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ispot お悩み相談よりQ.食べ物を食べようとしてもうまく飲み込めないでむせてしまいます食べられるときもあるのですが味気ないです精神的なものだと思うのでよくあることだと思うのですが昨日の夏頃から続いているので体重が落ちるばかりでヘトヘトです一番困るのが会社での昼食やお茶の時間に進められたお茶菓子を食べれないことです上司に体調が悪いことがバレると一気に冷ややかで迷惑そうにされるのでとても辛いのですなにか改善方法がありましたら教えていただきたいです A.Nさん、食事が喉を通りにくいということで、味も感じにくいのですね。既に回答された方からのアドバイスによって、内科で受診される決意をされたようですが、現在お身体の調子はいかがですか?症状が一時的にでも改善していればいいのですが、もし今後同じようなことが起きた場合や、あるいはNさんと同様な症状でお悩みの方にも何かのご参考になればと思い、以下に漢方医学的に考えられる症状の原因を記載させて頂きます。まず、ご自身でも自覚されているようですが、精神的に何かお悩みを抱えているのですね。漢方医学では心身一如といって、心と身体の繋がりを非常に重視しております。漢方医学には、生活状況についてお伺いした後に、脈・舌・お腹・背中・手足のツボなどを拝見して、心と身体の繋がりを診る診断法が確立されております。従って、Nさんのお悩みの症状の本質に迫るためには、身体だけを診てはいけないのは勿論ですが、心だけを診てもおそらく解決しにくいものと思われます。つまり漢方医学では心と身体がどの様にアンバランスになっているのかを正確に把握してこそ、症状が早く改善される策が見つかるとしているのです。では、以下に一歩進んでお話をさせて頂きます。漢方医学では、長期に渡って悩みを抱え続けると、全身を巡る気の流れがうっ滞しやすくなるとされております。そうなると気の巡りに関わる肝の臓が各方面に悪さをいたします。その一つとして胃腸を攻撃する場合がございます。そうなると、食欲不振、吐き気、口が苦い、みぞおち(上腹部)がつかえる、脇腹が痛い、といった症状が発症しやすくなります。また、便秘あるいは下痢があるかというのも、消化器のどこに影響が出ているか知る意味で大切になります。"むせる"という症状は胃気上逆といって、本来下に降りるべき胃の気が上に突き上げている状態で起こります。あと、味覚に関してですが、これには2つのことが考えられます。一つは、精神状態の失調。もう一つは精神状態の失調を伴わない胃腸機能の問題(これにも細かく分けると二通りありますが省きます)また二つの要因が重なっている場合もあります。この辺りは、お身体からの情報を診ないと、どちらが主要な要素になっているか判断しかねるところです。以上、長文となりましたが、もし内科を受診されて解決しにくいようでしたら、今後のご参考にして頂ければと思います。とてもわかりやすくご丁寧な回答ありがとうございましたm(_ _)mその後も相変わらずといった感じです食べれる時は食べ過ぎる食べないときは極端に食べれないというアンバランスな状態です気功をしていただいたときは少し改善しますがやはり根っこの部分を解決せねばいけないのだと痛感しております。Nさん、現状をご報告頂きありがとうございます。現状は>食べれる時は>食べ過ぎる>食べないときは>極端に食べれないとのことですが、やはり肝気が胃を押さえつけているのかな、ということが推測されます。今ある症状を改善するために、まず気の停滞を取り除くことが優先されます。そのために、ご自身でできることとして、3,40分ほどの散歩をしたり、ご自身の趣味など楽しいことをする、ということをおススメします。それでは、一日でも早く、Nさんのお身体の状態が良くなりますように。
2010年02月13日
ispot お悩み相談よりQ足や背中のかゆみが治りません...。以前は冬だけだったのですが、最近は年中かゆくって市販のクリームでは効果もありません。。。おすすめの治療法があれば是非教えてください!!><A年中痒いと、仕事や睡眠にも差し障りがあるでしょうし、お辛いですよね。Kさんの痒み改善に少しでも繋がるために、漢方鍼灸的な立場からお話をさせて頂きます。漢方鍼灸では、症状の根本的な原因を探るために、症状の状態以外にも、精神・食事・大便・睡眠など日常生活に関して様々なことをお伺い致します。ここで全てについてお伺いすることは困難なので、簡単な確認事項を以下に記載致します。これらの情報が分かれば、よりKさんの状態に合った解決策をお伝えできると思いますので、ご参考にお読み下さいませ。1.痒みの他に湿疹はございますか?湿疹があったとして、形状は平べったいいですか?それとも凸型ですか?色は赤っぽいですか?肌汁が出ていますか?2.以前は主に冬にあった痒みが、今は年中あるのですね。では、どういう条件が重なれば痒みが増悪、あるいは緩解しますか?(例えば、仕事で忙しかった時ほど痒みが増す、冷えピタを貼るとましになるなど・・・)3.痒みは始め背中・足のどちらから起きましたか?どちらの方が痒いですか?また足は、太もも・すねの辺りですか?4.食事はどんな形態でしょうか?(例えば、野菜より肉が好き、脂濃い・辛い・甘いものをよく食べるなど)喉が渇きやすいですか?5.大便の排出はいかがですか?(便秘や便器に付くか否かなど)6.肩凝りや冷え性はございますか?7.熟睡感のある睡眠を取れていますか?8.ご自身なりのストレス解消法をお持ちですか?あるいは最近疲れを感じやすいですか?以上、漢方鍼灸による痒み鑑別のための質問を記載させて頂きました。
2010年02月11日
ispot お悩み相談より初めて、悩みを投稿させていただきます。Eと申します。先日、生理不順が続いていたので、ホルモンを調べるために血液検査をしてきました。そこで、殆どが基準値内に収まっていたのですが、「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」が、基準値「0.5~4.8」のところ「0.3」と少し低かったのです。先生は、特に身体に異常を感じなければ大丈夫でしょう、とおっしゃってくださりました。低いと何がいけないのか、何か自分で出来る数値を増やすために出来ること、とかを少し聞きたかったのですが、その日はすごく混んでいて既に受付時間もとっくに過ぎ、私が最後の一人だったので長引かせるのが申し訳なく...ネットで少し調べたのですがよくわからなくて。◆0.3は、放置して大丈夫な数値なのか。 (異常と判断される基準がわからない)◆増やすために出来ることはあるのか。 (食べた方が良いものなど)◆もし、治療などになったら、どういった病院に行けばいいのか。 (内科でいいのか、女性クリニック系なのか)を、知っている方がいらっしゃれば教えて戴きたいと思います。宜しくお願い致します。A1.血液検査の結果でTSHの基準値から外れるデータがあったことが、とても不安を感じられているのですね。私は西洋医学が専門ではないので、血液検査の結果に関しては、医師の指導を仰ぐのが一番いいかと思います。しかし、一点とても気にかかることとして、生理不順が存在することが挙げられます。これは身体の不調であると十分言えますでしょう(敢えて身体の"異常"とは表現しませんでした)。どの様な生理不順か具体的な記載が無かったので判断が難しいところですが、ご参考までに、生理の状態として重要な情報は、私の専門の漢方医学では以下の様になります。・月経周期 定期的(何日型)or不定期(早いor遅い)か?・経血の色・経血で塊が伴うか・痛経があるか否か?ある場合はお腹のどの辺りか?・おりものが水っぽいか、粘るか?その他、肩凝り、冷え性、飲食、大便の状態、睡眠状態、精神状態、生活環境といったことと生理情報を総合した上で、Eさんのお身体をまるごと一つの存在として診察していくのが漢方医学の特徴です。適切な医療機関の一つとして、漢方科というのも一つ考慮に入れて頂ければ、Eさんのお悩みを解決して下さる先生が見つかるもしれません。回答ありがとうございます。そうなんです。不安で、お悩みコーナーで出すような事じゃなくても、書いてしまいました。生理不順は月によって違うのですが・周期はバラバラ。月に2回くるのが多いです。そして10日ぐらいと長いです。・色は、1日目は濃い茶色。次の日あたりから濃い赤になります。・小さな塊はあります。・月によって違いますが、薬を飲むほの痛みではありません。 下腹部を抑えて「痛いー」というぐらいです。・おりものは、水っぽいよりも、粘っていると思います。(先月までは、クリニックで出された薬を飲んでいたので通常でしたが、今月からは様子を見るということで、薬を中断しました。)漢方医学も気にはなっていたのですが、近くにあまりなくて...薬をやめてから、また生理不順になるようだったら漢方科を探してみようと思います。さすがに大阪までいけませんが、多少遠くても自分の身体に必要なら探してみます。ありがとうございました。A2.Eさん、わざわざご丁寧にお返事して下さり、ありがとうございます。頂いたお返事から、おおよそ病因となる候補を挙げられます。>・周期はバラバラ。月に2回くるのが多いです。そして10日ぐらいと長いです。>・色は、1日目は濃い茶色。次の日あたりから濃い赤になります。>・小さな塊はあります。>・月によって違いますが、薬を飲むほの痛みではありません。 下腹部を抑えて「痛いー」というぐらいです。>・おりものは、水っぽいよりも、粘っていると思います。→月2回くることが多いというのは、月経周期が短い、しかも月経持続時間が長いということですね。まず、この段階で、数種類の漢方医学的な病因の候補を挙げられます。その次の経血の色が1日目が濃い茶、2日目が濃い赤で塊があるということから、血オ(血液の滞り、特に子宮内)と余分な熱が関与していることでしょう。生理痛は下腹部を押さえて、やや痛む程度で、それほど悩みとして大きくはないのですね。おりものは粘っこいようなので、ある程度の湿邪(水の滞り)の関与が考えられます。ここから本来なら確固とした病因を絞り込むために、追加質問していくのですが、今回はここまでとしておきますね。Eさんは大変お気を遣うタイプの女性かと推測されますので、そのことがお身体の状態と関連しているのかもしれませんね。漢方医学も少し気になっているそうですが、もしご自身に適当な医療機関が見つからず、鍼灸も治療の一つにご検討頂けるなら、東京にも私の所属する研究会の漢方(鍼灸)仲間がたくさんいますので、お気軽にご連絡頂ければと思います。それでは、お大事にして下さい。丁寧に病因候補を出して頂いてありがとうございます!ちょっとした質問に答えるだけで、こんなにもわかるものなのですね。ストレスをためやすい性格だと、お医者さんから言われる事が多いです。そういったものも関係あるのですね。少し様子を見て、漢方医学の医療機関に行こうと思った時は、てっかん様にご連絡取りたいと思います。その時は、また宜しくお願い致します。丁寧に相談に乗っていただき、本当にありがとうございます。
2010年02月09日
ispot お悩み相談からQ.元々冷え症で小さい頃からしもやけに悩まされてきました。現在、42歳ですが、いまだにできます。少し貧血気味なのに加えて血流が非常に遅いため、末端まで血液が行き届きづらいそうです。小さい頃はともかく、現在はパソコン仕事でどちらかと言えば猫背で首こり、肩こり、腰痛に悩まされています。このような身体のゆがみとしもやけは関係あるのでしょうか?A.今年の冬は暖冬と言われながら、とても寒い日が続きます。冷え性・しもやけのRさんにとって、大変辛い冬ですよね。身体の歪みとしもやけとの関係についてですが、これは大いにあるといっていいでしょう。しかしこの場合、身体の歪みを漢方鍼灸的に考えますと、骨盤などの形態的歪みというより、循環不全を起きているのは間違いないので、これを気の歪みとして捉えます。気の歪みには、色々あるのですが、代表的なものとして、気の停滞が挙げられます。気の停滞は、ストレス・運動不足・寒さ・同じ姿勢をとり続けるなどによって起こります。Rさんはパソコンのお仕事をされているそうですから、それで気が滞って、首や肩の凝りに繋がっているのでしょう。気には温煦(おんく)作用といって、身体各部位を温める働きがあるのですが、気が滞ることによって、冷えを感じやすくなります。そして気の停滞が長時間に及びますと、血液も滞りやすくなり、皮膚の栄養が行き届かなくなって、皮膚の問題が起きやすくなります。ここで、以前コラムにも投稿しました、ご自身でできる簡単な解消法をご紹介いたします。【漢方流・気の停滞解消法!】まず、ストレスが溜まると気が停滞しやすくなるので、日頃の嫌なことを忘れられるような、趣味などでご自身のリラックス法を確立する。次に日頃から、散歩・体操・ストレッチなど小まめに運動することをおススメします。また、その他の解消策として、お風呂に。柚子の皮やローズマリーの精油を入れてみるのもいいでしょう。実際に、日本では古来より、冬至になると柚子湯に入る習慣があります。そもそも甘橘系の果物の皮の芳香作用自体に、気を巡らす働きがあるうえに、中でも柚子は温性によって、身体を温めてくれるからです。(反対にグレープフルーツやレモンには熱を冷ます作用があります)。一方、シソ科のローズマリーにも温性の性質があります。漢方薬でも皮膚に入った浅い部分の冷えを取り除いたり、胸に滞った気を巡らすために、紫蘇が入ったお薬がよく用いられます。その時の注意として、ローズマリーには温性に加えて気の推動作用を高めるために、胸まで浸かると、かえって心臓の働きが亢進して、のぼせやすくなることがあります。だから浸かる範囲としては、みぞおちのところまでで止めておきましょう。身体の歪みを"気"という概念で説明したので理解しにくい点があったかもしれませんが、ご自身で長く続けられそうなものをお試しになってみて頂ければと思います。
2010年02月06日

今日、2月4日は暦のうえでは立春です。「暦便覧」には、「春の気たつを以て也」とあります。日脚が伸び、木々の枝には蕾が小さく音をたてるようにして芽吹き始め、風も春の予感を感じさせる温もりを訴えてくる・・・はずですが、ここ大阪でもまだ風が冷たく、まだまだ寒さ対策が必要なようです。【春は「待つ」季節】ぶらりと散歩をすると、蕾と花を咲かせている梅の木を目にすることができます。この蕾の段階の梅を見ると、寒い冬が苦手な私は、もうすぐ春だ!、という気持ちになります。古来「待つ」とは満ち潮になる時刻を待つということでした。春ははやり急かす気持ちを焦らすように、歩みを緩めたり駆け足で行きつ戻りつを繰り返し、春待つすべてのものの首を長くさせます。特に、大阪人以上にせっかちを自覚している私にとって、本当に春が待ち遠しいです。梅の木の枝に止まるメジロでも、焦ってはいけません焦ると暖かくなった春に、余計に肝気が上にいきやすくなり、春特有の症状が出て来やすくなります。焦っても、春が来る時期には変わりはないのだから、ここはしっかり身体の根となる腎の陰気を養いましょう。食事では、山芋、栗、百合根、枸杞の実がおススメです。
2010年02月04日

