空色の彼方へ

空色の彼方へ

契約~contract~  魁ver


とても気になった
いつだって悲しそうな顔を見せない君が
気になった
君が何でそんな風なのか
とても知りたくなった


~for~何かのために
ー契約~contract~ー 魁ver


「それでは契約を始めよう」

そう俺は彼女に告げた
彼女は何か視点のあわない目でどこか一点を見つめ
黙っている
そんな彼女を見ていると
こちらの視線に気づいたのか
一瞬こちらを見たかと思うと
また目をそらし

「それで私はどうすれば良いの?」
「それじゃあ、まず右手を出して」

そういった彼女にあわててそういった
彼女が俺を見たとき彼女はどこか怪訝そうな顔をした
そして悲しそうに目をそむけた
そんな感じがした
だから正直どうしていいのかわからなくなった
そんなときに彼女がそういってきたからびっくりしたのだろう
そんなことを考えながらも俺は彼女の手に契約印を書いていく
そして自分の力を印にこめていく
そうすると瞬く間に印は青白く光っていく
さぁ 後は本当の契約を始めるだけ
そう思ったときに
ふと思い出した
俺この子の名前聞いたっけ?
・・・・・・
聞いてないじゃん?! ヤッバ!!
見る見る顔が青ざめていくのがわかる
そして俺はしょうがないといった感じに

「そういえば、自己紹介がまだだったね
俺の名前は魁 君は?」

と自分の名前を名乗ってから彼女にさりげなく聞いてみた
すると彼女は心底びっくりしたような顔をして
その後少々微笑んだ
「私は瑠璃 青崎瑠璃」

彼女がはじめて笑ったのを見て
何かとてもうれしくなって微笑み返し

「OK! 瑠璃それでは契約を再開しよう」

そういって俺は契約を再会した
この契約では契約をする死神の血を必要とする
だから俺は自分の指をうっすらと切り
瑠璃の手の上にたらした

「ちょっと 何してるの?!」

そう瑠璃があわてていってきたので

「見てればわかるって」

そういって契約のための呪文を言い始めた
瑠璃は何がなんだかわからないといった顔をしてただただ呆然としていた

「・・・・・contract」

そう俺が最後の呪文を言い終えた瞬間に
瑠璃は意識を失った
それもそうだろう
この契約は契約者にとても大きな負担がかかるから

それは俺も例外じゃないんだけど
人間の瑠璃には俺以上に負担がかかる
詳しい説明は明日だな
そう思い瑠璃をベッドに寝かすと
俺はもといた死神の世界へと帰った
                             2005.10.27

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