PEEKABOO ~スガオと弟 ワクワク成長記~

PEEKABOO ~スガオと弟 ワクワク成長記~

そして出産


そろそろ寝ようと思ってトイレへ行き、ベッドに戻った直後、破水。
実は、破水かどうか分からなかったので一旦トイレへすぐ戻り、確認したものの、
いつまでもジョロジョロと出て来るので、
もしかしたら破水したのかもしれないと思い、病院に電話をしました。

23:15頃に病院へ電話。
「念の為、入院準備をしてすぐに来て下さい」と当直の看護婦さんに言われたので
入院セットが入ったバッグを持って旦那運転の車で病院へ向かいました。

23:35頃、病院到着。
まずは内診。
子宮口は指2本分開いた状態で破水。そのまま入院となりました。
入院手続きを済ませガウンに着替えて抗生剤の点滴を始めました。
看護婦さんに「寝られるなら今のうちに寝といた方がいいよ」と言われたので
和室の陣痛室で旦那と一緒に横になりました。
生理痛のような痛みを時折感じる程度で、いつのまにか寝てしまっていました。
明け方になってようやく陣痛の感覚が短くなってきたものの、
「あ、これが陣痛なんだろうな」とまだまだ余裕の私。

4/30(土)朝8時。
余裕があるせいか空腹に耐え切れず、看護婦さんに「お腹はどう?」と聞かれて
「ペコペコです…」と答えた私(笑)。
看護婦さんは陣痛の事を聞いてたんだけどね(‘-‘*)エヘ
そして運ばれてきた朝食がなんと大盛り。しかし平らげましたv( ̄ー ̄)v
これが、出産数時間前に食べた朝食(かなり大盛り)
陣痛の朝の朝食

朝食を食べた後、徐々に痛みが強くなってきたものの、ピンと来ない痛みだし、
破水してしまってるので細菌感染しては大変、ということで収縮剤を飲む事に。
一回目の収縮剤を9時過ぎに飲みました。
この時点で子宮口は3cmしか開いていない。
効き目が弱い代わりに急な収縮もしないので体への負担はごく少なくて済む収縮剤なので「1時間に1錠飲む」と9時過ぎに言われたのに、10時半になっても看護婦さんが来ない!しかし痛みがだんだん強くなり始めました。
横になってるよりも立って動いてた方が楽なので、部屋の中をウロウロ。
11時前になってようやく看護婦さんが来ました。
「別のお産が始まったから来れなくて・・・、ごめんね」との事。
そんなんでいいのか?

11時
「子宮口は5cm。10cm開かないと赤ちゃん出て来ないからもう少しかかるね~。
午後3時頃には生まれてるかな~」とのんびりした口調で答える看護婦さん。
2回目の収縮剤を飲みました。

11:30頃
子宮口はまだ5cmのまま。
「えぇ~~!こんなに痛いのにあと4時間も耐えるの?」
痛みにうんざりする私・・・。
それでもうまくいきみを逃すと結構普通にしていられるから面白いもの☆
痛みの波が来ると同時に気分も悪くなり、平らげた大盛りの朝食を全て吐いてしまいました。NSTをしながら嘔吐。
看護婦さんが「お産が近づいてきた証拠だから、気にしないで吐いていいわよ」と背中をさすってくれました。吐いてしまうとだいぶスッキリ☆でも痛みの感覚は狭まって来ているので、かなりしんどい。

12:00頃
便意を催し始めた私は痛みと便意に耐えられずナースコール。
「すみません、ウ○チしたいんですがトイレ行っていいですか?」
すぐに中年助産婦さんが来て私を四つん這いにし、パンツを下ろしました。
ひえぇぇぇ~、そんなやり方しないでよ!恥ずかしいやないか!!
でもこの痛みに耐える事を考えたら少々恥ずかしい格好をさせられてももうどうでも良くなってるの(笑)。
「大丈夫、出てないわ☆」
分かってるって(笑)。出ちゃったら困るからナースコールしたのよ。
パンツの中を確認したら出て行ってしまった中年助産婦さん。
入れ替わりに担当の看護婦さんがお昼ご飯を持って来てくれました。
しかし私には嘔吐を助長する以外の何物でもありませんでした。
それは・・・、粉チーズがたっぷりかかったスパゲティミートソース。
匂いで気分が悪くなるばかり。今にも吐いてしまいそうだったわ、ウウウ…。
看護婦さんが「う~ん、食べれそう?」と私に聞くんだけど、痛みのあまり意識が朦朧としているので言葉を発する事も出来ず、
ただただ、手で「要らない要らない」と合図。
旦那も「どう?食べれそう?」と私に聞くけど、
二人して同じ事聞くんじゃないわよ!痛くていちいち答えられないわよ!
看護婦さんが「食べてる場合じゃないみたいなので、じゃ、ご主人、食べちゃって下さい☆」と言って部屋を出て行きました。
寒くなったり暑くなったり気分が悪くなったり喉が渇いたり、
こんな思いをするならもう子供は要らない!って思いながらも痛みはどんどん強くなっていくばかり。