さて、今回はいよいよ私が発表させて頂いた症例について紹介いたします。【患者】S.A.さん 女性 43歳 既婚【主訴】じんましん・初診日2月23日09年1月16日突然左大腿部内側(血海付近)より痒み発症翌日以降全身に痒みが広ががる。特に痒みのある部位:両肘、頚部~肩、大腿部内側、下腿(足の陽明胃経)状態:赤く腫れあがっている(凸型)かき傷はあるが、肌汁は出ていない。【主訴発症の簡単な経緯】10年ぶりの海外旅行で不安がある中、旦那さんが旅行前日(8日)なのに、帰りが遅くイラッとした。その後下痢、胃痛があったが、翌日の9日体調が戻っていたので、2泊3日の韓国旅行に出掛けた。旅行中は楽しめた。毎食キムチを食べた。到着日に大便が出なかったが、翌日から残便感もなくスッキリ大便が出た。(大便の形状は覚えていない)旅行中、あまりの寒さに疲れた。風邪は引いていない。帰国後、1月16日に湿疹・痒み発症。翌日、辛口のカレーを食べたことで、更に悪化。湿疹が全身に広がる。2月2日、漢方系内科に受診するも、漢方薬の処方をされず、痒み止め、塗り薬、ステロイド剤を処方され、アレルギー緩和の注射を受けた。アレルゲンの検査をして、アレルギー反応として反応するものが無かった(白血球にはアレルギーの数値が出ていた)。塗り薬全て、変化無し。【主訴の増悪・緩解因子】●増悪因子・食後(時間帯関係なし)、(経過中、肉を食べた後に出る傾向)・お風呂から出た後・夜中2時~4時・疲れが溜まっとき(初診時ではなく、経過で確認)●緩解因子・かく・冷えピタ【主な問診事項】●飲食食欲有り・量は普通だが、たまに食欲が増すことがある。1日3食で、和食系が多い。魚・肉を1日おきで、野菜は毎食摂るようにしている。●大便1日1行 黄色味がかった茶臭いに関して日常、意識して臭いと感じることがないが、たまに1日出なかった日の翌日は臭いがきついと感じることがある。 (主訴発症時についてはよく覚えていない)残便感なし形状は普通で、排便後スッキリする便器にはつかない旅行・環境変化や精神的緊張で便秘する●睡眠睡眠時間;6時間 就寝23~24時・起床5時半熟睡感;ある時とない時がある(痒みで起きることがあるときは、熟睡感が足りない。熟睡できないから痒くなるという感じではない)【病因病理】(一般向けに簡単に記載)ストレス(イライラ)によって消化器に負担があった状態で、旅行で辛い食べ物を続けて食べた。それによって、湿熱が体内に溜まり、じんましんが発症した。【弁証】脾胃湿熱(主)、肝うつ気滞化火(従)【治療】上廉、後谿、内関、霊台、血海(その日の状態に合わせ、1回の治療で1~3本)【経過】初診から3回の間で、黒い大便を排出(熱邪の排出を意味する)、臭い・ネットリ感は分からない(湿熱が排出された時は、臭いがきつくねっとりした大便が出ます)最初の4回(3月6日)で、痒み10→3、415回(4月13日)の治療で一度、じんましん収まる。その後は体調管理のために月2回の治療。しかし、6月初旬、介護の資格を取りに学校を通い出し、疲労が溜まって、再びじんましん発症この時は、弁証の主従が肝うつ気滞化火となり、後谿、霊台を1本、あるいは2本の治療をした。4回ほど治療をして、収まった。ここまでが発表の内容でした。ここから、発表以降に発症したじんましんを写真撮影したものがあるのでご紹介します。7月以降、、月2回の体調管理を継続。11月に会社のイベントで1ヶ月根を詰めて仕事をして、肩凝りがきつくなり疲労がかなり溜まった。その間の食事、主にコンビニ弁当だった。11月21日、辛口カレーを食べ、じんましん再発11月25日の状態【弁証】肝うつ気滞化火・脾胃湿熱右後谿、右公孫(熱感)治療後、足陽明胃経の熱感が取れる。11月27日湿疹・痒みともに、収まる。しかし、本日より喉痛(喉仏真っ赤)で、舌先がピリピリする。風熱を考慮し、霊台、上廉、十井穴の古代銀鍼11月30日湿疹が小さくなり、一部枯れた感じで残っている。痒みは改善。のどのイガイガ・舌のピリツキまだ残っているが、前回よりまし。前回と同様の処置し、風熱症状も治まると共に、じんましんも緩和。以上、漢方鍼灸的なじんましんの治療をご紹介させて頂きましたが、漢方鍼灸では、西洋医学の様に病名による画一的な処置をするのではなく、病因によって処置を変えなければならないことをご理解頂けましたでしょうか。これを専門的に、同病異治といいます。また同じ病因・人でも、表面に顏を出すツボの表情も日によって異なります。従って漢方医学では無数の選択肢の中から、一つの治療法を選ぶにあたって、病因の決定には論理、ツボの決定には直感を含めた感覚、この二つの的確であることが治療者側に要求されるのです。因みに当院で施す鍼灸術の北辰会方式は、少数鍼治療であるため、治療の効果判定がしやすく、治療の効果がみられない場合には、論理・感覚のどこに問題があるのかを反省しやすいシステムになっています。的確な論理と感覚、今後はこれらに更に磨きをかけ、一人でも多くの患者様が一日でも早く"病"という苦痛から離れられるためのお手伝いをさせて頂きたく思います。
2010年01月30日
さて、前回の続き、じんましん東洋医学では、以下の見解がなされています。まず、概念として、皮膚面より隆起した円形・楕円形・地図状の膨疹で、突然発生して激しい痒みを伴い、一定時間後に急速に消退して痕跡を残さない。ここで、ポイントは隆起した皮膚湿疹のことを、漢方医学では皮膚風疹=じんましんと定義します。因みに、 皮膚面に生じる円形・楕円形・不規則の紅色班 で、表面が隆起しないものを“皮膚紅班”と称し、皮膚風疹と区別します。要するに、湿疹が隆起するものが皮膚風疹、隆起しないものが皮膚紅班です 。そこで皮膚風疹の病因として、1.風熱2.風寒3.血熱 4.血オ 5.腸胃積熱 6.気血両虚 となります。1と2は外感病で、外界の気候変動によって、3~6は内傷病で、身体内部のアンバランスによって引き起こる病です。それぞれの特徴を挙げると、1.風熱紅色あるいは粉紅色の膨疹が融合拡大して急速に全身に発生し、灼熱感があり、温めると増悪し、冷やすと軽減する。 軽度の悪風・頭痛・咽痛・舌質紅・舌苔薄黄・脈浮数などの風熱表証を伴う。 2.風寒粉白色で大小不動の膨疹が融合拡大し、露出部に顕著で、冷やすと増悪し温めると軽減する。 悪風感・頭痛・身体痛・舌質淡・舌苔白・脈緊数などの風寒表証を伴う。説明が専門的なので、簡単な判別法を挙げますと、冷やすと軽減風熱冷やすと悪化風寒とご理解頂ければと思います。また、この2が先日の西洋医学的見解で挙げた、寒冷じんましんと一部重なります。しかし、寒冷じんましんといっても、身体が冷えることによって元々存在していた内熱が冷えに抵抗した結果として現れる、カゼ症状を伴わないじんましんがあるので、冷えて起きたからと言って風寒邪が関与しているかどうかは、注意が必要です。3.血熱ストレス等で肝気鬱結化火し、血熱生風となって血絡を傷つけたり、ある種の薬物を内服したことによって血熱を生じ皮膚を阻滞して発生する。 4.血オ=血液の滞り風邪が長期間欝滞して営血を傷害し、血オが経脈を阻滞するために発生する。 5.腸胃積熱飲食の不節制・魚介類の摂食などで腸胃に積熱したために、内は疏泄が、外は宣通が不良となり、皮膚のキメの間に熱が積滞して発生する。 6.気血両虚腸胃虚弱で気血が不足した人が風邪を外感し、風寒邪が皮膚のキメに鬱して透発できないために発生する。 内傷病といっても、4と6は風邪が一部関与しているので、内側の治療とともに、風邪に対してのアプローチが必要になります。また漢方医学と西洋医学との一番の相違点は、西洋医学はどの病因であっても同様の処置を施すのに対し、漢方医学は病因によって処置の仕方を変えて対応するということです。このじんましんの処置だけでも、2つの医学の特徴がはっきり出ていることがお分かりになられるでしょう。この特徴について分かりやすく例え話を用いて比較しますと、川下が汚れていたとしたら、川下に重点を置いて掃除するのが西洋医学川上に重点を置いて掃除するのが漢方医学と言えるかと思います。そこで、私が発表した症例のじんましんは、どのタイプかといいますと・・・続きは、次回(引っ張って、すみません<(_ _)>)
2010年01月28日
さて、月曜にお話しました、じんましんの続きです。月曜の「おはよう朝日です」では、最近“寒冷じんましん”の方が増えているということで冷えることで起こるじんましんを中心に説明され、番組では次のように紹介されていました。(以下、HPより切り抜き)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・◎Q."寒冷じんましん"の原因は?原因→冷たいもの人間の体温より低いものは全て原因になり得る*寒冷じんましんが起こりやすい状況・寒い日に薄着で冷たい風にあたる・フローリングを裸足で歩く・冷たい飲み物を飲んで体温が下がる→問題は「温度差」*夏でも起こる「寒冷じんましん」・寒い日にクーラーがきいた部屋に急に入る・冷たいプールにいきなり入る*寒冷じんましんの症状の特徴・「鳥肌」のような小さなブツブツができて、赤く腫れて痒みがある*じんましんが起こる仕組み皮膚の下には"肥満細胞"があり、中には"ヒスタミン"(かゆみ成分)がある↓ヒスタミンが、外部からの刺激によって肥満細胞から放出される↓ヒスタミンが血管に作用して血液中の成分がもれ出し"浮腫"をつくる↓同時にヒスタミンが神経線維のかゆみを感じる受容体に作用してかゆみを起こす*じんましんの種別「アレルギー性」 人間の免疫機能によってヒスタミンの放出が起こる「非アレルギー性」 免疫機能に関係なく直接刺激によってヒスタミン放出が起こる食べものによるケースは少なく、6~7割は「非アレルギー性」 ◎Q.寒冷じんましん以外の「非アレルギー性」じんましんは?・温熱性じんましん熱いお風呂に入る、長時間こたつにもぐるなどで温熱刺激によって発症する・機械性じんましん時計のベルト(主に金属製)下着のゴムなどで密着性の高いもので発症する・ストレス性じんましん心理的圧迫や日常のストレスにより自律神経のバランスが崩れ発症・コリン性じんましん冬に急に暖かい部屋に入ると汗をかく→汗に含まれる"アセチルコリン"が原因で発症夏に多いが冬でも急な温度差で汗をかくと起こりやすい ◎Q.冬の「乾燥肌」で痒みがでるのとは違う?乾燥によって痒みがでるのは「皮脂欠乏症湿疹」→じんましんとは別※皮脂欠乏症湿疹以外の場合もある寒冷刺激が引き金になるのが「寒冷じんましん」の特徴*"寒冷じんましん"にないやすい人・寒がり・「鳥肌」が立ちやすい・冬に必要以上に厚着をする・入浴後は早く体温を下げたい ◎Q.からだのどの部分にじんましんが出やすい?*じんましんが出やすい部位手の甲、腕、足、太もも、おしりなどその他、気道や胃腸(消化器)にじんましんができる場合がある*体の内部にできるじんましん気道→呼吸障害や呼吸困難胃腸→嘔吐、下痢などの症状がでる*発症したら気をつけること・「掻かない」*治療法「抗ヒスタミン剤」の服用や軟膏など*予防策・寒い日は特に薄着をしない・冷え切ったフローリング、金属製の時計やアクセサリーなどが直接肌に触れるのを避ける・冷たい飲み物を控える(体温を下げない)・食事のも注意が必要発症しているときは動物性タンパクを少し控え、消化吸収の良いものを摂取する。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・以上の説明を補足した上で簡単にまとめますと、西洋医学的には、じんましんが起こる要因として、寒冷性、温熱性、機械性、ストレス性、コリン性の様に分けられています。その他に食物性・薬毒性のじんましんもあります。処置としては、いずれの要因であっても、「抗ヒスタミン剤」の服用レスタミン軟膏やステロイド外用剤などです。他にも処置法があるようですが、いずれの原因でも処置が同じであるということです。一方、東洋医学は、・・・ちょっと長くなりましたので、また次回
2010年01月27日
昨日、私が所属する鍼灸の研究団体の北辰会にて症例発表をいたしました。北辰会には臨床コースと基礎コースと月2回の定例会が開催され、両方とも症例を報告する機会が設けられております。ある会員さんが入会前に、臨床コースの症例報告で行われる質疑応答を見て、次のように表現されました。公開処刑発表者が参加者の質問にしっかりと答えられなかった時に、受講されている会員さんの前で鞭でバシバシしばかれるというのは冗談で、北辰会では治療選穴の根拠、治療の効果判定を確認するために、治療後の症状の変化だけでなく、脈・舌・お腹・背中・手足のツボといった身体の状態、大小便、睡眠などの変化も詳細に確認いたします。例えば、ある症状で湿熱※が病因としてトップにあれば、湿熱を排出させる治療を選択します。(※湿熱:簡単に言うと、巡りの悪い水が熱化したもの。これが体内にあると、身体各部位からスッパイ臭いを発す傾向があります)その湿熱を排出させる治療が効果があったかどうかを判定するには、治療直後であれば、体臭、ツボの状態治療翌日であれば、大便小便の臭い・色・形態これらがどう変化したかを記録付けする必要があります。これらの作業を積み重ねることで、初めて治療の是非が分かるのです。福山雅治さんが主演された『ガリレオ』の主人公・湯川学は、「全ての事象には必ず理由がある」との信念を持ち、「科学とは仮説を立て、その仮説の検証を積み重ねる作業である」と言っていましたが、北辰会の鍼灸治療も、この科学的な態度に基づいて行われています。症状の成り立ち(病因病理)が立ったら、根本となる原因に対し、1本ないし2本の鍼を刺し、治療後に脈や各種のツボの反応を確認します。そして治療前後の変化をカルテに記録付けをします。この作業を、治療ごとに毎回繰り返していき、治療の是非を検証していくのです。症例発表という場においては、第三者の方にも情報が伝わるように、より具体的な記載が要求されます。そして、より確かな論理性を追求するために、治療後の各種変化を事細かに質問されるのです。時にその質問が矢継ぎ早で行われるので、そのやりとりの意図を知らない人が北辰会の症例発表を見たら、公開処刑と感じられても不思議ではありません。昨日の私が行いました基礎コースの症例発表は、症例のポイントを講師の方が解説するという形式で行われ、質疑応答の時間が設けられなかったので、処刑されずに済みました。この症例のカルテ作成にあたって、患者さんには追加問診にかなりのご協力頂きました。この場を借りて、感謝したいと思います<(_ _)>。因みに、発表した症例は、蕁麻疹(じんましん)です。これについて、偶然、今日(1月25日)の『おはよう朝日です』の“けさのクローズアップ”のコーナーで寒冷じんましんが扱われていました。そこで、後日、このコーナーで放送された、西洋医学的見解と比較しながら、蕁麻疹(じんましん)の東洋医学的見解についてお話したいと思います。
2010年01月25日

あけましておめでとうございます。2010年の診療が今日から始まりました。本年もよろしくお願い致します。 お正月の三ヶ日が過ぎましたが、どの様なお正月を送りましたでしょうか?ここで12月の話になりますが、母校早稲田大学の準硬式野球部OB会が行われるということで、久しぶりに上京しました。今回OB会の前に行われたOB戦に、なんと!元読売巨人軍の桑田真澄さんが我が部のOB戦に特別ゲストとして参加して下さいました。桑田さんといえば、ご存知の方も多いかと思いますが、現在、早稲田大学大学院のスポーツ科学科のスポーツビジネス科を専攻されています。その桑田さんが10月に授業の一環で西東京市にある、早稲田大学の総合グランド施設を訪れていたところ、準硬式野球部の練習に参加して頂いたことがきっかけで、我が部との接点が生まれました。そして、OBの方の計らいで、OB戦に桑田さんをお呼びして、早稲田の18番のユニフォームをプレゼントしようということになりました。毎年OB戦は行われるのですが、この一報を受け、桑田さん効果でこれまでの倍以上OBが集まりました。そして、このOB戦いの2日前に ご自身のブログの中で、我が部のOB戦に出場するとの予告があったため、多くの報道陣とファンが集まりました。桑田さんは、プロ野球界の大スター選手で、特に私世代(30代)の野球経験者にとって、憧れの存在の方だっただけに、間近でお会いすることが出来て、私自身も感激もひとしおでした。試合前の更衣室での2ショット試合前のノックでサードを守っている桑田さん試合前ミーティングプレーの方は、ここのところ卒論の作業に追われているとのことでしたが、流石は元プロ野球選手、3イニングを無安打のピッチング。打撃は4打数1安打1三振でした。最終回4-4、ワンアウト満塁のところで、再びマウンドに戻られて、現役選手に走者一掃の逆転の二塁打を打たれたのは、ご愛嬌でしょう。こちらのOBブログにも、その日の模様が紹介されています。試合終了後の記念撮影試合後の2ショット写真報道陣による囲みのインタビューの中で、準硬式野球部ながら中学生の頃からの夢だった早稲田ユニフォームに袖を通せたことに関して、「どんな状態でも、あきらめずに夢を持ち続けることは大切」というお話をされていました。桑田さんは入団時から引退するまでの数々の苦難を乗り越えてきました。その一例として、95年に右肘側副靭帯損傷をされた時のエピソードはとても有名です。約2年もの間リハビリの際、「投球ができなくても、下半身は鍛えられる」と、2軍のジャイアンツ球場の外野フェンス際を毎日ランニングし続けていました。そのため桑田さんが走った跡の芝生は剥げ落ちてしまい、その足跡を報道陣・ファンは敬意を評して“桑田ロード”と呼びました。この時、桑田さんは常に自分の復活劇をイメージしながら走っていたそうです。そして桑田さんは著書の中で、苦難に遭遇した際のことに関して「試練や困難に直面するほど、僕は燃える。試練を克服してこそ、自分は磨かれるのだ」「苦難与えてくれてありがとう」というコメントをされています。(このことに関してこちらにも触れられています)こういった各種報道を伝え聞き、一ファンとして知っているだけに、尚更先ほどの言葉に重みを感じました。私たちは人生の各場面で大なり小なり様々な困難に遭遇します。このとき現実の困難の度合いが大きければ大きい程、夢、それと同列の希望や目標をしっかりと心に抱き続けていくことが現状の困難を打破する際の大きなエネルギーになる、という様に桑田さんの言葉を私なりに解釈いたしました。2010年が始まるにあたり、伝統医学に携わるものとしての私自身の夢、一人でも多くの人に漢方鍼灸の素晴らしさを伝え、味わって頂く改めてこのことを胸に刻み、今年も日々の臨床に励みたいと思います。
2010年01月04日

