないか”と思われた時になった不屈の人のイメージが強かった。影響が大きすぎて殺せないけど与党側には厄介な人、ネルソン・マンデラみたいな。日本で誘拐されたのも記憶に新しい話。 その”なるなる”と言われてなかなかならなかった事情が、この映画で明かされていた。まさか”そちら”と手を組んでいたとは。そういえば敵の敵は味方なのだった。いつの時代も、どこの国も。 ファン・ジョンミンは純朴で疑うことを知らない庶民の役も強面ヤクザの役もできてしまう俳優。今回は映画の中でも“演じ”なければならない。本当の事を言っている時と、その場しのぎの話をしている時とで視線の向きが違う。気のいい実業家を演じている時はほぼ笑っているし視線を合わせないので黒目が見えない。しかし危機に見舞われた際や本当に相手に訴えたい時には目を見開いている。黒目の先が見えないということは、何を見ているのか相手にわからないということだ。ファン・ジョンミン氏は実際の黒金星にも逢ったそうだが、目を合わせても何を考えているか全くわからなかったらしい。 彼の見つめる先にいるイ・ソンミンが良かった。将軍様とサシで話せる間柄で、外貨獲得係にして将軍様の最期の防波堤であるリ所長。彼のチェックを通った人だけが将軍様と面会できる。スパイにも慣れているはずの彼が黒金星と共に、今は異なる祖国を救うために起ち上る場面は素晴らしい。目を合わせて話せない将軍様より目を合わせて話す黒金星を信頼し抜く。安企局が捨て駒にしたソギョンを拾ったのも彼だ。お互いに国を想っているのに、その国は時に彼等を害し、存在すらなくそうとする。国家に翻弄されても自分の核をきっちり持って筋を通そうとする姿が美しい。 ラストは一枚の写真の理由がゆっくり明かされる『JSA』に似ていると思った。とことんシリアスで攻めながら最後に情で泣き落としにかかる。国家の犯罪をエンタテインメントとして仕上げて来る。韓国映画のクオリティにはかなわないな、と思う。工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス) と呼ばれた男【Blu-ray】 [ ファン・ジョンミン ]楽天ブックス
September 18, 2019
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みなさん、こんばんは。今週は短いから楽ですね。でも千葉の停電&断水が続いてますね。今日も韓国特集です。昨日に引き続きファン・ジョンミンさんが主演している映画になります。ユ・アインのモデルはナッツ姫だとか。ベテランVeteran出演ファン・ジョンミン ユ・アイン オ・ダルス監督&脚本リュ・スンワン 広域捜査隊所属の刑事ソ・ドチョルは、長きにわたり追跡してきた事件をようやく解決したばかりだった。そんな折、彼はパーティーで怖いもの知らずの財閥3世チョ・テオと出くわす。ある事件を追っていたドチョルは長年の勘で、その事件の背後にテオがいると感じるが……。ナッツ・リターン事件やロッテのお家騒動など、韓国の財閥の子息らの傍若無人な振る舞いが話題となった世相も反映して観客動員数が1,300万人を超えた。 タブーとされる財閥の横暴に立ち向かう刑事の姿に迫る。 “韓国社会の財閥の裏側に切り込んだ快作”と惹句にはあるが、いやぁえげつない。いい男の子の役も演じられるのに、ユ・アインがゴーマンかましまくり。自分より遥かに年上のドチョルに対しても、従兄にして自分の側近についているチェ常務に対しても、生まれながらにして銀のスプーンくわえてきた「お前たちとは人種が違うんだよ、人種が」感がすごい。こんな人本当にいるのかと思ったら、財閥系列企業の運転手ペがテオに暴行を加えられるエピソードは、SKグループ創業者の甥である崔哲源が系列企業のトラック運転手に殴り代と称して金を支払い金属バットで13回殴った事件をもとにしたものだとか。いるんだ…。 そんな財閥御曹司が、庶民の代表で冴えないドチョルにこてんぱんにやられ、手錠をかけられるシーンを見るために、韓国国民は映画館に行く。これだけ財閥に対するうっ憤が溜まっているのは、先のモデルとなった事件の判決が、二審で執行猶予というやわなものだったことも起因しているのかもしれない。テオは逮捕されてもふてぶてしい表情を浮かべていたが、彼等のような何代も続く財閥の力を無視できないアジアの小国韓国の現実をよく知っているからだろう。何度叩いても蘇る財閥のしたたかさを何とかしたいと思いながら、国力を上げるためには頼らざるを得ないジレンマがある限り、こうした映画の需要は絶えることがない。ベテラン【Blu-ray】 [ ファン・ジョンミン ]楽天ブックス
September 17, 2019
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みなさん、こんばんは。MGC見ていましたか?すごかったですね。今日から韓国特集で映画と小説を紹介します。まず映画から、ファン・ジョンミンが出演している映画を紹介します。国際市場で逢いましょう ODE TO MY FATHER出演ファン・ジョンミン キム・ユンジン オ・ダルス 朝鮮戦争中、港で妹とはぐれてしまったドクスは、妹を探しに行く父親から「「今からお前が家長だ。家族を守ってくれ。 」と家族を託される。ドクスは、母親と2人の妹弟と一緒に避難民として釜山の国際市場で叔母が経営している小さな露店「コップンの店」に身を寄せることになる。だ幼いながらも家長として家族を守ることを心に誓った彼は、自分のことは後回しにしていつも必死に働いてきた。その後、西ドイツの炭鉱で働き、ベトナム戦争に従軍するなど、ドクスは何度も命の危険にさらされる。第二次大戦でようやく日本の支配を離れ、平和が訪れたかと思いきや、中国とアメリカの代理戦争に巻き込まれ、現在に至るまで半島が真っ二つになってしまった朝鮮。当初は中国軍の支援を得た北朝鮮が有力で、釜山に逃げてきた民が開いたのが、現在に続く国際市場である。ドクスの現在と過去が交錯して描かれ、彼が頑として店を手放そうとしない理由について明かされる。船長になるという夢を抱いたドクスは二度資格を得るが、その度に家族を優先したため、遂に夢を叶えることができなかった。ドクスが遠く西ドイツの鉱山やベトナムに出稼ぎ&兵士として行くシーンがある。前者はわざわざ朝鮮半島まで人を募らなくてもと思うのだが、よほど人件費が安く済んだのだろう。他国のために危険な地に送られ、やがて傷つくドクスは傷ついた朝鮮半島そのものなのかもしれない。家族のために尽くしてきたドクスの腐れ縁・ダルグはどうやら一人っ子のようだ。身軽なのだから、アメリカでもどこへでも行けばいいと思うのに、ドクスの後を追って西ドイツやベトナムについてくる。西ドイツではその気もないのに看護寮の舎監と一夜を過ごし、ベトナムでは救った女性と結婚という、女性運についてはなかなかいいものを持っているようだ。名脇役オ・ダルスが演じている。また、釜山でドクスらがすれ違う人として現代財閥創始者鄭周永、デザイナーアンドレ・キムなど実在の人物が登場する。これには何か意図が?国際市場で逢いましょう 【Blu-ray】 [ ファン・ジョンミン ]楽天ブックス
September 16, 2019
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みなさん、こんばんは。TVドラマきのう何食べた?で初のゲイ役を演じている西島秀俊さんが韓国俳優と共演した映画を紹介します。ゲノムハザード ある天才科学者の5日間Genomehazard監督&脚本キム・ソンス出演西島秀俊 キム・ヒョジン 真木よう子 中村 ゆり 伊武 雅刀 ある日、石神は自宅で殺害された妻を見つけてわれを失うが、いきなり鳴り出した電話の音で現実に引き戻される。電話に出ると通話の相手は死んだはずの妻で、彼は混乱したまま警察を装った男たちに追われることに。そんな彼に正体不明の女性記者や、彼の妻をかたる謎の女性らが近づいてきて……。 意欲的に海外の監督作品にも出演している西島秀俊が、『美しき野獣』のキム・ソンス監督と組んだサスペンスアクション。司城志朗原作のミステリー小説「ゲノムハザード」を映画化。この前のNHKドラマ「マリオ~AIのゆくえ~」でもそうでしたが、海外の監督も西島さんの使いどころを心得ているというか。線が細そうに見えて脱いだら上半身の鍛えっぷりが半端なく(笑)アクションもこなせる。見た目と実際のギャップが魅力だとわかってるんでしょう。彼に線の細さがあるので、いきおい対峙するヒロインはマニッシュでなくてはいけないようです。真木よう子さんも「SP」「MOZU」でアクションをこなしていますし、キム・ヒョジン演じる記者も女性の魅力で取材するタイプではなさそうです。但し今回真木さんはアクション場面がありません。海外映画でも伊武さんは悪役顔なのか。すわ国家の大物と繋がってるのか?と思いましたが、壮大な陰謀と思わせておいて、動機はちょろかったです。狙ったのは「ジェイソン・ボーン」シリーズかもしれませんが、あいにくサブタイトルで既にネタバレしてます。二つの国から追われている天才科学者にしては驚くほど監視されてなくて、単に科学者&イラストレーターとしての経験しかない素人がすぐ追っ手を播いてしまうのは変でしょう。あれほど大事なものを持っているのならば、すぐわかるGPS機能一つではなく、もっと大掛かりな捜索網でもよかったのに。ゲノムハザード ある天才科学者の5日間【Blu-ray】 [ 西島秀俊 ]楽天ブックス
June 27, 2019
