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2014.04.02
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カテゴリ: 寅さんシリーズ
男はつらいよ 寅次郎紅の花.jpg





1995年12月23日に公開されたシリーズ第48弾
「男はつらいよ 寅次郎紅の花」
今回のマドンナはマドンナとして
シリーズ最多の4回の出演を果たした
クラブ歌手のリリーこと浅丘ルリ子。

ある日、“くるまや”の面々が
この年に起こった阪神・淡路大震災における
ボランティアのドキュメンタリー番組を見ていた。

そこになんとボランティアとして活躍する

村山首相(村山富市)と写っていたからビックリ。

更に神戸で寅に世話になった被災者まで現れて
一同は寅の無事に胸を撫で下ろすのであった。

ところが、寅の甥の満男(吉岡秀隆)に大事件が起こる。

以前から想いを寄せていた及川泉(後藤久美子)が
突然上京したかと思うと医者の卵との
縁談の相談を持ち掛けてきたのだ。

動転した満男は泉の縁談を祝福するような
心にもない事を言ってしまう。

泉が名古屋へ戻り、いよいよ岡山へ嫁ぐ日に
花婿の兄と新郎新婦を乗せた乗用車の前に

式をメチャクチャにしてしまうのであった。

警察に突き出された満男は
後悔の念にさいなまれながら奄美大島へ。

そこで一人の美しい女性と出会った
無一文の満男は、その女性の世話になるのだが


その女性が昔お世話になったリリー
(浅丘ルリ子)である事を知った満男は
懐かしい話に花を咲かせるのであった。

ある日、満男を追って泉が
リリーの家へやって来て
泉に再会を果たした満男は
そこで泉に対する気持ちを告白する。

それからしばらくして、寅はリリーを伴って柴又へ里帰り。
“くるまや”をはじめ町中がその話題に沸き返り
その晩楽しい宴が催されるのだった。

しかしリリーが女友達の家に泊まった事が原因で
寅とリリーは喧嘩してしまい
突然、リリーが帰ると言い出したので
いよいよ兄が落ち着いてくれると思っていた
妹・さくら(倍賞千恵子)は
大慌てで寅を説得する。

しかし寅は言う事を聞きそうになく
仕方なく諦めかけたさくらがリリーを送ろうとした時、
寅が代わりに送って行くと言い出した。

そしてタクシーの中「どこまで送ってくれるの?」
と訪ねるリリーに、寅は「男が女を送るって言った時はな
その女の家の玄関まで届けるんだよ」と答えるのであった。

そして、震災後初めての正月を祝う
神戸・長田区に姿を現した寅は
地元の人々との再会に顔を綻ばせていた・・・

この映画は寅次郎がほとんど座っているシーンが多く
実はこの頃、寅次郎役の渥美清は
肝臓の癌が肺にまで転移しており
主治医から前作と同様「もう出演は不可能」と
診断されていたが無理を押して出演していた。

また浅丘ルリ子は具合の悪そうな渥美の姿を見て
「もしかしたらこれは最後の作品になるかもしれない」と思い
そのため山田監督に「寅さんとリリーを結婚させてほしい」と
頼んだと言うが、山田洋次はマドンナ役に
黒柳徹子を起用する予定であった第50作までは
製作したかった為、願いは叶えられず

渥美が半年後に死去し続編の制作が不可能となった為、
「男はつらいよ」は本作が事実上の最終作にあたる。

ラストの寅次郎の「ご苦労様でした」は
図らずも俳優:渥美清及び車寅次郎役としての
最後の台詞となった。


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Last updated  2014.04.02 19:50:14
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