昨日は天皇陛下御即位20周年記念式典が、政治・芸能・スポーツといった、各界の著名人が集まり盛大に行われました。EXILE好きの私としては、ダイジェストではありますが、ダンス・歌を楽しませて頂きましたここで皇室繋がりの話として、明治時代に万世一系の国体を守った漢方医をご紹介させて頂きます。その漢方医の名は浅田宗伯です。浅田飴といえば、ご存知の方がいますでしょう。浅田飴誕生は、宗伯の書生をしていた堀内伊三郎がその働きを認められて、水飴の処方を譲り受けたことから由来します。その処方を息子の伊太郎が商才を活かし、当時としてネームバリューがあった浅田宗伯の名前を拝借して、“浅田飴”とネーミングし、カラフルなチラシの制作、「良薬口に甘し」「たんせきに浅田飴、すきはらにめし」などのキャッチコピーを作るなど、巧みな宣伝でもって明治26年に売り出し、ヒットさせたそうです。今回は、その浅田宗伯が日本の歴史の舞台裏で活躍したエピソードを3つほど、ご紹介させて頂きます。(1)第14代将軍・徳川家茂を最後に診察した医者慶応2(1866)年4月から、14代将軍家茂が第二次征長の軍を統率中、大阪城で病床に臥しました。そのとき蘭方医が色々と手を尽くしたそうですがなかなか好転せず、7月には危篤が伝えられ、幕府は浅田宗伯に診断を命じました。宗伯は一回で「脚気の症状で、近日中に不測の事態が起こる」と診察しました。蘭方医側はこれを否定しましたが、宗伯が診察した4日後に家茂は他界しました。この診断の的確さで、宗伯の名声が高まり、和宮や天璋院の侍医を命じられ、幕府医官となりました。(2)江戸城無血開城の裏で明治元(1868)年、王政復古、明治維新となるや、江戸幕府討伐の命が下り、江戸は大混乱に陥りました。宗伯はこのとき和宮と天璋院の命を受けて、和宮の密書を携えて川崎に赴き、有栖川たる仁親王と西郷隆盛に面会し、江戸鎮静を乞い、その大役を果たしました。このとき宗伯は54歳でした。江戸城の明け渡しは、一般には西郷隆盛と勝海舟の功績とされていますが、その裏には、和宮と天璋院の尽力、これを受けて密使の役を果たした宗伯の行動があったのです。(3)国体を守った漢方医明宮(はるのみや)親王(後の大正天皇)の誕生後間もなく、繰り返すひきつけを起こし、命が危ぶまれた2年間、治療に当たったのが浅田宗伯でした。因みに、宗伯は白無垢の下着を着用し、短刀を懐中にして、万一の場合は、その場で自決の覚悟で治療を行っていたそうです。 明治12年8月31日、明宮は、天然痘の如く、全身に発疹した状態で誕生し、見た目も虚弱でした。先ず宗伯は胎毒によく用いられる甘草湯加紅花大黄("まくり"とも呼ばれる)を処方すると、発疹は消散し、大・小便も通じ、9月4日には臍帯も落ち、諸症平穏となりました。ところがその後も、半身浴後、口をすぼめた状態で痙攣を起こし、危篤状態になり、そのためのお薬を与えようとするも、嚥下することが出来ず、痰が咽に塞がり、呼吸困難の状態が続きました。そこで宗伯は痰と涎沫をしきりに吐出させるお薬を処方し、呼吸困難を緩解させました。しかしその後も症状が緩解しては痙攣発作が起きるという、余談を許さない状態が何度もありました。そして、次第に乳を吐く、痰を出す、食欲不振、睡眠中の溜息が目立つようになってきました。宗伯が診察すると、ミゾオチの辺りが膨満し、頭上が突出し、頭蓋骨の縫合が開いたようになってきました。そしてその周辺が赤く腫れあがり、額が暗い紫色(を帯び、気が閉塞したようです。これは胎毒が上を攻めるもので、油断のできない状態であると申し上げました。このとき柴陥湯と紫円を用い、百会付近に破(は)敵(てき)膏(こう)という軟膏を貼りつけました。二三日後に、そこから膿が排出し、突起も幾分小さくなり、ミゾオチの詰りも通じ、明宮の命の危機を脱することができました。また生後一年近く経つも言語することができないので、加味帰脾湯を投与していくと、すっかり元気になっていったそうです。宗伯の命を懸けた治療が功を奏さなければ、日本の万世一系の国体存続が危ぶまれただけに、宗伯は、日本の国体を救った大功労者となった訳です。そして、このような宗伯だったらこそ、明治27年に亡くなった際には、明治天皇より金二百円、東宮殿下より金百円のご下賜金がありました。また葬儀には、近隣は皆、業を休み、柩の通る沿道の民家は壇を設けて香を焚き、人々は頭を深く垂れ別れを惜しんだといいます。遠方よりかけつけた会葬者を加えると、その数凡そ七千名を超えたそうです。
2009年11月13日
暦上、立冬が過ぎました。「暦便覧」には「冬の気立ち初めて、いよいよ冷ゆれば也」とあります。大阪では、まだ暖かい日が続いています。でも「今日は暖かいな~」と思ったら、翌日は急に寒くなることがあるので油断大敵です。こんな天候が繰り返しては、冷え性の方にとっては、とてもお辛いことでしょう。急激に気温が下がった場合、冷え性の方ほど、皮膚の方で対応が追いつかずに、カゼを引いてしまうというケースはよくあります。それは、暖かいと体内の熱が発散しやすいよう、皮膚のキメが緩んだ状態になっているところに、急激な気温低下でキメが閉じる前に、冷え(風寒邪)が足元から、あるいは背中から入ってきてしまうからです。そんな時は、どなたも厚手の靴下を履く、洋服と背中の間にタオルを挟んだり、首にマフラーをかけるなどの自己防衛が大切になってきます。<あなたはどのタイプの冷え性?>一般的には血液循環が悪いから冷え性になる、というように考えられていると思います。しかし漢方医学では、血液循環が行われるのは、体内に気が存在しているからとして、気の働きを優先して考えます。その気の働きの中の一つに、温煦(おんく)作用というものがありますが、この温煦作用が順調に行われなくなるために、冷え性になりやすくなるのです。これを念頭に置いて考えると、漢方医学では、冷え性を大きく次の3つのタイプに分けられます。1.気の滞り(気滞)2.陽の不足(陽虚)3.水の滞り(水湿)これらの中でも、1のタイプの冷え性が、働く女性の方に多いので、こちらを中心にお話させて頂きます。1の冷え性は体内に気が十分に貯えられているのにも関わらず、ストレスや運動不足などで、気が十分に巡りにくくなり、四肢末端まで気の温煦作用が及ばなくなることで起こる冷え性です。このタイプの冷え性の方は、その他に【肩凝りがきつい、咽が渇きやすい、きつい生理痛がある】などの症状があり、特に事務系のお仕事で長時間、座りっぱなしでパソコン作業をされている女性に多く見受けられます。このタイプの冷え性の方には、特に気の滞りが筋肉に著しく存在するので、日頃から、散歩・体操・ストレッチなど小まめに運動することをおススメします。また、その他の解消策として、お風呂に。柚子の皮やローズマリーの精油を入れてみるのもいいでしょう。実際に、日本では古来より、冬至になると柚子湯に入る習慣があります。そもそも甘橘系の果物の皮の芳香作用自体に、気を巡らす働きがあるうえに、中でも柚子は温性によって、身体を温めてくれるからです。(反対にグレープフルーツやレモンには熱を冷ます作用があります)。一方、シソ科のローズマリーにも温性の性質があります。漢方薬でも皮膚に入った浅い部分の冷えを取り除いたり、胸に滞った気を巡らすために、紫蘇が入ったお薬がよく用いられます。その時の注意として、ローズマリーには温性に加えて気の推動作用を高めるために、胸まで浸かると、かえって心臓の働きが亢進して、のぼせやすくなることがあります。だから浸かる範囲としては、みぞおちのところまでで止めておきましょう。これらの対策をご自身でされたうえに、当院の体質に合わせた漢方鍼灸を併用すれば、今年の冷え性対策はバッチリでしょう!!
2009年11月12日
毎日、一生懸命頑張って働いているあなたへ明日も元気で働けるよう、漢方鍼灸はあなたを全力で応援します!今日もお仕事、お疲れ様でした。自分のため、会社のため、そして愛する家族のため今日あなたは一生懸命、お仕事をなさいました。そして明日もきっと、あなたは一生懸命仕事をなさることでしょう。 あなたにとって、一生懸命仕事をすることが何より大事なことかと思います。そんなあなたが大勢いるからこそ、今の日本があるのでしょう。でも仕事より大事なことがあることを忘れてはいませんか? それは、あなたご自身の身体へのいたわりです。これまで、あなたは仕事を第一優先に考えすぎて、ご自身の身体をいたわることを怠ってきたのではないかと思います。 そんなあなたの身体の状態は、ひょっとして、肩・背中がパンパンに張り、胃がムカムカ、腰も重だるくなっているのかもしれません。あるいは、耳の中がピーピー鳴り響き、時にはフゥーッとめまいを感じることがあるのかもしれません。 頑張り過ぎのあなたのために私がまず第一に出来ることそれは心と身体の緊張を解いて、スッキリとさせることです。それによって、あなたがもっと一生懸命お仕事を頑張れる状態にして差し上げられます そのことに関して、当院は自信を持っておりますお身体のことで不安がございましたら、一度当院を思い出して頂ければ幸いです。
2009年09月09日
産婦人科医、小児科医の絶対的な数が不足している今こそ漢方鍼灸! 漢方鍼灸は、未妊・妊娠中・出産前後・育児といった、女性のその時々のシーンに応じて、お身体の悩みに対応出来ます。 現在、日本の医療において、産婦人科医、小児科医の数が不足していることが社会的な深刻な問題となっていることは、各種ニュース・新聞で報道され、皆さんご承知かと思います(小児科医自体の数は僅かながら増えているものの、女性の小児科医の結婚・出産・育児などによる離職によって、実際の活動性が低下しているようです)。人口1000人当たりの医師の数は、経済協力開発機構(OECD)に加盟している三十カ国中二十七位、イタリア、フランス、ドイツ、アメリカ、イギリス、カナダ主要7カ国の中で最下位となっています(2004年)。そこで行政は医学部の入学者数を増やす方向の政策を打ち出しています。しかし医学部は6年制で、しかも2年の研修期間が必須であるため、医師の総数が増えるのは8年も待たなければなりません。その間にも何らかの医療を受診する必要のある方は存在しています。女性の方々が安心して、出産や子育てが出来るようにするためにも、政府は早急に何らかの手を打つ必要があります。その際、医療政策の内容に漢方医学も視野が入っているかというと、おそらくその可能性は極めて低いでしょう。私たち漢方医学を実践している者たちが、未妊・妊娠・出産・育児でお悩みの患者さんのために力になれることを積極的にアピールしていかなければなりません。それでは、漢方鍼灸の一番のセールスポイントは何か?といいますと、妊娠前から出産後のお母様とお子様のお身体を、その時々の状態に合わせて、ご一緒にお守り出来るということです。 妊娠前から漢方鍼灸でお身体のバランスを整えておくと、妊娠中、出産時、出産後どの時期においても楽に生活しやすくなりますし、お子様もスクスクと健やかに育ちやすくなります。産婦人科と小児科医の絶対数が不足しているからこそ、より多くの女性に、日本の医療に漢方鍼灸がお役に立てるのだと考えております。ここで、漢方鍼灸だからこそ高い効果が期待できる疾患を挙げます。産婦人科未妊 妊娠しやすい身体の内部環境の整備妊娠中逆子治療、つわりの緩和、妊婦特有の肩凝り・腰痛、下腹部痛、マタニティーブルー出産後(育児中)産後の肥立ち(体調管理)、産後特有の腰痛、育児疲れ、育児ノイローゼ小児科夜泣き、疳の虫、おねしょ、ひきつけ、小児喘息、アトピー性皮膚炎、中耳炎など他にも漢方鍼灸で対処しうる疾患が挙げられますが、現在、当院が対応できる疾患について挙げさせて頂きました。上記に掲載されていない症状・疾患がございましたら、お気軽にHPのお問い合わせフォームからご相談下さいませ。
2009年09月01日

