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伊弉諾神・伊弉冉神

伊弉冉神（伊邪那美神）イザナミノカミと読みます。

伊弉諾神、伊弉冉神は日本の国を作った神です。まずはその伝記を見てみましょう。
伊弉諾神、伊弉冉神は天の神達の命を受け、国作りを始めます。
天の浮橋に立って、まだ混沌としていた地球の表面に棒を入れてかき回すと、
その滴が落ちて重なり淤能碁呂島（おのごろしま）という（オノゴロ島）になります。
そこで二人はその島に降りて結婚します。

この時まず、伊弉諾神が伊弉冉神に「そなたの体はどうなっているか？」と聞くと
「私の体には成り成りて成り合わぬ所があります」と言います。

そして伊弉諾神は「私の体には成り成りて成り余る所がある。
私の成り余る所をそなたの成り合わぬ所にさし塞いで国を生みましょう」と言います。

そこで、島に柱を一本立て、その回りを回って出会ったところでまず伊弉冉神が
「なんて素敵な男性でしょう」と言い、次に伊弉諾神が「ああ、なんて素敵な娘だろう」
と言います。

そして交わって産まれた子が蛭子（ヒルコ）、そして淡島です。
これはいずれも不具の子で、蛭子は葦の船に乗せて流しました。

二神は何かおかしいと思い、天にもどって神々に相談します。
神々は太占（ふとまに）をして占った結果、柱を回って伊弉冉神が先に
告白したのがいけなかったのではないか？
今度は伊弉諾神が先に告白してみなさい、と告げます。

そこで二人は再び島に降り、結婚式をやり直し、伊弉諾神が先に
「ああなんて素晴らしい娘だろう」と告白し、伊弉冉神が
「まぁなんて素敵な男性でしょう」と言いました。
そして生まれたのが順に、淡路島、伊予之二名島（四国）、隠岐の三つ子島、
筑紫の島（九州）、壱岐の島、対馬、佐渡の島、大倭豊秋津島（本州）で、
これを大八島国といいます。

更に生み続けたのが吉備の児島（児島半島）、小豆島、大島、女島、
知訶島、両児島です。

国を生み終ると次に神様を生みます。これが大事忍男神、
石土毘古神、石巣比売神、大戸日別神、
天之吹男神、大家毘古神、風木津別之忍男神、
海の神である大綿津見神、水戸の神である速秋津日子神・速秋津比売神（10神）、
風の神である志那都比古神、木の神である久久能智神、山の神である大山津見神、
野の神である鹿屋野比売神（4神）、鳥野石楠船神（天鳥船）、大宜都比売神、
火の神である火之迦具土神（3神）です。

この最後の火之迦具土神を産んだ時、伊弉冉神は陰部を火傷してしまい
、亡くなってしまいます。

この時、伊弉冉神が苦しみながら成した神が、金山毘古神・金山毘売神、
波邇夜須毘古神・波邇夜須毘売神、弥都波能売神、和久産巣日神、です。

以上が古事記が伝える日本創成の物語です。

古事記によれば最初に、天之御中主神（あめのみなかぬしのかみ）が現れ、
その次に高御産巣日神（たかみむすびのかみ）・神御産巣日神（かみむすびのかみ）が現れ、
この三柱が全ての神をたばねる存在であるとされます。

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