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第五章
市場化の中の福祉労働
福祉制度と福祉の市場化
=直接には、「福祉制度の市場主義的見直しと転換」。ここでいう福祉制度は、言うまでもなく狭義の福祉制度
見直しの対象としての福祉制度は、「非市場」的な仕組みを特徴とする。
つまり、市場の仕組みとは異なり、基本的には給付と負担をリンクさせたい仕組みである。
具体的形態として「措置制度」を挙げる。
福祉の市場化が「措置制度」の解体と、いわゆる「契約方式」への転換という姿をとって進められたのはそのためである。
契約方式の導入に当たっては、それが措置制度より優れていることを示す必要があったことから、「利用者による選択」が可能となる方式であることが前面に打ち出されてきた。
実際には、選択自体も事業者を選ぶだけの選択に過ぎず、サービスの利用を通じて生活そのものを選択することを保障するものではなかった。(じゅんコメント・このあたりは、教育「改革」とよく似ている)
形式的ではあれ、利用者の側に選択権が付与されると利用者の獲得をめぐる事業者間の競争が始まり、一気に市場的環境が創出される。
契約方式は、まさしく福祉の市場化のための最も効果的な方式として位置づけられ活用された。

福祉労働の特性
何よりも、福祉制度が担う役割・機能を具体的に遂行することに求められる。
端的に言えば、福祉制度による福祉サービスの提供を通じて、国民の生存・発達の権利を保障することに他ならない。
すなわち、福祉労働はその具体的な形態に係わらず、いずれも「権利保障労働」「発達保障労働」としての特性をもつ。
「直接的サービス提供労働」は、生活上の諸問題あるいは制約を具体的に解決する。
その遂行がコミュニケーションを通じて行なわれるコミュニケーション労働であるという特性を持つ。
「間接的福祉労働」は、福祉制度そのものを評価して問題点を明らかにし、その問題点の解決のために必要があれば制度も見直すという役割を担っている。
「福祉公務労働」は、直接的な権利保障労働として立ち現われる。
しかし、福祉制度が後退して権利が制約される場合には、その実行者としての役割を担わされて国民と「対立的」関係に立たされることもある。