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みなさん、こんばんは。東京マラソンは雨の中実施でしたね。山中センセイすごいです。韓国特集も最後です。実話をベースにした映画です。韓国って島が結構多いですね。奴隷の島、消えた人々NO TOMORROW天然塩の生産地として知られる離島で起きた殺人事件のニュースが韓国内を駆け巡り、人々に衝撃を与える。さらに一般市民を驚かせたのは、塩田関連施設で知的障害のある人たちが人身売買により奴隷並みに強制労働させられていた現実だった。さらに事件を追っていたテレビ局の記者ヘリは、意識不明となってしまう。 韓国人の方が日本人よりよほど情が濃いと思う場面に度々遭遇するが、それと同じだけ、彼等の方が我々よりも残酷だと思う場面を見る。幸いにして、残酷な場面というのはニュースやフィクションで、民間レベルで接する韓国の人達は激昂することも冷徹な一面を見せることもない。本編は「トガニ」同様実際の事件をベースに描く。2014年2月6日に発覚した大韓民国全羅南道新安郡にある島、曽島の塩田における知的障害者への奴隷・人身売買・搾取事件ー新安塩田奴隷労働事件である。知的障害者が、違法な職業斡施業者に誘われて離島の塩田に奴隷として送り込まれ、劣悪な環境と周囲の黙認の下で長期間に渡って救出もされずに奴隷的労働をさせられていた。冒頭は「既に何かが起きてしまった」所から始まり、評論家三人が討論する番組によって概要を知らされる。評論家達をまず登場させたのは、「事前情報を持たずにこの事件を見る人達が、どのような見方をするのか」という視点と、ある疑いを持って島に入ったヘリの視点を比較させるためだ。ヘリは、塩田で知的障碍者が給料も払われず、過酷な労働環境のもと働いているという情報を得て、同僚一人をつれて離島に向かう。ヘリはほとんど、同僚カメラマンが持つ、安定しない手持ちカメラの映像で撮られる。映画『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のようだ。女優はすっぴんで、まるでドキュメンタリーを見ているような感覚になる。異物であるヘリ達は「塩づくりを取材に来た」とは言うものの、留守に勝手に作業場に入ったり随分と危ないことをしているので、関係者や島の人たちにすぐ不審がられてしまう。猪突猛進のヘリが、身の危険を冒してまで塩田の労働者にこだわるのかは、同僚カメラマンの台詞で少し紹介されるが、彼女自身が内面吐露する場面はない。 史実を忠実になぞれば、本編は「知的障碍者を不当に働かせていた問題」の告発がテーマになるはずだったが、フィクションの要素―冒頭の事件を入れてしまったため、「この事件の真相は何か」という謎の方が告発よりも前に出てしまった。奴隷の島、消えた人々 [ パク・ヒョジュ ]楽天ブックスプリーツスカート フレア スカート マキシスカート 無地 スカート マキシ ロングスカート Aライン 着痩せ 体型カバー ウエストゴム ふんわり ビビッド メール便 2018秋冬新作 80cm/90cm 【lgww-af1001】【予約販売:12月20日入荷予定順次発送】【送料無料】メ込楽天で購入
March 4, 2019
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みなさん、こんばんは。自由が丘って東京にあると思ってます?この映画の自由が丘は意外な場所にあるんですよ。韓国映画自由が丘でを見ました。自由が丘でHILL OF FREEDOM出演加瀬亮 ムン・ソリ チョン・ウンチェ ユン・ヨジュン監督&脚本ホン・サンス 歳上の韓国人女性クォンに好意を抱くモリは、彼女を追ってソウルを訪れる。しかし彼女はどこにもおらず、日記に似た彼女への手紙を書くことに。クォンはどこにいるのかと考えながらソウルの街を歩き回る中、同じ宿に泊まっているサンウォンと親しくなり毎晩のように酒を酌み交わす。また迷子の犬と遭遇したことで、モリはカフェ「自由が丘」の女主人ヨンソンとも親密になっていき……。 モリを演じる加瀬さんがモテモテ。自ら書き上げた脚本があるにもかかわらず、俳優やスタッフにも撮影当日の朝にならないと見せないらしい。てっきり自然な俳優たちの演技は全てアドリブなのかと思っていた。ホン・サンス作品は女性に振り回されてちょっと頼りない男性が出てくるのだけれど、今回も加瀬さん演じるモリは待っている彼女がいながらムン・ソリ演じるカフェの女主人に流されます。 映像が交錯してちょっとわかりづらいのですが、まず冒頭、クォンがとあるカフェで手紙を読んでいる。その手紙の内容が過去として時々出てくるという構造になっています。手紙を途中でクォンが落としてしまったので過去の映像も時系列順にはなっていません。手紙を読んでいるので、クォンはヨンソンとモリの関係を知っているはずですが、客と女主人としての関係を崩しません。映像をずっと見ていると、全て現実の事でもなさそうで、途中で夢オチも出てきます。なので、どこまでが本当の事なのか?というのを煙に巻いています。全部が夢オチというのもありそうです。 韓国の鐘路あたりの様子が知りたい人にはいいでしょう。あんな感じで路地があって知らない人は迷います。自由が丘で【洋画 韓国 中古 DVD】メール便可 レンタル落ち
March 3, 2019
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みなさん、こんばんは。米朝会談はそれぞれが反対の事を言っていて謎ですね。次はいつ開かれるのでしょうか。今日も韓国映画を紹介します。古山子王朝に背いた男THE MAP AGAINST THE WORLD出演チャ・スンウォン監督カン・ウソク 幼少期に誤った地図が原因で父親を遭難死で亡くしたジョンホは、朝鮮の正確な地図を創り上げることを人生の目的として、今日も半島を徒歩で旅している。 地図の完成を間近に控えたある日、4年ぶりに娘の待つ家にジョンホが帰ってきた。誰もが間違いなく複製できるよう、道中で描き溜めた地図を版画にするためだ。しかし、その地図の精度の高さを聞きつけた王の父・興宣大院君と宮廷の重臣・備辺司長のキム一族は、お互いの権力争いにジョンホを利用しようとし、地図の独占を画策する。しかし、ジョンホは庶民のために作った地図だとして横暴な権力者たちの度重なる圧力にも頑なにその申し出を断り続けるが。 王と言っても幼君で、実権を握るのは、権力闘争を生き抜いた彼の父・興宣大院君。「花、香る歌」ではキム・ナムギルが演じていた彼の映画もあるようだ(未見)。しかし彼が権勢を振るっていられたのも息子が成人するまでで、後に息子と反目して雲峴宮に隠居。彼の人生も波瀾万丈なのでいつか通しで見てみたい。 「なぜ地図を備辺司より先に入手しようかと思ったか」についてはもう少し補足説明が必要になる。当時備辺司は軍事権と行政権を一体化して保持しており、いわば武力をバックに強引な政治が行える立場にあった。地図は主に軍事面で有用であった。だから誰にでも手に取れるようにしてしまっては意味がない。 映画の中では興宣大院君はジョンホを助けてくれる側に立つが、天主教(キリスト教)への嫌悪感が同時にジョンホの娘を殺してしまう。韓国映画は主人公を奈落に突き落とすパターンが多いがこちらも容赦ない。映画の中では版木を刷る協力者が一名しかいなかったので計測や朝鮮全体の縮尺を全て自分で行ったということ。特に教育を受けた経歴はないのだから天与の才能の持ち主であったと言える。朝鮮の伊能忠敬と呼ばれたが経歴に不明な所が多く、その分ドラマとして作りやすかったのだろう。古山子(コサンジャ) 王朝に背いた男 [ チャ・スンウォン ]楽天ブックス
March 2, 2019
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みなさん、こんばんは。米朝会談やはり大した成果は得られなかったようですね。事前にわからなかったのでしょうか。映画金子文子と朴烈を見ました。金子文子と朴烈Anarchist from the Colony出演イ・ジェフン 金守珍 チェ・ヒソ監督イ・ジュニク 1923年の東京。朴烈と金子文子は、運命的とも言える出会いを果たし、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きていくことを決める。しかし、関東大震災の被災による人びとの不安を鎮めるため、政府は朝鮮人や社会主義者らの身柄を無差別に拘束。朴烈、文子たちも獄中へ送り込まれてしまう。社会を変えるため、そして自分たちの誇りのために獄中で闘う事を決意した2人の思いは、日本、そして韓国まで多くの支持者を獲得し、日本の内閣を混乱に陥れた。そして2人は歴史的な裁判に身を投じていく。 ロン毛で髭面だからわからなかったが、朴烈役はつい先ごろまで放送されていた『秘密の扉』で世子を演じていたイ・ジェフン。目が優しい彼が無政府主義者なんて恐ろしい!と思ったが、政府を相手に文子と知的なゲームを仕掛ける知恵者のイメージが強い。本当に恐ろしいのは日本人の方だ。 関東大震災の時に「韓国人が井戸に毒を入れた」というデマを内務大臣水野が真実に仕立て上げていく様を見ると、最近政府の間で流行している忖度と捏造は日本のお家芸なのかと思いたくなる。また扇動されて暴徒と化してゆく、大人しいはずの日本人の変貌も見せられる。サ行が発音できない韓国人の特徴を知る日本人が「銭(セン)」の発音を幼い子供にまで強要する場面は、その形相と共に鳥肌が立つ。 権力にも暴力にも臆することなく立ち向かった文子が最後に対峙したものは何なのか。牢獄の中で冷静に文章を書き綴った文子が、もし自殺であるなら、死に際して遺書の一つも残さないというのは確かにおかしい。2018年・第13回大阪アジアン映画祭では「朴烈 植民地からのアナキスト」のタイトルでオープニング作品として上映された。金子文子と朴烈 [DVD]価格:3,313円(税込、送料別) (2023/5/3時点)楽天で購入
March 1, 2019
