「007 スペクター」21世紀のボンドにスペクター
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Joyful life
『空白の2ヶ月間』 その2
○牢屋での生活 5月7日~
部屋で一人、何もすることがなくてとにかく暇だ
ホントだったら今頃、バリバリ仕事してるはずだったのに…
ホントだったら今頃、ゴリゴリスロ打ってるはずだったのに…
ホントだったら今頃、新天地での生活のすべてを満喫しているはずだったのに…
こんなことを考えていると、とにかく苦しみが増幅されるだけでした。
天井下駄単発なんて目じゃない苦痛w
よもやのスト消し天井スルーを凌駕する苦痛w
人間、不思議なもので、『慣れ』を感じてしまうとすべての喜びを忘れてしまうんだなぁと。
すくなくとも、牢屋での生活をしていると、『当たり前だった日常』のすべてが幸せだったぁ…と感じました。
あのとき俺はただ、『当たり前』のことをしたいと願い続けていまして
日が一日過ぎるたび
主治医の説明、ナースの言葉、
その一言一言に一喜一憂して日を過ごしていました。
そして牢屋での生活も5日目くらいになると、だんだん先が見えない不安が俺を苦しめはじめます
俺は、1週間くらいでココから出れるのではないか?と憶測していました。
K氏は、何日にここから出れます!といった予定はまったく教えてくれません。
だから、余計にいつまでも牢屋にいるんじゃないかと不安が募るばかりでした。
1日1日がどれだけ長く感じられたことか…
それでも、次第に牢屋での生活にも『慣れ』ていきましたw
ぼーっと、何も考えなかったり、いろんなことを考えて見たりしましたね。
そうして牢屋に入ってから丁度1週間目
なにごともなくK氏は俺の様子を見て去っていきました。。。
俺は牢屋から出れることを期待していたのでガックリです 涙
そして向かえた9日目
朝、部屋を叩く音
あ、今日の担当のナースさんが来たなぁと思っていると
ナース『JOYさんJOYさん!、早く出て』
???
ナース『ここから出てください』
え? え?? えっ???
それって、えーと、もしかして…
俺は、あまりに突然のことで急にはわかりませんでした。
『今日、この部屋から出ることになりましたよ』
出所!ktkr!!
もう、そのときの喜びようといったらありませんでしたね
万枚とか5万発とかキーンとかそーいうレベルを超越してましたね
片思いの子に告白した瞬間、返事がYESだったのとかの次元じゃなかったですね
退院ではなくて、ようやく牢屋から出れるだけなんですけど、
ザオラルでやっと
半分だけ
生き返っただけなのに、
本当に嬉しかったのを覚えてます。
遭難して救助を求める人が、よーやく救助ヘリに発見してもらえたときとかの感覚に近いのかな?
感動のあまり、ドサクサ紛れでナースに抱きつきました 爆
嘘です 爆
でも、抱きつきたいくらい嬉しくて、感動して、涙もでたことを覚えていますw
この、9日間の牢屋生活のなんと長かったことか
魔の9日間
をようやく終えた感動ははかりしれません。
これほど長く感じた9日間はありませんでした。
こうしてようやく牢屋から出所し、『閉鎖病棟』への生活をリスタートすることになったのです。。。
○閉鎖病棟再び 5月16日~
牢屋から出ると、そこは別世界でした 素
俺には牢屋ではすることのできない沢山の自由が与えられました
いちおうは『閉鎖』病棟なんですが、
出所後の俺にとっては開放されているとしか思えませんww
病棟内であれば行動が自由であること。
孤独ではないということ。
好きなときにタバコを吸えること。
患者同士、ナース、医師、とにかく他人と関わりあえるということ。
その当たり前のことがどれだけ嬉しかったことかw
まったくの無駄に感じられた牢屋生活でしたが…
いざ、外に出るとそうではないことに気がつき始めました。
