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NGOが入ってきて、復興バブルが起こる。
非常な高給でスタッフを引き抜いたりする。
物価は上昇し、例えば家賃も何十倍という額に跳ね上がる。
富裕層はますます富み、一般の人はその恩恵をうけないまま、物価高に生活が苦しくなる。
そのうえ、欧米のNGOは、女性の解放だとかいった、母国の支援者に受けのいいプロジェクトを現地に押し付けるから、現地では、よく思われていない。
どちらのほうに顔を向けているか、ということです。
我々は、徹底した現場主義。
現場で必要とされる事業を、そのたびごとに組み上げてきた。

灌漑井戸だけでは限界がある。
アフガンは、もともと自給自足の農業国です。
降雨量は日本の5分の一から十分の一という乾燥地帯にも関わらず、それが可能であったのは、ヒンズークッシュ山脈からの雪解け水による灌漑によります。
一年中を通じて、豊富な雪解け水が、カレーズと呼ばれる横井戸を通じて耕作地を潤した。
それが、荒れるがままになったり、干上がったりしている。
われわれは、アフガニスタンの農村の復興を目指して、灌漑用水路工事に着手した。
用水路は、「マルワリード用水路」と名づけられ、全長24キロ、2003年に着工した。
工事を始めるにあたって、その工法は、コンクリートなどの近代工法に出来るだけ頼らない方法を取った。
そのほうが、我々がいなくなったあと、現地の人々による維持管理が可能になる。
具体的には、取水には、九州福岡の山田堰の、せき上げ工法が非常に参考になった。
水路の護岸は、金網に石を詰めて護岸とする蛇籠を敷き詰め、柳を植えた。
クナール河に用水路の土手が削られるのを防ぐには、石出し水制と呼ばれる堰を作った。
現地アフガンの人々は、家も石で作るし、皆、石を加工し、利用する技術に長けている。
日本で言う熟練工のレベルにある。

土手の柳は、伊達で植えたわけではなく、地上に伸びた幹と同じだけの根が石を包み込み、金網などがもろくなる数年後には、石垣を崩れない強固なものにする。
その上、コンクリートでは考えられないことだが、石と石の間に生物の住む環境が作られ、ひとつの生態系を創りだす。
江戸時代の古い工法が、実は、エコロジー最先端だったりする。
古いものが新しい。
なおかつ、水路事業は、延べ数十万の雇用を生んだ。
20万から30万人の帰農者を支え、一万ヘクタールの耕地を甦らせた。
これらのことを、我々は、政府からの援助などは一切なしに、16億の費用でおこなった。
緑の大地計画を通じて、職能集団が形成された。
彼らは、用水路の最終到着地、ガンベリー砂漠に、開拓者村を作って定着する予定です。

質疑応答
4600億からの予算が、民生支援としてついているが、これはどのように使用される予定か、ご存知ですか。
ほとんどは、JAMSを通じて、プロジェクトが行なわれるはずです。
JAMSはまだ、アフガンに何十人かのスタッフを置いてがんばっているはずです。
現地の人々が、喜ばれる支援とは何でしょうか。
ガンベリーに新しく作る村には、現地の寺子屋みたいな、「マドラサ」が作られます。
ここでは、都市部で孤児となり、学校に行けない子供たちなどが、イスラムの教えとともに、読み書きなどを習います。
アフガンの人々は、これを聞いて、用水路が出来て耕作が出来る、と説明したとき以上に喜びました。
「われわれは、やっと解放される。」と。
相手の文化を尊重することが大事です。

911はなんだったとお考えですか。
イスラム原理主義とはなんでしょうか。
NGOのセキュリティについてお聞かせください。
911は、アメリカ政府が起こると知っていて、わざと防がなかった、と理解しています。
実行犯とされる若者は、ほとんどがサウジアラビアの青年で、アフガニスタン人は一人もいない。
イスラム原理主義に走る青年というのは、アラブ系の、知的水準の高い青年です。
彼らは、欧米に留学した経歴があり、そこで、人種差別の壁にぶつかる。
自由や平等といった自分達の受けた教育にもかかわらず、アラブ人は欧米社会に受け入れてもらえないというジレンマから、アイデンティティの危機に陥る。
その鬱屈した思いが、原理主義にのめり込ませる。
伊藤君の事件の犯人は、難民キャンプの出身です。
ここには、お互いを支えあうコニュニティもなく、精神の荒廃が、青年を、カネかカミに走らせる。
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/acts/kaiho/100nakamura.htm
会場スタッフでしたので、十分な記録とはいえません。
ぜひ、書籍で、
医者、用水路を拓く
空爆と「復興」
辺境で診る 辺境から見る
アフガンの大地とともに
伏流の思考
以上 石風社
DVD「アフガンに命の水を」
ペシャワール会
を、ご覧ください。