この世の中には、三つの誤った見方がある。
もしこれらの見方に従っていくと、この世
のすべてのことが否定されることになる。
一つには、ある人は、人間がこの世で
経験するどのようなことも、すべて運命で
あると主張する。 二つには、ある人は、
それはすべて神のみ業であるという。
三つには、またある人は、すべて因も縁も
ないものであるという。
もしも、すべてが運命によって定まって
いるならば、この世においては、善いこと
をするのも、悪いことをするのも、みな
運命であり、幸・不幸もすべて運命となって、
運命のほかには何ものも存在しないことになる。
したがって、人びとに、これはしなければ
ならない、これはしてはならないという希望も
努力もなくなり、世の中の進歩も改良もないことになる。
次に、神のみ業であるという説も、最後の因も
縁もないとする説も、同じ非難があびせられ、
悪を離れ、善をなそうという意志も努力も意味も
すべてなくなってしまう。
だから、この三つの見方はみな誤っている。
どんなことも縁によって生じ、
縁によって、滅びるものである。