ゲーマーの日常(つれづれに・・・改)

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創作の部屋~♪アンジェ小説編



今日はとても喜ばしいことがありました。
それは、新女王が決定したことです。
名は、アンジェリーク・リモージュ。
現女王陛下と同じ名の、とても可愛らしい少女です。
彼女が新女王に決定したと知らせてくれたのは、オスカーでした。
私の落ち着いた態度を見て、オスカーは驚いているようでした。
ああ、やはり・・・と言う感想と、
これで女王試験が終わると言う感慨しかありませんでした。
私は心のどこかで、アンジェリークが女王になると確信していました。
何故でしょう?
そうですねぇ・・・、深い理由などありませんが、彼女と初めて出会った時から、そう感じていました。
私は彼女の笑顔に何度も救われた気がします。
持ち前の明るさは、その周りにいる誰もを幸せな気分にしてくれる。
私は・・・そんな彼女が好きでした。
「特別」な存在だったと言ってもいいでしょう。
次期女王候補とそれに協力する守護聖。
いつしかそれだけでは物足りなくなる・・・。
だめですねぇ、私もまだまだ守護聖としての自覚が足りません。
本当にこれでいいのか・・・と、オスカーに念を押されて私は少し戸惑いました。
明日アンジェリークは女王になってしまう。
連れ攫って逃げるのなら今しかないと、そうオスカーは言いたかったのでしょう。
そんなこと・・・できるはずはありません。
彼女は女王となるべくここで試験を受けてきたのです。
私の独りよがりの想いで、彼女の未来を壊してしまいたくありません。
アンジェリークが女王になること。
それが最良と、私は思いました。
私は地の守護聖として、これからも彼女の力になりたいと思っています。
ゼフェルには「おめぇバカじゃねぇ」と言われてしまいましたがね。
口は悪いですが、きっと心配してくれたんですね。
オスカーやゼフェルがもし私の立場だったら、迷わず彼女をどこか遠くへ攫ってしまうんでしょうねぇ。

何はともあれ、これで飛空都市での生活も終わり、懐かしい聖地に帰ることができるんですね。
アンジェリークと、そして彼女が最も信頼するロザリアも共に、私達の新しい歴史が始まるわけです。
もしかしたら私は心の奥底で、アンジェリークが何もかもを捨てて、私の元へ来てくれることを望んでいるのかもしれません。
いいえ、
それが一人の男として、当たり前の感情です。
もし、万に一つの可能性ではありますが、その時は私はどうするのでしょう?
それでも私は、きっと彼女を女王の道へと導くでしょう。
私は出来る限り彼女の力になりたい。
それも、
愛情の一つだと言うことです。

思いおこせば、いろんなことがありましたねぇ。
日の曜日には、よくアンジェリークと出掛けたものです。
日々深くなる彼女への想いを打ち明けようとするなら、そのチャンスは何度もありました。
彼女と一緒にいると楽しくて、このまま時間が止まってしまえばいいとさえ思いました。
もう、そんな楽しかった日々も戻ってこないのですね。
できるならばもう一度、あの愛くるしい笑顔で私の名を呼んでもらいたいものです。
ルヴァ様・・・と。

明日、私は彼女に心から祝福を言えるでしょうか?
おめでとうと、きっとその一言さえ口に出せないほど、彼女は光り輝き美しい女王の顔になっていることでしょう。
これでよかった・・・と、
私は思うのです。
だってそうでしょう?
これからもずっと、近くに彼女を感じていられるのですから。
私は、それだけでも、
十分に幸せなのです。

ああ、明日はいろいろと忙しいですからね。
今日はこれでペンを置くことにしましょう。
おやすみなさい。

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