凍えたココロ

凍えたココロ

ココアについての想起



大好きだった。大好きだった。

甘くてとろけそうになる飲み物、ココア。






母も子どもの頃ココアが好きだったと言う。

外国船の船乗りだった祖父が、『ミロ』を瓶で

外国で買ってきて、母と母の妹によく作って

飲ませてくれたそうである。






子どもの頃、私が飲んでいたココアも、『ミロ』。

その瓶を飲み終える最後の方には、粉末が

湿気て固まって、其れに少し牛乳を注いで

塊ごと 食べるのが 唯一の贅沢であった。






今日、『ミロ』を買った時に母と話した会話。

栄養の足りない私に買ってくれたココア。

懐かしい味のするココア、『ミロ』。

緑のパッケージも懐かしい。






そんなに昔からこのココアがあったのかと

感心した。






祖父が船乗りの頃の写真を見た事がある。

日本人離れした鼻が高く彫りの深い顔。

足が長く、船で飼っていたリス猿を肩に乗っけていた。

今の私の目から見ても かなりの格好良さ。

その祖父が東京の港のパーティーで祖母と出会い、

祖母の故郷である北海道まで行って 親に結婚の許しを得て

結婚したのであるから、祖母も勿論綺麗な人であった。

私と同い年くらいの写真を見ると 美容師だった祖母が

お洒落をして写っている姿には 見惚れてしまう程・・・。






その祖父母の若い時代から 繋がっているココアの味。

甘くてとろける 優しい味。

低血糖の私を救う ココア、『ミロ』。






母の髪に白髪が増えたのは 私の所為かな。

母にもココアを飲んで 元気になってほしい。

でも酒飲みの母は 今や甘いものを受け付けない。






『ミロ』。母と一緒に想い出を分かち合いたい

ココア。甘い甘い 懐かしい味の、ココア。

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