2008年予算要望



2008年度市予算と施策に対する要望書

   今、政府の掲げる「構造改革」は弱肉強食の規制緩和や市民に負担増を押し付ける税制改悪、医療制度・介護保険改悪や障害者福祉等の社会保障の後退により、市民のくらしに負担増を強い、結果として格差社会をつくり出しました。 
 また、地方自治体において地方交付税の削減を中心に進められた「三位一体改革」は国の責任を後退させ、地方自治体の財源を大幅に後退するものとなり、地方の財政を苦しくさせてきています。こんな状態の中、昨年7月の参議院選挙では従来の政治を転換する新しい政治を切り開こうとする結果を示しました。その後の政治の動きは後期高齢者の医療制度の一部凍結、障害者自立支援法の見直し等国民世論に配慮しなければならない状況になってきています。
 2008年度予算は市政が「市民が主人公」の立場に立ち市民の福祉の増進を図るという地方自治体の本来の役割を発揮した予算編成となることを願うものです。日本共産党茅野市委員会では予算の編成に当たり、福祉、教育、環境、産業、雇用施策の前進など市民のくらしを応援する予算となるよう以下の項目について要望します。
「企画総務部」         
1憲法9条「改正」に反対し、非核平和宣言都市としての平和行政を積極的に進め、平和市長会議・日本非核宣言自治体協議会へ参加して下さい。
2行財政改革の推進に当たっては、不要不急の事業を見直し、無駄をなくし効率的な行政を基本とし、使用料、利用料の引き上げによる市民負担増など行政サービスが後退しないようにして下さい。補助金の見直しに当たっては、一律カット等画一的に行わず諸団体や諸事業の特性が生かされるようにして下さい。刻々と変わる情勢の中、行財政改革推進プログラムの見直しを含めた検討をして下さい。
3行政評価の実施に当たっては職員本来の仕事が停滞することがないような配慮をして下さい。また、結果の活用に当たっては効率性のみの追究ではなく、自治体が果たすべき公共性の軽視につながらないようにして下さい。 
4指定管理者制度の導入に当たっては、公共性を損なうおそれのある安易な民営化を行わないで下さい。委託業務は契約内容の状況を常に把握し、市民サービスの低下がないようにして下さい。また、契約の中で労働条件の粗悪化や低賃金につながるような契約をしないで下さい。
5市民プラン(第4次総合計画)策定に当たっては、市民の声が十分に反映された内容にして下さい。また財政的な裏付けもある実現可能なものにして下さい。

6財政運営に当たっては、国の制度改正に伴う起債の繰り上げ償還や高金利起債の借り換えなど堅実な財政運営を進めて下さい。
7全体の奉仕者としての職員の意識改革をはかるとともに、職員提案制度の活用など庁内の活性化につとめて下さい。行政サービスの低下につながる正規職員の大幅削減をやめ、仕事の内容に見合った職員の適正配置に努めて下さい。また、臨時職員の待遇改善に努めて下さい。
8地域コミュニテイ構想を充実するにあたって、地域住民の自主性が発揮できるような地域の特徴をいかした内容にして下さい。
9企画課で検討を進めている総合的な交通網について、先進地の施策を参考にし、茅野市の地形や状況に合致する方法の策定を早急に進めて下さい。
10男女共同参画計画に基づいて具体化が進むよう、小地域や雇用の場での参画を推進して下さい。
11各地でおきている地震や豪雨災害に学び、防災マニュアルの見直し、危険予測箇所の住民への周知と早期改善、自主防災組織の充実、消防防災体制の強化をすること。また、障害者や高齢者などの被災者支援のあり方について徹底して下さい。
12団塊の世代の大量退職を迎えるに当たって、地域活性化に結びつける定住促進と就労対策・社会活動や生涯学習等の充実を図る施策を進めて下さい。
13広域連合で検討した活力創生研究報告書の内容検討に当たっては各自治体の自治権を侵すような進め方はしないで下さい。民意に反する市町村合併ではなく自立のまちづくりに力を入れて下さい。