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みなさん、こんばんは。1980年代がどんな時代だったか覚えていますか?隣の韓国で何があったか覚えていますか?映画1987、ある闘いの真実を見ました。1987、ある闘いの真実1987: WHEN THE DAY COMES出演キム・ユンソク ハ・ジョンウ ソル・ギョング カン・ドンウォン ユ・ヘジン監督チャン・ジュナン1987年1月、チョン・ドゥファン大統領率いる軍事政権下の韓国で、北分子を目の敵にする南営洞警察のパク所長が指揮する取り調べは日毎に激化していた。あるとき、ソウル大学の学生が度を越した取り調べ中に死亡するが、警察は真実を隠すため即座に火葬を申請。異変に気づいたチェ検事は解剖を命じる。パンフレットには 「同時期の日本で何が流行していたか」というページがある。「サラダ記念日」「ノルウェイの森」が大ヒットし、大河ドラマ『独眼竜政宗』が高視聴率をマーク。今のような派遣社員も大量発生せず、終身雇用制―親が生きてきたように自分たちも生きるのだとごく自然に思っていた。 しかし隣国韓国では、軍事政権下、未だ自由に自分達のトップを選べないでいた。学生が催涙弾で撃たれて死に、拷問されて死に、民衆に軍隊が立ち向かう光州事件があっても、つい先に迫るオリンピックで国威発揚を図るために、新聞は記事統制を受ける。国の根幹を揺るがす大事件が起っているのに、為政者は何とかこの沸騰する国に蓋をしようとした。映画は誰か一人が主人公というのではない。上から押さえつけられている蓋を「このままではいけない」と思い、自分達の方法で押し上げていった様々な立場の人たちを描く。デモなんて論外だった学生。有力者の女婿として事なかれ主義を貫いた検事。目と鼻の先で行われている拷問をじっと見続けてきた看守。自分一人が立ち上がっても何も変わるはずがない。最初は皆そう思っていたが、何かの時にスイッチが入り、拳を振り上げ立ち上がる。息子を失い悲しむ父親を見た時。痛む足を見てスニーカーを買ってくれた学生が死んだ時。法律が公然と無視された時。あってはならない事が起った時にNoと言える国民が隣国にはいた。おそらく今もいる。さて、日本ではどうか。1987、ある闘いの真実【Blu-ray】 [ キム・ユンソク ]楽天ブックス
October 5, 2018
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みなさん、こんばんは。日大アメフトの悪質なタックルの事件、釈然としませんね。政治家も謝らないで辞めるだけ、監督も。そんな態度を子供がまねしたらどうするんでしょうね。選手の親が会見していました。悔しさが伝わります。韓国映画を飛行機で見ました。スウィンダラーズThe Swindlers出演ヒョンビン ユ・ジテ チョン・ジニョン 韓国を驚かせた希代の詐欺師、チャン・ドゥチルが死亡したというニュースが発表された。しかし、彼がまだ生きているといううわさとともに、彼を保護した権力者たちが意図的に逃したという憶測が出回り始める。詐欺師だけを騙す詐欺師ジソンは、チャン・ドゥチルがまだ行きていると確信し、事件の担当検事パク・ヒスに、彼を捕まえようと提案する。パク検事の非公式操作ルートである詐欺師3人組、コ・ソクトン、チュンジャ、キム課長も合流して、行方をくらましたチャン・ドゥチルの補佐役、クァク・スンゴンに接近するため、新しい作戦を立て始める。しかし、パク検事はチャン・ドゥチル検挙ではなく、別の目的のためにひそかに違う作戦を立てる。これに気づいたジソンと他の詐欺師たちも互いに騙されないため、それぞれの計画を立て始めるが…。 役者は本来観客を騙す。とても上手に。で、更に役者が騙す人=詐欺師を演じる。でも詐欺師という時点で、「ああこの人のどこかには嘘があるんだなぁ」という意識が頭の中にあって、目の前に起きていることを信じきれないで見てしまう。 でも今回は見事に騙された!要は誰を騙すかということだった。クライマックスに雪崩を打って挿入される画面で、それぞれの詐欺師たちの本音とターゲットが明かされる。人を騙すということにはどうしても犯罪の匂いがして拒否感があるが、動機に恨をもってきているので韓国の視聴者も納得できるのでは。 ちんぴらヒョンビン、イケメンスーツのヒョンビンの両面が見られます。そして『オールドボーイ』でもあのチェ・ミンシクを追い詰める役を演じていたユ・ジテがわっるい顔してます。自分がスーツの似合う悪役にぴったりだということをよくわかっている。
May 22, 2018
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みなさん、こんばんは。政治家の失言が止まりませんね。新聞を読んでいてもいやになります。史実を基にした韓国映画天命の城を見ました。天命の城The Fortress南漢山城出演イ・ビョンホン キム・ユンソク パク・ヘイル コ・ス監督ファン・ドンヒョク音楽坂本龍一朝鮮に侵入した清の攻撃を避け、王と朝廷は南漢山城へと逃げ込んだ。冬の厳しい寒さと飢えが押し寄せ、外へ出ることも攻撃することもできない絶体絶命の状況下で繰り広げられた47日間の物語が描かれる。 漢字タイトルは南漢山城で英語タイトルはThe Fortress。徹底抗戦派と降伏派に場内は真っ二つでイ・ビョンホンが降伏派。もうちょっと若ければ徹底抗戦派で、それこそコ・スが演じるような一匹狼役でもよかったろうが、年齢的に抑制のきいた落ち着いた役も演じられるようになったということだろう。本当は王は江華島に逃げようとしたが、逃げ道が塞がれてしまった。いくら地元といっても山に立てこもるのは得策ではない。まず補給が期待できない。別軍が存在するが、どちらも補給基地を持たないのだから持久戦となれば兵站が期待できる清と違い、消耗戦とも戦わなければならない朝鮮が不利になるのは目に見えている。傷を浅くしたければ、この場合早めの降伏がベストだった。 だが一方で他国に頭を下げるというのは誰でもしたくない。自分の国にプライドがあり守りたいと思うのは当然だ。熱意さえあればどうにかなるのではないか、という感情論で戦争に突っ走った臣下らは、まるで太平洋戦争に雪崩を打った日本を見るようだ。王がリーダーシップを取れるタイプであればよかったが、今回の王はぐずぐずしてなかなか決められず、国の傷を広げてしまう。決断の迅速さも含めて冷静に現実を見ること―それも為政者―が非常時においてどれほど大事か。現代にも通じるテーマである。 結果から言えば朝鮮は全面降伏してその後清の属国扱いを受ける。そして更なる悲劇として、条件として出された皇太子が清に送られ、こともあろうに清に感化されて帰ってきたものだから王と対立する。王の意図によって皇太子が殺されたのではないか?という疑惑が描かれたのはドラマ『馬医』。一つの悲劇は更なる悲劇を生んでゆく。
May 13, 2018
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みなさん、こんばんは。映画館で韓国映画タクシー運転手 ~約束は海を越えて~を見ました。副題がちょっと感傷的すぎますな。タクシー運転手 ~約束は海を越えて~A TAXI DRIVER出演ソン・ガンホ トーマス・クレッチマン監督チャン・フン 1980年の韓国。ソウルで11歳の娘を一人で育てながらタクシー運転手をしているマンソプは、大金に目がくらみドイツ人記者ピーターを乗せて光州に向かう。マンソプの機転で見事に検問をくぐり抜け、二人は光州に入るが、ピーターは「危険だからソウルに戻ろう」と言うマンソプの言葉を聞かず、撮影を始め…… 強面であっても韓国のおっさんは優しい。どれくらい優しいかというと、道に迷った日本人に道を教えるだけでなく、かなり離れた目的地まで連れてきてくれるくらい優しい。その優しさと、壊されては作る某銅像のひつこさと、どこが同居するのだろう?と不思議に思うかもしれないが、過剰なまでの優しさは、過剰なまでの恨があって、ちょうどバランスが取れるのかもしれない。 さて、ソン・ガンホほどフツーのおっさんが似合う俳優はいない。英祖を演じても様になるが、こすっからくて調子がよくて、でも根っからの悪人ではない、どこにでもいそうな韓国のおっさんを演じた時に、最も彼は輝く。 昼に入った店で儲け話を聞きつけて、あっという間に客をかっさらうマンソプ。家賃を滞納しておきながら、家主に同額の借金をするマンソプ。英語が喋れないのに「レッツゴークァンジュ!」などという片言の英語で無愛想な(実は緊張している)外国客に愛想よく話しかけるマンソプ。前半は、調子のよいマンソプの一挙一動が全て笑いの種だった。 彼が出向いたのは民主化を求める20万人規模の市民デモが行われている光州。時は1980年5月。世に言う光州事件である。これまで散々見せられたマンソプのフツーっぽさが視聴者にも感染し、彼の視点で視聴者は韓国史上最大の悲劇の真っ只中に放り込まれる。さっきまでお握りを渡していた女性が銃で撃たれ、死体を引き揚げることすらできない。武器を持っている者が狙われるのではなく、女性や子供も容赦なし。夜は外出禁止だ。そして実情は一切外には報道されず、新聞社の自主規制によって真実を伝える記事はつぶされる。 マンソプが乗せてきたのは、実態を海外に報道するべく日本からやってきたドイツ公共放送のアジア特派員ピーターだった。本当にピーターが頼んだ運転手は事情を知っていたのだろうが、マンソプは約束が違うと息巻く。それでもピーターが取材した大学生ジェシク、 車が故障したマンソプを同業者のよしみで泊めてくれた光州タクシー運転手テスルとその仲間達が憤り、真実を報道するピーターを必死に助ける姿に心を動かされていく。 彼らが依って立つのも国。しかし彼等を攻めているのも国。ならば国は二つあるのか。「軍は国を守る」とよく言う。しかし国を守ることが、国民を守ることとは限らない。彼らが守る国というのは、常に為政者の側に立つ。武器が必ずしも国民を守ってくれるものではなく、最後は武器を所有する者の意思によって相対する者を敵とみなし放たれることが、本当の怖さである。タクシー運転手 約束は海を越えて【Blu-ray】 [ ソン・ガンホ ]楽天ブックス
May 3, 2018
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みなさん、こんばんわ。メダリストが増えてきましたね。でもやはり金を取るのは難しそうです。熱戦が繰り広げられている韓国の映画を紹介します。京城学校:消えた少女たちTHE SILENCED 1938年、外界から隔絶された京城の寄宿女学校に、病弱な少女チュランが療養のため転入してくる。そんな中、学校では生徒たちが1人また1人と異常な症状を見せて行方をくらますという不可解な出来事が起きる。チュランは消えた少女たちを目撃するが、誰も彼女の言葉を信じようとしない。やがて、消えた少女たちと同じような症状がチュランにも現われはじめ……。 「世間から閉ざされたような森の奥の寄宿学校に転校生がやってきて、にわかに在校生がざわめき立つ」って、恩田陸さんの『麦の海に沈む果実』の理瀬みたい。クローズド・サークルでいじめがあったり、後に出て来る東京ご褒美のための競争があったり、友情が芽生えたりと言う所も同じ。 病弱な子ばかりが集められてきているから、学校が健康のために緑の多い所に建っているというのはわかるんだけど「元気になったら東京に行ける」というご褒美は何のため?空気が悪い所へ逆戻りするようではないか。それとも、当時そんなに日本の東京は憧れの的だったのか。 前半と後半のテイストがまるで違う。前半は女子高生達が突然体を捩じらせて苦しんだり、姿を消したり、いたと思ったらいなかったりとホラーテイスト。ちなみに床から手、次に頭が覗くシーンは『リング』の貞子みたい。後半突如X-Menのアクションみたいな展開になる。ただ超人っぷりを試すのなら、女性より男性の方が良かったんじゃないのか?。ドアをぶんぶんふり回したり人間を投げ飛ばすくらいでは、戦争に勝つ能力としては不十分では。そして、当時闘うのはどう見ても男性なのだからホルモンの役目も違う女性に試しても、信頼できる結果とはならないと思われる。まあ男性バージョンにすると、女性特有のねちねちした雰囲気は出せないだろうが。 この映画の悪役は紛れもなく日本。731部隊からの発想か?京城学校:消えた少女たち【動画配信】楽天SHOWTIME