12時半頃。
スパゲティを平らげた旦那がオロオロしているので、腰をさすってもらうものの、
痛みが和らぐ訳でもなく、逆にイライラ。
この人って自分が肩こりとかしないから人にマッサージするのも下手だけど、
こんな時も本当に下手だわ…、とイラついたのを覚えています。
看護婦さんがまたやってきて、旦那に「ここをこうして押してあげると、妊婦さんはだいぶ楽になるんですよ」と教えているのが、肛門の少し上あたりをこぶしで押す方法。(勿論、ズボンの上からだよ)
おぉ~~!これが本当に楽なのだ!!!
看護婦さんよぉ、それをもっと早く旦那に教えてくれれば良かったのにぃぃ~。
しかし肛門の上を押えても、もう赤ちゃんの頭がそこまで来てる感覚が私には
あったので看護婦さんに「もうダメ。痛い痛い、痛すぎる!!」と涙ながらに訴えたら、そこでようやく看護婦さんが子宮口のチェック。
看護婦さんが「えっ!?」と驚いてるではないか、なによその驚きの声は。
「さっきやっと5cmだったのに、もう10cm開いてる!こんなに早く開くとは思ってなかった!自分の目を疑っちゃったわ!さぁ早く分娩室行きましょう!」と
私を立ち上がらせて陣痛室を出ました。
分娩室までは駆け足の私。看護婦さんが「そんなに走って大丈夫?」と驚くけど、
私はもう一刻も早くこの痛みから解放されたいので、分娩室へ走る走る。

13:00
分娩台に乗りました。
NSTをつけ、分娩の準備にとりかかりました。
浣腸され毛を剃られ…、とあるんだろうと思ってたら何も無し!
覚悟してただけにちょっと力抜けちゃった…。
でももういよいよ限界。腰の骨が砕けるかと思う程の痛みに襲われ、
骨がきしむ音がして意識が朦朧とし始め、
しかし助産師さんがやるとおりに呼吸をするんだけど、
痛くて痛くて、息を吸うばかり。
「あまり吸い過ぎると過呼吸で指先痺れちゃうから」ともう一度丁寧に呼吸の仕方を教えてくれました。
ちなみに、メガネをかけてたけど汗だくになったのでメガネが曇って見えないので
手に持ってたタオルで、メガネを外してきれいに拭いた記憶があります(笑)。
なんだ、まだ私余裕あるじゃん、って自分で思った瞬間でもあります。
しかしもう我慢の限界。もうダメ、“痛い”を通り越して、
頭がオカシクなりそう!って思ったその時、先生がやっと「いきみたい?」と聞いてくれました。
先生遅いよ!迷わず「もうダメ、いきみたい!」と訴えると「じゃどうぞ」と軽くあっさりOKが出ました。
いきみ方が上手だと褒められたんだけど、ホント?励ますために言ってるんじゃないの?と、そんな時に変に疑ってしまった私。
2~3回いきんだところで股間に温かさを感じ、そしてブルルル~ンという感触が足に伝わった次の瞬間、大きな大きな産声が聞こえました。

13:14 3470gの長男誕生!
「おめでとうございます、元気な男の子ですよ」と先生が、赤ちゃんの顔を見せてくれました。見る限り手も足もちゃんとついてるし、元気に泣いてる。
あぁ良かった、元気な赤ちゃんだ。
先に破水して、陣痛の進みが少し遅かったものの、
ラストスパートがきつかっただけに分娩室に入ってわずか10分少々で生まれました。
私が後の処置をしてもらってる間、生まれたての赤ん坊は産湯につけてもらい、
肌着を着せてもらい、色んな箇所の測定をされている間、
ず~~~っと大きな声で泣いていたので、
先生の声がよく聞こえず何度も「え?え?」と聞きなおした私。
先生も「すごい大きな声だなぁ!」と笑っていました。

ところで出産の際、会陰切開をしたんだけど、「はい、切りますよ」と言われたけど切られた感触はなく、
ただなんとなく痛かったので「もしかしたら今切ったのかな」程度の痛み。
それよりも陣痛の方が何倍も痛いので、切られた痛みなどもうどうでも良くなってるのが正直なところ(笑)。
で、後処置の時に縫った訳ですが、まだ何もされてないのに痛かったので
「痛い痛い!いてててて!」と騒いでいたら先生が「まだ何もしてないよ!あれだけのお産の痛みを乗り越えた人が、まだ何もしてないのに気配だけで痛がるなんて…」と、さもおかしそうに笑っていました。
実際痛かったんだってば!
正気に戻ったら傷が痛み始める事ってあるでしょうよ?それよ、それ。

キレイにしてもらった赤ん坊がやっと私と旦那の所へ来ました。
それまで腹の底から出す声で泣き続けてた我が子が、そっと抱っこすると泣きやみ
閉じてた目を片方だけ開けてこちらをじっと見ていました。
なんて小さいんだろう、なんて可愛いんだろう、あぁ私の赤ちゃん、こんにちは。
五体満足に生まれてきてくれてありがとう。
私のところに生まれて来てくれて本当にありがとう。
私があなたのお母さんよ、どうぞよろしく。
嬉しさと感動で涙が止まりませんでした。

処置が終わったらすぐに病室へ戻った私ですが、分娩室で自力で自分のパジャマに着替え、廊下も普通にスタスタ歩けたので、
付き添ってくれた看護婦さんが「お産を終えたばかりの人とは思えないわね!
女性ってスゴイ!素晴らしいわ女の人って!!」と、妙に感心していました。
午後3時のおやつに、手作りのカボチャプリンと、よ~く冷えた麦茶が出ました。
そういえば、お産でヘトヘトになったのに私は全然水分補給をしてなかったので、
このおやつがこの世で一番美味しい物に感じました。
忘れられないな、あの美味しさ。

さてさて、舅のいる家でのドタバタ育児がいよいよ幕開けです。


余談ですが…、
「お産の痛みは、そりゃぁとても痛いけど、2人目、3人目を産めるように
忘れるように出来ている」と実家の母が言っていました。
まさにそのとおり。
陣痛と闘っている時は「こんな痛くてツライ思いをするなら、子供はもう要らない」とまで思ったのに、あと2人は欲しいな、と思う私です。
妊娠・出産は女性だけに与えられた素敵な仕事です。
頑張って次も作らなきゃ♪

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: