瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内シーカヤック日記

March 24, 2007
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『長い航海の意義は、島に到着するという結果にあるのではなく、島にたどり着くまでの長い航海、その道のりにあるのです(ホクレア号が行く、ブロンズ新社)』

星の航海師、ナイノア・トンプソンのこの言葉を、ここ数年のシーカヤックを軸とした私自身のライフスタイル/旅のスタイルの変化、そして最近の様々な旅先での出会いと照らし合わせながら、じっくりと噛みしめている。

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***

土曜日の朝。 予報通り雨が降っている。 今日は、先週見つけた『ホクレア号』に関するイベントに、妻と一緒に行ってみる事にした。

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そのイベントとは、広島市こども文化科学館のプラネタリウムの春の番組、『星は灯台!? ホクレア号の挑戦』である。

***

プログラムが始まる前、説明員の方が、ホクレア号がハワイを出て日本に向っている事、広島は寄港地の一つに予定されている事に加えて、昨日金曜日の新聞にホクレア号の記事が載っていた事に触れられた。

この記事とは、 『瀬戸内カヤック横断隊』 の隊長でもある海洋ジャーナリスト、内田正洋さんが、『ヤポネシアの海を旅する』というタイトルで、毎週金曜日に中国新聞の”くらし欄”に連載されている記事の事である。



照明が落とされ、番組が始まった。
ホクレア号が建造された経緯、サタワルの航海師を招いて成功させたハワイータヒチの航海、そして、まさにプラネタリウムでホクレア号を紹介するのにピッタリのテーマ、『スターナビゲーション』の考え方。

様々なキーワードも、要所要所にちりばめられていた。
1975年、ミクロネシアのサタワル島から沖縄海洋博会場まで、3000キロの海を渡ってきたカヌー『チェチェメニ号』
カヌーの原木を贈ってくれたクリンギット族の人々の精神、『与えることこそが富である』
航海師が、島々の位置とそこにたどり着くための目印を暗号として埋め込み、連綿と伝えていた『星の歌』
そして、ナイノアがプラネタリウムでの研究を通じて考案したという『対の星』

約50分の番組が終わる。 うん、これは良いプログラムだ。

***

館内が明るくなると、制御盤の所に居られた説明員の方の所へ。
『こんにちは、いい番組でしたね。 これは、ここのオリジナルですか?』 『ええ、そうです』

『瀬戸内カヤック横断隊』 でお世話になっていること、
また先日は、番組内でも紹介されていたナイノアに大きな影響を与えたという『カワノヨシオ』さんの情報を求めて、山口のエルコヨーテさんに同行し、 『沖家室島の泊清寺』 を訪ねたことなどをお話しする。

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その学芸員の方も関心を持っていただいたようで、別室に案内され、名刺を交換し、妻も同席してお話させていただくことに。

ホクレア号の事を知り、絶版になっている『星の航海師(幻冬社)』を図書館で読まれたそうだ。 その後も、何冊かの本を調べ、関係者に話しを聞いて、このオリジナルプログラムの企画を立案され、様々な方々から資料の提供を受けて完成したのだとか。 この人もスゴイなあ。


ホクレア号に関わっている人々の事、沖縄のサバニの事。 瀬戸内の島々を巡るシーカヤックの旅と、そこで出会った漁師さん達のこと。
沖家室や三原、豊島などの漁師さん達が、手漕ぎや帆走の時代から、遠く対馬や朝鮮半島まで出漁に行っていたことの凄さや、現代に残る海洋民として最近注目している、呉市にある豊島の『家船(えぶね)』の事などなど。

話しは尽きないが、そろそろ辞する事にしよう。 短いけれども、楽しく充実した一時であった。
『ありがとうございました。 これを機会に、今後ともよろしくお願いします。 もし興味があれば、是非今度、シーカヤックを一緒に漕ぎましょう!』

思いがけない出会い。 沖家室島の泊清寺につづく、『ホクレア号』が結ぶ人との縁。

***

先日、内田隊長から頂いたメールに返信した文面の一部。

ホクレア号の件では、先々週末にカヤックツーリングも兼ねて沖家室島を訪問し、エルコヨーテさんに同行して泊清寺の新山住職にお目にかかる機会を得るなど、ホクレア号を軸にしてネットワークが広がりつつあるのを感じています。
ホクレア号がハワイを出発し、日本に向っているという時点で、海や海洋民俗、海洋文化に関心を持っている人々に、本質的な影響を与え始めているのですね。 日本に向っているという事実だけで、すでに人々に良い影響を与えていること自体に、ホクレア号の意味があるのだと実感しています。