牢屋で隔離されることによって、俺は沢山のことを学ぶことができました。
孤独と戦う心の強さ
自分自身の躁病の自覚
再発を防ぐための思考
いろんなことを得ることができたと思います。
当たり前のことが幸せなんだって思い出させてもくれました。。
辛いことがあっても、あの牢屋での生活を思い出せば乗り越えていけると思えました。
ここで一つ引き合いに出させていただきますが、
うろ覚えの記憶なのでホントの話かは知りませんのであしからず 爆
昔のお話…
かの有名な宮本武蔵が少年時代に暴れん坊で手に負えない状態だった、と
そこで沢庵坊は武蔵を独房に閉じ込めたそうです。
武蔵に孤独を強制したわけです。
沢庵坊は武蔵のいる独房に飯と一緒に書物を差し入れたそうです。
当然、武蔵はすることがないわけなので書物を読む。
外にいて暴れん坊だった武蔵は独房でいろいろなことを学びます。
そこには書物がありました。
書物しかありませんでした。
誰と会話をすることもない環境。
唯一、会話をする相手はほかならぬ自分自身…
そして差し入れられる書物を読む。
また繰り返し自分自身と会話をする。
本と自分との会話
そうして数年後に武蔵は独房から出されることとなります。
沢庵坊は武蔵に尋ねます。
沢庵『何か分かったことはあったか?』
武蔵『世界の広さを知りました』
この話を俺は入院中にある本で読んだんですよね。(バカボンドではありませんw)
とても印象に残っています。
武蔵はずっと独房に閉じ込められていたのにも関わらず
世界の広さを知ったと言う。
閉じ込められることによって、外界のなんと大きなことかと知ること。
また、自分自身の心と向き合うことによって、自分の心という世界がいかに広いかを知ること。
武蔵の答えはそういった意味を持っているように思えました。
俺自身も隔離されることによって外の世界がどれだけ広いかということを痛感していました。
俺の地元よりも新潟県のほうが広いでしょう
新潟県よりも日本のほうが広いでしょう
日本よりも世界のほうが広いでしょう
世界よりも宇宙のほうが広いでしょう
・・・
そして宇宙よりも心のほうが広いでしょう
俺が入院中に感じたことです。
臨床心理学とかの本を読んでてそんなことが書かれてました。
躁病というのは様々な形があり、気分が高揚しすぎる病気なわけですが、
それが多弁多動になったりするのが俺の症状
ひょっとすると武蔵も躁のふしがあって、
それが『暴れる』という行為になっていたのかもしれません
実際、躁病で喧嘩っ早い人も沢山いるそうです。
自分と比べるにはあまりに偉大な人ですが、
自分の境遇と照らし合わせて俺なりに感じとることがありました。
さて、話を戻しまして閉鎖病棟での暮らしです。
まぁね、当然ね…
Aちゃん
いるわけでしてw(あーせっかく真面目な話してたのに 爆)
いやー、なんだか俺いない間にすげー心配してくれたみたいでして
俺、病気のこともあり、牢屋に入る前のことはほとんど覚えてなかったんですが 死
たしか、Aちゃんとは大して仲良くなかったはずだよなー…と
ま、何か知らないけれども出所してきたらばいいことみっけみたいなww
よくよくAちゃんの話聞いて見れば…
俺と初めてまともに会話した翌日に俺が牢屋行きになったわけでして、
Aちゃんの視点から見たらば俺突然いなくなったわけでして、
Aちゃん、自分のせいで俺が隔離になったんじゃないかと心配してくれてたんです。
よーするに…牢屋に入ってなければこんなに思われてなかったぞと 汗
あーあー、
牢屋入ってよかった 爆
だって、Aちゃんの話聞いたらば…
俺、牢屋入る前は物凄いテンションなわけですよ。
5月6日に初めてAちゃんと話してるんですが…
Aちゃんに変な印象与えてたみたいなんですよね(ハイ大失敗)
せっかく好みの子なのにw
ところがどっこい翌日7日に牢屋フラグ発生!
