2010年沖縄行政視察報告


社会環境委員 伊藤 眞智子

1、日時  2010年 7月13日~16日
2、視察・研修場所
 1,石垣市役所
 *税徴収率向上のための取り組みについて
・クレジット納税の導入とその効果について
*福祉のまちづくり条例について
 ・条例化の目的とその効果
 2、うるま市役所
*環境に優しいまちづくりについて
 ・安心安全な微生物(EM菌)を活用した環境に配慮したまちづくりの取り組み
 3、名護市役所
  *環境保全のための取り組みについて
   ・家庭ゴミ有料化の導入の状況について
   ・美しい自然環境保全のための取り組み
    ~沖縄海岸国定公園における環境保全の取り組みについて~ 
3、視察内容・感想
1、石垣市役所

 *税収能率向上のための取り組みークレジットカード納税の導入

 石垣市の一般会計収入に占める市税の割合は22.3%。重要な財源となっている市税の徴収率は現年度分が95.2%、滞納繰り越し分は27.3%で合計では86.3%で全国的に見て低い状況にあるということです。
収納率を上げるために、納付チャンネルの拡大を望む声に応え、21年度から納付書と口座振替による納税のみであったものを、クレジットカードによる納付を導入しました。19年度から調査を開始し、先進地への視察を経て231年5月からクレジットカードによる納税をスタートさせました。
 導入に当たりもっとも重視した点は
○「情報セキュリテー」が万全であること
○導入が容易であること
○利用料などにかかる費用が安価であることで、
それに合致するシステムとして宮崎県とヤフーが開発した公金収納システムを導入しました。メリットとしてはいつでもどこからでも納税できる、100%納税される、カード利用によりポイントなどのサービスが受けられるなどです。
システム導入費用として
 イニシャルコストがあわせて81万9千円
 ランニングコスト 基本料金15700円
 システム利用料1件につき100円
手数料については納税額が1万円(100円)までは自治体が負担し越える分については納税者が負担する定額方式をとっていてこれが課題だと言うことです。
 21年度の利用状況は、2340件、5492万6千円で、予想を上回る利用者で、税全体では住民税2.7%、固定資産税1.9%、軽自動車税24.9%だと言うことです。
石垣市は離島であり県外に住む納税者も多いことからコンビニ収納やネットバイキング、モバイルバンキング、ATM納付など納税チャンネルを増やすための研究を引き続きしていくということです。
市が納税者の便宜を図るために納税がしやすい仕組みをあらゆる面から研究し実施しており納税に対する市の強い決意を感じました。結果として利用者が増え納税率の向上につながっていると言うことですので費用対効果について検証してみてもよいのではと思います。
自分としてはクレジットカードは使ったことがなくて、いまいちその仕組みについてぴんときませんでしたが・・。
そのほかの説明では徴収率を上げるため市がかなり強い姿勢で臨んでいるということが伺えました。
収納係、特別滞納整理班10名の体制で、差し押さえは不動産、給与、預金、電話加入権、家賃、国税・県税還付金、その他の債権、自動車、小型船舶、動産などあらゆるものが対象となっていてかなり厳しい取り立てを行っていてびっくりしました。営業用の自動車や小型船舶も差し押さえになっており、その後の島民の暮らしや営業がどうなっているか、当然福祉や経済担当が対応しているとは思いますが少し心配になりました。
税金を納めるのは当然の義務ですが、そのことにより暮らしや営業が成り立たなくなるのは本末転倒で、そんなときは住民の福祉を守るという地方自治の本旨に基づいた対応が必要と考えます。

*福祉のまちづくり条例についてー条例化の目的とその効果

 石垣市の福祉のまちづくり条例は、住民の福祉に対するニーズに応えるためにすべての市民が安全かつ快適に暮らせるように、誰もが存分に石垣島の観光を楽しむことができるようにという趣旨で制定されました。
 ○ノーマライぜーションを基本理念として高齢者や障害者の障壁を除去するための条例  としての性格付けをしたこと
 ○石垣島の観光を楽しむための都市環境整備をうたったこと
 ○建築物や道路公共車両のハード面にとどまらずソフト面の啓発教育等幅広く規定して  いると、いうのが条例の特色です。

 茅野市も福祉のまちづくりを進めていますが、石垣市はソフト面よりもハード面に重点が置かれていると感じました。
 あらゆる公共施設や商店、道路、公園等でバリアフリーの基準を設け新築については義務づけ既存の施設については誘導基準や配慮事項を定めています。整備されたところには適合証が交付され22年6月には第6号まで交付されています。市全体で障害者や高齢者に優しいまちづくりを行っておりバリアフリー化が進んでいると感じました。石垣島観光を楽しむことができることをねらいとしており、観光が重要な産業であり重視していることが伺えます。
 ハード面に力を入れていることから、道路などの段差解消などに費用がかかることが課題としてあげられていました。全国どこでも地方財政が厳しいのは同じですが施策の方向性を定め少しずつ計画的整備していくことが大事だと感じてきました。 