皆様、こんばんは今日は、書籍のご紹介をさせて頂きます。それは、私の鍼灸の師匠であります藤本蓮風先生の『鍼の力』です。この本は7月初旬に、緑書房から出版されました。私は北辰会の会報誌『ほくと』の編集部員をしているのですが、編集作業のお手伝いを初めて携わった講義ということもあり、数ある藤本先生の著書のなかでも、今後、思い入れが強い書籍になりそうです。 それでは、どんな本かを簡単にご紹介いたします。この本は、奈良朝日カルチャーセンターでの講演内容をまとめられ、一般の方向けになっています。とは言うものの、内容はこれまでの書籍にあったような、「○×の症状には、このツボ」といったものではなく、東洋医学の根幹である「太極陰陽論」や、臓腑経絡学説、東洋医学の診断法など、東洋医学の本質的なことが随所に述べられていて、プロの方でも非常に読み応えがあります。またこれら専門的内容に加え、東洋医学からみた人間観についても触れられていて、日常の心の持ち方など生きていく上で非常に参考になることも述べられています。特に「人は運命という大きな船に乗って生きている」「大自然の大いなる船に乗っかっている」というこれらの言葉は、些細なことに悩み行き詰った際に思い出す、これまで何度も私を救ってくれた言葉です。悩みで困窮した時の状況を振り返ると、頭の中は自分自身のことしか考えられない、余裕がない状態が思い浮かびます。この状態は、意識的・意図的ではないにしろ、自分自身の存在を絶対視して考えているに似ているのではないでしょうか。著書中に、自分がここまで成長したのは、両親、社会環境、そして自然環境の影響による。こうした色々な条件があって自分が存在していることを知ると、今ある自分は、「仮に存在する自分」である。そのことに気付けば、生きていることの苦しみが無くなる。という内容が記載されていましたが、ここにある様に、自分自身を絶対視した状況に陥ったときには、意識的に自分を相対化させて考えてみることが必要であることを、この言葉を通じて私は学びました。東洋医学を学ぶものは、常日頃から自然を意識して生活しなさいと先生から指導を受けていますが、そのように意識しているからこそ、「人は運命という大きな船に乗って生きている」「大自然の大いなる船に乗っかっている」というダイナミックな考えに基づいて日常生活を送ることが出来るのでしょう。東洋医学を実践するものとして、治療する以前に大事なことを、改めて認識した次第です。
2009年07月01日
前回はアトピー性皮膚炎の東洋医学的分類をいたしました。今回は養生法についてお話します。 "かわかみ吉祥堂。"では、初診あるいは経過の中で、症状改善のために、タイプ別の養生法をご提案しております。こちらの養生法は原因が同じであれば、アトピー以外にも適応しますので、ご参考にして頂ければと思います。(1)ストレスにどう対処するか?→肝うつ気滞との付き合い方○ストレスを感じる時間・度合いを減らす問診の中で症状の増悪因子を確認しますが、「イライラした後、緊張した後、仕事で集中した後」などに症状が増悪するのであれば、肝うつ気滞との関連が強いアトピーです。そのために日頃からストレスに自分の身体が蝕まれないようにすることが大切です。ストレスを全く無くすことは無理なことなので、「ストレスを感じたときにどう対処するか」、という視点を持った方がいいでしょう。それは「どう生きるか」とも置き換えられ、東洋医学的には「肝うつとどう付き合うか」ということになります。これだけで、一冊の本が書けるテーマになりますので、ここではごくごく簡単なことについてお話します。一つの方法として、趣味など夢中になれる時間を持つということです。ストレスを感じている時間を少しでも減らすという意味で非常に有効です。また、笑うということは気を巡らす働きがあるので、お仕事などで集中した後は、お笑い番組を見たり、お友達と楽しく会話するということもいいでしょう。○適度の運動ここで簡単に運動の効能を説明しますと、全般的に、肝の疏泄・肺の宣散作用を促し、全身の気の巡りをよくする脾胃の消化機能を助ける心地が良いものであれば、心神の安定によいといった働きがあります。その他に動作によっては、腎の働きをよくする肝胆の左右差を整えるに特化した運動法もあります。総じて適度の運動は五臓の働きを助けることができるといえます。一方、PC作業の様な固定した姿勢での作業、繰り返し同じ動作を続ける(局所的に同じ部位の筋肉を使う)、運動不足は気が停滞しやすくなる要因です。だから適度の運動によって、気が巡るようにましょう。気が巡ると内熱が体表の皮膚へ浮いてきて、汗とともに内熱が体外へ出ていきますので、アトピーなどの熱性の疾患には適度の運動をすることをおすすめしています。ここで"適度な運動"と表現しましたが、どんな運動が適切かは、身体のエネルギーの充実度(虚実の割合)によって、人それぞれ異なります。誰でも簡単にできるものとして、まずは30分~40分のゆったりとした散歩から始めてみるといいでしょう。中にはゆっくりとした散歩をすることによって、かえってイライラする方もいますので、"虚"が少ない方であれば、リズムに乗った体操やダンスはいいでしょう。心地よくリズムに乗れた運動は、肝気のうっ滞が発散しやすくなります。やらない方がいい運動肝うつ気滞を起こしている方は、力む様な運動はしない方がいいでしょう。力んだ動作はそれだけで気の巡りが悪くなります。また化火を起こしている人は、筋トレの仕方も注意しなければなりません。筋トレにはその目的によって様々ありますが、筋肥大や最大筋出力を目的とした筋トレは、筋肉に内熱が余計にこもります。元々内熱のある方が筋肉に熱がこもりやすい運動をすると、アトピーも悪化する可能性が高まります。筋持久力を目的とした筋トレは熱の害は少ないでしょうが、回数が多すぎる場合は熱がこもりやすいので注意が必要です。(参考:K1ファイターのアンディー・フグ選手は進行が早い白血病にお亡くなりになりました。それは筋トレによって陽に傾きやすくなったかは分かりませんが、その他に筋量を増やすために、動物性たんぱく質の多食するなどの条件が重なって、陽性の体質に傾いたからではないかと推測されます。)因みに癌の進行を早めるのは東洋医学では熱です。若い人はお年寄りより陽の性質が強いので、若い人の方が癌になった場合に進行が早くなります。従ってアトピーや癌の様に陽の性質の病には、自ら陽の要素を増やさないように気を付けましょう。
2009年06月18日
前回は先天性のアトピー性皮膚炎についてお話させて頂きました。治療法については、後天性のアトピー性皮膚炎と邪実(病理産物)が同じであれば、治療法も特別変わらないので、一緒にご説明します。後天性のアトピー乳幼児期に発症せず、学齢期あるいは成人してから発症するアトピー性皮膚炎です。これは遺伝的要因よりも、環境的要因が大きく関連する場合のものです。アトピー性皮膚炎の環境的要因(1)過大なストレス大きなストレスが長期に渡ると、気が滞り熱化します。・・・Aそして「運動不足・便秘・汗をかきにくい」などにより、熱が体外へ発散されずにより内側にこもったり、睡眠不足によって熱が助長する条件が重なると、余計に痒みが生じてきます。・・・Bこの流れを専門的に書きますと、A:肝うつ気滞化火B内風となります。Aの流れで、火が身体の上部に位置する肺に影響が及ぶと、肺が外界との空気の出し入れの効率が悪くなっていきます。そうなると喘息・鼻塞などの呼吸器疾患が現れる可能性があります。これを専門的には、肝火犯肺肺気不宣と表現します。(2)飲食の不摂生脂濃い食べ物、甘味類、お酒、肉類、スナック菓子などの多食は、胃腸に湿気と熱がこもりやすくなります。これを専門的に脾胃湿熱と言います。脾胃は肌と密接な関係があるので、脾胃湿熱が関与するとジュクジュクしたアトピーになりやすいです。また湿熱により体臭がきつくなりやすくなります。この二つの病因は、先天性の際にも出てきました様に、アトピー性皮膚炎の病因の大部分を占めます。そして、アトピーも長期化すると、他の要因が結びついてきて複雑になり、難治性のものとなっていきます。(3)長期化した内熱により陰分が傷つけられる(1)(2)の様に、一般の方に分かる言葉で説明しようとしましたが、それに置き換えられる言葉が見当たらないので、ここは専門用語で表現してしまいました内熱が長びくと、それが身体の深いところに潜り込みます。東洋医学では気が流れている部位の深さを表すものさしとして、衛分・気分・営分・血分と表現しますが、深いところに位置する営分・血分に熱が潜り込むと、身体を潤す気(精血・陰液)が損傷を受けます。すると、身体は余計に熱をこもりやすくなり、皮膚も乾燥しやすくなります。精血の損傷が与える臓腑への影響として、肝腎、特に腎陰虚がアトピーに関与すると治りにくい面があります。腎陰虚の虚火と肝うつ化火の実火、同じ火でも、虚実の違いがあり、両方あるとしても、主従を判別できなければなりません。(4)血液の滞り血液の滞りは“お血”といって、この言葉は一般の方でもご存知の方がおられるかと思います。お血は色々な原因でなり得るのですが、主要なものとして、ストレスの長期化が挙げられます。これを専門的には肝うつ気滞血おと言います。この場合、皮膚が黒ずみ鱗のようなものが出てくることがあります。これを専門的に肌膚甲錯と言います。(5)消化器系の弱りこれは(2)の流れからくる、飲食物の不摂生により消化器系が弱ってくる場合と、元から消火器系が弱い場合でもあります。東洋医学では消化の大本となるのは、脾胃ですが、とりわけ脾の臓は水分代謝(水湿の運化)と気血の生成(水穀の運化)に関与するので、脾が弱ると、湿気(内湿)が溜まる方向性と、血を生成する働きが弱くなる(血虚)方向性が出てきます。これらの要因が相互に複雑に絡むば絡むほど難治性になっていきます。以上が東洋医学的なアトピー性皮膚炎の型になります。従って鍼治療を行う前に、まず我々専門家が行うことは、どのタイプのアトピーかを判別していくことです。次回はタイプ別の養生法についてお話したいと思います。
2009年06月16日

漢方式の(中国伝統医学理論に基づく)鍼灸は様々な病気に対して有効ですが、とりわけアレルギー疾患に対しても大変有効です。 今回から数回に分けてアレルギー疾患の中でも、アトピー性皮膚炎の鍼灸治療についてお話します。発生要因として、大きく分けると先天的要因・後天的要因が考えられます。まず今回は先天的要因についてお話します。先天的要因は乳幼児期からのアトピー性皮膚炎です。先天的要因と言いますと、遺伝的素因の影響が関与が考えられますが、それだけではありません。両親ともにアトピー性皮膚炎でなくても、子供がアトピー性皮膚炎になる例は非常に多く見うけられます。この場合考えられる要因として、妊娠時の母体の状態が影響することが考えられます。ではどの様な状況であると、子供がアトピー性皮膚炎になりやすくなるのでしょうか?それは母親が妊娠時に大きなストレスを抱えていたり、脂っこいものや甘いものなどの食べ物の多く摂取すると、子供がアトピー性皮膚炎になる確立が非常に高くなります。これまで何度かご説明したかと思いますが、長期に渡るストレスは内熱、飲食の不摂生は湿(湿熱)が身体に溜まりやすくなります。胎児の成長のために母親から濃縮した栄養分が送られますが、その栄養分の中に母体にとって何でもない熱と湿までも濃縮されると、胎児にとってその栄養分が毒(胎毒)に転化することがあるのです。ましてや胎児は自分自身で熱や湿をさばくこともできないので、胎児の身体には熱・湿が溜まる一方です。その様な状態で誕生した赤ちゃんは生まれて間もなくアトピー性皮膚炎を発症しやすくなるのです。以前、金スマで松居一代さんが出演された時、お子さんがアトピー性皮膚炎で苦しんでいた時のご苦労をお話されていました。どんなお話だったか、簡単にご説明します。お子さんのアトピーは夜中絶えず皮膚を掻きむしって眠れず、松居さんは夜中皮膚科を駆け回った程、症状がひどかったそうです。そうして何年も多くの西洋医学の病院を散々巡ったあげく、ある中国人中医師に出会い、その医師の湯液(漢方)処方により、お子さんのアトピー性皮膚炎が改善したのです。しかし、時間が過ぎたら再発したので、再びその中国人中医師のいる病院に行くも、その先生は中国に既に帰国したとのこと。しかもその先生はどこの病院に戻ったかは知りません。でも松居さんは子供のアトピー性皮膚炎を治せるのは、あの先生しかいないと思い、その先生を追ってお子さんを連れて中国に行きました。病院という病院を巡ってもあの時の先生はいません。散々探した挙句、もう先生に会えないのかとお子さんを連れて半分諦めながら公園を歩いていたところ、その先生に偶然出遭ったのです。そして先生に再び漢方薬を処方してもらって症状が改善し、それ以来アトピーが発症しなくなったという感動的秘話でした。この話を金スマで見たとき、松居さんの子を想う愛情に大変感動したのですが、一方で寂しいというか残念な気持ちになりました。というのは、ある中国人の名医の漢方薬によってアトピー性皮膚炎が改善したという内容になっていたからです。難治性のアトピー性皮膚炎は当然ありますが、東洋医学にとってアトピー治療は非常に有効であり、治癒あるいは改善という話は特別珍しい話ではありません(難治性のアトピーについては後日お話します)。私が所属している北辰会の様に、しっかりとした理論を学んだ上で臨床にあたると、別に名医でなくてもアトピー性皮膚炎は改善するのです。私の知り合いの先生の話ですが、学生時代から北辰会でしっかりとした理論を学び、たとえ卒業後したてであっても、診立てが正しければ、何人ものアトピーの患者さんを治癒させている程、アトピー性皮膚炎に鍼灸が非常に有効なのです。事実、私自身もアトピー性皮膚炎の患者さんの鍼灸治療をして良くなっていくのを目の当たりにして、決して誇張ではなく当然の話として、そう断言できます果たしてこの事実を知っている日本人は全体の何パーセントでしょうか?ある鍼灸大学の調査によると鍼灸治療を受けたことのある人は、人口の3から5%と言われいますが、実際には1%いくかいかないの辺りでしょうか。ネットによるアンケート調査が最近よく行われておりますが、どこかの調査団体が鍼灸の治療の効果の認知調査を実際に行ってもらいたいものです。せめて、10%近くいけば、現在の倍以上近くですから、松居さんの様に名医の所をわざわざ訪れなくても済む方が今より増えことでしょう。(難治性のものは当然、うまい先生に治療してもらった方がいいのが言うまでもありません)一人でも多くのアトピー性皮膚炎の方が苦しまなくて済む様に、私自身が出来ることとして、実践で結果を残していくと同時に、この様なブログを通じて鍼灸の有効性を訴え続けていきたいと思います(何だか今日は力んでますね~)それでは、次回、具体的なアトピー性皮膚炎の治療法や養生法、難治性のアトピー性皮膚炎とそうでないもの違いについてお話したいと思います。(参考図書)アトピーがくれた生きる力-希望が湧いてくる本
2009年06月15日

いよいよ今日から6月ですね梅雨入り宣言はまだ聞いていませんが、今のうちから、甘いものや肉類といった湿邪を溜める様な食事は控えた方が、これからの季節にはよさそうですさて、当院が大阪のお店紹介サイトのメディックさんに当院が6月より紹介されております。まだブログでは記載していない当院の裏側などが出ておりますので、一度ご覧になって下さい 当院の紹介ページはコチラ
2009年06月01日

いい治療を行う上で、患者さんに安らぎを感じられるような空間作りが大事です。安らぎを感じてもらえれば、精神情緒と密接に繋がりがある、肝と心の臓が落ち着いて活動し、いい治療がしやすくなります。それに正しい治療が加わると、より効果的になります。それでは、今日、その安らぎの治療室の秘密を大公表いたします。その秘密とは・・・治療室の壁の素材として、日本建築医学会推奨の「健康塗り壁ダイアトーマス」を選んだことです。このダイアトーマスは、化石化した海洋藻類から成るケルザイムを主成分としています。ケルザイムはカルシウムやミネラルを多く含み、健康食品としてだけでなく天然スキンケアの製品としても利用されているそうです。だから健康にもいい塗り壁なのです。私自身、喘息持ちで、リフォーム後のマンションに引越しした後に、1ヶ月間喘息発作で苦しんだ経験がありました。おそらくクロスの接着剤が合わなかったことが関係しているかと思います。だから壁素材の選択には非常にこだわりました。ここでダイアトーマスという素材が開発された経緯をご紹介させて頂きます。それはダイアトーマスを販売している日本夢ファクトリー株式会社・柴田社長の切なる思いから開発されました。柴田社長は長年大工として様々な工法の住宅建設に携わってきました。しかし、自身が建材に含まれるアスベストにより肺気腫を患い、その後化学物質に敏感な体質になったことを機に、「自分が欲しいものは消費者の方も欲しいに違いない」と、「人に優しい家づくり」のため、体に良い建材の開発に取り組んだ結果、ダイアトーマスが生まれたのです。そのことを偶然ネットなどを通じて知った私は、今回新たに治療院を作るにあたり、絶対に壁素材はこのダイアトーマスを使おうと決めましたそして、ダイアトーマスを治療室の塗り壁素材として選ぶにあたって、私自身もうひとつのこだわりがありました。それは、自分自身の手で壁を塗るということです。予算軽減の意味もありますが、一番の目的は、少しでも患者さんに安らいでもらえる様な空間を自分の念や魂を込めて作りたかったからですそのことを柴田社長にお電話でお伝えしましたところ、素人でも塗れるような形に資料やDVDと、道具もご用意して郵送して頂きました。そして、前回お伝えしました施工会社アイミツの際に、塗り壁を自分で塗りたいという意図を最も汲んでいただいたグロバリーカンパニーさんのご協力も得て、ダイアトーマスを塗ることが出来たのです。左右両サイドの壁がダイアトーマスを塗る前の壁の状態です。ダイアトーマスをグロバリーカンパニーの石山社長の指導を受けて、塗っている様子。奥が私です。始めは、要領が全く分からず、同じところを何度も重ねて塗る感じで作業が全く進みませんでしたが、石山社長の塗り方を観察し、大分コツがつかめてきました。あとはベストキットの如く、膝でリズムを取りながら、肩甲骨を柔らかく使って塗ることができました。この作業をしながら、いい仕事・作業をするには、身体を上手に運用できなければいけないということを感じました。これまで色々な先生の講習会に参加して、身体の運用法を学んでいきましたが、それが見事短時間で活かされましたネ塗った後は、どんな仕上げになるのか少々不安でしたが、翌日乾いた後の壁を見ると、素人なりの味がある仕上げとなりましたそれでは、塗り壁完成の写真です(この良さが写真で伝わらないのが残念)残念ながら、時間の関係もあって、廊下や待合室の壁はクロスで、今回、治療室2つしか塗ることができませんでしたが、そのおかげで、廊下と治療室の空気の質の違いがハッキリと分かります。明らかに、治療室に入った瞬間に空気が澄んでいるのを感じられます。 いずれ時間のある時に、今度は残りの部分も塗りたいですね。今回のリニューアルオープンによって、精神的に安らげる治療室の第一段階が実現できたと自負しておりますあとは、次の段階として、建物の力だけでなく、私自身の人間的な器をもっともっと広げていかなければなりません。師匠の藤本先生の藤本漢祥院は、院内にいるだけで患者さんが精神的に寛げる場の空気があります。それも藤本先生の持つ人間力から発せられるからだと感じております。私も少しでもその域に近づけるよう、更に精進し、より多くの方を癒していく所存でおります。
2009年05月06日

