18歳の頃 




18歳  一歳年上の社会人とつきあいだした私

どんどん好きになっていくかたわら 家の門限の厳しさに 
学生と違い時間のない社会人の彼とはあまり会うこともできず 
ごくまれに会えて話しても 社会人と学生のズレを感じて
もう うまくいかないのかなぁと 悲しかった

でも ほんとうに彼が好きで 
当時田舎だったので自分の車で通学をするようになっていた私は 
会いたくて我慢できず 講義を抜け出して 
昼休みの彼の会社に走って行ったりしたこともある・・
(自分が働き始めてから それってどれほど迷惑なことだったか・・・とわかったけど。
しかもまだ社会人二年目だったのだから彼は!!)

そしてそんなふうに 彼とはもうだめなのかなぁと
悲しい気持ちでいたある金曜日の夕方

高校の時の友人から電話が来た 
高卒で就職したその友達は 
偶然にも彼と同じ会社だったのだ!!!  

それが 判ったときはすごくびっくりしたけれど
ほんと狭い田舎まち・・・・  そんなことも十分ありえる

いったいなんだろうと思っていると 
「今会社が終わったところで 
実は△△さん(私の彼)もいるんだけど 
一緒に○○(私)の家に 
遊びに行こうということになったんだけど。。。」と
私の頭は クエスチョンだらけで 
なんで 彼が友人と一緒に来るの??
金曜日でも二人で会う約束も連絡もなかったのに????
彼にずっと会いたくても会えなかったのに??? 
彼は 私一人に会う努力はしないのに????
しかもなんで彼からの連絡じゃなく友達からなの?????

でも その時は あんまり彼に会えない私のために 
友達が彼を連れて来てくれるのだろう・・
と好意的に思うことにした


そして二人は私の家にやってきた
私が乗りたくても あまり乗ることの出来ない
彼の車に友達を乗せて。。。。

同じ会社で いつも顔を合わせている
仲良しの同僚の二人・・・

共通の話題がある 少し大人の社会人の二人と
ちっぽけな学生の私・・・・ 
私の知らない話題・・・楽しそうな二人・・・・

どうみても 付き合っている二人が 
友人の私の家に遊びに来た図にしか見えなかった。。。

二人の楽しそうな会話にもついていけず 
でもここで困惑した顔をしたら
せっかく来てくれた友達と やっと会えた彼に悪い・・・と
泣きたい気持ちを隠して  笑顔で二人の会話を聞いていた


そのうち どちらかが 
これから三人で山の夜景を見に行こうよと言いだした

100万ドルの夜景といわれ 地元で一番のデートスポット。。。
もちろん彼とは行ったこともなかった
そして夜になってから 私が家を出られないことは 
友達も彼もよく知っているはずなのに。。。
なんでそんなこと言うんだろう・・・・・

「私は もう出られないから 二人で行ってくれば?」
そう笑顔で言うしかなかった
ほんとに ほんとに悲しかった

でも 二人が普通の感じで言っているのに 
ここで私が嫉妬心を見せたりしたら
せっかくの いい雰囲気が壊れてしまう 
私が我慢するしかないんだ そう思った


結局 私がそう言うのを待っていたかのように 
二人は本当に出かけていってしまった

助手席に 友達を乗せて走り去っていった彼の車を 
二階の自分の部屋の窓から泣きながら見ていた

私が あんなに乗りたかった 彼の助手席・・・・

その光景の悲しさは 十年以上たった今でも 
はっきり浮かんで泣けてくる

今の私なら まちがいなく
「これっていったいなんなのよ!!」って
彼にも言っているはずで 
(っていうか こんなおかしな状況になっていないだろう)

そんな風に自分の気持ちを出すことが出来ない関係だったのだから
その友達がいようといまいと だめだったのだと思うし
もともと上手くいかない関係だったと思う 

でも本当に彼のことが好きで 
そんな風に二人を見送ることしかできなかった
不器用で 自分を出せなかった18歳の私が 
やっぱり可哀想でいとおしい 
あの血の涙を流した夜のことは 忘れられない


その後彼とも友達とも連絡を取らなくなり 
その街を離れてしまった 私には 
二人がどうなったのかも知らない
もしかしたら つきあったり結婚したりしたのかな


二人に対しては 今考えてもひどいと思うし
彼は私をそれほど好きだったわけではなかったから 
私を大切にしようという気持ちなど なかったのだとわかっている
でも 彼のことがすごく好きで 
ほんの少しだけの二人の大切な時の事を 
胸にしまいあたためながら 

最初に彼が言った
「親友を裏切るような事になってしまったけれど 
それでも 君と付き合いたいんだ」という言葉に 
いつまでもすがっていたかった18歳の私には
その本当のことを 受け止めることはできなかった


彼をすごく好きだった分 ひいき目が出て 
やっぱり友達に対してひどいんじゃない?っていう
気持ちの方が強かった

そして女同士なら 私が彼をどんなに好きか  
二人が来たときの複雑な気持ち 

それでも笑顔で見送るしかできなかった私の気持ち
わかってくれるはずだと 
思っていたし 思いたかったから。。。

大人になって 他人が自分の気持ちを察してくれると思う事自体 
おこがましいことだと理解しているし 
自分の気持ちは はっきり言葉で伝えないといけないのだと 
わかったけれど


18歳の私は ただ自分の大切な想い 
傷ついた気持ちを守るだけで精一杯だった




みんな不器用で それぞれの思いが 
掛け違った18歳くらいの田舎の話。。。。

思い出というには 今でもまだ やっぱり悲しい。。。

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