カンパーの里 ~私立竜苑学園~

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2、伝説


寒波は頷き、奥から埃の被った箱を持ってきた。
「伝説の双剣、天地だ。」
「これが・・・。」
箱に入っていたのはまがまがしいオーラを放つ、一対の剣。
「模造品や影打ちじゃない、真打ちだ。」
確かに、放つオーラは伝説の黒龍を思わせた。
「で、国一つ滅ぼせるこの双剣をどうしようって言うんだ?」
「そんな威力あるの!?」
グレイムは悲鳴に似た声を上げる。
「あぁ、一太刀で岩を砕き、力を引き出せば山を消し飛ばす力を秘めている。」
エフラムは呟き、
「これを譲って・・・。」
「駄目。」
寒波は箱を閉じた。
「言っただろ?この力はある意味表に出してはいけないモンだ。どうしてアルヴォス王国はこの所在を知ったかなんて知らないけど、これはのんびりした町にあるからこそ力は発揮されないんだ。」
グレイムはその箱を押入に突っ込む。
「わかったら帰ってくれ。」
「いや、譲ってもらえないならせめて守らせてくれ。」
エフラムの目は本気だった。
「・・・本気か?」
「あぁ。」
「雑用と町の門番が仕事だぞ?」
「承知だ。」
寒波は少し考え、
「わかった。ようこそ、竜苑の町へ。」
そう言った。

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