それでは、途中経過も織り交ぜての“かわかみ吉祥堂。”のビフォーアフターです。まずは院内から院内入り口待合before院内奥before 途中経過(院内廊下)Rライン工事中待合完成院内廊下~奥完成Rライン完成次に治療室の様子です。続いては共有蕪のトイレも“かわかみ吉祥堂。”でリフォームしました。女子トイレbeforeトイレ完成信楽焼きの洗面器(写真は施工前はグロバリーカンパニーさん提供、施工後はメディックさん提供のものです)と、この様に設計のエンバディーさんと施工のグロバリーカンパニーさんのお蔭でとても綺麗な鍼灸院に仕上げて頂きました。ハッキリ言って、私が患者として行きたくなるほど、精神的に安らげる空間になっております→自画自賛でスンマセン<(_ _)>その精神的に安らげるには、治療室内にある秘密が込められておりますそのお蔭のせいか、以前の治療院の時よりも、治療効果が非常に高くなったのを感じております。その秘密とは何でしょうそれでは、次回、公表したいと思います
2009年05月04日
先日お伝えしました物件を契約した後、次は店舗の設計と施工会社探しです。店舗経営は初めてで、設計や施工に関する知識など全く無い為に、段取りや要領など全く検討がつきません。一番問題となるのは、お金のことです。これから開業しようとされる方は、限られた資金の中で鍼灸院を立ち上げるために、設計→施工の流れについて、まず前もって情報を集めた方がいいでしょう。今回の開業を通じて、後にも述べますが、この流れについて非常に勉強になりました。そこで、私の場合、店舗デザイン.COMというポータルサイトから情報を得て、まず設計事務所探しから始めました。そのサイトに紹介されている事務所の中から、"岩本勝也+エンバディデザイン 大阪事務所"さんに依頼することに決めました。こちらの事務所さんを選んだ理由は、オシャレな医療関係の設計を数多く手がけていることにありますが、それだけでなく、社名の由来ともなっている「目的を具体的なカタチにする」という会社理念に感銘を受けたからです。紹介ページに会社理念について、以下の様に説明されていました。(以下、抜粋)これが、私たちエンバディデザインのデザイン定義で、その目的とは、 デザインしたモノやことが人と人を結び、人を幸せにすることです。 そこに私たちの作り出すデザインの「力」が存在します。 私たちは、社会や時代が求めるモノやコトを作り出すことはもちろん、 どうすれば人を魅了できるのか、幸せに感じられるのか 具体的に目に見えるカタチにして表現します。何かを創りたい、 成し遂げたいと考えるクライアントと私たちがコラボレーションし、 デザインすることで、新たなビジネスの価値を創造できるはずです。(抜粋終わり)「目的を具体的なカタチにする」このことは、目に見えない“気”を扱う東洋医学の世界において、患者さんに病気の状態を分かりやすく説明するという意味にも通じます。今後このことがより必要になってくることを常日頃感じていたので、なお更その理念に感銘を受けました。そういうことで、2月中旬ごろ、エンバディさんに設計を依頼しました。その際、私の方から治療を行う上で、以下のことに配慮して設計して頂きました。・各治療室を壁で仕切る個室タイプの関係で上は仕切らない)・鍼灸治療、運動処方別の治療室の目的に沿った大きさにする。・正確に舌診が出来るための照明を備える。あとのデザイン的なことは、エンバディさんにお任せしました。とはいうものの、設計図完成までの間に、素人であるための色々と無理な要望もして、ご迷惑をお掛けしたたかと思います。流れとしては、設計見積書・全体スケージュール・予算計画→調査・分析、基本イメージ、基本設計→実施設計、設備計画→調整→積算業務という行程で打ち合わせを6回行いました。そして3月初旬に設計図が完成しました。設計が終わり、次は施工の段階です。施工会社は、ネットで数社から見積もりを取りしました。見積もりを取るということを、業界的には「アイミツを取る」というそうです。アイミツという言葉は、今回施工会社探しで初めて知った言葉です。予算は限られているので、予算内に施工してもらうにも、絶対にアイミツを取ることは、必要だと感じました。そうでないと、施工に関して我々は素人なので、知らないところで施工会社に余計なお金を払うことになりかねませんまた施工途中で設計段階で予測がつかないことや実用的でないために無駄なものに気づくことがあります。 その際に現場の施工会社さんとその都度、変更事項を確認しながら行わなければなりません。更に開業後も治療院のメンテナンスのこともあるので、施工会社の親方とのフィーリングが合うか、またコミュニケーションを上手に取れるかを考慮したうえで慎重にアイミツを行いました。その結果、私の意向を最も汲んでくれそうで、ニコニコ笑顔がホッとさせてくれるご夫婦が経営されているグローリーカンパニーさんにお願いすることになりました。そのおかげで、各所において経費的に大幅に削減することができました。また、一番こだわりたい部分にも理解を示していただき、またご協力いただきました(そのこだわりについては、後日“安らぎの秘密”にてお伝えします)。それでは、あの物件がどのように変わったのでしょうか?続きは次回→引っ張ってすみません<(_ _)>
2009年05月03日

物件探しも一ヶ月を過ぎ、天満周辺の不動産屋さんを何軒廻っても条件に見合う物件は、なかなか見つかりません。そうなると段々ストレスが溜まってきます。しかし、2月初旬、突然運が訪れてきました。条件に見合う物件が3社の不動産屋さんから一気に5件出てきたのですそれら5件の中から、今回選んだのが4月18日の欄でお知らせしました物件です。この物件は駅からも近く、更に関西テレビ前、そして広さ・家賃も条件内であったことから、不動産屋さんに紹介を受けた時から、ここに気持ちは傾いていました。しかしこちら物件に決めるのに、下記のように、いくつかの難点がありました。・築年数がかなり経っており、共有廊下の床がかなり劣化している。・トイレが同じ階の契約者との共用、しかも便座が和式、お風呂場につけるような半透明な扉である。・備え付けのエアコンが古く、新しいエアコンを購入する際に室外機を屋上に置かなければならない。などのことから、この物件を選ぶのにかなり躊躇しました。そんな時、同時期に風水で店舗物件を鑑定する方と出会いました。その方に候補の5件のうち、3件の物件の地磁場計による磁場の測定と風水羅盤による物件内の各場所が正確に北を示すかを検査をして頂きました。検査の内容について素人の私には説明し難いのですが、今回の物件の磁場が断トツで高かく、また磁石の指す位置が正確でした特に磁場は一般的にも質のいい磁場であるということをおっしゃってくれました。この結果にも後押しされて、また周りのお店の雰囲気もいいことから、今回の物件を選んだのです。それでは、次回、先ほどの写真の物件がどの様に生まれ変わるか、ビフォーアフターをお知らせします。
2009年05月01日
今回は物件探しについてお話させて頂きます。店舗移転は今年の1月に決定したのですが、場所は以前から移転するなら天満と決めていました。それは、○梅田駅から一駅、JR以外に地下鉄が通じている立地条件の良さ○毎週通っている天神橋五丁目の太極拳教室から近く、 天満近くの知人が増えた○「天が満ちる」という縁起がいい地名などの理由からです。そして条件面。まずはスペース。ベット3台置けること、問診室、待合室を考えると、40平方メートルは必要になると想定しました。次に駅から5分以内であること。一番大事なのが自分の予算に合う物件であること天満には毎週行っていたので、移転が正式に決定する前から不動産屋さんの情報を仕入れていました。だからおおよその相場は知っていました。とはいうものの、物件は水物なので、移転した時点で自分の条件に合う物件は果たしてあるだろうか、検討がつきませんでした。そこで、移転が決定した1月から、まずはネットを中心に物件探しをしていました。普段の業務も並行して行っていたので、ネットで物件を探せるなんて、わざわざ不動産屋に行かなくて済むので、とても便利で楽やんと思いきや、そうは簡単には問屋は卸してくれませんでした。というのはネットでいくつかの目星をつけた物件情報を持っていっても、たいていは既に決まった情報ばかりがほとんどで、不動産屋に来店させるため、あるいは連絡させるための餌の情報ばかりだったのです。それを知ってからは、やはり不動産屋さんに直接足を運んでの物件探しを主体に切り換えました。ところが、どこの不動産屋さんを廻っても、どこも同じ様な物件情報ばかり。それもそのはず、大阪の不動産屋さんはどこも組合の様な所に所属していて、その組合から発信される情報をどこの不動産屋さんも共有しているからです。だから東京のように、不動産屋さん独自で抱えている物件というのは非常にまれなようです。しかし、やはり物件自体は不動産屋さんが貸主から管理を任されているケースがほとんどなので、空いたばかりの物件の場合、全体的な情報として流す前に、管理している不動産屋さんだけが握っていることになります。なので条件に近い物件を探すとしたら、不動産屋さんを小まめに廻った方がいい情報に巡りやすいようです。そんな私の物件探しも一ヶ月を越した2月の初旬、運は突然訪れてきました
2009年04月24日

本当にお久しぶりです<(_ _)>今年初のブログとなりました。そして、今年初のブログでお知らせさせて頂くのも何ですが、本日を持ちまして、当院が東大阪市での治療を終わり、大阪市へ移転することになりました。今年は新年から移転することが決定して以来、店舗探し・デザイン会社・施工業者の選定に加え、3月には東京へお葬式に参列、各方面への挨拶巡りなど非常に忙しい4ヶ月でした。移転に伴い、ホームページもリニューアルしなければなりませんが、5月のオープンまで間に合いそうもありません。これまでの時間・料金体系に変更事項がございますので、この場を借りて、ご案内させて頂きます。<プレオープン>4月26日(日)4月27日(月)4月28日(火)4月29日(水)4月30日(木)5月 1日(金) 5月 2日(土)5月 7日(木)時間は下記診療時間に準じます。このプレオープン期間中は、これまで東大阪の治療院に来院して頂いた患者様や、今回の移転に伴いお世話になった方を無料で招待して治療させて頂く期間です。当院より案内状を出させて頂いた方を対象に治療させて頂く予定でおります。それ以外の方で治療をご希望の方は、下記の通常診療時間以内にご連絡下さい。(26日日曜は治療仲間を招待させて頂く予定でおりますので、翌日の27日からご連絡頂ければ幸いです)。<本オープン>5月8日 16時半~<住所>大阪市北区天神橋4-8-25 長田ビル3F(JR天満徒歩3分、地下鉄扇町駅1番出口徒歩1分)1階がぢどり亭という焼き鳥屋さんになります。道を挟んで目の前は関西テレビです(写真は長田ビルを出て見える景色です)。<電話>06-6354-4189(よい鍼灸)→4月23日から開通しておりますが、24~26日と、プレオープン期間中は準備等でお電話に出られないかもしれないことを予めご了承下さいませ。<診療時間>月 9:30~12:00 16:30~19:00 20:00~21:00火 9:30~11:30 午後休み水 9:30~12:00 16:30~19:00 木 9:30~12:00 16:30~19:00金 午前休み 16:30~19:00 20:00~21:00土 9:30~12:00 午後休み初診の患者様は上記以外の時間にも対応出来るようにしておりますので、お問合せ下さいませ。<治療料金>初診料:東洋医学的診断(問診、体表上の反応の観察) 各世代共通 5250円(税込み)鍼灸治療→治療間隔により料金が異なります。初回(基本)治療費or前回治療から15日以上経過大人 5250円中・高校生 4200円小学生以下 2625円(いずれも税込み)前回治療から3日以内(例:月曜日に治療を受けた場合、木曜日まで。木曜日に治療を受けた場合は、土曜日まで)大人 3675円中・高校生 2625円小学生以下 1575円(いずれも税込み)前回治療から2週間以内(例:月曜日に治療を受けた場合、2週間後の月曜日まで)大人 4200円中・高校生 3150円小学生以下 2100円(いずれも税込み)消費税がお得な回数券を用意しております。10回(2ヶ月以内)→治療の初期段階や難病など週2回以上治療間隔を詰めて来院された方がいい方向け大人 35000円(3500円×10回)中・高校生 25000円(2500円×10回)小学生以下 15000円(1500円×10回)10回(5ヶ月以内)→養生・健康管理などを目的とする方向け(当院では多くの方にこの目的で月1、2回程度の鍼灸治療を受けて頂ける様な状態に持って行くことを目指しております)大人 40000円(4000円×10回)中・高校生 30000円(3000円×10回)小学生以下 20000円(2000円×10回)5月末までの限定!5月中に初診で治療を受けて頂いた方には、初診料+初回治療費の合計額で、2回目・3回目の治療を無料にさせて頂きます(但し初診治療を受けて2週間以内に2回来院できる方に限ります)。その他の院内情報は今後お知らせする予定でおります。今回の移転を機により多くの方の健康に貢献出来ればと考えております。今後とも、どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>次回からは、“どこが変わったか!?かわかみ吉祥堂。”リニューアルまでの経過や模様などをリポートさせて頂きます。
2009年04月18日
先週の12月10日の記事で、高い温度から急に下がると風邪に侵襲されやすいというお話をいたしました。実際に12月10日から16日までの大阪の最高気温の流れを表すと、10(水) 11(木) 12(金) 13(土) 14(日) 15(月) 16(火)17.2 16.2 16.0 16.1 11.9 13.0 14.5天気予報通りに13日と14日の温度差が4.2℃で、週末は急に温度が下がりました。そして週が明け、実際に風邪で来院された方が数名来院されました。そのうちの今日(17日)来院された方を例として挙げます。男性、4△歳土曜日に忘年会があって、出てきた食事が野菜が少なく肉系の料理が多く、更に度数が44度の焼酎を飲んだことで、忘年会終了後、吐いたそうです。(本来胃は内容物を腸へ送るために、気を下げる働きがありますが、胃に内熱がこもったために胃気上逆となって吐いたと推測されます)すると翌日の日曜日に次の症状が現れました。(ここからは専門的な話が中心になります。根拠をもって確実な治療効果を挙げる為に、治療者側のツボを選択するまでの思考過程や意図を読んで頂ければ幸いです。○×の病気によく効くツボが何かという様な、話をしているのではないことがお分かりになられるかと思います)顔ののぼせ感、鼻出血、寒気なし、咽喉のイガイガ、黄色の痰、大便はネットリで臭いがきつい、咳、鼻づまり(鼻水は出なく乾燥)本日水曜日に来院されたのですが、朝に再び少量の鼻出血、右大巨(下腹部)の引きつる様に痛む、大便はスッキリ出ず、形状ネットリ。寒気無し、関節痛なし(実は3週間前に、風寒邪によって、「脈浮緊、寒気、頚肩と頭痛、腰痛や膝痛など関節が痛む、熱39℃]の症状で来院されています。この時の処置は麻黄湯証として、右合谷。)診察をすると、気色・顔面診)顔全体が赤い特に額~鼻(身体の上半身の熱)脈診)1息4至半、浮右滑大・左滑寸関枯脈、舌診)暗紅、左舌尖やや赤く、 舌苔白膩苔(普段よりきつい膩苔という訳では無かった) 苔は乾いたという感じではなく、やや潤いがあった。背候診)脊中・接骨(脾胃の反応を診るための脊椎上のツボ)の圧痛 右膈兪~胆実 右脾胃兪沈んで実、他覚的に背中全体が熱い腹診)お臍から上は熱感と緊張、右大巨圧痛井穴診)右レイダ圧痛(足の陽明胃経の反応)その他咽喉部の赤味、外関の左右差なく熱感あり、手の指先も熱い右上廉の熱感と実(胃経上のツボで、湿熱の反応が出やすいです)【弁証】<八綱弁証>表熱実:脈浮滑数、(裏実熱)<衛気営血弁証>風熱衛分証:浮数脈、咽喉痛、咳、黄色の痰、鼻乾燥してつまる(陽明の気分証も疑いましたが、悪熱、多汗、舌黄苔などが 診られなかったため、否定しました)<臓腑経絡弁証>脾胃湿熱:膩苔、大便ネットリで臭い、黄色の痰、右レイダの圧痛、 右上廉の熱感と圧痛、脊中・接骨の圧痛、 右脾胃兪の沈んだ実、右滑大脈東洋医学では「先表後裏」といって、風邪が関与する表証から先に治療するのが原則です。しかし、右下腹部の引きつった痛みが「腸ヨウ(虫垂炎や腹膜炎の様な症状)」である可能性を考慮して、裏証から処置することにしました。(既往歴に虫垂炎があり、元々湿熱が溜まりやすい方です)そこで裏証の脾胃湿熱の治療として、右上廉、また平素からある肝鬱気滞も考慮し、左後谿を選穴しました。上廉のツボの状態は表面が硬く緊張、鍼先に敏感に反応、中でのネバネバ感ありすると治療後の反応として、右上廉の熱感、右レイダ・脊中・接骨の圧痛が取れ、右脾胃兪の沈んだ実が浮いてきました。そして右の滑大の脈が滑になりました。しかし、咽喉のイガイガ感は取れませんでした。そこで、風熱証の治療として、手の十井穴(爪の生え際近くあるツボ)から刺絡(血を抜く)をしました。すると治療している途中から咽喉痛も和らぎ、鼻も通り、顔の赤味も薄くなってきました。ここで治療を終えようと思ったのですが、脈を診ると浮緩となって、今度は熱かった外関が冷え(特に左)、背中の熱感も取れて、今度は身柱・風門の間(全て背中の上部のツボ)の冷えと、左の肺兪の自汗がありました。この現象を、「実は風寒邪も風熱邪と共に入っていてたが、風熱邪の熱感によって、風寒邪の反応が隠れてしまった。そこで風熱邪を取ったことで、風寒邪が浮いてきたのでは」と推測し、左の外関を選穴しました。すると浮緩脈が滑弱脈となり、冷えていた背中がほんのり温かくなってきたので、治療を終了しました。【反省】○問診で口渇を訊いていない○治療後の膩苔の確認○各治療ごとで舌診における潤いの変化を確認していなかった。○咳は気逆咳とも考え、左後谿を選穴したが、必要なかったのでは。○右上廉後の右大巨の反応の確認をしていなかった。○吐いたことの意味は??以上を踏まえて、後日、再診でいらした時に症状の変化を確認し、下記について検討を加え追記いたします。しばし、お待ち下さい<(_ _)>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・メモ書き【今回の治療の考察(+鍼灸の風邪治療の可能性)】天気と風邪標本の問題(治療すべき病気の優先順位→表証と裏証の問題)素体と外邪の反応湿熱邪の扱い舌の潤いの変化鼻血(傷寒か風熱か?)温病+傷寒最新インフルエンザに対し、鍼灸は有効か??・・・【治療後のケア】うがい・手洗いマスクの意義人混みの多い所に行かない背中にタオルを挟む塩水でのうがい梅肉エキスの効用温病対策のお茶→涼茶
2008年12月17日