February 15, 2018
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みなさん、こんばんは。大相撲は栃の心の優勝ですね。あれこれ騒動がありましたが大相撲も今日で終わりです。映画殺人者の記憶法を見ました。初日の初回だったので混んでました。殺人者の記憶法MEMOIR OF A MURDERER出演ソル・ギョング キム・ナムギル オ・ダルス かつて連続殺人を犯し、アルツハイマー病を患うビョンスは、接触事故に遭った後にテジュという男と出会う。その異様な雰囲気から彼が殺人鬼であると直感したビョンスは、警察に通報しようとする。だが、テジュが警察の人間であったことから誰もまともに取り合おうとしない。たった一人でテジュの凶行を食い止めようとするが、アルツハイマー病による記憶の喪失に苦しめられるビョンス。そして、新たな殺人事件が発生し……。 冒頭、雪の森の中を歩いている男ビョンス。眼は明らかに落ち着いていない。自分がなぜそこにいるのかもわかっていないようすで、ゆっくりと辺りを見回す。 そこから時間も場所も飛ぶが、どれだけ飛んでいるかは提示されない。警察に連れてこられてしゅんとしているビョンスの髪型が冒頭とは異なるので、前の画面と繋がっていないことだけわかる。知り合いの署長との受け答えは危なっかしい。そこへ娘がやってくる。 原作を読んでいる者は、ここで「娘」としてやってきた女性を見て「あ!この映像は信用ならない」と思うはずだ。原作はビョンス視点で事のあらましが語られ、ラスト近くでこれまで伝えられてきた情報が見事にひっくり返る。その時娘の正体が明らかになるのだ。 ところが映画では彼女は「娘」としてその後も現れる。それでも私達は油断できない。原作と同じように、私達はビョンスのフィルターを通して見た情報しか見せられていないからだ。普通の映画とは違う、と思いつつも、署長やビョンスが通う詩の学校の先生が登場すると、彼等が喋っている事は少なくとも本当なのか、ビョンスがレコーダーに記録している時に入ってくる他人の話は本当なのか、と少しずつ映像を全て信じる方へ流されていく。 映画はビョンスがアルツハイマーと言う設定以外はかなり変えてきているので、下手に原作を読むとこの先も騙される。「笑っていても心の中は笑っていない怪しげな男」テジュを演じたキム・ナムギルも、数々の視線によって様々な感情を表現できる俳優だが、ソル・ギョングも負けていない。うつろな表情、記憶が戻っている表情をとりわけ眼で表わす。この映画は二人の俳優の目線対決だ。そして勝者はいない。なぜなら最大の敵は記憶を失いつつある自分だから。殺人者の記憶法 [ ソル・ギョング ]殺人者の記憶法:新しい記憶 [ ソル・ギョング ]楽天ブックス
January 29, 2018
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みなさん、こんばんは。みなさんはペットを亡くした事がありますか。私はハムスターを弔ったことが何度もあります。この映画にはネコのお葬式が出てきますよ。ネコのお葬式CAT FUNERAL ミュージシャンを目指すドンフンと、漫画家を夢見るジェヒは、久しぶりに会う事に。かつて一緒に暮らしていた時に飼っていたネコ・クルム(雲)が死んだのだ。自分の生まれ故郷にクルムを葬ろうとするドンフンに同行するジェヒ。友人の結婚式で顔を合わせ、その後付き合うことになった二人は、ささいな事から別れてしまっていた。ネコの死が二人の仲を戻すのか? 人気グループ SUPER JUNIOR のカンインがおよそ7年ぶりにスクリーンに登場し、デジタルコミックを映画化。韓国映画お馴染みの時間軸をわざとずらして登場させる構成。別れた二人の道行きの中に、ラブラブだった二人がなぜ今こうして別れる事になったのかという過程が挿入される。 北と緊張関係にあるとは思えない国の映画。ドンフンは歌ならば雄弁なのに、普通の話し言葉では言いたいことの半分も言えない。それがジェヒのストレスになってしまう。自分がいない所で、仕事先の男性といつ知り合ったのか。彼の事をどう思ってるのか。聞いてしまえばすぐに答えてくれる、しゃきしゃきした女の子なのに、それができないままに二人の間に澱みが溜まっていく。裏を返せば、相手を責めたくない、困らせたくないという優しさなのかもしれない。ネコはてっきり女性の方が引き取ると思ったのに、ミュージャン志望の彼が引き取ったのも、優しさゆえか。多分ジェヒも託せば育ててくれただろうけど。 それにしても韓国って儒教の教えが日本よりも色濃く残っていると聞いたのだけれど、ジェヒとドンフンは長い間同棲していてそれを両親とも何とも言わないんだなぁ、と。韓国社会も変わったな。親がほとんど出てこず、同世代ばかりで彼等の社会が構成されていた。経験値少ないどうしで考えても、恋愛にいい答えなんて出なかったろうしなぁ…。何か、惜しいなぁと思いながら終わってしまう他人の恋を見ていた感じです。どこかで一歩踏み出してればうまくいったかもしれない。でも踏み出さなかった時点で、その恋は終わってしまったんだなぁと。しみじみ。SUPER JUNIORのカンインとパク・セヨンが主演!韓国映画/ネコのお葬式 (DVD) 台湾盤 THE CAT FUNERALアジア音楽ショップ亞洲音樂購物網
December 15, 2017
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みなさん、こんばんは。今日はかなりシリアスな内容のドキュメンタリーを紹介します。まだ同じ時代にこんなものがあるんだ、と思いました。北朝鮮強制収容所に生まれてWhen Under Fire: Shoot Back!北朝鮮の政治犯強制収容所に生まれ育ち、やがて脱北に成功した青年シン・ドンヒョクの告白を軸に、収容所の驚愕すべき実態を描き出したドキュメンタリー映画。 シン・ドンヒョクは1982年11月19日に北朝鮮の強制収容所で、両親の表彰結婚により生を受け、生まれながらの政治犯として育つ。彼が過ごした14号管理所は、“死の収容所"だった。子供たちは6歳から労働を強いられ、飢えと暴力と拷問にさらされて生き、鉄条網の外の世界のことを知ることはない。 監督のマルク・ヴィーゼは、精神的に不安定になりがちなシン・ドンヒョクを気遣いながら、忍耐強く貴重な証言を引き出し、カメラに収めた。囚われの生活、拷問の恐怖、そして母と兄の死―CGIアニメーションによって再現される収容所内の様子。また、収容所内で行なわれている拷問の映像も収録され、収容所の元管理者2人へのインタビューも敢行。 北朝鮮の政治犯強制収容所に生まれ育ち、やがて脱北に成功した青年シン・ドンヒョクの告白を軸に、収容所の驚愕すべき実態を描き出したドキュメンタリー映画。 シン・ドンヒョクは1982年11月19日に北朝鮮の強制収容所で、両親の表彰結婚により生を受け、生まれながらの政治犯として育つ。彼が過ごした14号管理所は、“死の収容所"だった。子供たちは6歳から労働を強いられ、飢えと暴力と拷問にさらされて生き、鉄条網の外の世界のことを知ることはない。 監督のマルク・ヴィーゼは、精神的に不安定になりがちなシン・ドンヒョクを気遣いながら、忍耐強く貴重な証言を引き出し、カメラに収めた。囚われの生活、拷問の恐怖、そして母と兄の死―CGIアニメーションによって再現される収容所内の様子。また、収容所内で行なわれている拷問の映像も収録され、収容所の元管理者2人へのインタビューも敢行。 ここ最近毎日のようにロケット打ち上げて喜んでいた映像とこのドキュメンタリーがどうも結びつかなくて。こういう人達の労働力の上に、ロケットが成り立っているのだなぁと。 彼は今ソウルに住んでいるが、部屋には家具がない。ちゃぶ台もなく、いつも皿を手に持ってご飯を食べている。収容所には家具がなかったので、家具に必要性を感じないそうだ。 ソウルのとある食堂で、一人で食事をする彼の映像が映る。その横には大家族が大勢でにぎやかに食事をしている。ドキュメンタリーだからやらせで入ってもらったわけではなかろうが、家族の中の女の子は、収容所にいた彼が母と兄を密告した年よりは幼かったと思う。そう、彼は実の母と兄を「脱走を企てている」と言って密告した。直接のきっかけは、働いている工場から逃げた兄に、母が隠しておいた食べ物をやっていたのを見た事だ。密告する時の条件に、彼は食糧を要求している。また、彼自身が後に脱走を決意するのも、外からやってきた囚人が、おいしそうなトリ肉の話をしたからだった。情よりも自由よりも食べ物なのか、という見方は正しくない。生まれた時から選択肢を与えられずに育つとこうなる。 脱出した彼が「韓国にいられて嬉しい」と答えてくれるのを期待していた。なのに彼は拝金主義の韓国を非難し「北朝鮮は純粋だった」と故郷に戻りたがる素振りを見せる。選択肢のない人生を純粋というのか。それは原理主義に近いものではないのか。しかし、私達から見れば彼は洗脳されているようなものなのだろう。【北朝鮮に自由を】というグループで世界を飛び回っている彼は、まだ見えない牢獄の中にいる。【楽天ブックスならいつでも送料無料】北朝鮮強制収容所に生まれて [ シン・ドンヒョク[申東赫] ]楽天ブックス
June 14, 2017
