いつか全て捨てようと思って暮らしてます

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その陸

『「きもの」は女の味方です』

PHP文庫 2004年1月21日  森荷葉

荷葉さんの着物本第三段。
着物をよく着るんです、なんて言うと、あらお金持ちなのねとかお茶習ってるの?とかあらぬ疑惑をかけられるものですが、荷葉さんはまさにそういう世界で着物に触れてきたお人なんですね。銀座のお店で別注のお誂え、二十代で手持ちの着物五百着なんて、冗談でなければ喧嘩売ってるとしか思えませんが、これがマジバナだってんだからたいしたもんです。
今日は特別に、そんな荷葉みたいな着物美人になるための秘訣を教えてあげちゃうぞ、ってんですから庶民は平伏してご拝聴しませう。
着物着慣れて無い人ってこーだから困るのよね~ちょっと着る人もこーで困っちゃう~その点荷葉は…てな、女のいやらしさとあるイミのかわいらしさを楽しむ一冊。
着こなしのコツとか色のきかせ方のセンスとか実際参考になるとこも多いけど、まぁ、あたしがあえて褒めなくても荷葉さんファンが多いから別にいーよね(笑)

『きもの・おめかし・のーとしゃなり』

幻冬社 2003年11月 29日

テーマは「きもので街にでかけてみよう」。
こういう、普段着着物の提唱をしてくれる本は大歓迎です。パンピーのおねぇちゃんをモデルにたくさん連れてきて着こなしのポイントを紹介したり、実際に普段着着物生活をしている人たちに裏技的アドバイスを聞いたり、ここ最近の着物ブームを支えてるのはこんな人たちですよ、ってマスコミ主導で起きたブームじゃないからわかる人に聞いてみましょうというつくり方が好感持てます。
もはやショップ紹介はあんな本やこんな本でされつくしてるのでいたしません。
平成の女の子だもん、着物にネイル、着物に眼鏡って楽しみ方だってあるんです、って、あくまで現代のファッションの選択肢のひとつとして着物を位置づけようという現在のブームを支えている雰囲気を実にうまく代弁してくれてます。
幻冬社は良い編集者に恵まれてるようです。

『TJ MOOK KIMONO mio VOL.2』

2003年10月11日 宝島社

アンティーク着物に夢中。な、キモノミオ第二壇。
発売された時期にあわせて秋~冬に向けてのコーデを紹介してくれてます。
アンティークモール銀座のショップを中心にくるり、豆千代など王道のアンティークキモノショップから 小物にパンピーのおねぇちゃんの紹介に実録骨董市と目新しいものはこれといってありません。強いて言えば夢路が愛した三人の女性(久乃、お葉)を人生とその着こなしをからめて紹介しているところでしょうか。
お葉の着こなしなんて真似してたらお直しおばさんに寄ってたかってなおされそうです(笑)

『アミサンノキモノvol2暮らしのきもの歳時記』

2003年10月6日インデックス出版 鳥羽亜弓

考えてみればいわゆる呉服なお着物とチープで安くて普段着として楽しむキモノという表記を一番初めにしたのはamiさんでした。今ではあちこちで使われるようになりましたねー。しみじみ。
amiさんのキモノを一言で言うなら、生活するキモノ。信州で、二人のお子さんのお母さんをしている彼女にはキモノで授業参観、キモノで入園式、キモノで七五三と嬉しくも大変なイベントが目白押しなのです。
そして語られるのは、思い出の中のキモノ。自分の記憶の中に息づく、生活のキモノ、生活してるキモノ、伝統ってのは生活の記憶のことだったのね、って気付きます。おばぁちゃん、孫、嫁、義母、祖父たっくさんの人との関わりを通じて人は人となるのですね。だとすれば核家族という在り方は実はちょっとパーツの足りない家族の状態なのかもしれません。
なんて核家族育ちが言ってもなぁ(笑)

『賢い着物の楽しみ方』

綾秦節 1999年5月1日2000年12月10日世界文化社

買ったのも発行されたのもずいぶん前な本ですが、もっと、どんどん着物を着ましょう!ってエネルギーが伝わる良い本です。
長年着付けの講師をされていただけあって、帯結びもたくさん紹介されてます。普段の着物って選択肢が著者の中にあるので、半幅帯の結び方もあって嬉しい限り。
裄や丈の足りない着物に額縁のように別布をたしたり、アップリケの要領で別な切れを日本刺繍ではめこんだり、たんすのこやしを少しでも減らして現代に蘇らせようという精神がまた素敵です。あと、紐は内側のものほどゆるくするとか(布が何枚も重ねられていくからゆるくても大丈夫なの。下着の紐をきつくすると後で苦しくなります)役にたつ裏技もあります。

『ソデカガミ』

通崎睦美2004年1月5日PHP研究所

これを見てると銘仙を着たくなります。写真集としても良くできた、かっこいい良い本です。
ご自分の銘仙コレクションをたーくさん公開してくれてるんですが、一番は通崎さんが着ている着物です。
着ていることでできるしわがとっても良いんですよ!身にまとうことで布が着物になるんです。着物が喜んでるのが伝わってきます。着物ってのは着るからこその着物なんだよなぁ。
特に銘仙って布はある時期(大正期~昭和三十年代)の日本をとりこにしてましたね。ディスプレイ用じゃない、美術品じゃない、身にまとう喜びを与えてくれる生地だったから女子の普段着として受けたんでしょうね。
銘仙の流行りにあの乃木大将がからんでたってこと、この本で初めてしりました。明治四十年に学習院の院長に就任した彼が、女学生が友禅ちりめんを着て学校に来るのはまかりならん、銘仙以下の生地にせよって決めたことが、お嬢様たちのお眼鏡にかなうようなおっしゃれ~な銘仙がつくられるきっかけになったんですって。明治の軍神が産んだ鬼っこだったんですね。銘仙。
『痴人の愛』のナオミが着たのも銘仙でしたね。(洋服が似合うことがご自慢だったナオミにとって銘仙は女学生のコスプレのための衣装だったけれど)


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