私は週1回、本場中国人の先生について太極拳と気功を習っています。先生の名前はトウ景元(とうけいげん)先生。吉林省出身で6歳から先祖伝来の武術を習い始め、伝統的な陳式太極拳に加え、少林拳、形意拳、八卦掌、気功(秘伝抻筋抜骨・洗髓経)を身に付けられました。また2007年3月、香港で開催された「第5回香港国際武術大会」において、陳式太極拳男子の部金メダル八卦掌男子の部金メダル器具武術男子の部銀メダルを受賞されました。現在、大阪市の天満で太極拳・気功・八卦掌の指導をされています。先週の土曜日、その太極拳教室の先生と生徒さんとで、宗右衛門町にある“月縁春”という中国東北料理店で、忘年会が行われました。数々の美味しい中華料理羊の肉の串焼き・・・香ばしかった~鯉を揚げて、あんかけにした料理・・・サクサクした歯ごたえが最高!中国式の飲み方は白酒を小さいコップに注いでは,その都度"乾杯"をして飲み干すのが習慣となっています。私はそれ程お酒は強くないので、チビチビいかせて頂きました。この白酒のアルコール度数45%というのは普通で、茅台酒になると55%前後になりますが、度数ほど、次の日には残りません。日本の宴会では、まずビールから乾杯が始まりますが、中国の方では、まず白酒から始まり、次第にビールに移っていきます。そこで私はトウ先生に「何故、中国人は先に白酒を飲んで、後からビールを飲むのですか?」と聞いてみました。すると、トウ先生は「それは白酒は、陽の働きがあるから、これを先に飲んで身体の中を温めて食べ物を消化しやすくするんだ。その後に身体を冷やすビールを飲んだ方がいいんだ」とお答えになりました。「なるほど、お酒の飲み方にも陰陽を取り入れているんですね、でも、白酒は、陽は陽でも、湿熱、ビールは、陰は陰でも、寒湿じゃないですか。熱と寒で相殺されるけども、結局水湿が残りますよね?」と聞き返すと、「それは太極拳や気功をすることによって、汗として水湿を飛ばしてしまえばいいんだ、ワハハ」という何とも見事なオチをつけて頂きました今、忘年会シーズンですが、飲食過度による脾胃への負担から起こる腰痛や肩凝りといった症状が多くみられます。そうならないためには太極拳や気功に限らず、何でもいいので日常の運動がとても大切です。簡単なものとして、まずは30~40分の散歩をオススメします。この散歩一つにしても、ペース・リズム・全身の筋肉を緩ますための筋肉の使い方など奥深い世界があるので、機会があればお話したいと思います。
2008年12月14日
前回は、漢方は美容の味方になるが、注意しなければならないことがある、というところまでお話しました。では、その注意とはどんなことでしょうかそれはある食材・食品・栄養素が○○に効果があるといっても、全ての人に期待する働きをするとは限らない、ということです。例えば、最近朝バナナダイエットが流行りましたよね。バナナは漢方的には、性味:甘帰経:肺・脾・胃効能清熱潤肺潤腸通便という様に、“寒潤性”の働きがあります。だからストレス→肝鬱気滞化火→胃に熱がこもって食欲旺盛・便秘傾向という経緯を経て太った方にとっては、バナナが胃熱を冷ますことで食欲を抑えるという意味で、このバナナダイエットが成功する可能性が高いです。しかし、下痢傾向で消化器が弱い、水太り(脾虚湿盛)タイプの方には、バナナを常食することが余計に消化器に負担をかけてしまうため、このダイエットは合わないでしょう。これと同じことが前回の阿膠についてもいえます。阿膠は粘膩性の性質であるために、脾胃が弱い方には消化を妨げる原因になるのに加え、湿痰の邪を溜め込んでいる人には、余計に湿痰を増やす要因にもなります。だから脾虚による陰血不足から皮膚に潤いがなくなった人が、阿膠の様な粘膩性の食品の摂取によって、ツルツルの皮膚が期待できるかというとが付きます。このように、同じ食品でも、体質によって、あるひとには薬として働くとしても、別な人には毒として働くことがあるのです。(漢方薬の処方においては当然のことです。例えば、膝痛。膝痛が発症するには肝腎陰虚、脾胃の弱りと湿邪、などいくつかの原因があります。肝腎陰虚が原因であれば、筋骨を強化し、身体を潤す薬を選択します。しかし後者の膝痛に肝腎陰虚の薬を選択すれば、逆に悪化させる可能性があります)だから、テレビや雑誌で何々の栄養分が豊富だからという理由だけで、一つの食品を過剰に摂取しない方がいいです。ただでさえ現在の日本は飽食の時代といわれるぐらいですから、「何々を摂ったら健康になる」という様な食べ物のプラス面だけをことさら強調した情報に目を向けるよりも、まずはどんな食べ物が今の自分の身体にマイナスの影響を与えるかを知ることの方が大事だと思います。食は生きるためだけでなく、楽しむためにあるという目的もあり、あれこれ難しく考えるのも煩わしいかもしれません。でも、今の食の摂取の仕方に、少しでもこの引き算の視点を取り入れられたら、末永く健康で美容面にも優れた楽しい食ができると、私は考えております。それには現代の栄養学の理論にはない、漢方的な視点が絶対に必要であることは言うまでもありません。
2008年12月13日
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最近、当帰、地黄、芍薬といった、漢方の生薬がシャンプーや化粧水の成分になるなど、漢方が以前より身近に感じられるようになったと思います。また、食の方面でも健康だけでなく美容にもいいということで漢方の生薬が注目されてきているようです。では、実際に食の面でも漢方の生薬は美容の味方になるのでしょうか?当院の患者さん、50代女性のAさんとの会話です。A:「先生、こんなんネットで見つけて食べてんけど、 最近メッチャ肌がスベスベやし、目がかすみにくくなったわ~ 篤姫の宮崎あおいちゃんもつこうてるみたいやし、 うちもベッピンさんになってきたやろ~」 私:「そっ、そっ、そうですかぁ~・・・(苦笑) 篤姫ご愛用の和漢コラーゲン・パワー? へえ、こんなのあるんですね~。初めて知りました。 成分は・・・なるほど阿膠が入っているから肌がスベスベになって、 かすみ目がましになってきたんですね」何とも大阪のお姉様らしいお話の仕方ですね。このAさんは、肝腎陰虚による膝痛で来院された方で、膝痛がよくなって、今では養生のために月に2~4回来院されています。そこで、この食品の摂取によって、Aさんがベッピンさんになったのかについての論理的な真偽はさておき、何故肌がスベスベになって、かすみ目がましになってきたのか、漢方的な立場で、推測したいと思います。阿膠は“あきょう”と読み、ロバやウシなどの除毛した皮を水で煮た膠(にかわ)の塊です。膠について説明を加えますと、動物の皮・骨・腱・腸などを水で煮た時に抽出された粘膩性の塊で、最近美容で流行しているコラーゲンの一種です。因みに、この膠から不純物を除いたものをゼラチンといいます。ゼラチンはゼリーなど以外に、ヨーグルト・ハム・ソーセージなどのゲル化剤・安定剤として、工業用には接着剤としても使用されています。阿膠の働きとして、性味:甘・平帰経(作用する臓腑経絡):肺・肝・腎効能1.補血2.滋陰3.止血4.清肺潤燥これらの効能から1・2.補血・滋陰→血虚 熱病による陰血の消耗、 加齢による陰虚(身体に潤いを与える陰血不足)3.止血→衝任虚損(子宮と関わる経絡の衝脉・任脉の損傷) による不正性器出血、早産・流産後の子宮出血 鼻血・喀血・吐血などの出血4.清肺潤燥→肺陰虚の乾咳・少痰などに用いられます。一般の方に理解しやすいように言えば、何らかの原因(例:血液不足・熱・加齢など)によって乾いた所に潤いを与える働きがあるといえば、理解しやすいかと思います。 また、それとともに粘性の性質から弱くなった部分をつなぎとめる・補強する働きがあり、出血の際に止血のために使われるということも押さえておきましょう。元々、西洋医学がいう結合組織に富んだ部分から出来たものなので、弾力性や組織の強度を与えるのにも適するのでしょうね。Aさんの場合は、元々の陰虚によって、皮膚が乾燥しがちであったことと、肝血虚によるかすみ目だったので、2つの症状が先ほどの栄養食品によって改善したのだと予想されます。阿膠を日常生活に上手に取り入れている女性のお話です。美容だけでなく健康管理上でも、非常に参考になる内容が掲載されていますので、是非読んでみて下さい。以上のことから、漢方は美容の味方になる、と言っていいと思います。しかし、それには注意しなければならないことがあります。この続きは次回ということで
2008年12月12日
4.加齢・労働過多・不適切な性活動などによる腎の機能低下これまでの1~3の喘息は何らかの邪気が肺を塞ぐことで起きた実タイプの喘息であるのに対し、4の喘息は、虚タイプのものです。加齢・労働過多・不適切な性活動は腎虚を進行させる原因となりますが、では何故腎虚によって喘息が起こるのでしょうか?吸って吐くという呼吸動作自体は肺の働きによるものですが、気を体内に納めるには、出来るだけ深く吸う必要があります。それには腎の力に頼らなければなりません。腎は封蔵・閉蔵の臓といって、エネルギーを内側に引き付ける働きがあります。この腎の力が呼吸の場面で発揮するのは、吸気の方で、これを腎の納気作用といいます。だから腎虚によって納気作用に異常が現れると、吸気が弱くなる喘息になります。このとき、少し歩いただけでも息苦しくなります。そして腎虚進行度合いにより、伴う症状が異なります。呼吸器に関連した症状では、腎陽虚では水様の痰が出、腎陰虚では上逆による空咳が出てきます(その他の症状はそれぞれのタイプの一般症状です)。この腎虚による喘息の治療は、命に関わりやすいので、1~3と比べてより注意が必要となります。
2008年12月11日
今日は関東から西日本にかけて暖かい陽気でした。全国的に平均気温より4~6℃高い地域が多かったようです。前日よりも4 ~6℃以上高い所が関東~関西で目立っていました。北辰会で内経気象学の専門家でもおられる橋本浩一先生によると、今日の様に気温が高く、そして気温が急激に下がると、我々の身体は風邪(ふうじゃ)、にあたりやすくなるようです(つまりカゼを引きやすくなる、ということです)。※東洋医学では一般のカゼと区別して、風邪を“ふうじゃ”と読みます。それは暖かい気候によって月奏理(そうり=皮膚の毛穴)が緩んだところに、急に気温が下がって開いていた月奏理がそれに対応できないと、風寒邪が身体にしのび込んできやすくなるからです。逆に寒い日が続いている日は毛穴が閉じたままなので、風邪をシャットアウトして、寒邪だけを感受しやすいです。この時は寒邪は身体の下部を襲うので、腰下肢痛を起こしやすくなります。そして同じ外邪であっても、その人がどういう体質であるかによって、症状としての出かたも変わります。この様に東洋医学では、気象の変化に人がどう反応したかを診たうえで、治療をしていかなければなりません。このような考え方を、東洋医学では、因時・因地・因人制宜といいます。すなわち、それは「時によって、場所によって、そして人に応じて治療しなければならない」ということです。自然の変化を繊細に読み、治療体系(システム)として取り入れている点こそ、東洋医学の真骨頂といってもよいでしょう。西洋医学の方でも気象の変化によって現れる特定の病気を理論化しているそうですが、東洋医学ほど場所・時期・その人の症状の出かたによって、治療の仕方を変えていくということはしておりません。例えば、リウマチでも気象変化によってある時期に起きやすいということを予測できたとしても、西洋医学にはその症状の変化に応じた治療法がありません。一方東洋医学では同じリウマチでも、気候性によるものに限定すれば、風邪(ふうじゃ)、寒邪(かんじゃ)、湿邪(しつじゃ)のタイプに分けて認識し、それぞれに見合った治療法が用意されています。またそれらの複合型や、体内で熱化することも認識して治療に対応しています。したがって我々専門家は同じリウマチでも、数ある病証(病気のタイプ)の中からどの病証かを問診と体表観察によって論理的に導き出し(=弁証)、治療(=論治)していかなければならないのです。さて、週間天気予報によると、数日暖かい日は続くようですが、週末は気温が急に下がるようです。そんな時は首筋にタオル一枚挟むだけでも風邪対策になりますよ(風邪は陽邪で上を襲いやすいからです)。
2008年12月10日

昨日の続き・・・木箱の中には有田焼の香炉が入っていましたさらに沈香が 贈呈品はお香セットでした師匠の治療院へ毎週研修に伺うと、沈香のお香が焚かれております。その幽玄で凛とした香りに魅了され、近々沈香のお香を購入しようと考えていたところでしたので、この贈呈品はとてもうれしかったですありがとうございましたここで、せっかくなので沈香についての豆知識【伝来】沈香が初めて日本に渡ってきたのは諸説ありますが、538年百済から仏教の伝来と同時期であろうといわれています(他にも595年に淡路島に漂着した沈香が最初の伝来ともされています)。「蘭奢待(らんじゃたい)」という沈香の最高峰のものが天皇に献上され、現在でも正倉院に収めれております。【産地】インド、ベトナム、マレーなどの山岳地方の森林にあるジンチョウゲ科の倒木、枯れ木が土中に埋没したり、傷ついた所から木の樹脂が木部に凝縮され、長い年月を経てできた、特有な佳香をもつ樹脂用物質です。従って、樹脂分を多く含んだ黒色のものほど良品といわれています。また樹脂分の多いものは水に沈むので沈香の名がつきました。【漢方的には・・・】ここで漢方的に大事なことは、芳香作用に加え、「沈む」という下向きに働く性質です。芳香作用自体に精神の鎮静作用がありますが、この気を下へもっていく働きは、より精神を鎮静させる働きを強めてくれます。特に頭脳労働者や常日頃考え事・悩み事が多い人は、身体の上部に気が偏在しがちですが、沈香の香をかぐことによって、上に停滞していた気を下に下がりやすくなり、精神的に落ち着いていきます。お寺では座禅をする際に、よくお香が焚かれていますよね。このお香の精神の鎮静作用を考えると、古くからお香の煙には魔除けとしての働きもあるとされていますが、その対象となる“魔”は、人間の外側にある魔よりもむしろ、「内なる魔=邪念」に対して向けられていたと考えられるのではないのでしょうか。<気はどこへ下がる?>先ほど沈香は気を下げる働きがあると説明しましたが、どこに下げるかというと、それは腹部の最下部である腎の臓です。腎は腎精(気血津液のエキス・源)あるいは元気が蓄えられている所で、ここに気が降りることで、気は一度リセットされます。これを専門的なことばで言いますと、引火帰原あるいは導火帰原ともいいます。(古来より、道教の仙術、中国武術、日本の武術あるいは各種の日本の伝統文化では丹田に気を収めることを第一義とされてきております。)つまり腎に気が収まることによって、より精神も落ち着いていくのです。(因みに夢分流打鍼術では、まず始めに、おへその下指4本分位の関元というツボに「火曳きの鍼」を行います。火曳きの鍼は腹部上部にある邪(緊張)を下に引くために行うのですが、引火帰原のために行っているとも言えます。)性味:辛苦、そして温作用する経絡:脾・胃・腎そして芳香作用によって、脾胃の運化を助けて湿邪をさばく働きがあります。(湿度が高い日本の家屋では湿気とりの機能も果たしてきました)。<適応症状>脾胃が冷えることによって痰湿が溜まって起きた嘔吐、胸部が冷えることによって起こる、胸苦しさ・呼吸困難あるいは腎陽虚寒型の喘息にも適応とされております。沈香には、こんなにも多くの働きがあるなんて、ビックリですねもし当院にお越し頂きましたら、まず玄関先の沈香の香りを堪能して頂けたら幸いです。オススメ!本格的な聞香セット源氏かおり抄 雲隠(くもがくれ)
2008年12月08日