【健康福祉部】
1介護保険制度の充実についての要望
・介護保険料の引き下げ、保険料利用料の減免の拡充を行ってください。
・介護保険の改訂により、従来のサービスが受けられない人が発生しないように適切な措置を講じて下さい。
・入所希望者の要望に応えられるように基盤整備を充実して下さい。
2健康診断について、市民への周知を徹底し受診率を高め、所期の目的が果たせるようにしてください。
3妊婦健診にたいする補助の回数を増やして下さい。
4諏訪中央病院へ専門医の配置をして下さい。また、助産師を増やし、産科医師と助産婦の連携によって、安心して子供を産める体制を早期に実現して下さい。
5国保税の引き上げをおこなわず、短期保険証、資格証明書の発行はしないで下さい。 また、支払い困難者には丁寧に相談にのり、減免制度についても周知徹底をはかって下さい。
6「障害者福祉計画」に基づいた施策を積極的にすすめて下さい。障害者施設の運営実態を把握し支援策を講じて下さい。
7障害者自立支援法による利用者負担の見直しを国に求めて下さい。また、市独自の軽減措置を実施して下さい。
8市の業務の中で障害者のできる仕事の洗い出しをして、働く場の創出に努めて下さい。また企業にも働きかけを強めて下さい。
9障害者の社会参加を促進し、高齢化社会に対応できるよう公共施設、道路などのバリアフリー化を一層積極的にすすめて下さい。
10子育て支援の一環として当面小学校6年生まで乳幼児医療費無料の年齢引き上げをして下さい。また窓口無料制度を導入して下さい。
11保育行政の充実をはかって下さい。
・公立保育園の民営化はおこなわないで下さい。
・特別保育以外は正規の保育士を配置し、臨時職員の待遇を引き上げて下さい。
・各保育園では、各地域の特徴を生かした特色のある保育を行ない充実させてくだ さい。
12市独自の駆け込み生活資金貸付け制度をつくって下さい。また、生活保護の申請に当たっては親切丁寧に対応して下さい。
13後期高齢者医療制度の実施については中止・撤回を求めます。万一4月から実施される場合には、資格証、短期保険証の発行の中止、保険料を低く抑えることや包括払い制度の中止などを国、広域連合に働きかけて下さい。

【産業経済部】
1市制度資金の申し込み手続きを簡素化し、貸し付け利子の低減、条件緩和を行うとともに、滞納税金の分納計画が合意されたときには受付をおこなって下さい。
2農業に希望が持てる施策として市の農業マスタープランにもとづく支援策を強めるとともに、荒廃農地を無くす対策を進めて下さい。野菜や花卉の価格保障制度の充実に補助金を増額して下さい。
3国の新しい農業経営安定対策事業の全面的な見直しを行い、家族農業支援や転作品目にそばなど地域特産品を加えることなど国に働きかけて下さい。また、食料自給率を高める対策の強化や、米価の下落を防ぐために、米の輸入中止をはじめ備蓄米の政策買入等米価の暴落が発生しない対策を国に求めて下さい。
4鳥獣被害防止のため、有効な対策に本腰を入れてください。ジビエ料理の普及による減数対策への助成制度や猟友会への補助金の増額を検討して下さい。
5豪雨による土石流災害の教訓を生かし、元気な森作りを進めるため 間伐適期を逃さない森林整備を強力に進めて下さい。
6個人所有林の間伐を促進するため、作業者が間伐材を無料で利用できるように、市が仲介する制度をつくって下さい。(富士見町方式)
7国県の助成制度も活用した県産材の利用促進のため、公共施設への積極利用、民間住宅助成制度の創設、チップ材利用の遊歩道整備などを進めて下さい。薪ストーブやペレットストーブの補助制度を創設と公共施設への配置を積極的にして下さい。
8観光施策の充実をはかるため、 市内全域の旧所名跡を網羅した屋根のない博物館構想と、そこを周遊するラウンドバス構想など個性ある観光をアピールして下さい。茅野市らしさを生かし、エコツーリズムによって自然と調和の取れた観光振興を進めてください。
9茅野市の財産である八ヶ岳の景観を守るために、八ヶ岳眺望十景を公募し、自然景観の保存に努めて下さい。
10駅西口再開発事業の推進に当たって、街のにぎわいが取り戻せるように市内商店街の振興に一層取り組んで下さい。まちなか観光の充実にも力を注いで下さい。
11公共事業の発注に当たっては、小規模の修繕補修工事などで、入札参加資格を持たない個人事業者も参加できる「小規模工事等受注登録制度」を導入して下さい。
12公共事業は、できるだけ分離分割発注をするなどして市内業者に仕事が回るようにして下さい。入札契約制度の改善で一層の透明化を図り、談合問題が起きない対処をして下さい。随意契約は極力なくすように努力して下さい。また物品購入に当たっては市内業者を優先して下さい。
13経済活性化対策として、元請け市内業者による住宅リフォーム助成制度の創設をして下さい。