2、うるま市役所
*環境に優しいまちづくり
  安心安全な微生物(EM菌)を活用した環境に配慮したまちづくりの取り組み
 ・事業の内容
 ・EM活性液の配布、普及のための講習会
 うるま市は2市2町が合併した市です。EMによるまちづくりは旧具志川市で取り組まれていたことで、社会環境委員会で以前視察しました。
 合併してうるま市になり、新しい市でもまちづくりの重点プロジェクトとして取り組み普及をはかっています。平成11年からはじまったEM推進プロジェクトは商工観光課で担当しています。ちなみに22年度予算は6、262千円です。
 「熱帯資源植物研究所」から無償提供されたEM活性液を本庁舎、モデル地区の自治会、希望する学校に無償配布しています。21年度の配布量は360トンで、延べ48000人が利用したことになります。
 各家庭では生ゴミの堆肥化、清掃や消臭剤として、また菜園の水やりなどに利用、農業ではなす農家などに普及が広がっています。公共施設では図書館の浄化槽、バンガロー、小学校のプールなどに利用し効果が上がっているとのことです。

 課題として、現在は「熱帯資源植物研究所」から無償で提供してもらっているから進められることであって、無償配布された原液を自家培養しないでそのまま使用するなど贅沢な使用実態が見られることから、講習会の参加の呼びかけや有償化を視野に入れていきたいとのことでした。 
 説明を受けた後、石けん、シャンプー、化粧品、加工品、EMを使って栽培した野菜、卵、肉など広範囲にわたる製品を販売しているEMショップを見学してきました。EMによるまちづくりが根付いていることが伺えました。

3、名護市役所
*環境保全のための取り組みについて
   ・家庭ゴミ有料化の導入の状況について
 名護市のごみ処理量は年々増加している状況だったそうです。ごみの中にリサイクルできるもの多く含まれていること、また最終処分場の残余容量があと2年となっていることからごみ減量が大きな課題となっていました。
 そのためごみ減量リサイクル推進基本計画を19年に作成し、基本方針を5項目(1、ごみ減量・リサイクルの意識啓発 2、ごみの発生抑制 3、資源物のリサイクル推進 4、排出されたごみの適正処理5、ごみ有料化の導入)を定めた。
 5、のごみの有料化については、庁内関係課での検討、環境審議会での答申を受け、その後の庁議(市の最高決定機関)で1回は継続審議となり再提案後可決後、議会で可決。2回の住民説明会の後21年2月から実施されています。
総ごみ量20年が20.868.01キログラムだったものが21年度には15.474.400キログラムに減り、資源ごみは20年998.150キログラムだったものが21年は2.284.480キログラムに増えています。 しかし、それがただ有料化のみによって減量が進んだとは言えません。前述したように「名護市ごみ減量・リサイクル推進基本計画」によって、基本方針の5項目についてかなり詳しい取り組みを提起していることがあげられると思います。特に資源物の収集品目を5種8区分から5種17区分に変更、新たに食用油、古着、紙類、容器包装プラスチック、その他プラスチック、家庭用金属類、小型家電など資源物としての回収品目を増やした効果が現れています。
 ごみ処理の現状についての市民への丁寧な説明、行政のごみ減量への並々ならない決意が市民に伝わってはじめて意識の向上がはかれるのだと感じました。
 茅野市では既にかなり細かな分別を行っています。有料化のみでごみ減量が進むとは思えません。多方面からの本気の取り組みが必要だと感じてきました。

・美しい自然環境保全のための取り組み
    ~沖縄海岸国定公園における環境保全の取り組みについて~

 沖縄海岸国定公園ー名護市内には海中公園地区、特別地域、普通地域等あわせて3127ヘクタールあります。
その地域内の環境保全の取り組みとして1、自然公園監視員の配置(名護湾への漂着ごみ等の監視をする)しかしこの制度は21年度で廃止され、今後については23年度からボランテアによる自然公園監視員制度を検討中とのことです。
 国定公園内の環境美化の課題と対策として、○海浜に漂着しているごみについては「全国一斉クリーンデー」海の日前後の清掃 ○無許可・無届けによる違反行為については市内巡視をし、見つけたときは県に報告後事業者への指導を行っているとのことでした。名護市の美しい海とやんばる貴重な自然を守る取り組みを進めていって欲しいと思いました。


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