あーちゃんのお耳♪ママの耳♪お話ししたいね!~先天性感音難聴~

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大学病院でのABR検査

2002年 8月 16日


この日は薬で眠らせてから脳波をとるという事で早起きさせて

外で遊ばせた。昼前に病院に着きあーちゃんの好物ばかりを入れた

弁当を食べさせた。遊び疲れと満腹で眠りを誘い、出来るだけ

薬の量を抑える方法を取った

あーちゃんが眠りにつき私達は静かな暗い部屋に通された

あーちゃんの頭にはたくさんの機械から出てるコードを貼り付けられ

ヘッドホンを付けられた。検査の間、ヘッドホンからもれる音をジッと

聞いていたのを覚えてる。

検査が終わり眠りから覚めないあーちゃんを抱き結果を待った。

すごく長い時間に思えた・・・

先生に呼ばれ、パパと結果を聞きに部屋へ入る。

「お子さんの耳はやはりほとんど聞えていません」

「聞えにくい難聴です。検査では100dBが取れていません」

その時、パパがあーちゃんを膝に抱き椅子に座っていました

私はその後ろに立っていたのでパパの顔は見れなかったけど・・・

パパがあーちゃんをギュッと抱きしめたのはわかりました

我慢してたのに…パパの動きを見た瞬間、涙がドッと溢れて…

それからは先生の言葉が遠くから聞えてるような感覚

覚えているのは

補聴器を早急に付けた方がいい事

訓練を受けた方がいい事

その後、会計を済ませる為下に降りて会計されるのを待って…

名前を呼ばれてカウンターに行ったけど涙が止まらない

どうして?聞えないの?あーちゃんは一生…補聴器?

頭は真っ白

何も考えられず

病院を出た後、パパが「腹減った」と言った時

「なんて無神経な男なんだ!よくもそんな気分になれるわね」

と思ったものです。パパなりの優しさ?気分転換だったのかも。

今思えばパパの方がずっと大人だったのです。

泣いてもわめいてもこの現実は変えられないって事・・・

パパは受けとめて、もう前に進み始めていたんだと思う

私はいったいこの日から何ヶ月進めなかったのだろう?

何も食べられず何もやる気になれず抜け殻な私でした

結局ドライブスルーでパパはハンバーガーを食べながら車を

走らせ、これから通う事になる総合療育センターの建物を見に

行きました。お盆で休みだったけど行動せずにはいられなかった



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