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みなさん、こんばんは。韓国って恨が濃いといいますね。まさにそう!という映画を紹介します。韓国映画アシュラを見ました。アシュラAsura: The City of Madness出演チョン・ウソン ファン・ジョンミン監督&脚本キム・ソンス刑事のハン・ドギョンは、私欲のためにあらゆる犯罪に手を染める市長のパク・ソンベによる悪事の後始末を金で請け負っていた。末期がんの妻の治療費を言い訳に、金になるならどんな悪事にも手を染めるドギョンの弱みを握る検事と検察捜査官は、ドギョンを脅迫。市長の犯罪容疑追及のためにドギョンを利用する。ドギョンを中心に、検察と市長、それぞれの思惑が交差し、生き残りをかけた戦いへと展開する。韓国映画で本当にとことんやるんだなぁと。チョン・ウソンがガラスのコップを歯で割り、口の中が血だらけになるシーンがあるのだけれど、これ、ある人の葬儀シーンですからね。この葬儀が実際の事だったら死んだ人は本当に気の毒という他はなく、この後もっとすごい修羅場になります。悪徳市長の悪事を暴こうとする検事側と市長が呼んできたゴロツキとのバトルが始まってしまうのですが神聖な葬儀の席で血の海ですよもう。ゴロツキが斧持ってくるんですよ銃ではなくて斧!それにもびっくりしました。いつも連れ歩いている弟分ソンモに最初は「お前に俺の何がわかる!?(妻に治療費のために仕方なく市長の言うことを聞いている)」と余裕かましていたチョン・ウソン演じるドギョンが、次第に最初の幼さや人懐っこさを失くしていく弟分の変わりように初めて自分のやってる事の恐ろしさに気づく。この映画に関しては男女の愛は全く絡んできません。男同士の憎しみがぶつかり合って修羅場を作り出していきます。こういう映画というか役をやりたかったのかなぁチョン・ウソン。【メール便送料無料】韓国映画OST/ 阿修羅 (CD) 韓国盤 ASURA : THE CITY OF MADNESS アシュラ
May 15, 2017
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みなさん、こんばんは。また北海道で「死刑になりたかった」からと殺傷事件が起こっていましたね。イギリスではEU残留か脱退かを巡って議員が亡くなっています。暴力で解決しようと言う風潮があるのは困ったものです。さて、こちらは朝鮮史上最も悲しい親子の物語です。映画王の運命―歴史を変えた八日間―を見ました。王の運命―歴史を変えた八日間―Sado/The Throne出演 ソン・ガンホ ユ・アイン ムン・グニョン キム・ヘスク ソ・ジソプ監督イ・ジュンイク 朝鮮第21代国王の英祖は40才を過ぎ授かった息子・世子(王子)を、学問と礼法に秀でた王に育て上げようとする。だが王の望みとは裏腹に、世子は芸術と武芸を好む自由奔放な青年へと成長。英祖が抱いていた世子への期待は怒りと失望に転じ、世子もまた親子として接することのない王に憎悪にも似た思いを募らせていく。二人の関係は悪化の一途をたどり、ついには王への謀反にかこつけた息子である世子に自害を迫る。 ソウルから少し南に下った水原に世界遺産・華城がある。父の墓陵の少しでも近くにいたい正祖が都と定めた地であるが、残念ながら正祖の死によって遷都は実現しなかった。さほどに息子に恋われた父は、実の父によって米櫃に閉じ込められて死んだ。1762年に実際に起きた「米びつ事件(壬午士禍)」である。罪人だったから罰として閉じ込められたのか。否、罪人には出来なかった。そうすれば、現王は罪人の父となり、次の世継ぎは罪人の息子になる。だからといって生かして置くことはできなかった。 英祖は朝鮮史上最も在位期間が長く、数々の善政を敷き孫の正祖に引き渡した。そんな彼が終生苦しめられたのは出自の卑しさだ。TVドラマで描かれたように、彼の母親はムスリと呼ばれる下働き。朝鮮では母親の出自によって子供の身分が定まる。英祖は王妃の養子となることで我が身を繕えたが、誰もが彼の出自を知っていた。一とき王妃となったチャン・ヒビンの息子である兄が亡くなってから、彼への風当たりは一層強くなる。 だから彼は「法令」「礼節」「格式」に拘った。誰よりも正しく、誰よりも賢くあるよう努めた。人一倍努力することによって、ようやく皆からの反発を跳ね返すだけの自信を持てたからだ。重臣たちとも押したり引いたりしながら危ういバランスを保っていった。 ところが生まれながらの王子である息子には、父の気遣いも不安も苦労もわからない。老獪な重臣に阿り堅苦しい法律に拘る父としか思えず、次第に心が離れてゆく。二人を繋いでいた英祖の王妃や継母の大王妃が亡くなると、間に立つ者がいなくなり、感情をぶつけあうしかなくなった。「わかってくれ」と言えない父と、「わかって欲しい」と不器用に訴える息子は、最後まですれ違い続けた。 祖父の自分への期待と息子への失望と苛立ち、父の祖父に対する反発と愛を渇望する焦燥感、何か起こると自分の耳も目も塞ぎ全身全霊で自分を守った母。孫の正祖は、幼いながら全てを見ていた。そして一番傷ついた。その傷が、彼を朝鮮後期の名君に為し得た。世界遺産の華城では、二代に亘る父恋うる息子の呟きが聞こえる。【楽天ブックスならいつでも送料無料】王の運命 -歴史を変えた八日間ー [ ソン・ガンホ ]楽天ブックス
June 22, 2016
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みなさん、こんばんは。あのアニメが韓国でも人気なんですね。映画7番房の奇跡を見ました。7番房の奇跡MIRACLE IN CELL NO.7出演リュ・スンリョン パク・シネ オ・ダルス キム・ジョンテ チョン・ジニョン監督&脚本イ・ファンギョン 模擬国民参加裁判で、弁護側の女性イェスンは、ある幼女暴行殺人事件のえん罪を晴らすために立ち上がる。当時犯人とされ、死刑が確定したヨングは、娘のイェスンと二人暮らし。彼はかわいい娘のためにセーラームーンの黄色いランドセルを買ってやろうとしていたが、ランドセルは売れてしまい……。 強面でずるい囚人達が、素直な子供が一人入ることで、本来の優しさやウィークポイントを引き出されていく。つまり、誰もが善人になる要素を持っていたわけなんですね。冒頭、イェスンが彼等を訪ねていくんですが、怪しげな占い師をやったり神の愛を説いていたり、相変わらず胡散臭くてこすっからいけれど、犯罪者ではない。前半やけにコメディをぶちこんできて後半泣かせに入る韓国映画のパターンを踏襲しているが、このバランスがいい。笑いながら泣きたくなる。最初はその罪状を聞いて刑務所課長も同房の囚人も「とんでもない極悪人が入って来た!」と冷たいが、彼の人柄を知るにつれ疑うようになる。「本当にこの男は罪人なのか?」と。ヨング自身はずっと変わらないが、周囲が変わっていくんですね。 『王になった男』などのリュ・スンリョンが主人公ヨングを演じる。韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞で多数ノミネートされ、争った映画はソン・ガンホ演じる観相師が主役の史劇「観相師」。主演男優賞は彼が獲りました。この人、フツーにしてたらイケ面なんですが、知能が6才で止まってしまったという設定の男性を演じた時の視線の泳がせ方がうまい。子供みたいにわけわからない時の顔、相手の言っていることがちゃんとわかっている顔、ちゃんと状況がわかっているけれどわかっていないように振る舞う=つまり嘘をついている時の顔、ぜーんぶ、目の動きが違う。凄いなぁ。ただ実際問題として、知能に障害がある人の証言がろくな弁護もなくあっさり信じられ、状況証拠がおざなりになるなんて事はありえないでしょう。いや、そうであって欲しいです。だってそうでなければこの映画のような冤罪がまかり通ってしまいますもの。映画「7番房の奇跡」この作品情報を楽天エンタメナビで見る【楽天ブックスならいつでも送料無料】7番房の奇跡 [ リュ・スンリョン ]楽天ブックス◇抹茶フィナンシェ「茶蘇(ちゃそ)」 8ヶ入◇ お菓子 お年賀 お歳暮 ギフト 内祝い 個包装 日持ち 内祝い 結婚祝い 贈り物 引越し祝い 出産祝い 引き出物 ホワイトデー価格:1350円(税込、送料別)
June 1, 2016
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みなさん、こんばんは。舛添知事往生際悪い!というより都民は知事運がないのでは?まだ石原さんの方がクリーンだったということ?さてこちらは韓国映画です。観相師-かんそうし-THE FACE READER出演ソン・ガンホ イ・ジョンジェ キム・ヘス大鐘賞最優秀作品賞&主演男優賞&助演男優賞&監督賞&衣装賞&人気賞 弟が兄を遂い、父が息子を餓死させ、息子が父を幽閉する。同じ姓を名乗る一族が、一旦権力が間に立つと、骨肉の争いを繰り広げる。李氏朝鮮はそのようにして続いてきた。その中で割合初期に起こった出来事が、1453年(端宗1)10月10日に首陽大君(スヤンテグン)が第6代端宗を保護する顧命大臣の領議政皇甫仁(ファンボ・イン)、左議政金宗瑞(キム・ジョンソ)以下多数を殺戮して、政権を奪取した事件―癸酉靖難である。 このうちキム・ジョンソは、首陽大君に自宅を急襲され頭を滅多打ちにされて殺される。冒頭、ある老人が「誰かが私の首を落としに来る」と怯え、臣下たちが「国の最高権力者であるあなたを誰が殺しにくるでしょうか」と宥めるが、彼の不安は消えない。ある男が彼の末路を告げたのだ。一体彼は誰なのか。事の首謀者首陽大君か、それとも、今まさに押し入られようとするキム・ジョンソなのか。ここで映画は過去に戻ってゆく。 主人公はソン・ガンホ演じる観相師キム・ネギョン。最新作では英祖を演じるガンホは、庶民も王族も演じられる幅の広い俳優。人の顔を見ただけでその人の性格や、果ては末路まで見抜くキム・ネギョンは、さしずめ現在で職に就くなら刑事だろう。彼の才能のおこぼれをもらおうとやってきた義弟は、常日ごろから短気をたしなめられている(喉仏を見て指摘される―後の伏線に繋がる)が、基本的には気のいい奴だ。ネギョンの父親は逆賊だったため表立った役職に就くことは絶望的だったが、都の殺人事件の犯人をぴたりと当てたことから、キム・ジョンソや文宗に出会い、政治の中枢に巻き込まれていく。