***

『長い航海の意義は、島に到着するという結果にあるのではなく、島にたどり着くまでの長い航海、その道のりにあるのです』 このナイノアの言葉が、じわりと心にしみ込み、自分の中の何かを変えていく。





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Last updated  March 25, 2007 03:07:41 PM
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その歌、日本人が忘れているだけかも知れません  
takabook/  さん
ハワイの海洋文化再興のため、失われていた星の歌をホクレアのクルー達に教えたサタワル島のマウ翁。そのサタワル島からきた航海カヌーに、マウの息子ヘンリーと内田さん、僕とで乗った事があります(某南の島にて)。そのとき聞いたのですが、残っている歌の中には「日本へ行く歌」もあるそうです。

日本は江戸時代の長い鎖国などいろいろな障害があって、その歌が残っていないだけなのかも知れないとそのとき思いました。少なくとも外洋を航海するような海洋文化はそこで一旦途切れてしまっている気がします。

ハワイの人達と同様に、自分たちのアイデンティティを取り戻す(というか確認する)べく、その歌を教えて貰い、航海カヌーを造って旅に出てみると面白いかも知れません(横断隊ならできるかも知れませんよ・・・チェチェメニ号は大阪の民博にあるので、レプリカも造れそうですね)。

あと、もし良かったら僕の大好きな紀行作家、ブルース・チャトウインの「ソングライン」という本を読んでみてください。これはオーストラリアの内陸部に住むアボリジニの話なのですが、彼らも「歌の地図」を持っていて、広い大陸を迷わず移動しているという話です。

それにしてもその学芸員の方、なかなか面白いですね。僕もそのプログラムに参加してみたいです。 (March 25, 2007 03:52:28 PM)

Re:その歌、日本人が忘れているだけかも知れません(03/24)  
カヤッカー  さん
takabook/さん
すごい! さすがtakabookさん。 航海カヌーに乗られたことがあるのですね、それもマウの息子さんと。
もう、羨ましくて言葉もありません。
また、『日本へ行く歌』があるとは驚きです。 これまた貴重な情報ですね。
宮本常一の本にあるように、昔は、手漕ぎや帆走のサバニで、東南アジアやアフリカまで行っていたような話しが残っているようなので、自然を観察しながら海を旅するための知識や文化を持っていたんでしょうね。
瀬戸内カヤック横断隊も、忘れられかけている『北前船』の、瀬戸内における沖乗り航路、地乗り航路を、手漕ぎフネで復活させているという意味もあるように思います。
また、お勧めのソングライン、調べてみます。 (March 25, 2007 04:21:05 PM)

Re:瀬戸内 シーカヤック日記: ホクレア号がつなぐ人の輪  
しぇりい さん
こんばんは!
ホクレア号、来月の光市のイベントにやって来るはずです。
ごめんなさい、今、携帯からの投稿なのと、職場にあるビラを見ないと詳細が分からないのですが、明日必ずお知らせしますね♪
(March 26, 2007 11:00:04 PM)

Re:失礼致しました。  
しぇりい さん
自己紹介も致しませず…。
友人のブログから飛んで来ました。
前の記事を読まずについコメントしてしまいましたが、どうやら来月のイベントはご存知のようですね(>_<)。
アースデイ瀬戸内、恥ずかしながら最近知りました。
近所なので行ってみようと思っています!
(March 26, 2007 11:33:26 PM)

Re[1]:失礼致しました。(03/24)  
カヤッカー  さん
しぇりいさん
はじめまして。コメントいただき、ありがとうございました。
職場の人に聞いてみても、ホクレア号の事を知らない人が多いので残念ですが、知っている人には、その大事な意味が感じられているように思います。
また、アースデイの情報、ありがとうございました。 私は所用があるので行く予定は無いのですが、楽しんで来て下さい。
今後とも、よろしくお願いいたします。
(March 27, 2007 08:12:33 PM)

Re:瀬戸内 シーカヤック日記: ホクレア号がつなぐ人の輪(03/24)  
しぇりい さん
こんばんは。
よくよく調べてみたら、アースデイ@瀬戸内では
ホクレア号を紹介するというイベントはあるようですが
ホクレア号が来る!というわけではないようです・・・。
けれど、一度職場でやったシーカヤック体験でお世話になったダイドックさんも
関っておられるようですし、私もごくたまにカヤックを楽しむので(リバーのほうですが)
どちらか一日だけでも行ってみようと思います。

これからも遊びに来させてくださいね♪
よろしくお願いします。
(March 27, 2007 08:33:12 PM)

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