今日は私が所属する北辰会の今年最後の臨床コース定例会でした(21日には基礎コースが、奈良県の商工会議所で行われます)。私は会では、会報誌「ほくと」の文字起こし、映像、研修会の裏方スタッフとして活動しているのですが、今日は私をはじめ「ほくと」編集関係者8名が、会の為に尽力したということで表彰されました。こちらが表彰状。こちらは記念品です。何が入っているのでしょうティッシュ・・・んな訳ない(by:タモリ)中からかぐわしい香りが漂ってきますが・・・写真の編集があるので、続きは次回オススメ!本格的な聞香セット源氏かおり抄 雲隠(くもがくれ)
2008年12月07日
3.カゼを引くことで肺(呼吸器)へ直接的に影響した場合カゼを引いて喘息になった場合、カゼに対する適切な処置をしていくことによって、喘息症状が自然と落ち着いていきます。カゼは、東洋医学では気候要因である"外邪"によって起こるものとされ、大きく分けると、"風寒邪型"、"風熱邪型"の2つになります(実際は、もっと多くのパターンがあります)。その際、問診・脈診・舌診・背候診・腹診・咽喉部の観察・手掌と手の甲の反応などから、どちらの型の外邪であるかを判別した後、更に邪の部位身体の抵抗状況(正気VS外邪)などをしっかりと見極めたうえで治療を行わなければなりません。「カゼだから大椎・身柱のお灸だ」、と簡単にはいかないのですカゼ治療をするにあたって、我々鍼灸師は風寒邪に詳しい『傷寒論』と、風熱邪に詳しい『温病学』、それぞれ2つの学科を勉強する必要があります。因みに日本の鍼灸専門学校でこの2つの学科を指導している学校はほとんどないため、これらの疾患に対して適切に処置できる鍼灸師は少ないように思われます(中国の中医薬大学では、カリキュラムの中で必須ですし、私が所属する北辰会では基礎学問として指導が行われています)。ここでは、風寒邪と風熱邪に対する解説は省きますが、いずれの型であっても、肺の宣発粛降機能を失調させるために、喘息が起こるのです。このカゼ引きによる喘息の程度と関わるのが、外邪の強度以外に、患者さんの日常の身体の状態(素体)です。例えば、普段から飲食の不摂生があって身体に湿痰邪を溜め込んでいれば、痰の量はさらに多くなり、余計に呼吸も苦しくなります。またストレスによる内熱をこもらせていれば、はじめが風寒型であっても、体内で熱化していき胸の辺りが悶え苦しむ症状が付加されることがあります。ですから、前回までに挙げた1と2の要因を、日常生活おいて減らしていくことが如何に大事であるということが理解できるかと思います。
2008年12月04日
2.飲食の不摂生による脾胃(消化器)への負担 飲食の不摂生、つまり暴飲暴食によって喘息が起こることを知っている人は少ないのではないのでしょうか?私も喘息患者でありながら、東洋医学を学ぶまで知りませんでした。私自身が暴飲暴食によって喘息が発症するということを、専門学校時代の中国への中医学研修旅行の際に、初めて経験しました。この研修旅行は9泊10日だったのですが、その滞在期間、毎晩、こってりとした味付けの中華料理を食べながら、青島ビールを飲んでいました。更に、日本にいた時より運動量が減っていたことも重なり、余計に消化器へ負担が来ていたのでしょう。案の定、研修後半の晩御飯を食べた後に、お腹が張り、段々とゼーゼと喘鳴が出はじめ、呼吸がしずらくなり苦しかったことを今でも覚えています。この時、単なる知識としてではなく、自らの身体を通じて、暴飲暴食から喘息が起こるということを知ったのでした。では、何故暴飲暴食から喘息が起こるのでしょうか?そのメカニズムを説明する前に、消化器である脾胃の働きについてお話したいと思います。食べ物は口から食道を通って、まず胃に収まった(胃の受納作用)後に、食べ物を大雑把に消化(胃の腐熟作用)します。次に胃で消化されたものを脾で更にエネルギーとして使えるような形に生成・吸収し、肺へ吸収したものを運搬します(脾の運化作用)。これが通常の脾胃で行われる消化の流れです。しかし暴飲暴食によって脾胃の消化に負担があったり、あるいは元々の消化器の働きが弱い場合に、消化物がエネルギーとして転換されずに、"湿痰の邪"、いわば身体機能の邪魔になる病理産物という形で身体各所に溜まってしまいます。(この湿痰邪は広い意味での表現で、形状はサラサラしたものからネバネバしたもの、色は透明、乳白色、黄色、とこれらの違いによって名称が異なってきます。また貯留する場所も肺が最も多く、皮膚・頭・脇・関節などにも及び、症状も様々です。)喘息の痰のほとんどが消化器が関係していることから、東洋医学では「脾は生痰の器、肺は貯痰の器」と言われるほどです。痰は風邪症状でよくみられる症状ですから、痰が溜まれば、「呼吸器が悪いのかな?」と思いがちですが、風邪の場合を除くと、痰の発生原因の根本となるのは、実は消化器の脾から来るものがほとんどなのです。(他に、気滞によって水の流れも悪くなることで痰が形成される場合もあります)特に飲食不節(食事の不摂生)による喘息は、季節的には秋に発症することが多いです。これは夏の連日の冷たい飲食物の摂取により、消化機能が徐々に弱っていた状態で、秋口涼しくなった時に、食時量が急に増える場合に起こる喘息です。【痰の排出に関しての注意】痰を排出しにくい場合に、水を飲ませる指導をしている一部の医療機関があるようですが、先ほどの話から、過剰な水分摂取は更なる痰を形成させてしまう原因になり、かえって良くありません。【発作が出る時間帯・痰の形状など】深夜の1時から5時にかけて発作が起きやすいです。それは、東洋医学では1時から5時にかけて、肝から肺へ経絡の気が活発に流れるとされているからです。だから、湿痰や気滞が関与する実証タイプの喘息はこの時間帯に発作がみられるようです。湿痰による喘息の場合では、肺から気管支にかけて全体に、痰がビッチリ溜まっている感覚があります。(気滞が関与するものでは、下から突き上げてくる咳とともに目覚めることが多いです。)発作時には、サラサラとした涎の中に痰が混じって出て軽い喘鳴で目を覚めることもあれば、きつい状態になると、突然の呼吸困難によって目を覚ますも、痰を全く排出できないこともあります。これは、煮凝りの様に固形状の痰(乳白色~黄緑色)を卵白様の透明な膜様の痰が包んでいるという様に、複数の質の痰が呼吸器に貯留しているからだと思われます。痰の色や形状に違いがあるのは、痰の寒熱や新旧によります。一般に、サラサラ・白・は寒、ネバネバ・黄は熱、また新しいもので透明、古いものは黄緑とされています。ですから出される痰の質によって治療の仕方が変わってきます。【対処法】痰の性状以外にも、その他に舌診(舌の苔と湿痰は関連があります)、腹診(湿痰の位置)、消化器に関わる手足のツボ、大便の状態などによって、「痰を取り除く(きょ痰)」「脾胃の機能を高めて痰が形成されないようにする(健脾化痰)」「気の流れをよくして痰が形成されないようにする(理気化痰)」これらの方法を選択していきます。
2008年11月30日
日のニュースで面白い記事を見つけたので、今日は一端、喘息の話から外れます。そのニュースとは、<長寿のやまいも?>、102歳の元気なおじいちゃんの記事についてです。滋賀県在住で102歳の青木安治郎さん曰く「毎日やまいものとろろを食べるのと、お客と楽しく話をするのが元気のもと」とのことですが、この言葉には、東洋医学的に2つの長寿のヒントが隠されています。一つ目は山芋を毎日食べていることですが、この山芋は漢方の生薬名では“山薬(さんやく)”といって、六味丸(りくみがん)や八味地黄丸(はちみじおうがん)といった、代表的な補腎薬の中に入っています。腎の臓には、気・血・津液といったエネルギーの原材料である“精”が貯蔵され、これを腎精といいます。この腎精は加齢によって誰もが枯渇していきます(腎虚)が、労働過多や不適切な性生活などにより腎精の貯蔵量が段々足りなくなると、腎虚により拍車がかかっていきます。従って腎精をいかに傷つけずに貯蔵していくかが、東洋医学的なアンチエージングの第一歩となります。この腎精を補うのに最適な食べ物が山芋なのです。その他にサツマイモ、里芋、黒胡麻、枸杞(くこ)の実、栗、おくら、わかめ、なども補腎に適した食材です。青木さんが食べている「秦荘やまいも」は餅のような粘り気があるようですが、この粘り気が腎精を上手に補っているのでしょう。写真のお顔を拝見しても肌の艶もいいですよね!そして2つめは、“楽しい話相手がいること”です。毎日、楽しくお話できる相手がいて、精神的に健やかでいれば、余計な肝気がつっぱることがありません。肝気については次回以降もお話させて頂く予定ですが、ストレスなどで肝気の働きが強くなり過ぎると、腎精が傷つけられてしまいます。(東洋医学では、肝が木、腎が水に例えられるのですが、木が伸びすぎると、水が吸い上げられてしまう原理から、肝気が高ぶると、腎精が傷つくと考えているのです。)精神をいかに健やかにできるか東洋医学の古典にも「恬憺虚無なれば真気之に従う。精神内に守らば病いずくんぞ従い来たらん」と記載されております。意訳しますと、「心がさっぱりわだかまりなければ、身体に流れる気もスムーズに流れます。だから精神をしっかりしていれば、たいていの病気にはなりませんよ」ということです。心をさっぱりわだかまりさせる、これは本当に難しく、どの人にとっても生きていく上での課題でしょうね。日常イライラすることがあっても、楽しい趣味などでそれを解消する、これも肝気を高ぶらせずに精神を穏やかにするための知恵となりましょう。上手に年齢を重ねていらっしゃる青木安治郎さん、高齢社会(正確には高齢"化"社会とはいいません)の見本の様な方だなと感じました。次回は、喘息の話に戻ります。
2008年11月20日
1.ストレス・仕事などで根を詰め過ぎによる肝気の停滞 肝気とは、肝の臓がもつ機能のことをいいます。ここで肝の臓と表現したのは、西洋医学でいう"肝臓"とは機能面で大きく異なるからですが、肝気を説明するにあたって、肝の臓とはどんな臓か、ご説明しましょう。東洋医学では人間は自然の一部であるとし、自然界の動きを参考にして、体内の生命活動の在り様を認識をしていきます。したがって生命活動の中枢である五臓六腑の各種機能を説明した中に、自然界に存在するものの働きから引用した比喩的な表現がいくつかあります。中でも、肝の臓の生理機能の一つである、「疏泄・条達をつかさどる」は、その代表といえましょう。これは樹木の生長が盛んで根や枝を条達させる現象を肝気の働きに例えた表現です。この肝の疏泄は、次の様な場面で機能します。気機(昇降出入といった気の運動形式)の正常な運行、脾胃の消化機能の促進、伸び伸びとした精神活動この中でも精神活動と肝気の働きは密接な関係で、精神面の不調と疏泄機能の失調は相互に原因・結果の関係となりえます。肝鬱気滞になると・・・疏泄失調によって気機が乱れると、所々に気が停滞(気滞)していきます。これを肝欝気滞(肝気鬱結)といい、下記のような症状が現れます。肝経のライン上への影響両脇の引きつり・痛み、胸の張り、消化機能への影響(前回の2とも関連):腹満・腹痛・下痢(肝→脾)、悪心・嘔吐・ゲップ(肝→胃)精神面への影響:気分の抑うつ・楽しくない・憂鬱・心配・ため息・ぼんやりする、ひどくなると寡黙・痴呆(疏泄が足りない場合)、いらいら、怒りっぽい、興奮状態(疏泄が過剰な場合)これら3方面への影響は、喘息発作が起こる過程の中でよくみられ、それぞれの影響が多く絡むほど、重症度が高くなります。肝鬱気滞から始まる喘息になる流れ○ストレス・仕事などで根を詰め過ぎるなどで肝鬱気滞が長時間にわたると、気・呼吸を主る肺へ影響を及び(気欝傷肺)、呼吸がしずらくなります(肺気不宣)。○更にストレスの度合いが高まると、気滞が火に転化する肝火上炎(肝鬱気滞化火)へと進行していきます。火は上へ炎上する性質から、胴体の中で上位(横隔膜より上に位置する臓腑のある部位を上焦といいます)に位置する肺へ影響が及ぶ肝火犯肺となります。肺は気・呼吸を主る他に、身体の気・水を上から下へ各部位に送る粛降作用という作用もあります。この肝火犯肺になると、気を横隔膜より下へ下げる肺の粛降作用が、上向きへ向かう気の流れ(気逆)に負けてしまうので、先ほどの気欝傷肺よりきつい喘息となっていきます。そこで我々鍼灸師は、このタイプの喘息患者さんの治療に当たるとき、次の様な視点で対処していきます。<発作期>○喘息発作の戦場となっている上焦部の気の運行作用をつけるように胸を寛がせる処置→寛胸作用。○上がりきってしまった気(気逆)を下げる処置→降気作用。○上焦に燃え上がった火を冷ます処置→清熱作用。○胸部と腹部の境である鳩尾(みぞおち)の部分を我々は心下部といいますが、心下部に詰まった気の滞りを通じさせる処置。(この心下部は上下の気が交流する境で、いわば気の交差点といえます。交差点では車の渋滞が起きやすいように、気の流れも停滞しやすいです。)<症状安定期>○気が停滞しないように気の流れをよくする(理気作用)。○肝気の疏泄をよくする(疏肝作用)。東洋医学では上記の様に、時期によって治療の仕方が変わります。また鍼灸では、上記の目的を果たすことができるツボを体表観察によって1~3箇所探していきます。ここまで、専門用語を用いながらも、簡単な言葉に置き換えて一般の方にも理解しやすいように、我々治療する立場側の視点を記載させて頂きました。肝鬱気滞は喘息に限らず、ほとんどの病気と関連するので、いずれ肝鬱気滞の解消法について、お話したいと思います。次回は、<2.飲食の不摂生による脾胃(消化器)への負担>についてお話したいと思います。
2008年11月19日
喘息・アトピー・花粉症・アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患でお悩みの方が多いかと思います。これらのアレルギー疾患に対して、鍼灸治療は有効であることをご存知でしょうか?そのことを知ったのは、私の場合、鍼灸学校に入学してからでしたので、ご存知で無い方も多いかと思います。私自身小学校からの喘息持ちで、大人になってからでも身体の調子が悪くなると発作に苦しむことがありました。喘息発作の苦しみ、その程度も色々ですが、私が今までなった発作の最上級の苦しみを、喘息持ちでない方にも分かるように表現するなら、全力で400メートル走をした後の様に、一回の呼吸間隔が短い呼吸が延々と続くのに加え、更にラップで肋骨周りを何回もグルグル巻きにキツク圧迫した状態と言えば、ご理解頂けますでしょうか?とにかく、あの苦しさはもう2度と味わいたくありませんし、他の方にも苦しんでもらいたくもありません。そこで、私自身、東洋医学を職としてから、この知恵を活かすことによって喘息発作から遠ざかることが出来ましたので、アレルギー疾患の中でもまずは喘息からお話させて頂きます。喘息とは?【定義】喘息・気管支喘息は、気管および気管支が各種刺激によって、気道の狭窄を伴い、反復性の呼吸困難、喘鳴(ゼーゼーと咽喉が鳴る)などの症状を示す疾患です。 【病因】病因としては、アレルギー説、感染説、心因説などが西洋医学の方で挙げられておりますが、それに対する処置は、どんな要因であっても、吸入・点滴、あるいは注射によって気管支を拡張するというように、気管支局所に対する処置でしかありません。 一方、東洋医学の方では、喘息という現象を、実証なら「肺気不宣」、虚証なら「肺気虚」と表現いたしますが、これに至るまでの過程に、1.ストレス・頑張りすぎによる肝気の停滞2.飲食の不摂生による脾胃(消化器)への負担3.カゼが肺(呼吸器)へ直接的に影響した場合4.加齢・労働過多・不適切な性活動などによる腎の機能低下5.ほこり・タバコの煙・空気汚染・ペットの臭いなどによって、 肺(呼吸器)へ直接影響した場合これらの要因が単独あるいは複合的に発作の根底にあります。中でも、1と2は、喘息において、高い確率で関与しています。どの要因が発作に関与しているのかを問診でお伺いし、さらに「寒熱・虚実」の全身状況、「気滞・湿痰」といった病理産物の量と存在する場所などの情報、そしてお身体の反応も併せて考えた上で、その時の状況に合った治療をしていくことになります。では、次回は1の問題についてお話したいと思います。
2008年11月17日
春は自然界で陽気が伸びていこうとしている時期、ということは前回お伝え致しました。その様な自然界の動きに応じて私たちの身体の気も上に伸びていこうとします。従って行動・気の持ち方など、春には春特有の養生の仕方があると、東洋医学の古典では説かれています。中でも『素問』四気調神大論の季節に応じた養生法は、とても参考になりますので、優しくご説明します。春はね、“発陳”といって、陳(ふる)いものを押し出して、新しいものが出ようとする季節なんだ。だから自然界ではあらゆるものが今か今かと盛んになろうとしているんだ。夜はちょっと遅く寝てもいいから早く起き、庭に出て歩くといいよ。縛っている髪もほどき、身体も伸びやかにして、気持ちも活き活きとゆったりとしてね。生まれてくるものに対して温かい眼差しを持ち、人には与える様な気持ちで接し、決して奪おうとする気持ちでは駄目だよ。また人を誉める様な気持ちで接し、揚げ足をとって欠点を見つける様な気持ちでも駄目だよ。これが春の気に応じた養生の仕方なんだ春の気に逆らった生活をすると肝が傷つき、夏になると寒と関わる病気になるよ。それというのも夏の“長ずる”気が体内で働きにくくなるからなんだ。本当は漢文で書かれているのですが、簡単な言葉に置き換えて意訳してみました次回は、この四気調神大論の意訳したものを元に具体的に今の日常生活に置き換えてご説明致します。
2008年03月07日
今日、3月5日は旧暦の太陰太陽歴では、啓蟄にあたります。"啓蟄"は冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃という意味で、実際に虫たちが活動を始めるのはもう少し先になりますが、春の兆しがここかしこに見え始めてきました。 冬の寒さが苦手な私は、暖かい春の日が本当に待ち遠しいです江戸時代に発刊された『暦便覧』には、この啓蟄を陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出れば也という表現しております。ここで東洋医学的に注目して頂きたいことは、自然界で陽気が地中でうごめいているという事です。人間は自然の一部であるという「天神合一思想」をもつ東洋医学には、陽気が活発になり始めるこの時期の過ごし方について、様々な智恵が詰まっております。そこで、次回から何回かにかけて、春の養生法について記載していこうと思います。
2008年03月05日
前回に引き続きまして、医療人の心構えとして非常に参考にさせて頂いている医家のお言葉を引用させて頂きます。宇津木昆台(1779年~1848年)の『古訓医伝』の第一巻「医学警悟」立志弁を要約いたしました。立志弁博学多才にして病を治せない者、知識が足りないが偶然病を治せる者がいるが、両者は真医の道に通ずる医者ではない。その道を得るには法がある。それには第一に志を立てることだ。志にも真と仮があり、真の志を得るには段階がある。人は天地誠明の実徳を受けて生まれた万物の霊であるから、まずこれをしっかりと省みるべきである。無私になれれば霊たる所以を得、それが極まれば人の性命の実理が明らかになり、自分の天命が定まるを自得できる。そうすれば、やたらと冨貴利達を冀(こいねがわな)くなり、分限の定まりを知り、世間体や名誉なども願わなくなり、志が純一となる。これが真の志である。真の志を持つ者は、ただ病の劇易・症の虚實を視て、貴賎を視ない、得るを以て進まず、失を以て退かない、常に術の及ばない所を省み、後進の者を指導するのも厭わず、医者としての実務を尽くすことを望むのである。前回ご紹介させて頂いた、『弁釈鍼道秘訣集』と同じ様なことが記載されています。それぞれ得意とする術は違っても、医者としての心構えは共に同じなのです。 この中で私がとてもお気に入りの部分は、人は天地誠明の実徳を受けて生まれた万物の霊であるから、まずこれをしっかりと省みるべきである。無私になれれば霊たる所以を得、それが極まれば人の性命の実理が明らかになり、自分の天命が定まるを自得できる。のところです。人間は誰もが徳を受けて生まれてきたという所に勇気をもたらされます。徳を元々持っているのだから、余計なことを考えずに、ただひたすらに無心になることが出来れば、自分の使命を果たすことが出来ると言っているのです。これは『荘子・人間世篇』の「吉祥止止 夫且不止 是之謂坐馳」に通じます。(解釈:幸福は無心なるところに集まる。無心にならずに、さかしらな知恵を働かしていれば、坐っていながらにして馳(はし)るのと同じで、心は一向に休まることが無い)私はお世話になっている先生から、「鍼はどんな病に対しても有効である。効かない原因は自分の腕にあると思え」という事を教えられています。それ程、鍼はあらゆる病に対して有効なのです。自分の鍼が効くか効かないかは、先人の言葉を参考にすれば、技術知識の他に、心構え次第にあるという事でもあります。よくよく心得ておかなければならない事です。
2007年11月08日
『医龍』という医療ドラマが毎週木曜に放映されていますね。リアルな手術シーンに毎回、感心させられますが、『医龍』に限らず、ほとんどの医療ドラマは、患者の命を第一に医療を全うする医師VSお金・権威に執着のある医師の二者の対立構造があります。 ドラマに限らず、現実世界において、各報道を見聞きしても、後者の様な医師は多かれ少なかれ存在するのでしょう。患者という弱い立場の人を相手にする医師は、時に自分の存在を過大評価をし、 医療人としての大切なものを見失ってしまうのかもしれません。近年の医療教育において、医療倫理観が見直されているようですが、東洋医学側でも同様に重要なことです。私が所属する研究会の教材として用いられている、『弁釈鍼道秘訣集』の中に「心持之大事」という、医療に携わる者の心の持ち方を説いた章があります。この章には、先ずひたすら患者さんが治ってほしいという医療の原点に立ち、更に無我無心の境地の状態に進むと、最良の治療を施せるようになるという事が説かれております。人間誰しもが持っている輝きである本来的自我を働かせることが医療人は大事なのですよ、という事なのです。東洋医学は、目には見えない【気】を通じて、病気を治療する医学です。よくよく心得ておかなければならない事です。『弁釈鍼道秘訣集』以外にも日本の古医書、とりわけ漢方が一番栄えたとされる江戸時代には、多くの医家が医者としての心構えを本に記しています。次回は宇津木昆台の『古訓医伝』の立志弁をご紹介させて頂きます。
2007年11月02日
9月に入り、まだまだ残暑が厳しいですが、季節は少しずつ秋へと進んでいます。こんな時は、“秋風”にご注意下さい!夏の間に開いていた"そう理"(体温調節するために開閉する皮膚の肌理・きめのこと)が閉じず、体表を巡る衛気もまだしっかりしていません。また胃腸の疲れ、全身の倦怠感など夏バテの方も多いかと思います、その様な状態の方にとって、秋風は、“風邪(ふうじゃ)”として身体を傷めやすいです。その風邪予防策として、乾布摩擦で皮膚をかるくこするのは、簡単でお金のかからない、とてもいい方法ですよポイントとして、首筋付近を丹念にやることです。首筋付近には、風池、風門、風府など、“風”がつくツボが多いです。“風邪”は身体の後の後面から入りやすい性質があるという理解が東洋医学にはあり、それがツボの名前にも影響したのでしょうね。ゴシゴシ強くこすり過ぎるとと皮膚を傷め、かえって外邪に影響されやすくなるので、皮膚に軽く“ホワ~~~ン”とした感じが得られるぐらいに、軽くこすって下さい。乾布摩擦を習慣的に繰り返すことにより、風邪が身体を侵そうとする際、いつでも臨戦態勢をとるべく、衛気が体表上を活発に巡りやすくなります。また東洋医学では、「皮膚は肺の外合である」とされているので、皮膚を鍛えることは、喘息や風邪を引きやすいなど、呼吸器系の疾患にかかりやすい方にはとても重要ですこんな簡単なことにも、東洋医学の智恵が詰まっているのです。今後も少しずつ、東洋医学的養生法をお知らせしますね
2007年09月06日

