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3、公共性・共同性にふさわしい権利保障システムの確立
共同性の復権はそれらにふさわしい利用・提供の確立なしには実現しない。
それを可能にするのは、契約による市場型システムでもなければ、官治・官僚的なシステムでもない。
それは、真の選択原理と公的責任原理を兼ね備えた権利保障システムの確立とそれにもとづく利用・提供体制の確立によってはじめて可能になる。
行政と国民の間の権利保障の関係として再整備し、行政は国民に対して社会保障を利用する権利を保障するという関係を明確にする。
そのためには、仮に提供主体が行政以外の場合であっても、利用・提供は行政と国民との直接的な関係とすることが必要である。
やや具体的に言えば、利用者が求めるサービスを、行政が民間事業者から買取り(行政と事業者の契約)、行政が利用者にそれを提供する。
イギリスでもスウェーデンでも、契約関係にあるのは行政と事業者であって、利用者と事業者ではない。
日本の方式は、より市場に近い方式であり、それだけ国民の権利性も行政の責任もあいまいにされている。
この点の改革が、あらゆる改革の基本となる。

社旗保障として提供されるサービスなどの決定に当事者が関与する仕組みを各制度に備える。
対象者の具体的な状況の把握において、当事者(場合によっては家族あるいは支援者)が事情を語り、どのような支援をどの程度必要としているのか、どのような生活を希望しているのかを行政に直接伝える仕組みが必要である。
行政の示す内容に対して意見を述べ、必要に応じて修正を求める権利が保障されなければならない。
必要を十分に満たせているか状況を伝え、不都合が生じた場合には見直しを求める権利も保障されなければならない。
当事者の関与とは、最終決定の段階で「意向を聞く」程度のことででは決してなく、制度全体を当事者中心に組み立てることを意味している。
「誰一人わけ隔てなく均質に受けられる」こと、そのことを制度全体に徹底させた仕組みを確立すること。
そのことが、真の意味での公共性を実現し、普遍性をもつ制度とする方向である。
その際のポイントは、「給付における普遍性の徹底」、「利用における必要原理の徹底」、「負担における応能性の徹底」である。
利用に当たっては必要度を唯一の基準とし、それ以外の基準を持ち込まないこと。
負担能力が低い人や負担能力がない人へ特別な配慮を怠らないこと。

利用と提供の仕組みの改革へ
実現に直接的な責任を負う行政が、自ら提供する提供体制、いわゆる「直営方式」は、社会保障における基本的な提供方式としての役割を依然として持っている。
詩化し、その役割の発揮のためには「直営」という形態をとるだけでは不十分であり、これまで指摘したような当事者本位の仕組みを備えるよう抜本的な改革が不可欠である。
具体的には、自らの組織の利益を公共の利益のうえにおいてはならない。
そのことを遵守させチェックする仕組みを制度に組み込こむ。
非営利を原則とすることを明確にし、事前チェックで徹底させることによって、非営利原則を実質化してゆく。
情報公開、外部評価、査察・監査の体制を見直して強化を図る。