Get your gun

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色の無い言葉



色の無い言葉




人に甘えることは簡単だと思う。
甘えを求めるのは簡単だと思う。


だって、心地よいから。
自分にとっては楽だから。
一度甘えてしまうと、ずっと離れられなくなる。
何度も何度も求めたくなる。


でも、甘えることは難しい。
頼りたい衝動をぎりぎりまで抑えて、
「傍にいて」その一言さえ言ってしまえば楽になるのに
どうしても言えない。
すごくシンプルで簡単な一言なのに。
言ってはいけない気すら感じるんだ。


そんなことの繰り返しで、いつしか心は疲れきっていて
痛すぎて何も感じないぐらいになって。
一度甘えてしまったら、抑えられなくなるってわかってるのに。
だからこそ、甘えちゃいけないってわかってるのに。
言葉にならない声で叫んでるんだ。



誰か、気づいて。
助けを求めてること、誰か気づいて。
言えないから。どうしても、言えないから。
そんな言葉言えるほど、私は可愛くないんだよ。
素直になれないんだ。



君はそんな私のことなんか、すべてお見通しで
少しも動じたりしないで「甘えなよ」って言っちゃって。
涙が出そうなくらい嬉しいけど
今すぐでも駆けていって、君に会って話をしたいけど
でもダメだよ。
今の私じゃ、それだけじゃ収まらないから。
湧き水のように溢れ出て、傍にいてくれるだけじゃ足らないって思ってしまうから
ぬくもりがほしいって、君のぬくもりで安心させてほしいって
きっとそう思ってしまいそうだから


怖いよ。
甘えないでいることが難しくなってしまうのが。
それなしでいられなくなってしまうのが。


電話の向こうで、君はどう思ったんだろう?
向かい合って話していたなら
きっと今頃は、ぐしゃぐしゃに潰れてしまっていただろう。
弱さを見せなくて済んだ安堵感と、
甘えを見せてしまう恐怖感がずっと渦巻いてた。


いつかあの一言が言えるときが来るなら
そのときは全てさらけだすよ。
弱い私を見ても、知らなかったふりをして
何事も無かったようにそれでも変わらずに友達でいて。





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