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カテゴリ: エンタメえんた
すばらしき文庫化シリーズ!

読みたかった本がこのところいろいろと文庫になっていたので、
まとめ買い、まとめ読み。

というわけで第一弾、
堀江敏幸『雪沼とその周辺』新潮文庫 2007

ひとことで内容をまとめると
「ふつうのひとびとが紡ぐ、ふつうのくらし、そしてその人生の甘苦」。

恋人が不治の病で死ぬわけでもなく、
なうでやんぐでとれんでーなカップルがくっ付いたり離れたりする訳でもなく、


しかし、そーいう「なんでもない」出来事や生活の描写を通じて、
登場人物のささやかな生活のささやかな幸せや悲しみが
人生のとてつもない重みとともに立体的に描写される。

派手さはないし、もの新しさもないのだけど、
いやあ、引き込まれちゃったね。

何が一番すごいかって、
(店じまいのボーリング場とか)話全体は過去への指向性が強く、
下手すれば埃っぽい、辛気臭い作品になりがちなところなのに、
登場人物のみずみずしい描写によって、
むしろ読了後、将来や未来を感じさせるトーンになっているところ。

見事だー。


2007年のセンター試験の国語の問題として出題されたのだそうだ。
「大学に入るくらいの若者にはこれくらいは理解してほしい」という
出題者の気持ちはわからなくもないけど、
18歳のときにこれを読んで、本当に楽しめたかどうかは微妙だなー。





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最終更新日  2007.08.25 17:01:32
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