普通なら仰ぎ見るだけの存在だった王族と庶民が出会うことなどあり得ないが、類まれな観相能力を持っていたが故に栄達に近づき、同時に悲劇の目撃者にもなる、という展開は見事。 キム・ジョンソや文宗が怖れていたのは、文宗の弟首陽大君だ。ネギョンは文宗に頼まれて絵を見に来た彼を垣間見るが、覇気の感じられない表情を見て安堵する。歴史を知る観客は、ここでおかしい、と思うだろう。王位簒奪をする彼が、こんな弱々しい男のはずがない、と。勿論替え玉だ。首陽大君が手ごわい相手であることが、ここからもわかる。 映画では首陽大君の出番はとことんじらされ、一時間ほど経ってやっと登場する。文宗の葬儀の席で、キム・ジョンソはネギョンの首陽大君評を聞いて呆れる。「何を言う。わしのような素人でもわかる。逆賊の相だ。」そしてカメラは、近づいてくる首陽大君の足元を最初に写し、次に上へと上がって行く。真黒な毛皮を身にまとった首陽大君の左頬には深い傷跡がある。政変は起こっていないので、戦でついた傷ではない。彼は狩猟好きで、家来に獲物を用意してもらって仕留めるよりも、危険をものともせず自ら獣を追うタイプだ。他方、少年帝端宗の頬っぺたはつるんとしていて、傷一つない。無垢で叔父の野心を疑ってもいないが、弱い。目の前で彼を慕う臣下が刺されても、ただ静かに泣くことしかできない。勝負は明らかだ。 この映画の中ではキム・ジョンソは虎と称され、病弱で亡くなった父・文宗の跡を継いだ若い皇帝を補佐する良臣として描かれる。やり方は残虐極まりないが、必ずしも狼=首陽大君の行為が悪一色かと言うと、そうでもない。この頃朝鮮は明に朝貢を行い、即位の時にはお伺いを立てていた。臣下達の力が強くなり、王権が弱まると国の乱れに繋がる可能性もある。端宗に首陽大君が「もし私が島流しにあっていたら死ぬのは私だった。権力とはそういうものだ」と告げるシーンがあるが、権力は自分の身も守れない少年が振りまわすなまくらな竹光ではない。自らを支える人達を守れる鋭い刀であり、扱える者だけが持つべき危険なものだ。とはいえ、この癸酉靖難では死六臣(端宗を担ごうとする忠臣達のクーデター)の後日談もあったので首陽大君の即位が誰からも歓迎されるわけではなかったのは確かだ。映画「観相師-かんそうし-」この作品情報を楽天エンタメナビで見る【楽天ブックスならいつでも送料無料】【DVD3枚3000円2倍】観相師 -かんそうしー [ ソン・ガンホ ]楽天ブックス
May 14, 2016
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映画花、香る歌を見ました。花、香る歌桃李花歌 The Hymn出演キム・ナムギル チン・ヒギョン リュ・スンリョン 女手ひとつで育ててくれた母が重い病魔に侵され幼いチン・チェソンは妓楼に預けられる。母を亡くし、村で耳にしたパンソリ「沈清歌」のヒロイン、シムチョンに自らの人生を重ね合わせて号泣するチェソン。そんな彼女に声をかけたのがパンソリの大家であり、朝鮮初のパンソリ塾「桐里精舎」の創設者シン・ジェヒョだった。歌い手になることを決意したチェソンはジェヒョに「歌いたい」と訴えるも、けんもほろろにあしらわれる。ジェヒョはひょんな事からパンソリに造詣が深い興宣大院君と酒を酌み交わす。王族の人間を前に緊張するジェヒョだったが、次第に意気投合。 やがて息子の高宗が王座についたことから、摂政として政治の実権を握った大院君は景福宮の再建祝いに落成宴を催すことを発表する。その宴に出場しようと精進するチェソンだが…。 ひとことでこの映画を説明するならば、女性初のパンソリの歌い手となったチン・チェソンのサクセス・ストーリーといってよい。しかしこの成功には苦さがつきまとう。なぜなら彼女は後に興宣大院君の寵愛を受けるからだ。この「寵愛を受ける」とはつまりは夜のお相手をするということ。落成宴で評判になった彼女はその夜に師匠のジェヒョと引き離され、綺麗に着飾らせられ、そして目の前には湯浴の支度と女官が…と絵にかいたような側室ロードを見せられ愕然とする。女性に歌を許さない封建社会という籠から抜け出たと思ったら、今度は別の籠に閉じ込められたわけだ。 女が名を残すには、単に歌がうまいだけではだめで、その時代の有力者の後見が必要だった。映画では師匠ジェヒョが彼女への愛を大院君に訴えるシーンがあったが、果たして一介の貴族でもない男が時の実力者にそんな事を言えたかどうか。むしろ弟子の栄達を喜んだはずだ。 さて、香る花を手元に置いた権力者が幸福になったかといえば、これはやはり世の倣いでそうはならなかった。大院君の住居は景福宮からそう離れてはいない。他の両班達に比べて領地は広く、いつでも皇帝と往き来ができる距離にある。 しかしこの広大な屋敷も、家族と過ごせてこそ安らげる。大院君が失脚してからは、実の息子に幽閉される檻となる。自らが籠の鳥となった大院君のもとでチン・チェソンが最期をどう過ごしたか、映画のようであったなら見ている私達も救われるのだが。【楽天ブックスならいつでも送料無料】花、香る歌【Blu-ray】 [ スジ ]楽天ブックス
May 8, 2016
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みなさん、こんばんは。うってかわって寒いですね。寒い時に寒い映画はいかがですか?韓国映画とはいえないくらいの国際的なキャスティングです。スノーピアサー(雪国列車)出演クリス・エヴァンス ソン・ガンホ ティルダ・スウィントン コ・アソン ジェイミー・ベル ジョン・ハート エド・ハリス脚本&監督ポン・ジュノ 2031年、地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、地球は想定外の冷却が進み、氷河期が引き起こされてしまった。一気に氷の世界と化して、生物はことごとく死滅する。動くものはただ一人の男、ウィルフォードが開発した永久エンジン搭載の巨大弾丸列車のみ。生き残ったわずかな人類はノアの方舟列車版に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティスという男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。 『母なる証明』などのポン・ジュノ監督が、フランスのコミック「LE TRANSPERCENEIGE」を原作に放つSF作。アメリカからはクリス・エヴァンス、イギリスからはティルダ・スウィントン、そして韓国からはソン・ガンホが参入。凶悪犯として冷凍されていた(ハン・ソロか!)所を起こされて、計画の重要な任務を請け負うガンホ演じるナムグン・ミンソは、仕事を請け負った引き換えに得た緑色の怪しげな薬でラリっているかと思えば、列車に対する秘めた思いをクライマックスで爆発させるなどおいしい役どころ。『グエムル/漢江の怪物』で怪物に飲み込まれたはずのガンホの娘を演じていたコ・アソンが再び娘となって蘇る。 韓国映画では時にコメディ部門も引き受けるガンホがシリアスに回ってしまったので、今回その役を担うのが、いかにも「西欧人は優秀!」と言わんばかりの仕草と口調で悪役を一手に引き受けるティルダ・スウィントン。最後尾の人達をはなっから馬鹿にしていたかと思えば、銃で脅されあっさり寝返るなど、生きるためにはなりふり構わぬ見苦しい姿を見せる。勿論、そんな軽いキャラがラスボスであるわけではなく、本当の悪玉はこのノアの箱舟の心臓部で、息を潜めて待っているエド・ハリス。『トゥルーマン・ショ―』でも似たような役を演じていた彼は、反乱すらも想定の範囲内で、自ら神として振る舞おうとする。あのラストは人間は神の庇護を失ってでも、過酷な世界を生き抜かねばならない、という事だろうか。映画「スノーピアサー」この作品情報を楽天エンタメナビで見る韓国映画 クリス・エヴァンス、ソン・ガンホ主演「スノーピアサー(雪国列車)」(初回限定プレミアムパッケージ:3DVD+デジパック+188Pアートブック+設計図+アウトボックス)(予約 発売日:2014.07.11以後)韓流ショップ【送料込28%OFF】結べるところてんたっぷり8食分タレ付き。保存料無添加/ところてん/寒天/…価格:1,620円(税込、送料込)
March 10, 2016
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みなさん、こんばんは。日曜の夜8時が楽しみになりました! 大河ドラマ真田丸面白かったです。さて、こちらは宮部みゆきさんの小説が原作の韓国映画です。火車 HELPLESS原作宮部みゆき出演イ・ソンギュン キム・ミニ監督&脚本ピョン・ヨンジュ 結婚を一ヶ月後に控えた獣医師のムンホは、両親へ挨拶するため婚約者のソニョンとともに車で移動していた。だが途中で立ち寄ったサービスエリアで、ムンホは車中からソニョンが消え去ったことに気づく。単なる家出と決めつける警察には頼めず、ムンホはソニョンの捜索を従兄で元刑事のジョングンに依頼。しかし調査の結果、ソニョンは以前から行方不明であること、ムンホの婚約者はソニョンとは別人であることが判明する。しかも失踪当日、彼女は銀行口座から残金をすべて引き出していた。山本周五郎賞を受賞した宮部みゆきの傑作ミステリー『火車』を映画化。原作と変えている所があり、まず、主人公の職業が銀行員から獣医に変わっている。そして原作では刑事の方がもっぱら捜索活動を行っているのに対して、映画ではムンホが仕事そっちのけで彼女を探し続ける。名前すら本当でないとしたら「一体彼女の何を知っているのか」とジョングンに聞かれて思わず言葉に詰まってしまうシーンがある。何もかも嘘で固めていたと知っても、「裏切られた」より「元気なのか」という心配が先に立ってしまうくらいに、彼はずっと彼女の事を愛していたのだ。 刑事役にもひとひねり加えられている。原作では怪我をしていて休職中だったが、映画ではジョングンは賄賂を貰ってプータローの身だ。妻が食堂を営んで家計を支えているが、彼も危ういところがある。その危うさを、ソニョン捜索に打ち込むことによって回避する事が出来た。本作はソニョンとムンホのラブストーリーであると共に、ジョングンの社会復帰・再生へと向かう物語でもある。 それにしてもキム・ミニは不思議な女優さんだ。浮遊感があって「男性が支えてあげなければ」と思うような健気さがあるのに、裏ではなりふり構わず凶行に走るような恐ろしさも持っている。ラストでムンホに「お前は人間なのか」と聞かれて「違う」と答えたように、とことんまで追い詰められたら、人間の中の獣が中から出てきて、人間としての倫理やら何やら、常識で考えられる全てのものを食いつくしてしまうのだろうか。 原作を読んでいても見ごたえあり。映画「火車 HELPLESS」この作品情報を楽天エンタメナビで見る火車 HELPLESS 【DVD】ハピネット・オンライン