重複役は『Aちゃんと仲良くなれる券』w
牢屋様様 爆
ドクターK様様 爆(もうドクタケなんて呼びません)
担当ナースさんは初めから大好き 猛爆
さーて、楽しい楽しい閉鎖病棟生活がもどってきたぞーっとw
ここで一つ問題が…
か、からだが動かないよ 死
もーね、おじいちゃんになったような感覚
9日間の隔離で完全にからだがなまってます。
腰が悲鳴をあげているんです
座る→立ち上がるのコンボがすげー苦痛なの
つか、ほんとに動けないの 涙
真面目にヨガの本とか読んだり歩いたり体操したりしましたねw
まだ、牢屋から出たばかりのころは薬も強めのやつを服用してましたし、
睡眠薬もキツイの飲んでいたので副作用がタップリだったんですよね。
そんな状態で部屋の外を出歩いて他の患者さんと遊んだりするわけですから
そりゃ寝たきりだった人をいきなり外に出したらからだがビックリしますw
それでも、ほんと幸せだと思いましたね 素
牢屋に比べたらなんて幸せなことだろうと思いましたね 素
また閉鎖病棟での生活を、
牢屋経験をへて再開したのでした。。。
○閉鎖病棟でのコミュニケーション 5月20日前後
出所後は繰り返しますが、パラダイスでした。
でも、牢屋に入る前と後では自分自身の心の変化がありました。
なんと言うか、人見知りするようになったんですよね 素
9日間も孤独を強制された結果、人と話すことが恐くなっていたんですよね
もともと俺は人見知りしないし物怖じしない性格だったと思いますが
それが高じて躁病になっちゃったとも思いますが
牢屋から出てみると、不思議と人と話すことが恐いわけなんです。
しかも病棟には俺と同じく病気持ちの患者さんしかいない…と
俺の場合は躁病ですが、患者さんにはいろんな病気の人がいます。
俺と同じく躁病の人もいましたし、逆の欝の人もいました。
また、躁鬱病と言ってどちらの症状も併せ持つ人もいました。
もちろんその他の病気持ちの方もいました。
そんな人達とのコミュニケーションはとても大変です 素
一般の寮などの共同生活を送る場でも問題はつきものでしょう
会社という環境での共同作業を行う場でも何かと人間関係でつまづくもんです。
それが躁鬱などの感情の起伏が激しい人達が集まっている病棟なのですから
どれだけ人と話すことが恐いことか…
そして人と関わることが難しいことか…
冗談ではなく自分の一言が相手の生命をも奪いかねないというプレッシャー
よく言うところで『言葉の暴力』ってのがありますよね
病棟にはもちろんルールがありまして…
・『肉体的な暴力』は即牢屋送りで隔離
・『精神的な暴力』は黙認
なんだか納得できない話なんですが、大雑把に言うとこんなルールがありました
これは、本当に欝の人にとっての恐怖だったことでしょう
躁の人は積極的に他人に話しかけます(俺です)
でも欝の人や躁鬱の人は、その会話に信じられないくらいのエネルギーを消費してるんですよね。
そりゃ500万円持ってる学生にとってはパチンコはただの遊びですみますが、
バイトで5万円の学生にとってはパチンコは高嶺の花です
一人一人会話に消費するエネルギーが違うように
諭吉の、英世の重みが違うのと一緒です
で、患者さんの中にはそりゃもうすんごい人もおりまして…
『言葉の暴力』がひどい人もおりまして…
俺なんかはまだ躁病だったから平気だったんですけど
それでも傷ついたりするよーなことポンポン言われたりするんですよ
それが欝の人にとってどんだけ大変だったことか
もちろん、ナースさんとかにみんな相談しますし
意見箱なんていうのもありました
でもでも、ナースさんが解決できるよーな問題でもないわけで
素行の悪い人も『病気』でしょうがない状態なんだと半分サジ投げてるわけでして 汗
でもって、頼れる人が居ないとかで困っちゃうんですよね
で、俺、なんだか頼られ始めましたよ… と(うん?)
なんだかAちゃんからおもくそ頼られてる(Ktkr)
さーさーさー
楽しい入院生活がリスタートしましたよw
Aちゃんと一気に仲良くなって小躍りする阿呆が一人 爆
あんまり楽しくて『躁』にならないよーに気をつけながら、
そうして病棟での生活を送っていきましたw
続く
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