今回はホテルの近くにある公園での、朝の風景です。広州の方は、他の中国の各地方と同じ様に、朝公園に来て、太極拳や気功で身体を動かすことが習慣になっているようです。そして公園には遊具の様な、健康器具がたくさん置いていました。この様な器具は国民の健康のために全国的に置かれているようです。ここから『写真で一言』風にこれで来年の北京五輪に間に合うかしら・・・なあ、風来てる?男(右):あなたのことが好きです!!男(左):え~、どんだけ~おばさん(右):あんた、故宮のスタバ撤去されたってよ!おばさん(左):えっ!?マジで?おじいちゃん:打倒、室伏!娘:・・・おばちゃんA:ヘイ、乗ってる~?おばちゃんB:イエイこんな会話が中国語で聞こえてくるような、広州での朝の公園の風景でしたおまけ・・・この子はお土産屋さんの近くにいた女の子です。日本ではあまり見かけない下半身が安定している子でした。
2007年08月14日

今回は広州でのお食事についてお話いたします。広州は中国内でも、中医薬が生活に根付いているせいか、お薬で用いられる材料が食材として普通に用いられます。こちらが薬膳料理屋さんです。ここでは、10種類以上の中から、体質に合わせたスープを選び、飲みました。残念ながら、実際の品とメニューを写真に撮っていませんでした。最終日にガイドさんに広州らしいお店へ連れってくれる行ったお店で。まずこちらは、鰐の尻尾を揚げ、野菜で炒めたもの。軟骨の周りはコラーゲンがタップリこちらは海老と玉ねぎオリーブオイルで炒めた料理。普通においしかったです。こちらは、メインディッシュシャチュウ(ゴキブリ科)の炒め物。流石、『食は広州にあり』とはよく言ったものです。知らないで食べれば、イナゴの様なお味。でもイナゴも今の日本人はあまり食べないから、どんな味か分からないですよね。ちなみにこのシャチュウ。お薬として用いられる場合、オ血という血液の滞りをよくするのに用いられます。ゴキブリの様にちょこまか動く性質から、体内では血の滞りを良くすると考えた中国人の発想に頭が下がります<(_ _)>最後に笑顔が素敵な小姐(ウエイトレスさん)、北辰会のお兄様方、ガイドのおじさんとの記念撮影(本当は自分が一緒に写りたかった・・・)
2007年08月12日

3日目は、広州観光です。まず、午前中は光孝寺という所へ、お寺参りをしました。仁王像と私。涅槃像。大黒様。仏様。菩提樹。ガイドさんの話によると、こちらにお参りに来ている広州の方は信仰心が厚いようです。確かに老若男女、色々な方が、しっかりとお参りしていました。そして次は、中国一、二を争う薬剤市場見学そして午後は、中国の本屋に行って、中医書を購入しました。日本の販売価格より三~五分の一値段で購入出来るので、大量に購入された先生もおられました
2007年08月10日

午前中の博物館見学が済み、昼食後は都心の校舎に場所を移し、学術交流が行われました。こちらがそのキャンパスと校舎です。まず、交流前半は、学生の講義で用いられている教材で、舌診の講義を受けました。後半はいよいよトウ教授とのご対面という予定でしたが、当日トウ教授は体調がすぐれなかったため、高弟のキンシエイ教授が代わりに来て頂きました。内容については言えませんが、北辰会・藤本代表を中心として、中医学の診断法について意見交換をさせて頂きました。左側が藤本代表、右側がキン教授。この日の交流は、広州中医薬大学とも今後ともいいお付き合いが出来そうな、素敵な学術交流だったと思います。そして学術交流が終了した後は、お酒を交えての夜の交流となりました。その時のメインメニューの豚の丸焼きです。初めて豚の丸焼きを食べましたが、香ばしくておいしかったです。3日目に続く・・・
2007年08月06日

いよいよ2日目の2月9日、広州中医薬大学訪問です。広州中医薬大学の校舎は広州の街中と、そこからバスで30分程離れた郊外にある学園都市に2つあります。午前中は、郊外の校舎敷地内にある、中医薬博物館を見学させて頂きました。ここの博物館には、広州中医薬大学の歴史を始め、トウ教授を筆頭とした中医学の偉業がパネルにて展示されています。それを一年生の学生さんに案内して頂いているところです。広州中医薬大学の全国的にも著名な先生方のパネル(左上の写真の方がトウ教授です。)郊外にある広州中医薬大学の周辺の模型清代には医師が患者が女性の場合でさえ、女性の身体に触るのもタブーだったようです。だから当時の女性の患者は、自分の辛い場所を下の人形を使って指したそうです。その辺が江戸時代に腹診を中心に切診(触診)術が発達した日本と対照的に、中国では腹診が発達しなかった一因なのでしょう。トウ教授が配合した涼茶(SARSなどの温病系熱病の予防のお茶)博物館前で集合写真校門前で集合写真9日の午前はこのあたりで、昼食後は、いよいよ学術交流ですその模様はまた次回お伝えしますね
2007年08月04日

一番最初の日記の予告でも触れましたが、今日から何日かに渡って、広州旅行の模様をお伝え致します。この広州旅行は、2007年2月8日~2月11日に私が所属する北辰会の会員の先生方26名と、広州中医薬大学との学術的交流を目的にした旅行ですまず、始めに広州中医薬大学について簡単にご説明させて頂きます。広州中医薬大学は、北京中医薬大学、上海中医薬大学、成都中医薬大学と中国が国を挙げて強化している四大中医薬大学のうちの一つです。2002年の末から2003年の4月にかけて、SARSが香港・広州などの中国南部を中心に全国的に広がったのを覚えておられますでしょうか?その時に全世界のSARS死亡率が11%、香港17%、台湾27%、中国大陸7%であったのに対し、広州では3.6%と最も低い水準でした。それは治療に中医薬を積極的に取り入れたことが一番の要因とされており、治療の中心となったのは広州中医薬大学病院の医師の方々でした。また広州中医薬大学には、中国政府から『名老中医』の称号を受け、国を代表する中医師のトウ鉄涛(とう・てっとう)教授がおられれます。トウ教授にお会いするというのも、今回我々の旅の目的の一つででした。(トウ教授について詳しくは、こちらのサイトで→http://www.chuui.co.jp/mt-search.cgi?search=%E9%84%A7%E9%89%84%E6%B6%9B&submit.x=69&submit.y=7)トウ教授は91歳とご高齢なのですが、現在でも中医学の国家的プロジェクトを推進されておられます。そんな偉大な先生にお会いするのに、出発前にうきうきワクワク状態の、関西国際空港での北辰会の先生方との一コマです。この旅がどうなるかは、続きはCMの後で
2007年08月03日
こんばんはこの時期になると、各地の甲子園大会も代表が決まってきて、いよいよ夏本番という感じがしてきましたね私事ですが、母校の佼成学園が準決勝進出し、西東京代表で33年ぶり甲子園出場かというところまで来ていましたが、残念ながら、昨日八王子高校に0-7で負けてしまいました後輩たちよ、夢を見させてくれてありがとうさて、私自身高校時代野球部に所属をしていた事もあり、夏は大好きな季節ですしかし選手時代は7月までは比較的身体も軽く動けていたのが、8月の中旬になると、いつも身体が重だるくなって、身体の切れが無くなってきた事が多かったのを思い出します。これは鍼灸師となった現在、次の様なことが原因で、身体の切れが無くなったのではないかと推測できます。まず盛夏に発生する暑熱邪は、陽邪であるために、毛穴から気・津液(体内を潤す水エネルギー)を発泄、消耗させやすくなります。そうすると、私の様な非常に汗っかきな人が、冷たい飲料水を一気にがぶ飲みし過ぎたりすると、飲食物の消化吸収として働く【脾胃】の働きに負担が生じ、お腹が張る、下痢、食欲低下、話すのもおっくうになっていきます。また、【脾胃】が機能低下した状態での、摂取し過ぎた水分は、エネルギーとして働かず、単なる老廃物として、水湿の邪が身体に停滞していきます。そうなると身体に重だるさを感じる事が多くなります。【脾胃】は気血生成の中心となる臓腑ですので、冷飲による【脾胃】の機能低下は、気血の生成力も落ちていきます。すると、初期の軽度の気血不足であるなら、四肢の無力感や、時には全身の倦怠感に繋がりやすくなります。肝血不足(筋肉への血流量低下)が重なると、こむら返りも起きやすくなります。そうならないためにも○身体がだるく感じたり、食欲低下の時ほど、冷たい飲食物を避ける。○冷飲する際には、口の中である程度時間を置いてから、お腹に入れる。○油モノの飲食物を控える。などなど、【脾胃】に負担がかからないようにする、日頃からの配慮が大切なのであります。具体的にどういう物を食べたらいいかは、また後日お話させて頂きますね
2007年07月30日
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