かすみのスピリチュアル・ジャーニー

かすみのスピリチュアル・ジャーニー

3.眠れない




3.眠れない



 働き始めて一年ぐらいすると、胃が痛くなり、食欲が落ち、
朝、朝食を食べると、吐くようになった。

そして、仕事から帰ってからも、仕事の失敗のことや、
職場の人間関係のことを考えてしまい、寝る時間が遅くなり、
眠りも浅くなっていった。

 内科へ行っても体には異常がなく、胃薬や睡眠導入剤を
もらってそれを飲んでいた。

 そうしているうちに、顔中に吹き出物ができてきて、
皮膚科で毎日、吹き出物をつぶすという治療を受けなくてはならなくなった。

それからも、気管支喘息、自家中毒、いろんな病気にかかっては
病院通いを繰り返していたのだった。  

 朝の話し合いため、ナースステーションに入ろうとすると、
せきが止まらなくなることもあった。

 私は目の前の体の症状だけを治そうとしていたが、
それはもぐらたたきのように、いくらたたいても出てくる。

 自分は、精神科という場所で毎日過ごしているくせに、
自分が心を病んでいたことに気がつかなかったのである。

 認めたくなかったのかもしれない。

 体の不調、不眠、食欲不振が、長く続いた。

 まさにうつの症状だった。


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