January 11, 2016
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日本にも名子役はいますが、韓国にもまた名子役と呼ばれる女優がいます。キム・セロンもその一人です。彼女が実の妹と共演したかなりシリアスな内容の映画を紹介します。バ―ビ―Barbie出演キム・セロン キム・アロン あどけなさの残る少女イ・スニョン。彼女はバービー人形になるのが夢の病弱な妹スンジャと、知的障害を抱える父マンウの世話をしながら民宿を切り盛りし、手製の携帯ストラップを売って家計を支えていた。ある日彼女たちの元へ伯父が連れてきたのは、スニョンを養女にしたいというアメリカ人のスティーブとその娘バービー。伯父には姪の養子縁組を纏めて金をせしめようと言う魂胆があった。スニョンとバ―ビ―が次第に心を通わせて行く中、かねてからアメリカに憧れていたスンジャは自分が養子になりたいと言い出して…。 ところが、この養子縁組はどこかおかしい。スニョンは養女として迎えられるという話なのに、養父となるスティーヴは彼女に話しかけようともしないし、バ―ビ―にも彼女と話さないように言う。本当に家族として暮らしていくのならば、少しでもコミュニケーションを取ってお互いを知っておくのが普通なのに、なぜか。 答えは考えればすぐにわかる。「普通」ではないのだ。今回の養子縁組は、家族をもう一人増やすためではなく、家族でなければ違法になってしまうあることをするために仕組まれたことだ。決してフィクションの中の出来事ではない。今から20年~30年前に養子縁組と称して本編のような事が行われていたらしい。韓国映画では、よく臓器売買が登場する。例えばシン・ハギュン&ソン・ガンホ&ペ・ドゥナ共演の『復讐者に憐れみを』では、姉のために臓器を手に入れたい弟が闇の業者に騙されて自分の臓器を取られてしまう。本編のヒロイン、キム・セロンがウォンビンと共演した『アジョシ』でも臓器を奪うために子供達が闇の組織に閉じ込められている描写が出て来る。 スンジャはスニョンのパスポート写真を横取りしたり、彼女がバービーから貰い過ぎたお金で口紅を買ってお化粧したりと自分本位で我儘だ。しかしだからといって、アメリカ人の娘の命よりも、スンジャの命が軽んじられていいはずはない。ましてや彼女は納得ずくで行くのでもない。それに、いよいよ行くとなった時に、スンジャがこんな事をいうものだから、TVの中でも外でも全てを知っている大人達は困ってしまう。「アメリカは夢の国」「お金を稼いで送るからアメリカに来て」この子を最後まで意地ワルなままにしておいてくれたら良かったのに。しかしそんな夢の国は、彼女の命を何とも思っていない。まだ貧しい子供達に社会の手が差し伸べられていないこの貧しい国では、ぽっとやってきた金持ちが差し出す札びらでしか、貧しい家庭を救えない。「救えなかった」が今は救えている、と言いきって欲しい。この国の為政者には。映画「バービー」この作品情報を楽天エンタメナビで見る【楽天ブックスならいつでも送料無料】バービー [ キム・セロン ]楽天ブックスか
October 4, 2015
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みなさん、こんばんは。また台風が来ていますね。今週はあいにく雨です。先ごろ結婚されたペ・ヨンジュンさんが映画出演した作品です。もう余り出演はしないでしょうね。『スキャンダル』 イ・ジェヨン / アミューズソフト販売脚本イ・ジェヨン出演ペ・ヨンジュン イ・ミスク チョン・ドヨン イ・ソヨン チョ・ヒョンジェラクロの「危険な関係」を18世紀の朝鮮李王朝を舞台にアレンジして映画化。ペ・ヨンジュンのスクリーンデビュー作。18世紀末、李王朝末期の朝鮮。政府高官ユ長官の妻チョ夫人は子宝に恵まれず、長官は16歳の娘ソオクを側室に迎えることを決める。内心は到底面白くない彼女は、狙った相手は必ず落とす女たらしの従兄弟チョ・ウォンにある提案を持ちかける。ソオクを誘惑し、婚礼前に妊娠させよ、というのだった。しかしチョ・ウォンは、そんな小娘を落とすのは簡単すぎてつまらないと一蹴、貞淑な未亡人チョン・ヒヨンこそ今の彼の狙いであると打ち明ける。「危険な関係」の映画化を見るのはこれが3度目だが、甘いマスク度はジェラール・フィリップ>ペ・ヨンジュン>ジョン・マルコビッチの順。「ほら、私はこんなにあなたの事を思っているんですよ」と甘く囁く典雅な貴公子は堂に入っている。その半面、それぞれの女の事なんて何とも思っちゃいない冷酷な面の表現が控えめのようだった。しかし韓国の基準において作られた映画であり、私は先に西洋のプレイボーイ達を見てしまっているから、そちらの印象が強い。「冬のソナタ」の彼のイメージを残さずに、まっさらで見れば、また異なる感想を抱いただろう。注目していたのは、チョ夫人の最後。先の2作品では、ジャンヌ・モローは火傷を負い、グレン・クローズは盛大なブーイングを浴びた。つまり、悪者にはそれ相応の報いがあるというラストになっているが、やはり今回は東洋的というか、どんな悪人にも悔恨の情がある事を示すラストになっていた。そして私にはこのラストの方がしっくりきた。作中で、チョン・ヒヨンが「運命的な出逢いは2つある」と言う。「主人と家来の出逢い」と「男女の出逢い」であり、チョ・ウォンの死後運命の相手である家来と恋人の取った行動が描かれる事で、結びつきの深さが表現される。この展開も本作品がオリジナル。当時の朝鮮の衣裳(特に女性の)や、食事、建築様式が忠実に再現されている。純白の雪と、その上を歩くチョン・ヒヨンの赤いマフラーや衣裳の対比の鮮やかな事。女性衣裳の色にヒロイン達の心情の変化を表すなど、監督のこだわりぶりが嬉しい。【中古】DVD▼スキャンダル▽レンタル落ち【韓国ドラマ】【ペ・ヨンジュン】
September 8, 2015
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雪も降らず投票所には人が多く来ていました。ちょうどお昼時だったのかな。でも自民党の一人勝ちでしたね。さてこちらは韓国映画。それにしても韓国の葬式はユニークだな。サニー 永遠の仲間たちSunny出演シム・ウンギョン チン・ヒギョン ナム・ボラ キム・ヘオク チャ・テヒョン優しい夫と高校生の娘に恵まれ、何不自由ない日々を送りながらも、どこか物足りなさも感じていた専業主婦のナミ。ある日、母の見舞いに行った病院で高校時代の親友チュナと再会する。彼女は、田舎から転校してきたばかりでイジメられそうになっていたナミを助けてくれた恩人。ナミはチュナがリーダーを務める仲良しグループ“サニー”の7人目のメンバーに迎えられ、永遠の友情を誓い合ったのだった。それから25年、チュナはガンで余命2ヵ月となっていた。ナミは“死ぬ前にもう一度だけサニーの仲間たちと会いたい”というチュナの願いを聞き入れ、ある事件がきっかけで音信不通となっていた仲間たちの消息を調べるため、輝かしい青春時代を過ごした母校へと向かうのだったが…。物語は友人探しの【現在】とナミの青春時代である【過去】を交錯させながら描く。教師を訪ねていくナミが、いつしか少女時代のナミに変わり、電車の窓に向かって泣いている少女のナミが、過去の恋を噛みしめる大人のナミに変わる。このパターンでよく使われるカメラワークだ。親友探しの旅は、17歳の夢も希望もあった少女が苦労を経て顔も変わってしまった姿を見せられるわけだけれど、あまり「みんな年取ってしまったんだなぁ」というがっかり感とが感じられない。娘の不審な行動に心を痛めているとはいえ、経済的にも恵まれているナミが救いの手を差し伸べると、皆遠慮なんかしないであっさり受ける。このあたりは日本と違うんだろうか。もう少し逡巡すると思うが。そして現れないかと思われた最後の一人が登場するのも、散々待たせた割にはあっさり。もともとその一人はグループから離れてタバコ吸ってるような所があって、踊りにも積極的に参加しないし、正直なんでグループにいるのかわからないような美少女。彼女の年齢相応ではないあの達観ぶりは、単に実母に育てられてないからだけなんだろうか。もうちょっと背景が知りたかった。ナミの青春期は英米音楽が空から山のように降ってきた時代で、勿論まだラジオ全盛時代。DJがリクエスト曲を読み、ドーナツ盤が回っていた。登場する曲は映画『ラ・ブーム』の主題歌、シンディ・ローパーの『Time After Time』など80s大好き派にはたまらない選曲。しかし韓国は子供時代と顔が変わっていても整形という言い訳が成り立つからいいね。【楽天ブックスならいつでも送料無料】サニー 永遠の仲間たち デラックス・エディション【Blu-ray】 [ ユ・ホジョン ]楽天ブックス
December 15, 2014
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みなさん、こんばんは。いやー熱帯夜ですね~。韓国映画気まぐれな唇を映画館に見に行ったことがあります。『気まぐれな唇』 ホン・サンス / ビターズ・エンドホン・サンス脚本出演ギョンス…キム・サンギョン ミョンスク…イェ・ジウォン ソニョン…チュ・サンミ列車の娯楽室みたいな所で、ギョンスはある男性と向かい合って話している。ふと、ギョンスが写真を手に取る。ミョンスクのだ。「美しい人ですね。」相手が言う。この写真は、ギョンスが願って持ってきたのではない。押しつけられたのだ。それでも、願う。「ああ、お願いだから、その写真を『やる』なんて言わないでよ。いくら何でもそれは可哀想だよ。自分だって、見も知らない人に自分の写真あげられたら、嫌じゃん。」なのに、ギョンスは言う。「あげるよ。」と。あーあ。やっぱり君はサイテイだよ。舞台ではそこそこ知られた俳優ギョンスは、映画出演に失敗して、チュンチョンにやって来る。先輩の知り合いでダンサーのミョンスクと知り合ったギョンス。更に彼はプサン行きの電車で、役者としてのギョンスを知っていて、何かと話しかけてくる隣の席に座るソニョンと知り合う。チラシは赤が印象的で、とってもおしゃれ。意味ありげな台詞を配して、歌い文句はこう。「粋なセリフで語られる男の本性・女の本音」ああ、1人の男性がタイプの違った2人の女性と繰り広げるラブ・コメディなんだ。けれど、見た後は首を傾げる。「一体どこに、粋な台詞が?」チラシに載っている台詞「人として生きるのは難しい、でも怪物になってはダメだ」って結局受け売りだし、「それを言ってる自分はどーよ」と言いたくなるよなギョンスだし。傍で見ていて笑えるというよりは、台詞と現実の差を感じてひたすら寒くなってしまう。映画館の観客は、正直な反応を示すもので、途中からごそごそ、ごそごそ。いかにもアドリブを多数取り込んで作り上げていったらしく、物語の先が読めないのだ。あっちへふらふら、こっちへふらふら。『愛にさまようロードショー』とあるが、物語がさまよってしまってはおしまいだ。どっちへいっても大した違いはないように思えてくると、作品への興味も失せてしまう。初日だというのに、あの出足では寂しい。パンフレットを読むと、監督は奇才らしいから、私が彼のこの映画の魅力を理解できなかっただけかもしれない。映画「気まぐれな唇」この作品情報を楽天エンタメナビで見る★【送料無料】 DVD/洋画/気まぐれな唇/TBIBF-5075サプライズWEB
July 26, 2014
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みなさん、こんばんは。随分と蒸し暑くなってきましたね。そして5月もいよいよ終わり。6月にはワールドカップが始まります。こちらは弓が主体の韓国映画です。神弓-KAMIYUMI-WAR OF THE ARROWSBOW THE LAST WEAPON出演パク・ヘイル(大鐘賞男優主演賞) リュ・スンリョン(青龍賞男優助演賞) イ・ハヌィ ムン・チェウォン(大鐘賞新人女優賞) 幼い頃に国家反逆罪で捕えられた父を目の前で殺された兄妹のナミとジャイン。二人は父の友人に匿われ身をひそめるように暮らしてきた。そして13年後。西暦1636年。ジャインと父の友人の息子で儒学生のソグンとの結婚式当日、清の精鋭部隊の襲撃によって新郎新婦が捕虜として捕えられてしまう。清国が朝鮮半島に侵攻した丙子の乱である。ナミは父の形見である家宝の神弓を手に取り、ジャイン奪還に向かう。朝鮮は『王になった男』の光海君がクーデターで失脚した後に即位した16代仁祖の時代。父親が国家反逆罪で邸に攻め込まれ殺されるショッキングな冒頭。彼が友人に今後の朝鮮の外交を憂慮する旨伝えているので、光海君のクーデターに関連した粛清だったのかもしれない。逃げようとするナミに逆らって「父親を助けに戻りたい」と主張するジャイン。もうここで兄の言う事を素直に聞かない気の強いヒロインの片鱗が出ている。さて、数々の韓国映画で主役級の人が吐くシーンを度々見てきたが、スクリーン上で中身まで見せることに抵抗感はないのだろうか?日本映画にも吐くシーンはあるがその中身まで見せることはない。韓国では女性だろうと平気でスクリーン上で吐く。そしてこの映画ではパク・ヘイルも結構長々と吐く。感覚が違うのだろう。成長した兄は二言目には「反逆者の家族」として身をひそめているが、弓の稽古だけは欠かさない。障害物を避けながら的を射る「曲射」を得意とする。そんな彼の対抗馬に扮するのがリュ・スンリョン。カサノバ役も頭の弱い囚人役も器用にやってのける彼が辮髪姿の満州族に扮する。詳しい説明はないが王子から“伯父上”と呼ばれているので王族の一人だろう。情に厚く冷静な判断力を持つ、人間的な面も描いていて単なる敵役にはなっていない。CGを排した二人の戦いはどちらが勝ってもいいだろうくらいの気持ちになる。冒頭に挙げた通り、ヒロインもただ守られているだけの存在ではない。その美貌で女好きの王子に目をつけられるが、隙あらば殺そうと鉄串で狙い、クライマックスでは兄に劣らぬ弓の腕前も見せる。丙子の乱は王自らが清の王に拝礼し冊封国になってしまった屈辱的な出来事。そんな中でたった一人で大軍に向かい清の名だたる将軍を倒した男の映画は2011年の韓国興行収入ナンバーワンを記録。神弓ーKAMIYUMI-【Blu-ray】 [ パク・ヘイル ]楽天で購入
May 30, 2014
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偕老同穴という言葉を知っていますか?仲の良い夫婦を言い表す言葉です。しかしこの夫妻の選択は様々に論議を呼ぶかもしれません。映画「偕老 ~最も美しい同行~」この作品情報を楽天エンタメナビで見る偕老 ~最も美しい同行~出演チュ・ヒョン アン・ネサン40年を超えて一緒に暮らしてきた夫婦ミノとヒジョン。一日一日を習慣のように無味乾燥な日常を送っていたある日,夫ミノが心臓麻痺で倒れる。幸い危機を脱したが,いつまた危険になるかも知れない状態だ。ミノは,いつか自分が先立つことになるかわからないと思い、一人で残される妻が心配になる。自分の状態を隠したまま,彼女のために小さなプレゼントを一つ二つ準備しながら,永い歳月忘れて過ごした愛のときめきを感じることになる。人生の最後の瞬間にまた訪れた奇跡のような愛。しかし,止めることができない別れの瞬間が,一日一日近づいている。“偕老同穴”とは共に暮らして老い、死んだ後は同じ墓穴に葬られる ことで、夫婦の絆がかたいことを意味する言葉である。映画に登場する夫婦の絆はとても固い。夫は世間の標準に漏れず言葉足らずでぶっきらぼう。だが、妻はそんな夫を受け止め米の炊き具合に不満を言われても軽くいなすコツを身につけている。お互いがいることで夫婦が成り立っている理想の形だ。だが、一方の死の宣告によって理想形は崩れる。そこで夫は決断する。断末魔の苦しい様子を描かず間接的な描写によって二人が同じ道を辿った事が暗示される。きれいな終わり方だ。だが、決断をどうしても容認できなかった。夫婦愛を素晴らしいと思うか思わないかというそういう次元ではない。自ら死を選ぶべきではないという考えがあるからだ。映画は“人生が充実したものなら、死ぬこともそうあるべきだ。どちらも同じ主人によって成されるからである”というミケランジェロの言葉から始まる。充実した死なんてあるのか。充実した生はあるだろう。充実した生を終えたと感じたその時、死ぬことができれば充実した死は完成する。だがそれは自分で死ぬ時を選ぶことを意味する。選ぶ人にとっては幸せだろう。だが家族にとってはどうなのか。自分が死ぬから一緒に死ぬと言われて心から嬉しい人などいるだろうか。愛していれば死んで欲しくないと思うはずだ。ましてや二人に子供がいたら、残された子供の事を考えずにはいられない。どんな美しい言葉で自分達の正当性を主張されても、自分を残して死を選ぶ両親の夫婦愛を賛美出来るだろうか。世界各国で翻訳されたフィンランドの作家タウノ・ イリルシの小説「Hand in Hand」が原作。死という最後の別れを前にした老夫婦の感動的な生涯最後の奇跡のような愛を描く。偕老 -最も美しい同行- 【DVD】ハピネット・オンライン
May 23, 2014
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みなさん、こんばんは。セウォル号沈没の事が話題になっている韓国の映画です。国家事情より人命救助だと思うのですが…。セブンデイズSEVEN DAYS出演チョン・ドンファン キム・ユンジン キム・ミスク勝率100%を誇る敏腕弁護士のジヨンは、8歳の娘ウニョンを一人で育てていた。ある日、彼女は普段あまり構ってやれない娘のために運動会に参加するが、そのすきにウニョンが誘拐されてしまう。結局身代金の受け渡しにも失敗し、絶望するジヨンに犯人が提示した条件は、ある殺人事件の裁判で無実を勝ち取れというものだった。ジヨンはウニョンを娘のように可愛がってくれてる刑事ソンヨルと共に、もう一度真相を暴くべく、事件を短期間で洗い直すことに。当初この映画は月曜日の子供は愛らしく、火曜日の子供はおとなしく、水曜日の子供は憂いが多く、 木曜日の子供は遠くに離れていく…というマザーグースの童謡に依った<木曜日の子供>というタイトルで、主演はキム・ソナで撮影されていた。しかし撮影途中でキム・ソナが降板し、制作会社がキム・ソナを相手取り訴訟を起こしたがキム・ソナが勝訴。結局この映画は、タイトルを<セブンデイズ>に変え、監督、主演を交代し、新たに撮影された。 冒頭の裁判で、見るからにワルと思われる男の裁判を“証拠不十分”で無罪とするジヨン。順風満帆に思えた人生が、娘の誘拐で暗転。そこからは、正義や法といったこの世の決まりになりふり構わず奮闘するジヨンの姿が描かれる。韓国ではともかく日本では、彼女が全面的に受け入れられるとは思えない。むざむざ真実を知る証人が死ぬのを見過ごそうとまでするのだ。娘の命を真実よりも優先することが肯定されるとしたら恐ろしい。また、刑事達をまいて「娘は祖母の所にいる」と言い張り、ソンヨルとだけ共同戦線を張るジヨンだが、娘の誘拐事件を担当していた刑事が、彼女の発言だけで「誘拐はなかった」と納得するだろうか。事件となった時点で捜査本部が置かれたはずであり、きちんと裏を取りウニョンの姿を確認して初めて解散されるのではないか。更に、殆どジヨンのパシリと化しているソンヨルにしても、内務調査中という危ない立場にいるにも関わらず、容疑者の恋人の家に警察を投入したりとやりたい放題。何らかの怪しい点があったから良かったものの、一人の思いこみによって無実の人間の生活が脅かされるのは現実問題として恐ろしい。犯人もその動機も意外であったが、これもまた日本より恨の思想が強い韓国では納得できる内容であるのだろう。【楽天ブックスなら送料無料】【DVD3枚3000円10倍】セブンデイズ コレクターズ・エディション [ キム・ユンジン ]楽天ブックスこんなに、自然なカラコンはじめて。初めてNATURALIをつけたとき、ナチュラルな笑顔がこぼれた...価格:16,553円(税込、送料込)
April 21, 2014
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