Get your gun

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君への最後の嘘 4



君への最後の嘘 4


「もしもし、エリ?今どこ?」
「…。」
「もしもし、もしもし?おい、エリったら。今どこにいるんだ?エリ?」

何か喋らなきゃと思っても、何を言ったらいいのか分からない。

「エリ?俺もう待ち合わせ場所にいるけど、エリは今どこ?…エリ?」
「悪いけど、私行かない。」
「は!?行かないって…どういうことだよ?」
「…。」
「もしかして、昨日のことまだ怒ってんの?ごめん、謝るから。」
「そんなの、謝ったって…。」
「まだ何か怒ってることあるの?エリ変だよ、昨日から。」
「何かって…。だってナナコと…。」

ナナコとなんかあったんじゃないの?と言いそうになって、慌てて口をつぐんだ。今の私なら、「どうせタカユキは、私よりナナコのほうが好きなんじゃないの?」とまで言いかねない。

「ナナコが何?何かあったの?とにかく、このままじゃらち明かないから会って話そうよ。迎えに行くからどこにいるのか教えて。」
「だから行かないってば!!昨日から具合悪くて…起き上がれないんだから!行けるわけないじゃない!」

どんどん嘘が噴き出てくる。何をどうしたら、こんなこと平気で口にできるんだろう。
嘘はどんどん鎖となって繋がっていき、それが足かせになって身動きが取れなくなる。苦しい…。

「エリ?…。」
「わかったらもう放っといてよ。」
「おいっ、エリ…」

ブツッ。ガチャッ。
タカユキが何か言いかけたようだが、聞くことなく乱暴に電話を切り、携帯を閉じた。
ふぅ~、と大きく息をつくと、大粒の涙が溢れ出した。
終わった…。
私の中が空っぽになってしまったようだ。残っているものは、後悔と自分に対する嫌悪感だけ。それと、一つ分かったのは、ナナコに嫉妬している、ということ。タカユキがナナコの名前を口にした瞬間、体中の血が逆流し始めたように感じるくらい、かっかかっか熱くなった。なんてことだろう。私は知らず知らずのうちに、友達にやきもちを焼いていたんだ。あの不安も疑念もすべて、ここから来ていたの…?


ゴロゴロ…バリバリッ。
遠くで雷が鳴り始めた。バリバリッという音が徐々に大きくなってくる。雷が近付いてきている。これじゃあきっと大雨が降る。今日は雨降らないって言ってたのに。嘘つき。嘘つき…。
空も私も、嘘つきで醜い。こんなぐちゃぐちゃな天気じゃ、こんな私の態度じゃ、タカユキも呆れて帰るだろうな。もう顔向けできないよ。タカユキにも、ナナコにも。





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