【教育委員会】
1子どもの権利条約の精神をいかした教育行政に取り組んで下さい。
2子どもや学校の競争を激化させ、序列化に繋がるおそれのある学力テストに参加しないで下さい。万が一参加した場合でも、結果の公表など取り扱いには十分な配慮をして下さい。
3地域に開かれた学校づくりを進めて下さい。
4子どもの声をまちづくりに生かすために、子ども議会、子ども会議開催等もすすめて下さい。
5教師がゆとりを持って子どもへの指導に専念できるように、市独自に教職員を増員して下さい。また校務、研究事業などを精選し、多忙化解消対策を検討して下さい。
6ゆきとどいた教育を進めるために30人規模学級を中学校まで拡大してください。また、必要な教室増設をすすめて下さい。
7いじめに対し実態を正確に把握し、迅速で親身な対応をして下さい。不登校の児童生徒への対応について、適応指導教室や不登校親の会などとの連携を強めて丁寧な対応を講じるようにして下さい。
8子どもの虐待に機敏に対応し、相談窓口と庁内関係機関や児童相談所との連携を強めて下さい。
9校内や登下校時における子どもの安全対策を強化して下さい。
10全市的に危険な通学路をなくすために、現地を調査し対策を進めて下さい。地下道の安全対策を進めて下さい。
11学校給食に地元農産物を取り入れた地産地消給食の拡大に取り組むとともに、集荷、納入の負担軽減をすすめて下さい。米消費拡大と食の安全の観点から米粉パンの導入も検討して下さい。
12学童クラブの指導内容の充実をはかると共に、需用費の増額、職員の待遇改善、施設の改善など充実させて下さい。
13LD・ADHDなど障害児童への対策について、教員の増員等具体的な施策をすすめて下さい。
14小中学校の施設の改修、維持、補修をし、消耗品、備品費、高熱水費を増額して下さい。また環境整備のための予算も増額して下さい。
15長峰中学校の建設をはじめ、年次計画に沿った学校の改築を進めて下さい。
16学校図書館の蔵書を充実させて下さい。指導員の待遇改善、時間延長をして下さい。
17公民館へ専任の館長を配置して下さい。

【都市建設部】 
1道路や駐車場での透水性舗装、水路の親水工法など自然に優しい工法を積極的に取り入れて下さい。
2除雪を通勤通学時間前に終了するよう徹底して下さい。融雪剤は環境負荷が心配される塩カル融雪剤について見直しをして下さい。
3歩行者の安全のために歩道設置をすすめて下さい。(米沢埴原田、塩沢上、北山小学校から湯川お寺まで、わかば保育園の送迎路)
4交通事故防止のために危険が多い箇所からの信号機の設置・改良をすすめて下さい。(前橋に信号、宮川小下の信号を歩車分離方式に)
5都市計画道路玉川線、粟沢橋付近の歩道、右折レーンの設置を県に強く働きかけて下さい。
6上川並びに、水系への流入河川の整備を積極的にすすめるよう県に働きかけて下さい。
7若者の定住対策として、低家賃住宅の建設を進めて下さい。また家賃補助制度をつくってください。

【市民環境部】
1地球温暖化防止のため市としてCO2削減の取り組みを行って下さい。
2地球環境を守るため、自然エネルギーの活用をすすめ、公共施設や家庭への太陽光発電、雨水貯留槽の設置を積極的にすすめて下さい。
3焼却ゴミ減量のため、ゴミの資源化をより一層進めて下さい。事業系ゴミの減量のために分別資源化を強力に押し進めて下さい。
4生ゴミのリサイクル化を全市に拡大するため、電動ゴミ処理機やコンポストの普及に努め、講習会などを計画して下さい。
5灰溶融施設の建設に当たっては技術も未確立であり、住民からも技術や安全性への疑念が多く出されています。また、建設費・運転経費が高額となるため、現状での建設には反対です。中止を求めます。
6横河川、美サイクルセンター付近、花蒔の旧灰捨て場、笹原最終処分場の水質・土壌検 査を継続し、監視と追跡調査を引き続き強化して下さい。
7市内ゴルフ場使用農薬の地下水への影響調査を主要湧水で実施し、安全のための総点検をおこなって下さい。
8多重債務解決のための窓口相談を強化するとともに、振り込め詐欺やリフォーム詐欺など消費者問題を未然に防ぐため、高齢者クラブでの徹底をはじめ市民への啓蒙活動を強化し、窓口での機敏な対応ができるように体制を整えてください。


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