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太郎坊宮(たろうぼうのみや)
阿賀神社(あがじんじゃ)
■御祭神 正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊 まさかあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと
正式名は阿賀神社といいます。
上には「たろうぼうのみや」とルビを振りましたが、
最寄の近江鉄道の駅名は「たろうぼうぐうまえ」となっています。
太郎坊というのは神社を守護している天狗の名前で、
一説には牛若丸に剣術を教えたという鞍馬天狗(次郎坊)の兄とも言われます。
御祭神は天照大神の第一御子神で、
素盞嗚命との 天安河の誓約で天照大神の勾玉から誕生した神。
御祭神名の「正哉吾勝勝速日」は
「まさに吾勝てり。勝つことの速さ日が昇るがごとし」といった意味でしょうか。
《天安河の誓約(要約)》
素盞嗚命の剣からは三柱の女神(宗像三女神)が生まれ
天照大神の勾玉からは五柱の男神( 当御祭神ほか)が生まれた。
素盞嗚命の物から心優しい女神が生まれたので、
「私に邪心のないことが証明された。私の勝ちである」
と素盞嗚命は宣言した。
この御祭神は、勝運の神として信仰されています。
ただし上記のように神話によれば勝ったのは素盞嗚命であり、
この御祭神は負けた天照大神から生まれた神なのですが・・・。
近江八幡駅から近江鉄道に乗って約10分、
車窓から、聖地好きならわくわくしてくるような見事なお山が見えてきます。
天狗さまが守護する山とあって、修験道も盛んになったそうです。
太郎坊宮はこの山にあります。
またこの山の山頂付近に岩肌が見えていますが、
磐境(いわさか)信仰発祥の地とも言われています。
この箕作山(みつくりやま)の中腹にある施設(参集殿)が
少々お山の景観をスポイルしている感も否めませんが、
祭事や参拝者の便宜のためには仕方ないことなのでしょう。
それだけ多くの人々から信仰されているということも言えますね。
太郎坊宮前駅の一の鳥居から北にまっすぐ7~800m続く参道。
途中には神田、お山に登れない人のための遙拝所などがあります。
参拝日は2月14日だったのですが、
今頃の桜や緑の季節ならもっとよかったと思います。
周囲はのどかな田園地帯で、何もないのですが
徐々に近づくみごとな神奈備の姿にぞくぞくしてきます。
参集殿の下までは車で行くことも出来ます。
画像はお山の参道を見下ろしたもの。
修験道の修行場となっただけあって、なかなかの参道です。
この日も一般の参拝者に混じって、山伏装束の参拝者の姿も見受けられました。
駅前や下の参道から眺めたお山がすばらしいということは
お山からの眺望もすばらしいということ。
この山には天狗さまのご縁だけでなく
鞍馬山を下りて奥羽へ向かう途中の義経(牛若丸)が立ち寄ったと言われています。
少々座り心地が悪そうな感じがしますが、
本殿下には「源義経 腰掛岩」がありました。
義経がここで修行したかどうかは判りませんが、
天狗さまの言い伝え同様、鞍馬と関連した謂われかも知れません。
ここの見所は何と言ってもこの夫婦岩。
あまりの大きさと迫力は、カメラに収めることが出来ません。
この本殿前の夫婦岩は神の神通力により開かれたという言い伝えがあります。
邪心ある者や、うそをついた人が通ると
この磐が閉じるとも言われているそうです。
煩悩と邪心の固まりのような私には、恐怖の通路です。
そうでなくても半端でない閉所恐怖症の私にとっては
この夫婦岩の通路は恐怖の10数メートルでした。
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